エースの好投で大事なカードの初戦を勝ち取る/明大1回戦

野球慶大
TEAM
明 大
慶 大
(慶)〇外丸―宮崎
(二塁打)栗林泰、水鳥

 ここまで立大戦、法大戦、東大戦と勝ち点3を獲得している慶大。同じく勝ち点3で首位に並ぶ明大と、勝ち点4を懸けた大事なカードの1戦目に臨んだ。慶大は、打線が1回から爆発し、打者一巡の一挙5点を先制する。先発・外丸東眞(2年)は相手打線の反撃を抑え、9回をわずか95球で完投。重要な首位攻防戦の初戦で、明大から勝利をもぎ取った。

圧巻の投球を見せた外丸

 慶大は初回、先頭の吉川海斗(4年)が内野安打で出塁。廣瀬隆太(4年)が安打で続き、本間颯太朗(3年)の犠打で1死二、三塁と好機をつくる。続く栗林泰三(4年)が左中間へ適時二塁打を放ち、2点の先制に成功した。その後も、慶大打線の勢いは止まらない。5番・宮崎恭輔(4年)の中前打、6番・齋藤來音(4年)の四球により再び1死満塁の好機となる。ここで、7番・水鳥遥貴(3年)に左中間を破る適時二塁打が飛び出し、3点を追加。初回から打者一巡の猛攻となり、試合の流れをつかんだ。

 先発のエース・外丸は、3回までを1安打に抑え、幸先良いスタートを切った。しかし4回、四球と安打で2死一、二塁のピンチを招く。6番・小島大河(2年)の適時打で1点を返された。さらに、5回には先頭の水谷公省(3年)に内野安打を許す。しかし、外丸は良くない流れを引きずることなく、飯森太慈(3年)を三振で切り抜けると、榊原七斗(1年)を一ゴロで抑え、この回は得点を与えなかった。勢いに乗った外丸は、クリーンアップが続く6回を三者凡退で片付ける。

打撃好調の栗林

 4点リードで迎えた7回。2死から代打の岸本一心(1年)に安打を許すと、続く代打・吉田匠吾(2年)に適時三塁打を浴び、1点を失った。しかし、ここでも外丸の切り替えの速さが光る。飯森を内野ゴロに抑え、1失点で切り抜けた。8回には榊原の内野安打により出塁を許すも、この場面で宗山塁(3年)を併殺に打ち取り、リードを保つ。そして、続く上田の右中間への大飛球を中堅手の吉川がダイビングキャッチ。これまで好投を続けてきた外丸を助けるプレーとなった。迎えた最終回、外丸は危なげなく3人で打ち取る。反撃を許さない見事な投球で強力な明大打線を封じ、5-2で勝利を決めた。

 同じ勝ち点で並ぶ明大相手という、落とせないカードの初戦をものにすることができた慶大。初回から打線がつながり、それに応えるように若きエース外丸が手堅くまとめた。リーグ戦チーム防御率1位の明大投手陣を攻略し、チーム打率1位の慶大打線の実力が証明されたと言えるだろう。このカードを勝ち取ることができれば、慶大は単独首位に立つことができる。明日も明大投手陣を打ち崩し、勝ち点獲得へ向けて突き進みたい。

(記事 本田里音、写真 富澤奈央)