加嶋が完封勝利を達成/東大1回戦

野球慶大
東大1回戦
慶大
東大
(慶)○加嶋―小笠原
◇(本塁打)谷田1号2ラン(二塁打)小笠原

 昨秋は終盤に失速し、首位から一転して4位に終わった慶大。初戦となるきょうは、リーグ戦68連敗中の東大と対戦した。先発の加嶋宏毅(3年)は変化球を交えつつ緩急を用いた好投で相手打線を抑え、見事完封勝利を成し遂げる。谷田成吾(3年)の本塁打など打線も奮起し、7-0と快勝。初陣を白星で飾った。

 開幕投手としてマウンドに上がったのは、昨年の秋季リーグ戦で東大相手にノーヒット・ノーランの偉業を達成した加嶋。チームにとっての開幕戦ながら緊張する様子もなく、立ち上がりからストライク先行の安定した投球を見せる。初めてピンチを迎えたのは5回。中前打と暴投で1死三塁となるが、冷静さを失わず後続を断つ。その後もペースを乱すことなく9回を投げ切る。最後まで相手を全く寄せ付けず散発4安打に抑え、計100球、無四球で完封に成功した。

無四球完封の加嶋

 この好投に、打線も応えた。2、3回に好機を逸していた慶大打線は4回、先頭の竹内惇(4年)が中前打で出塁すると、盗塁に成功し1死二塁の好機を演出。これを逃さなかった小笠原知弘(3年)が適時二塁打を放ち先制点を挙げる。さらに続く5回、貴重な追加点を挙げたのは主砲・谷田だった。無死一塁の場面、カウント2-1からの4球目を右翼スタンドに叩き込み、2点を奪う。その後も波に乗った慶大は打線がつながり、計7得点。効果的に加点を重ね、試合を決めた。

2点本塁打を放った谷田

 先発・加嶋の完封勝利や大量13安打での7得点など、投打のかみ合った理想的な勝利を手にした慶大。東大はリーグワースト記録に並ぶ70連敗を目前に、必死の思いで勝利を奪いに来るだろう。気を抜くことなく、きょうのような試合運びで確実に勝ち点をものにしてほしい。陸の王者の優勝への道は、まだ始まったばかりだ。

(記事 山本葵、写真 三上雄大、中澤佑輔)