アメリカと夢の対戦 早大からはOB含め3名が全日本選抜選出

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
全日本選抜 14 20
アイビー・リーグ選抜 10 24

 国立競技場に夢のオールスターが集結した。外国人選手を含む日本の社会人リーグのトップ選手に大学生6名を加えて発足した全日本選抜が、ハーバード大学などアメリカの名門大学8校から成るアイビー・リーグの選抜チームと対戦した。早大からはDL山田琳太郎(商4=神奈川・川和)、米式蹴球部OBのQB政本悠紀(平28創理卒=現IBM)とWR鈴木隆貴(平29法卒=現IBM)の計3名が選出された。試合は序盤から拮抗した展開となり、一時は全日本選抜がリードする場面あったが、終盤逆転のTDを決められ、20―24で惜しくも敗れた。

司令塔としてチームに指示を出すQB政本

 全日本は最初のドライブで敵陣まで攻め込むと、見事FGを決めて先制する。しかし、アイビー選抜も黙っていない。全日本はランを中心とした攻撃で攻められ、逆転のTDランを許す。点差を離されてたくない全日本は、ディフェンス陣の奮起で粘りを見せ、前半終了まで無失点で乗り切る。オフェンスでは早大OBのQB政本も出場しパス成功などもあったが、なかなかボールを進めることができない。それでも第2Q終盤に再びFGを成功させ、1点差で前半を終えた。後半になると、両チームが立て続けに得点した。アイビー選抜がTDを決めると、全日本もTDパスで反撃。さらに全日本はTDとツーポイント・コンバージョンで逆転に成功する。しかし、第4Qでアイビー選抜にTDで再逆転され、そのまま全日本選抜は20―24で敗れた。

試合前の練習を終え、引き上げるDL山田(写真中央)

 試合を通して全日本選抜は日本のフットボールの底力を見せたが、本場アメリカの大学生に惜しくも及ばなかった。全日本選抜でも特に層の厚いポジションであるDLだったこともあり、試合には出場できなかった山田は、「出られなかったので悔しい」と試合後に語った。それでも今回の選抜に召集されたことで、社会人選手、そして彼らに勝利したアメリカのレベルの高さを実感したはずだ。それらをチームに持ち帰り山田自身、早大、そして日本のフットボールの進化に活かされていくだろう。

(記事 田部井駿平、写真 五十嵐香音)

※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません

コメント

DL山田琳太郎 (商4=神奈川・川和)

――今日の試合振り返っていかがでしたか

 出ることができなかったので悔しいです。点差が開けばチャンスがあるかなと思い、準備はしていましたが、出られなかったので悔しいです。

――Xリーグなどの普段は関われない選手たちとプレーしましたが、どんな印象でしたか

 技術の高さはもちろんでしたが、何よりフィジカルの強さに学生との差を感じました。その人たちが戦って負けたので、もっと(日本)全体のレベルを上げないといけないと思いました。

――学生最後の試合になりましたが、今どのように感じていますか

 1プレーでも出られれば良かったんですけど、この舞台に立たせていただいたこと自体が貴重な経験になると思うので良かったです。

――最後に同期の方をはじめとした人たちが今日の試合で山田選手を応援していたと思います。それに関して一言お願いします

 (スタジアムの)ビジョンに映っていた事があったので、それでほっこりとして緊張がほぐれました。すごくいい応援でした。ありがとうと言いたいです。