【連載】甲子園ボウル直前特集 『覚悟』【第4回】MGR相澤恵主務×MGR徳前藍×MGR小野かすみ×MGR鈴木紫野

米式蹴球

 アメフトが究極のチームスポーツと呼ばれる所以には、選手を影で支えるスタッフの存在がある。アスレティックトレーナー(AT)、ストレングス&コンディショニングトレーナー(SC)、アナライジングスタッフ(AS)といったスタッフ陣の中で、今回はマネージャー(MGR)に着目。選手にとって心地の良い環境を整えるために尽力するマネージャーの役割とは。相澤恵主務(法4=神奈川・日女大付)、徳前藍(政経4=石川・金沢泉丘)、小野かすみ(教3=東京・拓大一)、鈴木紫野(文2=東京・早実)4人の素顔に迫った。

※この取材は11月12日に行われたものです。

早大らしいことをしたい

相澤主務

――アメフトを知ったきっかけを教えてください

相澤 私は兄がアメフトをやっていて、受験生だったときに試合を観に行ったのがきっかけで知りました。

小野 私は大学の新歓のイベントに勧誘されてたまたま行ったのがアメフト部だったのでこのビッグベアーズで知った感じです。

徳前 私は石川県出身なんですけど、石川県にあまりアメフトが浸透していなかったので上京して大学に入ってから、小野と一緒でBIG BEARS FESTAに参加して初めて知った感じです。

鈴木 私は兄が他の大学でやっていたのでその流れで自分もやりたいなと思って始めました。

――入部のきっかけがあれば教えてください

相澤 私は、新歓のイベントも参加してないし試合も春の早慶戦1回しか行ってなかったんですけど、ただ自分の出身校に付属している大学に進んだ子が早大のインカレサークルに入る子が多くて。せっかく受験で早大に入ったなら早大っぽいことをしたいと思って体育会にしようと思っていた中で知っているアメフトしか考えてなかったので、きっかけというよりは入りたいという気持ちがあって入りました。

小野 私はアメフトもBIG BEARSも全然知らなかったので、それこそ新歓に誘われて、雰囲気がすごく良かったし楽しそうだなと思って勢いで入りました。

徳前 私ももともと箱根駅伝で早大が優勝したのを見て、それに憧れて競走部のマネージャーになりたいなと思って早大に入ったんですけど、でもなんだかんだで競走部には入れなくてその時にBIG BEARS FESTAに行って…

小野 あれ、もう一個ありますよね(笑)?

徳前 そこはちょっと割愛した!(笑)なんかもう恥ずかしいなと思って(笑)。あのほんとはチアに入ろうと思ったんですけど、ヘルニアで断念して。私もともとハンドボール部のマネージャーをやっていてその時は水くみとかほんとに大した仕事してなかったんですけど、そのときに一個上のマネージャーさんとご飯行って、BIG BEARSのマネージャーはもっと広いことやれるっていうのを聞いて楽しそうだなと思って入りました。

鈴木 私は早実出身で、体育会に行く友達がすごく多くてそれに触発されたというか、自分も一つのことにまっすぐ一本でいきたいなって思って。あとサークルの新歓に一度行ってみてもうその時点で「あー無理」ってので普通にここに来ました。

小野 めっちゃ早かったもんね、来たの。

相澤 全然覚えてないわ。

鈴木 でも相澤さんにナス落とし教わりましたよ(笑)。

――数あるスタッフの中でマネージャーを選んだ理由は何ですか

相澤 いまはトレーナーはスポ科じゃなきゃダメとかないんですけど、私たちが入った時はそんな感じだったよね。トレーナーはスポ科でアナライズはフットボールやったことある人。

徳前 男の子しかいなかったし、スタッフだとマネージャーしか道がなかったかなっていうのはありました。

――いまは少しずつ変わってきているのですか

相澤 そうですね。私たちの代から女の子のアナライズが入って、それからはコンスタントに女の子が入ってくるようになって、いまの2年生のトレーナーの子も教育学部ですし結構変わったなと思います。

――それは監督が濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)になってからですか

相澤 そういう訳ではないと思いますけど、アメフトに興味を持つ人、知る人が増えてきたのかなと思いますね。でもなんでなんだろうね。マネージャー以外やろうと思った?

小野 私はマネージャー以外の選択肢を知らなかったんですよね。女子でスタッフとして入りますってなったらもうマネージャーしかないから、アナライジングとかトレーナーとかいう選択肢を知らなかったです。

徳前 じゃあもしかしたら小野がトレーナーになってたかもしれないっていう(笑)。

小野 それもありえました!え、どうだった?マネージャー以外考えた?

鈴木 私は井上さん(AS恵海、文構4=大阪・箕面)に「AS興味ない?」って言われて、兄にも絶対ASの方が楽しいって言われたんですけど。

一同 へー!

鈴木 でも想像していたマネージャーの仕事とかは全然なくて、早慶戦の運営や事務的な仕事全部が楽しそうだなと思ってこっちにしました。

やりがいを感じる

徳前

――マネージャーの各学年の雰囲気はどうですか

小野1年生はしっかりしてる。やる気もあるし。間違いなくキラキラしてるけど。

相澤 あと「こうしたいです」とか「こういう風にしたらいいんじゃないですか」とかの提案もよくしてくれるよね。

鈴木 2年生は一人でいまマイワールドをつくり上げています。

小野 紫野ワールドでしかない!(笑)でも同期と仲良いよね。

鈴木 そうですか?

徳前 選手とほんとに良い関係を築いてるなって思う。

鈴木 ありがとうございます。

相澤一人でよくやってくれているなと思っております。

小野 頑張って広報を支えてくれてます。

――では3年生は

小野 3年生は割とみんな波長が一緒だから…何て言ったらいいんでしょうね?

相澤 仲良くうまくやってるみたいな。

徳前 波長は一緒だけど、それぞれ違ったいいところがあって補い合いながらうまくやってるイメージがあります。

小野 おーめっちゃ褒めてくれる(笑)!ありがとうございます。

相澤 いい学年だと思う、ほんとに。

小野 ありがとうございます!

――4年生はいかがですか

小野 じゃあまずご本人たちから。

相澤 先に言ってほしい!聞きたい。

徳前 なんだろう、自分でってめっちゃ難しいね(笑)。ほんとに性格が正反対なんですよ。でもそんな二人がうまい感じでいい感じでやってますみたいな(笑)。え、助けてよ誰か(笑)!

小野 じゃあ次いきましょうか。

相澤 徳前が明るく、1年生とかにもスッと入っていくタイプで、私がそれじゃないところをするみたいな。

徳前 あ、なるほど!相澤はやっぱり主務なのでリーダーシップもあるし、マネージャーだけじゃなくチーム全体を見なきゃいけない立場なので結構厳しいことを言わなきゃいけないときもあって。できているかはわかんないんですけど、私はその下でフォローする役割をしてます。

小野 私のなかでの2人のイメージは、相澤さんが引っ張って徳前さんが支えるっていうか。相澤さんはやっぱり主務だから、あれやってこれやってってみんなに指示を出す側で、徳前さんは心のフォローというかメンタルケアみたいな。すごく優しくしてくれるし、ちょっと落ち込んでる子がいたら声をかけてくれる感じ。

鈴木 ほんとそうですよ。

小野 それぞれがそれぞれで大変なんだろうけど、やるべきことをやっていただいてるなって感じです。

――学年ごとにマネージャー内で仕事や役割が分担されているのですか

小野 学年ごとじゃなくて人ごとですよね。簡単にいうと鈴木が広報、徳前さんがメンタリスト(笑)。私はいまちょっとフリーで、相澤さんが主務です。

――練習中はどのような仕事をされていますか

小野 お水とビデオです。

徳前 1年生は基本的にビデオを撮って、それ以外はボトルをしたりとかチア―アップを頑張ってます。

――では試合中はどんなことをしていますか

相澤 運営の面でスムーズにいくようにいろいろなところで準備することが多いので、表にはあんまり見えないところでの仕事がほとんどです。

――たくさん仕事をする中でやりがいを感じることは何ですか

相澤 やりがいをことしすごく感じたのは日大戦で、私が入ってから初めて日大に勝てて。勝ちたいっていう気持ちが大きかった分、純粋にうれしかったです。ことし1年生もたくさん入って部員が増えて合宿とかも新しい合宿地に臨んだりして、しんどい場面も少しありました。でもシーズン始まって日大に無事勝てて、普段から親切にしてくださっているOBさんや初めて会ったOBさんに「よくやったね」って声をかけていただいて、ほんとにいろいろな人にたくさん支えられているんだなとすごく感じたときに主務大変だなと思うこともあるんですが、こういう風に応援してくれてる人がいるんだなって思ってやっていてよかったなとすごく思いました。

小野 私は、BIG BEARSのファンクラブで支えてくださっている方々が、部とは直接関係ないのに毎試合応援に来てくださったりメッセージを送ってくださったりっていうのを見て支えられているって感じることもそうだし、それによってBIG BEARSがすごく魅力あるチームなんだなって実感できることにすごくやりがいを感じてます。

徳前 私はマネージャーとして部外の人と関わる機会がすごく多くて、その中でいままで本当の意味で恩返しができてなかったなと感じていたので日大、法大に勝ってほんとにいろいろな人が喜んでくださっていままでやってきたことが恩返しっていう形で返せてよかったなと思いました。

鈴木 私は広報をやっていて、ことしからホームページをリニューアルしたり、フェイスブックも活発に動かすようになり写真や動画をたくさんアップするようになってその一つ一つで選手、OBさんが喜んでくれるっていうのがすごく自分のモチベーションにもなるし、やりがいもあるし、やってよかったなって思います。選手やファンの方々が少しでも喜んで、応援したいって思ってくれるなら自分がやってきたことも無駄じゃなかったんだなって思えるので。

――逆に大変だなと思うことはありますか

徳前 実際にグラウンドに立ってプレーできないので、自分のやっていることがほんとにチームの為になっているのかなとか思います。結果が見えないじゃないですか。例えば選手だったら自分が頑張った分だけ良いプレーにつながるとかあるんですけど、マネージャーの仕事は目に見える形で結果につながることは少ないのでやりがいを見出すのが大変だった時期もありました。1年生の時は言われた仕事をやるのに必死でやりがいを見つけるのが大変だったんですけど、上級生になっていろいろな部外の人と関わったて自分の仕事の意味を見出したり、選手と話して「あーこういうこと思ってるんだ」とか分かったりすることで少しずつやりがいを見つけることができました。

小野 1年生のときは何もわからない状態で、部員も多い中知らないこととか覚えることが多すぎて、すべてがいっぱいいっぱいで、覚えることだけに必死になっちゃうことがあったのですごく大変だったことは覚えてるんですけど、上級生になると自分が言ったことがチームに反映されることも増えるので、1年生の時に大変だと思ってたことも大変だと思わなくなるというか。下級生だから大変だったことが多かったなと思いますね。いまは仕事の量が多くて大変っていうことはあるけど、私は結構楽しんでやっていてあんまり大変って思うことはないです。

相澤 私も下級生の時は何これしんどいなっていうことが多かったんですけど、自分が主務をやっていて大変そうにしていたら下級生が主務をやりたくなくなるだろうなって主務になるときに思ったので…。あんまりしんどいしんどいって言わないようにしようって思っていたら、自分自身もポジティブになれました(笑)主務として自分で決めれることも多くて自分がこういうマネージャーユニットにしたいなって思ったらマネージャーミーティングで話したりとか結構やりたいようにこの一年やらせてもらっているし、小野とかしっかりした後輩もいるので、大変だなと思うこともあるんですけどみなさんが思っているほど大変だなとは思っていないです。

小野 生き生きしてます(笑)。

鈴木 私、すごくアホなんで(笑)1年生にしっかり教えなきゃいけないんだって思うことが大変だなって思います。先輩として接することが大変でいますごく頑張ってます。基本的にこんな感じなので…。

相澤 でもずっと気にしてたよね。実業のときから後輩と友達みたいな関係になっちゃうからどうしましょうみたいなことは言ってて。でも頑張ってると思います。

鈴木 ありがとうございます。私は大変だなって思うこともポジティブに捉えちゃうので楽しくやってます。

小野 楽しそうです。

MGRとは

小野

――ではお互いの印象を教えてください。まずは相澤さんの印象をお願いいします

鈴木 じゃあ私からいきまーす。私、1年生で入ったときにナス落としっていう仕事をまず最初に教えてもらった先輩が相澤さんで、なんかもう「これをこうやるんだよ」ってすごくテキパキしてたので「え、早いどうしよう」って思って、あのときは若干相澤さんのこと恐そうだなって思ってたのでわからないこともその日は何も聞けなくて(笑)。でも結局私相澤さんの仕事を全部引き継いで、それを教えてもらう中ですごく丁寧に教えてくださって。しかも私がきついだろうと思って私の分も結構負担してくださってるのにさらに「大丈夫?」とか気にかけてくれるんです。もうだからお姉さんなんですよ、私にとって。一言でまとめるとお姉さんです。

一同 おぉー!

相澤 ありがとう、うれしいわ。

小野 じゃあ2番いっていいですか?最初はやっぱり怖いんですよ、入りは。ちょっときつそうなイメージがあって、1年生のときはあんまりしゃべらなかったんですよ。だから距離感を感じつつ一年間過ごして、2年生になったら私も相澤さんから仕事を引き継ぎました。私が相澤さんの仕事を引き継いでいいのかみたいなプレッシャーがあったんですけど、すごく丁寧に教えてくれるし、聞いたら全部答えてくれるし。それで、3年生になったら私も自分の仕事をある程度できるようになって、相澤さんは主務になって。私の仕事上一緒に考える機会がすごく増えたので、すごくおこがましいんですけど私としては二人三脚に近い状態でいさせていただいてるなって。なんだろうお姉さんというか…一言で言うと年上の相方みたいな感じですね。

徳前 私は同期でずっとやってきて、最近の相澤の印象はすごく明るくなったなって。

一同 (笑)

徳前 いや、ほんとにそうなんですよ!別に根暗だったわけじゃないんですよ。でも昔は仕事が多くて辛そうだな、大変そうだなっていうのが伝わってくるときがあったんですけど、いまは主務っていう責任が重い仕事をしているので、相澤の言葉とか行動っていうのはすごくチーム全体への影響力が大きいんですよ。それでたぶん、相澤が悲しそうにしてたらチーム全体に浸透しちゃうと思うので、辛いこととかあるだろうけどそれを見せないようにしてるのがすごいなと思います。何回も言ってるように性格がほんとに逆なんですけど、これまで一緒に楽しくやってこれたので感謝です。

相澤 ありがとうございましたみなさん。これできょうはよく寝れます(笑)。

――次は小野さんの印象を教えてください

鈴木 じゃあまた私からいきます。小野さんは一つ違いなので1番話しやすいっていうのはあります。一番話しやすくて、一人でいるときもさりげなく近寄って話しかけてくれて、しかも一緒にいてくれるみたいな。

小野 何その彼氏みたいな(笑)。

鈴木 たしかに!あ、じゃあ一言で言うと彼氏です(笑)。

一同 (笑)

徳前 私は小野はオンとオフの切り替えがすごくうまいと思ってて、いつもしゃべっているときは楽しくてノリが良くてって感じなんですけど、真面目な場面ではスイッチがカチって切り替わって仕事モードになるというか。後輩に接するときも、普段は優しい先輩だけど、怒らなきゃいけないときはちゃんと指導できるところがいいなって思います。小野は後輩なんですけど見習わなきゃなって思うところがいっぱいあるので後輩だけど先輩みたいな。

小野 ありがとうございます!めっちゃ気分いいなこれ(笑)。

相澤 私の仕事を引き継いだ下級生だったころは、結構予想外の行動を急にしたり、ちょっと心配だなと思ってたんですけど、ことし3年生と4年生になって自分が主務になったときに小野を自分の頼りにしたいなって思ったし、実際思っていた以上の働きを見せてくれててシーズン入ってからも何でも相談するし、意見をたくさん求めてます。一番いいなと思うところは、気持ちを前面に出せるところです。勝ちたい気持ちも前面に出せるし、こういう働きをしたらこういう影響が出るっていうのもちゃんとわかっているので選手に対しても甘やかさないというか。人によって態度を変えたりとかなく、言わなきゃいけないこともちゃんと言えるのでマネージャーの中でも自分の仕事に対する責任をちゃんとわかっているすごくきちんとした子だなと思ってます。私もほんとに相方だと思っているので両想いです!

小野 ありがとうございます。いやーほんとによく眠れそう(笑)。

――続いて徳前さんの印象を教えてください

徳前 やばいよーきたよ(笑)!

鈴木 あ、じゃあまたいきます。よく眠れるようなことを言います!私は1年生の冬の納会から相澤さんの広報の仕事をもらったんですけど、その広報の記事を書くっていうのが自分の初めての仕事でした。しかも時期が12月の末で、お正月モードに入りたい気持ちと仕事をやらなきゃいけない気持ちが両方あって悩みながら文章作成して、提出した後もコーチ達からのチェックが厳しくてどんどん指摘されるんです。ほんとにどうしよう、こんなにも広報はキツいのかってすごく悩んで精神的にまいっていたときに、そのやりとりを見た藍さんがすぐ「紫野ちゃん大丈夫?」みたいなLINEをくれて、藍さんがずっと「できることあったら言ってね」って言ってくれたので。

徳前 そんなんだったっけ(笑)?

鈴木 ほんとにそんな感じでしたよ!しかも早慶戦のときも、私の広報の仕事があまりにもひどくてまた落ち込んでそこでも藍さんが大丈夫?って声をかけてくださって。私が落ち込んでいると、それを表に出していなくても常に寄り添ってくれてるんですよ。だから私にとって双子です。思いが通じ合うというか。

徳前 あ、以心伝心的な?

鈴木 そうです!以心伝心です!

小野 いまの話にもあった通り、ほんとにメンタルケア担当なんですよ。私も1年生のとき結構ポンコツで、意味わからないことをやって怒られることがよくあってよく落ち込んでて。でも私はあんまり悲しい感情を外に出さないタイプなんですけど、夜遅く1人でいると「大変そうだけど大丈夫?やれることあったら言ってね」みたいに言ってくれて、こんな先輩がいるんだなってすごくうれしかったです。私はそれができないんですよ。後輩が辛そうだなって思っても気遣いができないタイプなので、私が持ってないものを持っていていまの1、2年生も救われてる部分が多いのでほんとに必要な存在だなという印象です。

相澤 私が思う徳前は…。私はいろいろガンガンやりたくて気が強いタイプで、彼女はしっかり考えながら進めたいタイプですごく優しいので、私に言いたいことがたくさんあると思うんですけどそれを全然言ってこなくて、ちょっと言ってほしい部分はあるんですけど(笑)。でも私がどんどん余裕をなくしていく中で、2人も言ってた通り、下の子たちの面倒をちゃんと見てくれたりとか、いじられたりしつつ無意識に雰囲気を盛り上げてくれています。そんな感じかな、ごめん(笑)。いや、ほんとに一緒にいすぎていまさらどうとかあんまりないので。

徳前 遊びに行っても全然しゃべることないもんね。

相澤 ほんとにしゃべんないんですよ。だからそれを見てる周りの子は、この2人仲良くないんだろうなって思ってると思う(笑)。

徳前 ほんとに毎日会ってるので改めてしゃべることがないんですよ。

小野 あ、わかります。同期と帰ってても無言でただ歩くみたいな(笑)。

相澤 まあ、そんな感じです。

――では最後に鈴木さんの印象を教えてください

小野 では、紫野ちゃん。紫野ちゃんは気づいたら入ってて、最初はあんまりしゃべらなかったし、入りたての頃はクールというかおとなしい感じの子なのかなって思ってたんですけど、合宿あたりからはじけ出して(笑)。いまはほんとにポジティブだし、すごく楽しそうだし面白いんですよ。一緒にいると私も元気になれるというか。ほんとにかわいい後輩というか面倒見たくなる後輩です。

徳前 鈴木は内なる炎を秘めている子だなって思うんですよ、ほんとに(笑)。広報ってすごく大変なんですよ。ことしから新しい企画とかもどんどん入ってきてめちゃくちゃ負担大きいと思うんですけど。気持ちを全面に押し出せる小野と正反対で鈴木はなんていうんだろう…。

相澤 内なる炎(笑)?

徳前 そうそうそう!(笑)お茶目なところもあるけど、冷静に仕事を進めててビッグベアーズの広報を担う期待の星だなと思います。鈴木が担当してフェイスブックのいいねも増えたしね。これからが楽しみだなって思います。個人的にも2学年離れてるんですけどすごく仲良くしてて、ほんとにかわいい後輩で一緒にいて楽しい双子です!

相澤 私は鈴木とこんなによく話すようになったのはほんとに最近だよね?仕事を引き継ぐときは仲良くしすぎて踏み込まれすぎたら嫌だなって思って厳しくしていたところもあったのでたぶん困ってたと思うんですけど、なんかほんとに不思議な子なのでほっとけなくて話してみたら面白くて。広報の仕事もいままでは一定のルールみたいなのを守ってきてそれに従ってアップすることが多かったんですけど、結構発想が奇抜な面もあるのでそれをうまく使ってます。いまマネージャーの中で広報強化を目指してて大変なことも多いと思うんですけど、それをあんまり表に出さずに頑張ってるなと思います。でも、もうちょっと周りの人に助けを求めたほうがいいなって思うところもあるのでそこは姉としては心配です(笑)。

あのフィールドに立ちたい

鈴木

――では早慶戦への意気込みをお願いします

相澤 昨年、慶大に全然勝てなくて、ことしは勝ちたいね、という話を春の時点からしていました。それで春に勝てて、試合の結果としては良かったんですけど、自分にとっては最悪な1日でした。オペレーションがまったく機能していなくて、監督からもすごく怒られて、それが自分のシーズンの始まりでした。そういう思いは絶対したくないな、というのをことし1年ずっと思ってきました。春の自分のふがいなさ、悔しさをこのシーズンを通して修整できたらと思っていたので、次もチームとして勝ちたいというのももちろんですが、オペレーションの面で不備が出ないことを目標として準備しています。

小野 慶大は早大にとって特別な相手ですし、リーグ戦を全勝で終わりたいという気持ちもあります。マネージャーとしてできることを全力でやって、いままでのリーグ戦の中で最高の試合にして勝ちたいです。

徳前 慶大は、春の早慶戦の実行委員会で一緒に仕事をしてもらっていて、特別な相手なので絶対に勝ちたいっていうのもあります。チームが早慶戦でいい勝利を収めないと、甲子園でもいい結果も出せないと同じように、私たちも早慶戦でいい運営ができなかったら甲子園でもできないと思うので、やれることは少ないですがやっていきたいです。

鈴木 私は、昔から慶大はライバルみたいに育てられてきたので、やっぱり絶対に負けてはいけない相手というのはあります。春の早慶戦は私にとって最悪なスタートとなってしまったので、この早慶戦は絶対にいいものにしたいと思っています。頑張ります。

徳前 インスタ企画もあるしね。

鈴木 はい、始まります。

相澤 広報でもいろいろ新しいことをやります。

鈴木 楽しみにしててください。

小野 宣伝(笑)

――甲子園ボウルに向けてはやるべきことは何がありますか

鈴木 広報をやっている以上、動員なども頑張らなければいけないです。関西でアウェーなので、観客は関西の人が多いと思います。それをいかに私たちのところに人を持ってくるか、少しでも声援を大きくできるかが、私にとってやれることだと思います。動員を増やすことが自分がチームにできることだと思うので、広報の面で頑張っていきます。

徳前 試合の時に私が主にやっている仕事は、受付やスポッターです。スポッターが聞こえなくなってしまったら、チーム全体が影響を受けてしまうし、もしかしたらそれで負けてしまうことがあるかもしれません。受付もチームの顔のような存在なので、気を抜けません。甲子園で隙のない運営をして、次の代に少しでもいいものを残せたらなと思ってます。

小野 気持ちは、わくわくしています。1年生の時に、試合を観に行った甲子園のグラウンドに自分たちが立つことができるのが楽しみです。ただその分、現役の人たちは誰も行ったことがない場所ですし、見たことのない世界だと思うので、わからないことしかなくて不安な面もたくさんあります。いままでやってきて、試合はチームの総力戦だと思っているので、マネージャーとしてできることを一つずつ確実にやって、いい気持ちであのフィールドに立ちたいと思っています。

相澤 私は1年生の時から甲子園ボウルを毎年観に行っていて、昨年の合宿の時に関学大出身のコーチの方が、甲子園は最高だよ、皆でフィールドに立てたときの気持ちを味わってほしい、という話をされていて、すごくフィールドに立ちたい思っていました。そして、同期を中心としたチームメイトのおかげでこうして連れていってもらえることをうれしく思っています。自分が主務をやっているということで、チームの運営面での顔になるということが多く、部外の方との連絡が多いのですが、OB会やファンクラブの方、早大を応援してくださっているたくさんの方に、観に来て応援して欲しいと思っています。しかし、まだ確実に決まったわけではないので、早慶戦、東日本代表決定戦に選手もスタッフもフォーカスしていけるように、準備をしなければいけません。浮足立たないように、自分がしっかり管理しなければならないと思っているのと同時に、甲子園に立ちたいという思いは、選手にもスタッフにもあるので、いざ出られることになったときに焦らないようにできる限りのことをしたいです。それで総力戦で勝って、さらにシーズンが伸びるというのが一番いいと思います。本当に自分にできることは山ほどあります。こんなに一つのことに集中できるのも人生でそうそうないと思うので、しんどいことが多いと思いますが、自分ができる以上のことをやっていきたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 太田萌枝、高橋団)

◆相澤恵(あいざわ・めぐみ)(※写真中央右)

1993年(平5)9月8日生まれ。神奈川・日女大付高出身。法学部4年。主務。ことしは主務としてMGRをはじめ、チームを引っ張っている相澤さん。ことしに懸ける熱い思いがとても伝わってきました

◆徳前藍(とくまえ・あい)(※写真中央左)

1993年(平5)9月7日生まれ。石川・金沢泉丘高出身。政治経済学部4年。相澤さんと正反対の性格だという徳前さん。二人のやり取りからお互いにない部分を補いながらチームをつくり上げていることが分かりました

◆小野かすみ(おの・かすみ)(※写真右)

1994年(平6)9月2日生まれ。東京・拓大一高出身。教育学部3年。徳前さんからオンとオフの切り替えがうまく見習いたい部分が多いと言われていた小野さん。この対談でもその実力を発揮していました

◆鈴木紫野(すずき・しの)(※写真左)

1996年(平8)1月12日生まれ。東京・早実高出身。文学部2年。広報としても精力的に活動している鈴木さん。甲子園ボウルへ向けの企画もいろいろと考えているそうです。皆でBIG BEARSを盛り上げましょう