明大1回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 計 |
慶 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
明 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | (慶)加藤拓-須藤 ◇(二塁打)須藤 |
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初週で法大に2連勝し、勝ち点を獲得した慶大。空き週を挟み、明大との1回戦に臨んだ。強打で圧倒した法大戦とは打って変わり、この日は相手エースの前に打線が沈黙。中盤になんとか1点をもぎ取るも、9回に土壇場で追いつかれ試合は延長戦にもつれ込む。その後は互いに譲らぬまま回が進行し、両チーム得点ならず。規定により延長12回1-1の引き分けに終わった。
この試合の両先発は慶大・加藤拓也(4年)と明大・柳裕也主将(4年)。下級生時から主戦としてマウンドに立ち続けてきた両校のエースの投げ合いとなった。柳が低めに制球された直球とスライダーで三振の山を築くと、対する加藤拓も持ち前の力強い直球で明大打線を寄せ付けない。両投手の好投により、スコアボードに並び続ける0。見応えのある投手戦が展開されていく。そんな中、先制したのは慶大だった。5回、先頭の柳町達(1年)が左前打で出塁すると、加藤拓の遊ゴロの間にホームイン。「変化球にうまく対応できた」(柳町)。売り出し中のルーキーがこの試合でも好機をつくり、先制のホームを踏んだ。
明大投手陣の前にこの日の三振数は18。それでもなんとか1点を奪った
この1点を守り抜きたい慶大。加藤拓は中盤以降もボールの威力が衰えず、明大の並みいる強打者を手玉に取っていく。8回を終えて許した安打は2本。このまま慶大が逃げ切るかに思われた。しかし勝利を目前にした9回、明大の粘りに苦しむことになる。まず先頭打者を左前打で出塁させると、次打者に犠打で送られ1死二塁。さらに自らのけん制悪送球で走者を三塁に進めてしまう。ここで中堅への犠飛を打たれ、三塁走者が生還。土壇場で追いつかれ、勝負の行方は延長戦に持ち越された。勝ち越し点が欲しい慶大だが、延長10回以降は一人の走者も出すことができず、無得点。一方の加藤拓は味方の援護がない状況でも淡々と右腕を振り、こちらも得点は許さない。そして迎えた12回裏、最後の打者を投ゴロに抑えるとグラブをパンと一度はたき、チームを負けさせなかったことに安堵(あんど)の表情を浮かべた。
12回を一人で投げ切った加藤拓
思うように点を取れなくても、土壇場に同点に追いつかれても、負けなかった。もちろん、勝ち切れなかった悔しさは残る。しかし、一度もリードを許すことなく加藤拓を中心に延長12回を守り抜きってみせた。何よりも負けなかったことは今後の東京六大学春季リーグ戦を戦う上で重要な意味を持つだろう。「あしたはまた新しいゲーム。1戦目だと思ってとにかく1勝できるように頑張りたい」と柳町。陸の王者は新たな気持ちで次戦に臨むつもりだ。4季ぶりの天皇杯奪還へ、何としてでも今カードで明大から勝ち点を奪取し、この引き分けを意味のあるものとしてみせる。
(記事 郡司幸耀、写真 森原美紘、茂呂紗英香)
東京六大学春季リーグ戦星取表 | |||||||||||
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順位 | 慶 大 | 早 大 | 明 大 | 法 大 | 立 大 | 東 大 | 勝ち点 | 勝 | 負 | 勝率 | |
1 | 慶 大 | ※ | 5/28 5/29 |
△1-1 4/24 |
○11-1 ○8-2 |
5/14 5/15 |
4/30 5/1 |
1 | 2 | 0 | 1.00 |
2 | 早 大 | 5/28 5/29 |
※ | 5/14 5/15 |
4/30 5/1 |
●1-4 4/24 |
○1-0 ○8-0 |
1 | 2 | 1 | .667 |
2 | 明 大 | △1-1 4/24 |
5/14 5/15 |
※ | 5/7 5/8 |
5/21 5/22 |
○1-0 ●2-3 ○12-3 |
1 | 2 | 1 | .667 |
4 | 法 大 | ●1-11 ●2-8 |
4/30 5/1 |
5/7 5/8 |
※ | ●4-5 ○5-1 ○8-6 |
5/21 5/22 |
1 | 2 | 3 | .400 |
5 | 立 大 | 5/14 5/15 |
○4―1 4/24 |
5/21 5/22 |
○5-4 ●1-5 ●6-8 |
※ | 5/7 5/8 |
0 | 2 | 2 | .500 |
6 | 東 大 | 4/30 5/1 |
●0-1 ●0-8 |
●0-1 ○3-2 ●3-12 |
5/21 5/22 |
5/7 5/8 |
※ | 0 | 1 | 4 | .200 |
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コメント
柳町達(1年)
――きょうの試合を振り返って
1対1で引き分けたという結果について、良かった点は負けなかったこと、悪かった点は勝ち切れなかったことだと思っています。
――勝ち切れなかった要因とは
僕自身が(7回に)走塁ミスをしてしまっていて、無死満塁からホームでフォースアウトになってしまった時のことなのですが、これは僕の判断ミスで。これも原因の1つでこの回が結局0点に終わってしまったことが勝ち切れなかった原因だと思っています。
――法大戦から2週間の期間がありましたがどのように準備をしてきましたか
明大の柳選手(裕也、4年)が本当にすごい投手で、柳選手の、真っすぐが速いところだとかの得意なところをどうやって打ち崩すか考えてやってきました。
――その柳主将に対して第1打席は三振でしたが、その後安打が出ました。なにか工夫した点、変えた点などありますか
第1打席では変化球が多かったので、それ以降対応できるよう変化球があることを頭に入れて振ったのが良かったのかなと思います。(2打席目では)2ストライクと追い込まれていたので、真っすぐに対応しながら変化球を打つというように意識して待っていたので、そこで変化球にうまく対応できていたのが良かったと思います。
――あしたに向けての抱負は
あしたがまた新しいゲーム、1戦目だと思ってとにかく1勝できるよう頑張りたいと思います。