総員の力あわせたインカレ 石川は1500m優勝果たす

スピードスケート

 氷都・釧路で開催された全日本学生選手権。1月5~7日の3日間にわたり、全国の大学生らがしのぎを削った。主将の石川将之(スポ4=山梨・北社)が男子1500mで優勝し、1000mでも2位で表彰台入りを果たした。伊藤誠悟(スポ1=長野・屋代)は1500mで6位、5000mで8位と初めてのインカレでありながら入賞を重ねた。チームパシュートでも8位に入賞するなど部員皆の活躍が光り、団体としては58点で7位に入った。

10000mで競技する篠原

 大会初日の5日、まずは男子1500mに石川、伊藤、由井が出場した。石川が1分53秒82で見事に優勝を飾り、「初日で(タイトルを)取るというのがあったので、取れたことが一番うれしいです」と達成感をにじませた。インカレ初出場の伊藤は1分56秒53で6位に入賞。「あまり緊張やプレッシャーはなく、自分の力を出せたかなと思います」と話す、好成績のインカレ初陣となった。ラストインカレの由井は2分4秒16で32位と苦しいレースになったが、翌日以降に向けて「しっかり気持ちを切り替えて1つずつ最後まで頑張りたいと思います」と前向きにコメントした。続く男子10000mに出場した篠原は、15分46秒78で19位。前半のタイムが思ったように伸びず目標には及ばなかったが、「これ以上落としたらダメだと思って、気持ちを切り替えて後半はラップを守ることができた」と粘り強いレースを見せた。地元、八ヶ岳で行ったという高地トレーニングが活きた場面でもあっただろう。
2日目となる6日には、男子の5000mと1000mの試合が行われた。先に行われた5000mでは、伊藤が7分13秒35で8位と二種目目の入賞を果たした。篠原は7分23秒47で16位だった。1000mには、先日の1500mで優勝した石川が登場。1分13秒00で2位にランクインし、またも表彰台に上った。

(記事、写真 犬飼朋花)

8位に入賞した早大のチームパシュート

 競技最終日の7日。この日、早大勢は二つのチーム競技に出場した。はじめに行われた男子2000mリレーで石川、伊藤、篠原、由井のチームで競技したが、バトンが噛み合わず失格となってしまった。次ぐチームパシュートには石川、篠原、伊藤の編成で出場。初めは伊藤が先頭でひっぱる形をとる。序盤やや篠原が離されているような隊列になってしまったが1周目2つ目のカーブを回って綺麗に揃って滑走。しかし、同組の信州大には2周を終えて1秒以上離される少々苦しい展開に。その後は先頭の変更を挟みつつ、ラップタイムで信州大を上回ることもあったが終盤は隊列も乱れ、結局2秒86差の4分22秒48でフィニッシュ。しかしこの時点で2チームを上回るタイムを記録し入賞が決まった。

(記事、写真 青柳香穂)

 石川の優勝で幕を開け、チームパシュートの入賞で終えた今大会。個人としての力はもちろん、チームとしての総合力も発揮した。「それぞれ緊張だったりプレッシャーだったりを感じていたと思うんですけど、全員が頑張ってくれた大会になったかなと思います(石川)」、「個人種目は全然結果が出なかったんですけど、最終日にこうやって全員で終われたことは良かったことだと思います。これから先は下級生の2人に期待していきたいです(由井)」。先輩から後輩へ。早稲田らしいスケートと強さのバトンは、間違いなく繋がったことだろう。

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽男子1500m


石川将之主将 1位 1分53秒82


伊藤誠悟 6位 1分56秒53


由井直樹 32位 2分4秒16


▽男子10000m


篠原孝尚 19位 15分46秒78


▽男子5000m


伊藤誠悟 8位 7分13秒35


篠原孝尚 16位 7分23秒47


▽男子1000m


石川将之 2位 1分13秒00


▽男子2000mリレー


石川、伊藤、篠原、由井 失格


▽男子チームパシュート


石川、伊藤、篠原 8位 4分22秒48


▽男子学校対抗


早稲田大学 7位 58点


コメント

伊藤誠悟(スポ1=長野・屋代)

――初のインカレで入賞されました。今のお気持ちは

自分では入賞ぎりぎりだと思っていたので、6位になれてうれしかったです。

――初めての舞台になって、どのようなお気持ちですか

あまり緊張やプレッシャーはなく、自分の力を出せたかなと思います。

――以前、最後のペースが落ちてしまうのが課題とおっしゃっていましたが、きょうはいかがでしたか

きょうは最後は前に人がいて、全力で追っていくだけだと思っていたので、最後はラップは落ちてしまったんですけど、結果的に相手に勝てましたし良かったと思います。

――きょうまで意識して練習してきたことはありますか

長く氷をとらえて、かつ動きも速くできるようにという練習をしてきました。

――これからの意気込みをお願いします

ここからまだ大会は続きますし、1月、2月と大会はあるので、そこでもいい結果を残せるように頑張りたいです。

――3日間振り返っていかがでしたか

個人競技ではまずまずの結果を残すことができたと思うんですけど、これから先できるか分からないチーム競技でリレーは失格でパシュートも〜だったんですけど、チームとして戦えたことが良かったかなと思います。

石川将之(スポ4=山梨・北杜)

――優勝おめでとうございます。今のお気持ちは

4年目で初めて学生のタイトルを取れたので、やってきたことをいろいろ回想もしたし、意気込みとしては初日で(タイトルを)取るというのがあったので、取れたことが一番うれしいです。

――最後のインカレでどれかタイトルを取りたいと考えていましたか

そうですね。今年は一年間スケート連盟のデベロップメントチームで活動してきて、その中ですごく刺激を受けて、年末の試合でもすごく調子が良かったので、ここにしっかりと合わせれば結果もついてくると信じてやってきてその通りになりました。

――改めてきょうのレースを振り返っていかがですかも

前の組を見ながら、どう組み立てていこうか考えていたんですけど後半足にくる人がかなり多くて。自分は序盤から先行していくタイプなので、攻めつつ後半にも意識を持っていくように組み立てて、それがうまくはまりました。

――きょうまでどのように調整をしてきましたか

年末に全日本選手権があったんですけど、調子は悪くなかったのでしっかりとやることを意識して、体重移動を下から外さないというスケーティングを意識してここまでやってきました。ら

――これからの意気込みをお願いします

まだ2日目、3日目があるので、しっかりと早稲田らしさを出していい成績で貢献できるように頑張ります。

――3日間振り返っていかがでしたか

自分の4年間の大学生活で初めて団体に挑戦できる年だったので、まず1日目、2日目は個人で頑張ってそして3日目でリレーとパシュートを狙ってきていて、それぞれ緊張だったりプレッシャーだったりを感じていたと思うんですけど全員が頑張ってくれた大会になったかなと思います。個人としては目標だった大学一をとるということが1500メートルでできたので、本当に思い出に残る良い試合になりました。

由井直樹(スポ4=山形中央)

――きょうのレースを振り返っていかがですか

目指していたタイムには届かなかったのと、最後にラップを落としてしまったところは反省点です。

――インカレまで意識して練習してきたことはありますか

後半頑張れるように長い距離を練習してきました。

――きょうのレースで良かった点はありますか

前半から積極的なレースはできたかなと思います。

――これからに向けて意気込みをお願いします

2日目に個人のレース、3日目にチームのレースがあるので、しっかり気持ちを切り替えて1つずつ最後まで頑張りたいと思います。

――3日間振り返っていかがですか

個人種目は全然結果が出なかったんですけど、最終日にこうやって全員で終われたことは良かったことだと思います。これから先は下級生の2人に期待していきたいです。

篠原孝尚(人1=長野・佐久長聖)

――きょうのレースを振り返って

前半、思うようにリズムに乗れなくて自分の中ではつらくなかったんですけど、思ったよりラップが落ちてしまってそこが反省点です。そこからこれ以上落としたらダメだと思って、気持ちを切り替えて後半はラップを守ることができたので、そこは良かったと思います。

――インカレまでに意識して取り組んできたことはありますか

地元の八ヶ岳で練習していたんですけど、そこがすごく標高が高くて、心肺のトレーニングになるので、後半を意識して練習してきました。

――タイムについてはいかがですか

タイムに関しては、全然ダメかなという感じです。15分30秒は切りたかったです。

――これからの意気込みをお願いします

今回のレースをしっかりと受け止めて、次回からは良かったことは生かして、反省点は改善していければなと思います。

――3日間振り返っていかがでしたか

大会を通して良いところと悪いところがはっきり出てしまって、最終的にはチームに迷惑をかけてしまうような結果となってしまったのですが、この経験を糧として来年はもっと一人前の選手になれるように頑張りたいと思います。