あと一本が出ず…勝ち点逃す／明大３回戦

　前日の雨天中止を挟んで行われた３回戦。優勝のために勝つしかない明大に対し勝ち点連取を狙う慶大であったが、明大投手陣を前に散発４安打と完ぺきに抑え込まれてしまう。終わってみれば完封負けと、打撃陣の低調ぶりを露呈する悔しい敗北を喫した。

１失点ながら５回で降板した白村

　先発は１回戦で好調な明大打線を抑えた白村明弘（４年）。これまでの試合よりも変化球を中心にカウントを取りにいき、初回は明大を三者凡退に打ち取った。しかし２回、３回は共に２死からの出塁を許すなど、思うように試合のリズムを作れない。その中迎えた４回。鬼門の２死から安打と四球でピンチを背負うと、代打の宮武佑磨に甘く入った直球を中前にはじき返され先制点を奪われてしまう。５回にも安打を打たれ、悪い流れを断ち切れないまま降板。後を継いだ加嶋宏毅（２年）も無死一塁で菅野剛士に左翼線ぎりぎりに落ちる技ありの二塁打を放たれ追加点を許す。結局２回以降は毎回安打を与えてしまい、２失点ながらも投手陣に不安が残る結果となった。

　２回戦から続くゼロ行進を止めることはできなかった。２回、先頭の藤本知輝（３年）が二塁打を放ち好機を演出すると、次打者も四球で出塁し無死一、二塁。打席に立った山本泰寛（２年）は初球から振り抜く強気の姿勢を見せるも、一邪飛に倒れてしまう。その後の２人も連続で飛球を打ち上げ、せっかくの得点機を潰してしまった。３回以降はつながりを欠き、８回に途中出場の渡邉暁眞（４年）の長打でつくった１死二塁の場面でも三振と内野ゴロ。勝負強さが全く感じられない慶大打線を象徴するかのように、横尾俊建（２年）、藤本の４、５番が連続三振を喫するなど最後まで一本が出ない。慶大は２００７年秋以来となる屈辱の２試合連続完封負けで４カード目を終えた。

最終回の打席で三振し天を仰ぐ横尾

　投打共にやりたいことが全くできなかったきょうの試合。次戦は宿敵・早大との春季リーグ戦最後の試合だ。一週空く間に試合で見えた課題を修正し、次こそは勝利を手にしたい。

（記事　廣瀬元宣、写真　盛岡信太郎、川口真由）