15安打16得点で東大を圧倒！　勝ち点１を獲得し、連覇に向け好発進／東大２回戦

　前日の東京六大学春季リーグ戦（春季リーグ戦）開幕戦を勝利で飾った慶大は、東大との２回戦に臨んだ。先発した増居翔太（４年）は、制球に苦しんだものの、６回１失点と試合を作る。リリーフ陣も安定した投球を見せ、最後は期待のルーキー外丸東眞（１年）が試合を締めた。一方の打線は、初回に打者一巡の猛攻で一挙に７点を挙げると、４回には廣瀬隆太（３年）の適時打などで４点を追加し、６回には山本晃大（４年）がリーグ戦初本塁打を放つ。８回にも代打・本間颯太朗（２年）の適時二塁打などで追加点を奪い、終わってみれば15安打16得点で快勝。勝ち点１をもぎ取り、リーグ戦３季連続優勝へ向けて順調な滑り出しとなった。

先発で好投した増居

　慶大は初回、相手先発の西山慧（４年）の立ち上がりを攻め、無死満塁のチャンスを作ると、４番下山悠介（４年）が四球を選び先制する。なおも無死満塁で５番山本が走者一掃の適時二塁打を放ち３点を追加。続く古川智也（４年）も三塁手のエラーで出塁し、朝日晴人（４年）の右中間への適時三塁打でさらに２点を奪った。その後、善波力（３年）が犠飛を放ち、この回一挙に７点を挙げる。その裏、大量の援護をもらった増居だったが、先頭打者に四球で出塁を許すと、３番宮﨑湧（４年）に二塁打を打たれピンチを招く。続く４番梅林浩大（３年）の遊撃へのゴロを朝日が痛恨の失策。１点を返されてしまう。リードをさらに広げたい慶大は４回、増居、萩尾匡也（４年）の連続安打などで１死二、三塁のチャンスを作ると、３番廣瀬の左前への適時打で２点を追加。さらに四球などで２死満塁とすると、朝日の中前適時打で２点を奪った。６回には、山本がリーグ戦自身初となる本塁打を放ち、東大を突き放しにかかる。

　しかし、東大打線も意地を見せる。７回に、この回から増居の後を継いだ中村公祐（４年）が１死三塁のピンチを招くと、１番阿久津怜生（４年）の犠飛で１点を返す。それでも流れを渡したくない慶大打線は、８回に萩尾の適時打と代打本間の適時二塁打などでさらに４点を追加。８回は森下祐樹（３年）が無失点で切り抜け、９回には期待の新人・外丸がマウンドに上がり、２死満塁とされるも、最後の打者を空振り三振に抑え試合終了となった。

長打を量産している山本

　前日の東大１回戦では、終盤まで相手投手を攻略できなかったが、この日は初回から打線が爆発し、東大に快勝した。３安打を放ったリードオフマンの萩尾、本塁打を放った山本、４打点を挙げた朝日など、４年生の活躍が目立った。ラストイヤーに並々ならぬ覚悟で臨む４年生の躍動が、リーグ戦３季連続優勝には欠かせないだろう。まずは勝ち点１を得た慶大。東大戦で得た収穫と課題を、次戦での勝利につなげたい。

（記事　齋藤汰朗、写真　芦沢拓海）