ファーストリーグ最終戦は東洋大。10月9日の明大戦後、堤広利監督(平10人卒=東京・早実)は「進出は決まっていますが、セカンドリーグにつながる試合にしないといけない」と語った。その言葉通り、点差こそ開いたがチームの課題を再認識するファーストリーグ最終戦だった。
早大は第1ピリオド序盤から防戦気味。早大ゴール間近で立て続けにシュートを打たれ、ヒヤリとする展開が続いた。4分3秒、東洋大の反則でパワープレーとなり、FW金井真(スポ3=北海道・苫小牧東)らが攻め上がってゴールを狙うも得点ならず。東洋大は強烈なシュートを何本も打ち込むが、GK飯見拓未(社1=東京・早実)がファインプレーを重ねてゴールを許さない。しかし13分20秒、ゴール前に固まって防御する早大のわずかな隙間を抜けて東洋大の先制弾が刺さる。14分23秒にパワープレー、終わった直後の16分50秒にまたもやパワープレーとなるが、どちらもチャンスを生かせず。
第2ピリオドは一進一退の攻防だった。序盤は相変わらず早大ゴール前での試合。1分11秒に早くも追加点を許した。その後も、センターラインを超えることさえほとんど叶わない東洋大のゲームとなる。7分11秒に3点目を取られる。
1点目を喜ぶ早大
第2ピリオド中盤、早大が反撃に出る。12分19秒、東洋大の反則が重なり5対3の大チャンスに。そして9分53秒、FW鎌田悠希副将(スポ3=北海道・駒大苫小牧)が狙いすましてシュート。GKの手をこぼれ、早大の初得点をもぎ取った。その後、両チームの反則により同人数の試合になったが、14分13秒、FW金井からパスを受け取ったDF棚橋俊太(スポ2=愛知・東海)が落ち着いてシュート。2点目を挙げた。しかし、東洋大の選手が先に復帰し、数的不利に追い込まれて追加点を許す。
得点するFW金井
第3ピリオド1分5秒、正確なドリブルでディフェンスをかわされ、5点目を取られる。続けざまに6点目。一気に4点差に引き離された。約3分、7点目を奪われたように見えたがアフターホイッスルのためノーゴール、ただならぬ雰囲気で試合が一時中断する。サークル内での激しい接戦によりGK飯見が負傷かと思われたが、しばらく後に立ち上がり、観客席から拍手が沸いた。5分18秒、パックを持って駆け上がったFW金井が東洋大の追跡を振り切り、シュート。3点目を挙げる。しかし、その後は東洋大の苛烈な攻撃に苦しみ、最終的に3―9の大敗となった。
GK飯見に声をかける選手たち
「2ピリ(第2ピリオド)まではかなり良い展開で、試合が展開したかなと思っています。やはり3ピリ(第3ピリオド)、少し集中力が切れたところもあって、シュート数を見れば分かるんですけど、かなり開いてしまったというところが、次への課題となっています」(堤監督)。試合前半は良い流れだが終盤まで集中力が続かないところが課題だ。来週からはセカンドリーグ。ファーストリーグを5位で終えたため、早大はセカンドリーグを上位6チームのグループAで戦う。ファーストリーグの勝利と敗北を糧に強くなった早大の健闘を祈る。
(記事 七澤拓未 写真 田島璃子)
結果 | ||
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早大 | ピリオド | 東洋大 |
0(9) | 1st | 1(16) |
2(6) | 2nd |
3(21) |
1(6) | 3rd | 5(32) |
3(21) | 計 | 9(69) |
※( )内はシュート数 |
得点経過 | |||||
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チーム | 時間 | ゴール | アシスト1 | アシスト2 | GS |
東洋大 | 13:20 | 宮田 | 川岸 | 大久保 | EQ |
東洋大 | 21:11 | 中島 | 石田 | 武部 | PP1 |
東洋大 | 27:11 | 阿部 | 中島 | - | EQ |
早大 | 29:53 | 鎌田 | 林幹 | 務台 | PP2 |
早大 | 34:13 | 棚橋 | 金井真 | 鎌田 | EQ |
東洋大 | 35:57 | 宮田 | 石田 | - | PP1 |
東洋大 | 41:05 | 阿部 | 石田 | - | EQ |
東洋大 | 42:25 | 前田 | 石田 | - | EQ |
早大 | 45:18 | 金井 | - | - | EQ |
東洋大 | 45:32 | 柚木 | 森田 | 前田 | EQ |
東洋大 | 50:24 | 大友 | 中島 | - | EQ |
東洋大 | 52:52 | 大友 | 中島 | - | EQ |
早大メンバー | |||||
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セット | FW | FW | FW | DF | DF |
1 | 川本 | 木綿 | 平林 | 棚橋 | 沼田 |
2 | 大塚 | 清水 | 鎌田 | 務台 | 松下 |
3 | 林幹 | 共田 | 金井真 | 有賀 | 金井和 |
4 | 仲見 | 江島 | 上山 | - | - |
田中 | 林風 | - | - | - | |
GK | 飯見 |
コメント
堤広利監督(平10人卒=東京・早実)
――選手たちに試合前にどんなことを言いましたか
一次リーグ最終戦、それから、相手が東洋というところですが、自分たちのプレーをしっかりやり切るようにというふうに伝えています。
――各ピリオドを振り返ってみて、それぞれの手応えと改善点をお願いします
1ピリ(第1ピリオド)の立ち上がりは悪くなかったと思います。続けて、失点はあり、多少競り負けていましたが、2ピリ(第2ピリオド)まではかなり良い展開で、試合が展開したかなと思っています。やはり3ピリ(第3ピリオド)、少し集中力が切れたところもあって、シュート数を見れば分かるんですけど、かなり開いてしまったというところが、次への課題となっています。
――試合が進むにつれて失点の間隔が短くなっていきましたが、ピリオド間の休憩時間に選手にどのような言葉をかけましたか
毎試合言っていることですけれども、5分ずつぐらいに区切って、しっかり集中して自分たちのプレーをするようにと。3ピリも立ち上がり5分、集中していこうと、そういう話をしています。
――セカンドリーグへの意気込みをお願いします
怪我人も続いてきていますので、ここでしっかり休んで、切り替えて、またゼロからのスタートだと思っています。
FW木綿宏太副将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)
――試合を終えていかがでしたか
第2ピリオドまでは自分たちが理想としているホッケーができたんですが、第3ピリオド、疲れもあって崩れてしまいました。失点の仕方が、チームのミスというよりは個人のミスだったので、その点を次回の二次リーグまでに直していきたいです。
――本日(10月15日)、誕生日おめでとうございます
ありがとうございます。
――21歳の1年は、どのような1年間でしたか
つらい1年でした。ホッケーも勉強も、いろいろなことが何もうまくいかなかったです。22歳はうまくいくように頑張ります。
――セカンドリーグへの意気込みをお願いします
決勝リーグにいかないことにはお話にならないので。決勝リーグにいけるように、まず4位以内、というのと、上位チームに勝っていけるように練習をしっかりしていきたいと思います。