カレッジボウルに早大から6選手が出場

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
関東1部選抜Aチーム
関東1部選抜Bチーム 14 14 38

 長きに渡る歴史を持ち、現在は関東から選抜された選手を2チームに分けて開催されているカレッジボウル。今季は早大からOL中村洸介主将(スポ4=東京・日大三)、LB峯佑輔副将(教4=東京・早大学院)、OL大町慎太郎(社4=東京・西)、RB井本浩平(商4=東京・早大学院)、DB三好邦英(スポ4=大阪・高槻)、P関幸太郎(スポ4=埼玉・西武文理)の6選手が出場した。早大の属する関東1部選抜Aチームは7―38と残念ながら敗れてしまったが、早大の各選手はそれぞれの持ち味を発揮。大学での最後の試合で存分にプレーした。

 関東1部選抜Aチームは、正QBがいないというチーム編成。そのためか最初のシリーズで第1ダウンを奪えずに終わる。ここで登場したのはチームのパンターを務める関。50ヤード近くを戻すパントを決め、チームに貢献した。しかし、次のシリーズでFGを失敗するとモメンタムは関東1部選抜Bチームに。法大QB近藤濯、慶大QB高木翼を中心とした多彩な攻撃を見せつけら先制のTDを許すと、第2クオーター(Q)にも連取され、0―21で前半を終えた。

パンターとしてチームに貢献した関

 第3Qも、続けて2度エンドゾーンを越えられる苦しい展開に。しかし関東1部選抜Aチームも意地を見せる。本職はWRである日大のQB佐伯龍之介を中心に、「良いドライブ」(井本)と着実にゲインを重ねると、第3Q終盤に待望のTDを挙げて留飲を下げた。第4QにFGを決められたところで試合終了。大差で敗れはしたが、各選手の顔には充実感がにじんでいた。

チームメイトと喜び合う中村(右)

 試合後、「すごく楽しくできた」(中村)と、次々に早大の選手たちは口にした。こうして引退後に、関東の代表選手としてもう一度プレーできる貴重な機会。そして大学のアメリカンフットボール人生ではラストとなる試合で、それぞれが自らのプレーを全うした。その最後の勇姿は見る者の目にしっかりと焼きついたことだろう。

(記事 鈴木泰介、写真 近藤廉一郎、巌千咲、和泉智也)

早大の選手たち

コメント

OL中村洸介(スポ4=東京・日大三)

——久々の試合でしたが、振り返っていかがですか

即席のチームだったのですがいいメンバーが揃っていて、すごく楽しくできたと思います。

——結果については

自分たちのチームにはQBがいないなかったのですが相手にはQBがいたので、ある程度の覚悟はありました。こちらのオフェンスはラン主体で攻めていこうということだったのですが、しっかりとそのゲームプランを遂行できなかったと思います。

——Aチーム全体の雰囲気はどうでしたか

練習の最初はやはりみんな遠慮している感じはあったんですけど、3日間の練習の中で、時間が経つにつれて楽しく高め合ってできていたと思います。

――練習はどのぐらい行ったのですか

1日目はミーティングと全体練習が1時間ずつぐらいだったんですけど、2日目からはもう少し厳しくなって3時間ぐらい練習しましたね。結構走ったりもしましたし、久しぶりにいい刺激を受けましたね。

――シーズン中はライバルだった選手と同じチームで試合をしてみていかがでしたか

みんなフットボールが好きで、楽しみながら、かつ厳しくやる選手ばかりだったので、そういう意味ではすごく刺激的でした。高いレベルで一緒にできて楽しかったですね。

——学生としてフットボールをするのは最後でしたね

そうですね。せっかくこのような機会をいただいて参加して、改めてフットボールの楽しさを知ることができました。

——来季の幹部が発表されましたが、主将となるDL村橋洋祐選手(スポ3=大阪・豊中)についてどんな活躍を期待していますか

村橋はフットボールに対してすごく真摯に取り組んでいますし、僕自身も練習の中で競い合ってきた仲なので、僕の意思や4年生の意思を受け継いでしっかり戦って、必ず結果にもこだわって勝利を目指してもらいたいと思います。

——来季のBIG BEARSに対する思いは

戦力的に見てもいい選手が揃っていますし、チームとしても選手、スタッフがまとまりやすいメンバーだと思うので、そういった面で期待しています。

——今後、どのようにフットボールに関わっていきますか

もう一年間学生をするので、その中で何かしらのかたちでフットボールに関わって、再来年は社会人としてフットボールに挑戦したいと思います。

LB峯佑輔(教4=東京・早大学院)

――試合を終えられての感想は

チーム分けの時点でうちのチームにはQBがいないことが分かっていたので、TDを6本取られるかなと思っていたのですが、5本に抑えられたのでその意味では合格点かなと思います。

――どのような意気込みで臨まれましたか

けがをしないようにということと、黄色のユニホームが初めてで、阪神タイガースのようなユニフォームなので少し特別な気持ちはありました。

――早慶戦以来のプレーということですが、ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

LBは均等に出ていて、もう少し止められたらとも思いますが、自分たちの実力を考えればこんなものかなと思います。

――大学生活最後のプレーですが

シーズン中の方が気持ちを入れてやっていて、きょうの試合はけがせず楽しくやれればという感じでした。

――今後はどのように競技と関わっていきますか

留年してらいねんも学生をやるので、そこで考えていきたいと思います。

RB井本浩平(商4=東京・早大学院)

――きょうの試合の感想は

ラン主体で出場させて頂いたのですが、要所でうまくブロックできなくて、思うようにランを出すことができなかったのが残念です。でも後半に良いドライブを展開して、最後にTD取れたのは良かったです。

――ご自身の最初のキャリーは10ヤード近くでましたが

日大の宮田だったり洸介(中村)など、中のOLが非常に強かったので、練習のときからゲインてきていたプレーでした。

――チームの雰囲気はいかがでしたか

メリハリを持ってやろうとは思っていたのですが、かなり楽しくできたと思います。明るい中大の内海や立大の茂住だったりが盛り上げてくれて、締めるところは宮田(日大)や洸介が締めて、よい雰囲気はだったのかなと思います。

――一度アメフトから離れた後での試合でしたが

現役中は辛いというところもありましたが、いざ引退してしばらくたってからアメフトを再びプレーすると楽しいなと感じました。みんなと顔を合わせてプレーするのも楽しいですし、力を合わせて同じ目標に進むということも非常に良い経験になりました。

――最後に今後アメフトに関わっていくことはありますか

就職先にアメフトチームがあるので、機会があるばやりたいですね。

OL大町慎太郎(社4=東京・西)

――試合を振り返っていかがですか

負けましたが楽しくやれたので良かったです。

――引退されてから期間が空きましたがその辺りはいかがでしたか

体は動きませんでしたが楽しかったので良かったです。

――他大の選手が同じチームになるというのはやはり楽しいですか

もともと仲の良い選手もいるので楽しかったです。

――相手チームの印象はいかがでしたか

上手なQBが多くいたのでパスオフェンスで来るなとは思っていましたし、ディフェンスも法大中心でやっていたので強いと思っていました。

――卒業後はフットボールを続けられますか

会社的に僕はできないです。

――来季はどのようなチームを作って欲しいですか

日本一になってもらいたいのはやまやまですが、一点でも多いから相手に勝てる泥臭いチームを作って欲しいと思います。

P関幸太郎(スポ4=埼玉・西武文理)

――試合を振り返って

楽しかったです。自分としては納得のいく内容だったので良かったと思います。早大の皆と少しでも長い間フットボールができて嬉しかったです。

――普段とは違うチームの人とのプレーでしたが

自分は全然馴染めなかったです。パンターというポジションっていうのもあるんですけど、絡む機会がなくて。他のポジションとかは仲良さそうだったんですけど接点がなかったです。

――この試合に向けてどのくらい練習をされたんですが

かなり練習しましたね。年末も結構練習してました。前日練習でミスをしていたので、アフターとか練習中も、きょうの試合中もなるべく蹴るようにしていました。

――その成果は試合中に発揮できましたか

発揮できたのかなと思います。

――早大のメンバーと久々に試合をしてみていかがでしたか

本当に良かったです。他のチームの人と一緒にいるよりも安心感がありましたし、ライスボウルまでいって皆と長くフットボールをやりたかったっていうのはあります。このメンバーとできて良かったです。

――後輩たちにはどのようなチームになって欲しいですか

関学大や日大を見てたら、まだまだ甘いし、自分たち自身もまだできていた部分もあると思うので、その点を上級生を中心に詰めていってもらって日本一になってもらいたいです。

――今後はフットボールに関わることはありますか

いまケガをしているので少し休養を取って、やれる機会があったらやりたいなと思います。

DB三好邦英(スポ4=大阪・高槻)

――試合を振り返っていかがですか

向こうのチームのQBにレベルの高い選手が集まっていて、パスが良く通るなと思っていたのですがその通りの結果となってしまいました。

――好タックルを何本か決められていました

はい。初めから足元に行くタックルを狙っていたので決められて良かったです。

――引退されてから期間が空きましたがその辺りはいかがでしたか

引退してから全く動いていなくて、試合の三日前に初めて久しぶりに動いて筋肉痛が残ったままきょうを迎えたので足が全然動きませんでした。

――卒業後はフットボールを続けられますか

今はまだ全く考えていないです。

――来季はどのようなチームを作って欲しいですか

ディフェンスの中心となる選手はきょねんからチームを引っ張っていてくれていて、彼らが最上級生になれば絶対に強いディフェンスを作り上げてくれると思うので、ディフェンスからワセダのアメフトを引っ張って欲しいと思います。