立大に惜敗 終盤に逆転も粘り切れず

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 21
立大 RUSHERS 10 24

 早大BIG BEARSは各チームがデプス強化を掲げる春季オープン戦で立大RUSHERSと対戦した。2週連続の試合となったことも影響し、前回の立命大戦からメンバーを入れ替えて望んだこの試合。前半は立大に先制のTDを許し、リードされる展開が続いた。それでも後半にはWR高橋晟希(商3=東京・早大学院)のTDパスとTE工藤航世(文3=埼玉・栄東)のTDランで逆転。しかしリードもつかの間、立大に逆転のTDを決められ、そのまま21-24で敗れた。

司令塔としてチームを引っ張ったQB八木

 早大KC(キックオフカバー)で始まった試合。ディフェンスが立大を止めると、オフェンスではQB八木義仁(政経3=東京・早大学院)からWR嘉屋光希(文構4=東京・早大学院)へのパスでボールを進める。しかし、ロスタックルやQBサックにより攻撃が終わると、早大ディフェンスは再び立大を止めて攻撃権を得るも、最初のパス攻撃でまさかのインターセプト。自陣ゴール前から相手の攻撃が開始となり、先制のTDを奪われた。しかし、早大もそのままやられて終わりではない。RB安藤慶太郎(社2=東京・早大学院)のランやWR入江優祐(商3=大阪・関西大倉)へのパスで敵陣まで攻めると、K曽木聡(スポ4=東京・国学院久我山)のFGで3点を返す。さらに早大は直後のディフェンス。DB塚田隼也(商3=東京・早大学院)がインターセプトでボールを奪うと、またもK曽木がFGを決める。試合の流れをつかんだかに思われた早大であったが、すぐにディフェンスが立大のスクリーンパスで約70ヤードのランを止めきれず痛恨のTD。リードを8点に広げられた。反撃に転じたい早大であったが、この日2本目のインターセプトを決められ、ボールをつなげることができない。一方のディフェンス陣は粘りを見せた。2度のディフェンスドライブを4thダウンまで抑え、FGも失敗に終わらせた。前半を6-14で折り返した。

インターセプト後にTDも狙ったDB塚田

  3Qは早大のKR(キックオフリターン)で始まった。リターナーのDB堀口拓馬(法3=東京・早大学院)がハーフラインまでのビッグリターンを出したが、攻撃が続かず。ディフェンスでは立大のラン主体の攻撃に苦しめられたが、DL陣のハードタックルで相手のキャリアーがボールをファンブル。それをDB木村大地(法3=東京・早大学院)がリカバーし、相手陣からの攻撃権を得た。QB八木とRB花宮圭一郎(文構4=東京・足立学園)のオプションプレー、WR松野雄太朗(社2=東京・早大学院)へのパス、RB安村充生副将(文構4=東京・早実)のランでゴール前まで進むと、最後はWR高橋がTDパスをレシーブ。さらにツーポイントコンバージョンもQB八木のランで成功させ、同点に追いついた。早大はこのまま逆転といきたいところであったが、立大に攻められ、FGを決められてしまう。しかし、またもDB堀口がビッグリターンで敵陣からから攻撃を始めると、WR吉規颯真(政経2=東京・早大学院)へのパスでエンドゾーンまで残り1ヤードとする。最後は全員の力を合わせてボールをハンドオフされたTE工藤を押し込み、逆転TDとなった。しかし、その直後のドライブ。立大にテンポ良くランとパスを決められると、あっという間のTDで再逆転をくらう。残り時間が少ない中、早大はランを中心に立大を攻めたが、最後はこの日3度目のインターセプトで終戦。21-24の終盤での逆転負けとなった。

2年生ながら相手に当たり負けないボディバランスを見せたRB安藤

 WR目黒歩偉主将(スポ4=東京・佼成学園)は「普段の取り組みがちゃんと試合の結果に出た形」と、試合を冷静に振り返った。準備期間の短さ、ケガ人の多さなど言い訳できる要素は多くあるが、勝負の世界でそれは通用しない。早大と立大は秋季リーグ戦でもう一度対戦する。それまでにどれほどチームとして成長できるか。まずは次回の明大戦で勝利し、チームに弾みをつけたい。

(記事 田部井駿平、写真 濵嶋彩加、長屋咲希、狄詩霓)

髙岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)

――今日の試合振り返っていかがでしたか

 実力通りの試合だったと思います。

――秋も対戦する立大との試合でしたが 意識はしていましたか

 学生には秋も対戦するから、ここでどういう試合をするかが秋にも影響する。だから大事にして、勝ち切りなさいと話をしました。

――経験の少ない選手も多くスタメンに名を連ねましたがそれらはいかがでしたか

 ケガ人が多くいたので、そこら辺を考慮してスタメンを組みました。

――いい形で逆転しました中で、再逆転の展開となってしまいましたが、これからにどうつなげていきたいですか?

 (東伏見の)グラウンドでもやっているミスを試合でも出しているので、そこをどう反省して練習できるかですね。練習しなきゃできるようにはならないので、(今日の試合で)そこを理解できたかどうかですね。

――次回の明大戦に向けて一言お願いします

 やるのは選手なので、次までにどう普段の練習を取り組めるかだと思うので、期待しています。

WR目黒歩偉主将(スポ4=東京・佼成学園)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 立命館戦もでしたが、前半にオフェンスがなかなか取りきれませんでした。オフェンス、ディフェンスともにコンタクトの部分。ハードヒット、ハードタックルがまだ足りていなかったです。それこそケガで面子が大きく変わっているので、そこを言い訳にしないようにしてほしいですが、普段の取り組みがちゃんと試合の結果に出た形です。

――2週連続の試合となりましたが、チームのコンディションはいかがでしたか

 体調不良やケガが少し出てしまっていますし、大きなところではありませんが、普段の取り組みがまだまだで、今週の練習中は一喝したりもしたので、そこがまだまだ足りてないかったです。普段の練習からどれだけ本番を意識できるかが春は大事になると思います。

――前半はリードを許し折り返しましたが 、どのように盛り返していこうと話されましたか

 この間の立命館戦も負けて折り返して、毎回意図せずスロースターターな形になってしまっているので、選手たちの中でも焦りもありました。焦ることは悪いことではないですが、いかに落ち着いて普段通りのフットボールができるがが大事になると思うので、そういった声かけはハーフタイム中も始まる前も全体に話しました。

――逆転した後が耐えきれない展開となりましたが、どう今後の糧にしていきたいですか

 前半も後半もやはり部分部分の勝負の弱さが出たと思うので、前回と今回の試合を含めてコミュニケーションなどの基礎のからもっと精度を高めていきたいです。

――次回の明大戦に向けて一言お願いします

 2週間空いて、明治への準備はしっかりできると思うので、2試合の反省を踏まえつつ、秋を意識してプライドを持って勝ちにいかないとな思います。

QB八木義仁(政経3=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 前半の苦しい時間帯に、打開策を早く見つけるためにも勝負を仕掛けた方が良かったのですが、そこで我慢が続いて打開できずに終わってしまいました。後半にならないと追い上げが始まらなかったのが反省点です。後半は勢いが出てきましたが、時間がなくなっていく中で、早く決めなければという気持ちと、相手の状況を見極められなかったことがミスにつながったと思います。

――今季初のスタメンとなりましたが、どのような気持ちで臨みましたか

 この試合で結果を残すことが大事だと思っていたので、試合の勝敗も含め、自分が練習で行っていることをそのまま出せるかということを意識して臨みました。

――前半はQBサックやパスインコンプリートなどでなかなか攻めきれませんでしたがどのように立て直していきましたか

 前半は中でとどまっていましたが、後半では外に出る時間を作るようにして、ディフェンスがどう仕掛けてくるかを見極め、その対策ができたため追い上げることができたと思います。

――後半は2本のTDで一時は逆転まで持っていきましたが、その時のお気持ちはいかがでしたか

 前半苦しかっただけに、チームの雰囲気も盛り上がっていて、このまま絶対に勝つぞという気持ちでした。

――次回の明大戦に向けて一言お願いします

 試合の内容も大事ですが、スコアで相手に勝つというのがプレイしていて一番楽しい所であるし、そこを目指してやっているので、明治戦に向けて勝負強さを出していけるように、練習の中でも試合中の際どい場面を想定しながら臨みたいと思います。

DB塚田隼也(商3=東京・早大学院)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

1回インターセプトできたが、もう1回キャッチミスとか当たるミスとかがあったので、チームとして負けてしまった。結構課題が残る試合でした。 

――試合前、立大相手にどのように止めていこうと話されていましたか

立教戦は比較的にみんなが出る試合といわれるので、総力戦になると思って、チーム全員で立教に勝てるように練習しました。

――ご自身としてはインターセプトもありましたが、その時の感触はいかがでしたか

インターセプトして、そのあとTDまで行けそうでしたが、相手にビビってしまい、TDできませんでした。TDできるように思いっきりプレーしたかったです。

――次回の明大戦に向けて一言お願いします

明治大学は強力なランニングバックがいるので、それに負けないようにハードにしていきたいです。