4艇全てが関東を突破

ヨット

※早稲田大学学生生活課からの要請に伴い、対面での取材ができなかったため、インタビューのみをオンラインで行いました。

 

 11月に行われる全日本学生個人選手権(全日本個選)の出場権をかけて争われた今大会。早大勢からは4艇が出場し、蜂須賀晋之介(スポ4=茨城・霞ケ浦)・河﨑元紀(スポ2=神奈川・鎌倉学園)組と大久保優輝(創理3=東京・早実)・川合大貴(商4=埼玉・早大本庄)/鶴岡由梨奈(社3=東京・立教女学院)組がワンツーフィニッシュ。他の2組も上位10艇に入り、スナイプ級の全艇が予選を通過する結果となった。

(取材 足立優大)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

 
結果

▽スナイプ級

蜂須賀・河崎/白石組 17点 1位

大久保・川合/鶴岡組 30点 2位

尾道佳諭(スポ4=山口・光)・根本優樹(社3=東京・早大学院)/青柳建佑(法2=早稲田佐賀)組 33点 4位

服部陸太(スポ1=神奈川・鎌倉学園)・芝崎鉄平(スポ4=東京・都立三鷹)/松尾華(スポ3=広島修道大鈴峯女)組 49点 9位

 
コメント

蜂須賀晋之介(スポ4=茨城・霞ケ浦)

――2日間のレースを振り返っていかがですか

 第1レースでカットレースをつくってしまったことが、後半での攻めの姿勢に制限をかけてしまいました。一方で毎回のレースでクルーとの情報共有を活性化できたことは収穫だと感じています。

――円滑にコミュニケーションができたということでしょうか

 どちらかと言うと、ペアでの情報共有が増えたという点でクルーの成長を垣間見れたレースでした。

――1日目は第2レースでトップフィニッシュでした。カットレースとなった第1レースからはどのような点を修正しましたか

 1レース目も1位を取れる(コース)の見え方をしていたのですが、クルーとの会話不足でマークを見失ったことで順位を落としてしまったので、自分はスピードを出すことに集中しクルーにはマークや集団の把握を話してもらうことを意識して次のレースに臨みました。加えて、もうカットはできないということで各レグで他の艇を抜かし切ることを考えていました。

――2日目はスナイプチームとしてどういったことを心がけていましたか

 風域がバラバラだったので、各レース間で最大のスピードを再現できるようにスピードチェックをみんなに手伝ってやっていました。

――先程風が変動したという話がありましたが、この2日間のレース環境はいかがでしたか

 初日は強風から風速が落ちるコンディションで波が残る海面で、2日目は弱い風からどんどん風速が上がる海面でした。

――今回、新体制となって初めての学連主催での公式戦となりましたが、今年のチームの雰囲気はいかがでしょうか

 あまり良くはないですね。去年のように圧倒的なリーダーが不在で、みんながいろいろな方向を向いて主張をしてしまうので、まとまりはやいです。

――クルーの河﨑選手(元紀、スポ2=神奈川・鎌倉学園) とは今年からのペアとなりますが、感触はいかがでしたか

 河﨑とは今年に入ってから乗っているのですが、できるまでは時間がかかるのかなと思っています。というのも、体で覚えてから頭で理解するタイプだと感じているので、どんどん反復練習をしてほしいです。

――スナイプリーダーとして、これからどういったかたちでチームを引っ張っていきたいと考えていますか

 僕がまだ完璧ではなく、自分で命令できる実力ではないと感じています。ただ、率先して目的意識を持たせることはできると思っているので、チームの短期的な目標や課題を提案してそれをみんなで解決することによって、確実に伸びしろを埋めることに焦点を当てています。

――最後に今後の意気込みをお願いします

 僕自身スピードを出すことは好きなのですが、ヨットレースでは横着することが多々あるので、勝つための条件を全て出して勝ち切るレースをしたいです。今年はごまかしながらやっているところがまだまだあるので、課題の克服、さらには伸びしろを反復練習などで全て出して、それを自分のものにしていきたいですね。

服部陸太(スポ1=神奈川・鎌倉学園)

――2日間のレースを振り返っていかがでしょうか

 まず今回、関東個人選手権に1年生として出させていただきました。コロナの関係上、4艇までの出場だったのですが、通過できて一安心という感じです。

――1日目の調子はいかがでしたか

 1日目は強風のコンディションで自分が得意としている風だったので、上位でまとめられたかなと思っています。この時点では満足いく結果が出せて、次の日にもつながるような成績を残すことができました。

――2日目はチームとしてどういったことを心がけていましたか

 スナイプチームとしては1日目は上位でまとまっていて、トップ4に全員入れるように頑張ろうということを先輩から言われました。その中で自分も1年生ではあるのですが、先輩たちに離させないという気持ちでレースに臨みました。またチームとしては、個人戦とはいえチームの強さをアピールできる好機だと思いながらレースを行っていました。

――この2日間の出来に点数をつけるなら何点くらいでしょうか

 7点ですかね。良かった点としては通過できたこと、そしてヨット部に2カ月在籍する中で自分の走れるポイントが分かってきたことです。スナイプ級は元々載っていた1人乗りの艇種とは異なり2人乗りの艇なのですが、段々2人で走るための操作にも慣れてきましたし、スナイプ級のことを少しずつ把握できていることが結果につながっているのかなと思います。悪かった点としては優勝できなかったことです。9位という結果に満足しているわけではないので。あとは先輩方との差を感じたので、上級生が抜ける前に自分が近づいていけたらなと思います。

――2人乗りの艇の難しさはどういったところでしょうか

 1つの艇を2人で操るので、やはりコミュニケーションが必要となってきます。1人乗りの時はしゃべらなくてもよかったのですが。コミュニケーション一つ取っても、どこまでしゃべったらいいのか、どこまでやってもらえるかを考えて話しています。自分が持っているフィーリングと相手のフィーリングにはどうしても誤差が生まれてしまうので、そこのすり合わせが2人乗りの難しさかなと思います。

――今大会は芝崎選手(鉄平、スポ4=東京・都立三鷹)とペアを組んだと思うのですが、感触はいかがですか

 加入してから2カ月の間、芝崎さんとは一番ペアを組んでいて、短い期間ではあるのですが具体的なすり合わせができていたので、現時点では乗りやすいペアではありますし、実際に結果が残せたという点でも感謝しています。

――最後に今後の意気込みについてお願いします

 今大会の先に全日本個人選手権(全日本個選)があるので、1年生で全日本個選を優勝することが今の明確な目標としてあります。それ以外にも、チームとして全日本学生選手権での総合優勝にも貢献できるように夏に向けて1日1日の練習を頑張っていきたいと思います。