新人早慶戦は惜しくも敗れる

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 20 32
慶大 UNICORNS 14 24 38

MVPを獲得した稲垣

 第1クオーター(1Q)から早大は慶大に圧倒されてしまう。オフェンス面ではQBとレシーバーの連携がうまくいかず、最初の攻撃でインターセプトされ、そのままリターンTDを決められるなど前半だけで3個のインターセプトを喫する。ディフェンス面では、相手のランプレーを止めることができず独走TDを許してしまうなど失点を重ねてしまう。なんとか2QにQB/DB長田裕司(スポ1=愛知・南山)からWR/DB安部修平(国教1=東京・早大学院)へのパスでTDを決めたが、前半を38-6で折り返すという苦しい展開になる。

攻撃を率いた笹木

 しかし後半は全く違った試合展開になる。後半開始後まもなく、TE/LB杉田雅仁(法1=神奈川・浅野)がインターセプトを決めリズムをつかむと、QB/DB笹木雄太(法1=東京・早大学院)を中心にパスプレーがつながり始め、慶大との差をじわじわと詰める。攻撃での良いリズムは守備にも影響し、前半に止められなかったランプレーを抑え、後半は相手に1点も与えない素晴らしい守備をみせる。笹木が「とにかくもう勝つことだけを考えて」と語るように4つのTDパスを決めるなど猛追する。あと1TDで追いつけるところまで追い上げるが一歩及ばず、力尽きた。

 試合に敗れはしたが、MVPを獲得したTE/LB稲垣太郎(法1=東京・桐朋)が語るように、後半は地力で勝っていたなど明るい材料も多くあった。「どんなビックプレーも基本的なところから生まれると思うので、そうした細かいところをもっと追求していきたい」(杉田)とこの試合で見つかった課題を克服し、これからもっと大きく成長していく1年生たちに期待したい。

(記事 潟見雄大、写真 井上義之)

コメント

RB北條淳士(社1=東京・佼成学園)

――今日の試合を振り返って

けがで半分しか出られなかったのですが全体的に動きが硬く、慶大に圧倒されてしまった。また来年以降も早慶戦はあるので、その時は勝ちたいです。

――主将としてこの試合を迎えましたが

早大学院出身者とそれ以外のメンバーとの間に壁ができてしまうとコーチから聞いていたので、壁ができないようコミュニケーションをとるようにしていました。

――高校3年の時はけがであまり出場機会がなく、この試合が久しぶりに実戦だったと思うのですが

この試合でもまた同じところを痛めてしまったのでトレーニングしなければならないと思いました

――北條選手の持ち味は何ですか?

カットバックです。

――この試合では持ち味を発揮できましたか?

発揮できたと思いますが、最後までフィールドにいれなかったのが悔しいです。

――今後どのような選手に成長していきたいですか?

最後までフィールドに出ていられるような頼られる選手になりたいです。

TE/LB稲垣太郎(法1=東京・桐朋)

――きょうの試合を振り返って

後半に早大学院のメンバーが出て、安定感が増したなと。地力では勝っているとわかったので、彼らにおんぶにだっこではなく、僕は経験者ではないのですが追いつけ追い越せでいきたいと思います。

――初めての試合でしたが緊張などは

できることはそんなになかったので、緊張とかそういう段階ではなかったです。

――TDを決めた瞬間は

パスがよかったです。ビギナーズラックというか。

――MVPに選ばれましたが選ばれるとは思っていましたか

思っていませんでした。負けたので。慶大のMVPの李君に比べると比較にすらならないので。これから目指してやっていけというメッセージだと思います。

――目標とする選手像は

まだ具体的にはないのですが、後半早大学院のメンバーは落ち着いて見ていられたので、そういう選手になりたいです