【連載】『第63回早慶戦直前特集』 第1回 RB藤井光成×RB須貝和弘×LB加藤樹×LB田口凌

米式蹴球

 アメリカンフットボール(アメフト)は激しいコンタクトスポーツという印象をお持ちではないだろうか。しかし、細かく注視すると、入念に仕込まれたアサイメントや反復された細かい手足の動作が交錯する芸術的なスポーツであることが感じられる。第1回はアメフトの花形ポジション・RBと、ディフェンスの要・LBによる対談をお届けする。RBからは主任の藤井光成(政経4=東京・早大学院)と、須貝和弘(創理3=東京・早大学院)、LBからは同じく主任を務める加藤樹(商3=東京・早大学院)と、田口凌(社2=東京・早大学院)に話を伺った。アメフトに魅せられた彼らの胸中とは――。

※この取材は4月1日に行われたものです。

フィジカルアップに励んだオフシーズン

今季オフェンスリーダーを務める藤井

――現在は春休みですがどのように過ごされていますか

藤井 オフェンスとしては、昨シーズンの試合をもう一回見直して、監督やコーチの方々と一緒にプレーの見直しを計りました。

須貝 RBとしては、各個人がウエイトを頑張っています。

藤井 そうですね、フィジカルアップが主です。

加藤 僕もフィジカルについては、チームとしてもシーズンに入ったらなかなか体を鍛えられないということで、できるだけフィジカルアップしようという意向があるので、それに合わせて頑張っています。

田口 一緒なのですが、チームで動くというより、個人個人でスキルを上げているという段階です。

――LBは例年と違った取り組みをしたりなどはありますか

加藤 例年と違うことはやってないですが、昨年からリーグの編成が変わって、ケガ人が出て来るだろうということを見越して、ケガのしないような体つくりにフォーカスしています。

――昨年からリーグ編成がTOP8に変わりました。戦いを終えて、どんなことを感じましたでしょうか

藤井 リーグを戦っていく上で強豪校と試合が続くので、どの試合でも気が抜けませんでした。そこで感じたことは、秋シーズンだけでは準備が全然足りなくて夏や春からそのような試合を見越して準備していかないときつかったのかなと思いました。また、体もきつくなってくるので、ケガをしないのが一番だなと思います。須貝はケガをしないので見習いたいと思います。

須貝 個人的には、試合間のスケジュールが一週間だけしかないときとかもあったので、自分の体のメンテナンスをもっと計画的にやれたと思いますし、やれなかった部分は反省点です。今季は授業の兼ね合いも含めた全ての時間におけるタイムマネジメントを考慮して、万全の状態で臨めるようにしたいと思います。

――9月、10月から日大、法大と対戦が組まれることに関してはいかがでしたか

須貝 オフェンスとしては、プレーの精度もそうですし、個人の気持ち、体の準備はいまの時期から早め早めに準備しなければならないと感じています。

加藤 TOP8の日程で強豪と当たり続けるのは、個人的には楽しかったです。試合もどう転ぶか分からないし、毎回強豪と当たるのは楽しかったのですが、早大は選手の層の厚さが薄くて、田口のようなすごい選手はいるのですが、新人だったり若い選手でもっと突き上げがあればと思いました。

田口 昨季は、ケビンさん(コグラン、商4=東京・早大学院)の代わりで出させていただいて、加藤さんと同じく一番手のあとの二番手、三番手がいかに質を落とさずに試合に出続けるのが大事だと思いました。僕も質の高い二番手、三番手としていられるようにしたいです。

――厚みを構築するために必要なものとは何でしょうか

加藤 まずは、一本目が上のレベルを引き上げて、全体のスタンダードを上げることです。それに温度差とか、向いている向きが違うとなってはいけないので、チーム全体が同じ方向に向かって動いていくのが重要かなと思います。

――それでは、昨シーズンを通して成長できた部分を教えて下さい

藤井 昨シーズンは、春に大きいケガをしてしまったのですが、そのリハビリ期間に自分のフィジカルを見直せたのは大きかったです。自分は足の筋肉の左右差があったので矯正するのと同時に、強くするということをずっとやっていて、その結果として足も速くなりましたし、勝負どころで足を動かし続けられるようになったかなと思います。

須貝 ロス上のプレーに合わせたタイミングと、その加速力、一列目での走り方は身に付きました。あとは、自分の中で余裕が出てきて毎回強い相手と戦っていたので、重ねるごとに経験値も増えていって1プレー1プレー余裕を持って走ることができたのかなと思います。特に日大戦を終えたあとの法大戦は、日大戦ほど緊張することなく余裕を持って臨めたという部分は成長だと感じています。

加藤 昨年での収穫としては、シーズンを通して試合に出続けたことで、何が大事で何がいらないのかということが分かるようになってきたことです。昨年は一年間、スピードとテクニックを頑張ろうと思っていて、そこにある程度の上達はありましたが、逆にフィジカルや体の部分での強さで取り組みが甘かったと思うので、そこをことしは頑張りたいと思います。

田口 大学1年目ということもあって、高校の時と比べてシステムの理解が追いつかなかったので苦労する面もありましたが、自分の中での成長度は大きかったと思います。今季は2年目で、その成長度を落としてしまっては意味がないと思っていて、DLのシステムの理解やDBとのコミュニケーションの全てを分かっていないと動けないポジションなので、理解度をもっと上げたいと思います。

――やはり早大のシステムは複雑ですか

田口 複雑なのですが、本質は一緒です。アサイメントによって出るプレーは仕方ないという風に割り切ってやっているところはすごいなと思いました。

――加藤さんは昨季パスカバーでキーを握っていたと思いますが、その辺りはいかがでしたか

加藤 パスカバーは高校時代から苦手で課題でしたが、昨年はある程度決まった動きを反復して練習することによって、ミスが目立たない程度には上達して人並みくらいにはなりました。ですが、まだまだ苦手で狙われがちなので、そこはもっとことしもやっていこうと思います。

繊細かつ理論的なスポーツ

インサイドでの縦への突破力が持ち味の須貝

――それでは、アメフトを始めた理由と大学でも続けられている理由を教えて下さい

藤井 アメフトを始めたきっかけは、もともとサッカーをやっていたのですが辞めようと思っていて、そこで父と父の友人にアメフトというスポーツを勧められて体験に行ったのがきっかけです。最終的には好奇心で入りました。大学では正直続ける気はなかったのですが、僕が1年生の時の4年生の主将が留学を認めて下さったので、両立して頑張ろうと思い、入部しました。

須貝 中学の時はラグビーをやっていてそのままやろうとしていましたが、早大学院のラグビー部は土グラウンドで汚れたくないなと思いました。(笑)そこで、クラスにアメフト部の体験に行く人が多くて、行ってみたらいい環境でそれがきっかけです。大学では、早慶戦を見に行ったら先輩たちがかっこ良くてもう一度日本一を目指すことを決意して入りました。

加藤 僕もサッカーをやっていたのですが、早大学院のサッカー部が弱かったので辞めました。実は藤井さんに早大学院の時に勧誘されたのですが、アメフト部は勧誘自体が激しくて、それが楽しくてサッカー以外の選択肢の中では一番興味を持ったので始めました。

藤井 勧誘当初はこんなプレーヤーになるとは思っていませんでした(笑)

加藤 大学では、単純に先輩に誘われて、練習を見に行ったら思ったよりレベルが高くてもう一度この環境で挑戦しようと思って続けようと思いました。

田口 ラグビーかアメフトをやろうと思っていて、早大で調べたら日本一になっていたと知って、それで始めました。大学生も同じグラウンドで練習していて見ていてかっこいいなと思っていて憧れていたので、そのような存在になりたいというのもあって始めました。

――アメフトならではの魅力を教えて下さい

藤井 どんな人でも活躍できる場所です。チームということで考えると、どんな体格の大きい人でも小さい人でも、スタッフでも活躍できる場所があって、一人一人の力が大きいスポーツだと感じます。自分の中ではボールを持ってドライブして、それでオフェンスがタッチダウン(TD)する瞬間が一番楽しいです。

須貝 見ていてかっこいいというのはあります。みんなヘルメットを被ってバァーっとやっている姿は本当にかっこいいと思います。世間的に見たらただのコンタクトスポーツかもしれませんが、切り抜いてみると細かい技術や戦術があったり、小さな一歩で勝負が決まってしまったりという繊細な部分もあるというところが素晴らしいと思います。やはりオフェンスがいいテンポでTDする瞬間と言いますか、早大のオフェンスが出ているときは楽しいなと思います。

加藤 魅力は、早大のアメフト部の魅力で言えば、未経験者が多いので誰でも活躍できるのが大きいと思っています。サッカーとか野球だと中学や小学校から始める人が多いのでなかなか厳しい。でも、アメフトはほとんどの人が高校、大学から始めるのでその差があまりないので、その分活躍の場が与えられているのがいいと思います。アメフトは11人と11人が戦いますが、プレーがいざ始まるとなると一対一の局面が多くて、その局面で勝てると単純に楽しいなと感じます。

田口 アメフトというワードだけだとゴツゴツしていますが実は細かい作業が多くて、特に思うのがウエイトしかりアサイメントしかり理論的なので、やっていて楽しいというかムダなことがあまりないと思います。サッカーとかと違って皆で部をつくっていくというか、経験者だけではなく経験者以外の新しい色が入って日本一を目指していく過程がいいと思います。

――ではRBというポジションを選んだ理由を教えて下さい

藤井 高校の時に体験のイベントで先輩に引っ張られていったのがRBで、足が速かったのでRBを選びました。やりがいは結果が出たときというか、3rd downの重要な局面とかで結果が出るとすごく嬉しいです。逆に考えると結果が出ないときはすごく辛いですね。

須貝 球技やるなら持って走りたいというのはありました。RB自体に自由人が多くて、そんな雰囲気も自分に合っているなと思います。

藤井 RBは特に走る面では個人個人の色が出るので、自ずと性格が出てきます。

――例えば北條淳士選手(社3=東京・佼成学園)は勇猛果敢に敵に突っ込んでいくイメージがありますが

藤井 性格もそのままですね。(笑)

――早大のRB陣は様々なタイプがいますね

須貝 いまはパワー系がいないですが、バランスが取れていると思います。

藤井 誰が出てもいい選手層にはなっているかなと思います。

――LBを選んだ理由を教えて下さい

加藤 最初になぜかLBに連れていかれて、そこからずっとやっています。LBは変な人が多くて(笑)、でもそれに慣れてくると本当に楽しいです。LBはタックルとか守備の中心にいるのでやりがいは多いと思います。

田口 僕は真面目な方なのですが、なぜLBにしたのかと言うと、ディフェンスの方は自由度が高くて、オフェンスは決められたことをきちっとやるイメージがあって、自由にやりたかったのでLBを選びました。あとはインターセプトへの憧れはあります。ロスタックルも魅力の一つだと思います。

――ご自身の持ち味を教えて下さい

藤井 僕はスピードです。RBに限らず、スピードは常に意識しています。スピードを最大限に発揮できるようにカットも踏むことなく一気に駆け上がる姿を見てくれればと思います。

須貝 ケガはしない方です。RBとしてはインサイド系が得意です。スピードはそこまでないので、インサイドでの縦への突破力が持ち味かなと思います。

加藤 外からはスピードがありますよと評価されていてそれが持ち味だと思いますが、今季はフィジカルアップに励んでいるので強くて速いLBを目指してやっていきたいです。

田口 体は小さいのですが、逆にそれを生かして、素早く低く、ということ意識しています。加藤さんは強くて速くて最強なのですが(笑)、加藤さんに負けないくらいの理解力などをつけて勝てるようにしたいと思います。

『Change』

初の早慶戦でガッツを見せられるか

――4年生の学年の雰囲気はいかがですか

藤井 昨年の反省点として、一体感がなかったと言うことが挙げられました。僕も4年生がバラバラだと下級生が付いてこなくて一体感が出ないと思っています。ことしは4年生間でのコミュニケーションは密に取れていると思いますし、仲も良く、意識も高いのでいいと思います。

――学年で流行っていることとかありますか

藤井 (みんなに向かって)何かある?

加藤 きのう流行り始めたことは、おとといまでUSCに行っていて、お土産としてケビンさんに小さいバットとボールを買って来ました。それで練習後に野球をすることが流行り始めました(笑)

――3年生の学年の雰囲気はいかがですか

須貝 自由な人多くない?

加藤 ・・・。(笑)問題は色々あって、下級生気分が抜けてないなというのはあります。上級生としてもっとチームを引っ張っていく存在になれればいいなと思います。

――3年生固有の文化などはありますか

加藤 東伏見の寮住みの人たちの中ではあります。ウイニングイレブン(ウイイレ)が流行っていてウイイレさえ強ければなんとかなります。(笑)チーム内で強キャラになれます(笑)

――2年生の学年の雰囲気はいかがですか

田口 雰囲気自体はいいと思いますが、学年の力として4年生はいい代だと思っていて、3年生もそれに付いていっていて、2年生はそれに比べるとレベルが低いと思っているので、今後上級生になるにあたっていまから力を付けていかなければと思います。

――学年ミーティングなどはしますか

田口 ミーティングとかをするとみんなの意外な一面が見えていいのですが、それがもっとアメフトに生きてくればいいなと思います。

――藤井さんは今季のオフェンスリーダーに就任されましたが、どのようなオフェンスをつくりたいですか

藤井 4年生全体のスローガンと同じく、一体感を求めていて全員が真剣に取り組んで全員でオフェンスを出せればと思っているので一人一人の向く方向が一緒で皆で力を出せばいいと思います。一体感というスローガンを体現したいと思います。

――濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)が就任されてから3年目になりますが、戦術などは浸透してきましたか

藤井 その中でも選手の中から要望を出して、新しいプレーをつくったりもしていますが、基本的には濱部監督のプレーに基づいています。そこに僕たちの意見を出して行って、いい化学反応が起きればなと思います。

――RBとしてはどのようなユニットを目指しますか

藤井 要所要所で、シチュエーションに応じてしっかりと結果を出せればなと思います。

――加藤さんはLB主任に就任されましたが今季はどのようなディフェンスをつくっていきたいですか

加藤 ディフェンスとしては『Change』というスローガンを掲げています。昨年は関東4位ということで、いまの段階から変えていかないと厳しいと思っているので、春から新システム等を自分たちのものにして秋は100%の状態で試合に臨みたいと思っています。LBとしては、昨年の反省をつぶすのはもちろんですが思ったよりも早くチームを仕上げていかなければならないので、LBでは秋シーズン戦う相手を想定して準備していきたいと思います。

田口 LBはディフェンスのリーダーなので、LBが練習から声を出して引っ張って行かないといかなければならないと思います。LBとしては『ガッツ』がスローガンなのでガッツあるユニットを目指したいです。

加藤 素晴らしい!(笑)

――RB陣から見て今季のLB陣の印象はいかがですか

須貝 しっかりしていて、レベルが高いなと思います。層の厚さが出ていましたが、全体的にフィジカルアップしていて、当たって強くなっているなというのはあります。

藤井 LBに負けたくないというのはあります。僕らが一緒に練習するのはLBが多いので、常にライバル関係として僕は負けないようにやっています。

――LB陣から見て今季のRB陣はいかがですか

加藤 昨年から人が多くて、TBもFBも人数が多いと思います。色々なタイプがいるということで、やっていてもやりづらいので相手にとっても脅威になるのではないかと思います。

田口 それぞれ良さを持ったRBがいて、レベルも高いのですごいなと思います。

――それぞれのポジションで期待する選手などはいますか

加藤 LBだと田口です。昨年はピンチヒッターとして時々出ていましたが、プレッシャーもかかる中で活躍してくれたので、ことしは化けると思います。

須貝 藤井光成さん!

藤井 いやいやいや(笑)。北條淳士君ですね。彼はケガが多かったのですが、ことしは昨年の分までやって欲しいというか、USC研修でも何かをつかんだと本人が言っていたので期待して見ていて下さい。

須貝 ことしは彼の年になるでしょう。天才です。(笑)

――USC研修はどのくらいの規模で行かれたのですか

加藤 選手は4人で、コーチは2人ずつ帯同して行きました。USCのレベルは本当にレベルが違って、僕の2歳下の選手とかが身長192センチメートル、ラインだったら140キロありますといた感じで学ぶことは多かったですし、格が違いすぎて学びづらかった部分もありましたが、フットボールが本当に好きでプレーしているんだなというのはすごく学びました。

『Unite』

ビックプレーでチームを勝利に導く

――早慶戦の目標や見どころをお願いします

藤井 大学では早慶戦に一度も出たことがなくて、ことしは最初で最後の早慶戦になるのですが、とにかく楽しみたいと思います。

須貝 早慶戦は普段ない独特な雰囲気があるので目一杯楽しみたいです。見どころとしてはお客さんもたくさん来ると思いますので、精一杯プレーしたいと思います。

――慶大ディフェンスの印象はいかがですか

藤井 勝負どころでちゃんと止めて来るなと思っています。慶大オフェンスの勢いにも乗っかってくるというか勢いに乗ったらかなりの脅威になると思います。

須貝 慶大の色として、誰かがいいプレーをすると、皆がそれに乗っかって来るので、うちのスローガンである『Unite』という言葉が体現されているチームだなと感じます。

藤井 仕掛けどころが上手いというか、意外性のあるブリッツとかが上手いなと感じますが、それでも圧倒したいと思います。

加藤 僕も初めて出場することになると思いますが、早慶戦は一番人が入るし、かなり楽しみです。ディフェンスは変わったところが多くて、それをどんどん試していくので楽しんでいければなと思います。慶大オフェンスの印象は、昨年から出ている李卓君(慶大)というエースRBがいますが、彼さえ止めてしまえば脅威ではないというか、彼さえ止めれば勝てると思うので、李卓君を止めたいと思います。

――慶大はオフェンスコーディネーターにデイビット・スタントHCが就任されて3年目になりますが

加藤 慶大が強くなったのはその方のおかげで、アメリカからコーチ陣を引っ張って来てチームをつくって最近乗り始めて強くなっていますよという感じなので、そのオフェンスを止めたいと思います。

田口 僕の目標はとにかく出ることです。見どころとしては、早大としても慶大としても負けられない戦いなので絶対に勝ちたいと思います。

――春シーズン全体の目標を教えて下さい

藤井 『Unite』というスローガンは一体感を意味していますが、それが馴れ合いにならにように、厳しいところは厳しく、信頼関係の強いチームをつくれるように、その先頭に立ってしっかりとやっていきたいと思います。

須貝 マネジメントです。秋のスケジュールが大変なので、それを見越したシミュレーションをして、監督も短い期間内に練習試合を組んで下さっているのでそこでしっかりと準備、ケアをして臨んで秋シーズンに生かせるように、そこから学べることもあると思うので、マネジメントにこだわってやっていきたいと思います。

加藤 個人としてはテーマがフィジカルアップで、それを継続させてシーズンを通してフィジカルアップができればと思います。チームとして春にやらなければならないことは、チームとして日本一になったメンバーがいなくて、どれだけ練習をすれば日本一になれるか分からないので、自分が納得するまで練習するということが大事になってくるのではないかと思います。

田口 まだ2年で、試合経験があまりないので、できる限り試合に出て、試合でしか学べないことが多くあるので、しっかり経験を積んで秋に備えたいと思います。

――最後に新入生へのメッセージをお願いします!

藤井 ここまで真剣に取り組むことはなかなかないと思っていて、このチームにもフットボールにもそれだけの価値があると思っています。来てくれたら分かると思いますが、全員が本気というか全力を注いでいるので、それだけの魅力があるので、来てくれたら本当に楽しいと思います。

須貝一回試合に来ていただきたいと思います。やはり早慶戦はお客さんもいっぱい入るし、雰囲気も異様な雰囲気と言うか心の中から盛り上げってくる独特な雰囲気があります。なので、アメフトを知っている人も知らない人もぜひ見に来てください!

加藤 早慶戦見に来てください!絶対に勝ちます!

田口 これだけ本気で取り組める部活は他にないと思うし、未経験者でも適材適所の場所があって一人一人が輝けるのでぜひ一度来てみて下さい!

――ありがとうございました!

(取材・編集 和泉智也)

◆藤井光成(ふじい・みつなり)(※写真左)

1993年(平5)5月28日生まれ。169センチ、74キロ。東京・早大学院高出身。政治経済学部4年。RB。昨年、一年間の留学を終えてチームに合流した藤井選手。スピードを生かしたオープンでの疾走に期待がかかるオフェンスリーダーです。「全員でつくり、全員でプレーを出す」という今季のオフェンスにも注目!高校時代に加藤選手をアメフト部に勧誘したというエピソードも必見です!

◆須貝和弘(すがい・かずひろ)(※写真左中央)

1994年(平6)5月10日生まれ。172センチ、82キロ。東京・早大学院高出身。創造理工学部3年。RB。高校時代から大舞台で実力を発揮する強心臓の持ち主。アメフトの魅力を熱く語る反面、お茶目な一面ものぞかせるギャップこそ須貝選手のチャームポイントです。早慶戦では須貝選手による力強いインサイドのランプレーが慶大ディフェンスを切り裂くことでしょう!

◆加藤樹(かとう・いつき)(※写真右中央)

1994年(平6)5月1日生まれ。177センチ、84キロ。東京・早大学院高出身。商学部3年。LB。3年生ながらLB主任を務める加藤選手は、日本でも有数のスピードとテクニックを兼ね備えるLBです。昨季の反省点を今季のチームに生かそうとする姿が印象的でした。アメフトだけではなくウイイレも強いという加藤選手のハードタックルを見逃すな!

◆田口凌(たぐち・りょう)(※写真右)

1995年(平7)7月25日生まれ。170センチ、76キロ。東京・早大学院高出身。社会科学部2年。LB。高校時代から憧れていたというBIG BEARSの代表として1年目からリーグ戦に出場した田口選手。取材の受け答えにも誠実な性格が垣間見えました。加藤選手からキープレーヤーとして名前を挙げられるなど今季の注目株!来たる早慶戦では成長した姿を見せてくれるでしょう!