明大に敗北 得た学びを次戦へ

アイスホッケー

 上位リーグの2戦目の相手は、現在勢いに乗る明大だ。大差での敗北は避けたい早大は、明大が優勢な中でも隙をついた得点をし、流れを引き込むかと思われた。しかし相次ぐ反則が響き、3-8で敗戦となった。

 中大との戦いを踏まえ、早稲田らしいホッケーができる時間を長く作ろうと意識してきた早大。第1ピリオド(P)は早大の動きもよく、互いに譲らない試合展開となった。開始1分58秒、ブルーライン付近から明大に打たれたパックがゴールに納まる。まず明大に先制を許してしまったが、5分16秒、副将のFW鎌田悠希(スポ3=北海道・駒大苫小牧)が守備を次々と交わし、パックをコントロールしてシュート。GKの左の肩口に吸い込まれ、鎌田は両拳を突き上げて喜んだ。しかしその直後、明大が攻める時間が続く中、ゴール前でのパスに追いつけず、明大に1点追加。さらに、キルプレーの場面でGK千葉琉矢(スポ3=北海道・武修館)の左足とゴールの隙間にパックを押し込まれ、スコアは1-3に。失点を重ねたものの、焦りを見せなかった早大はその後の2人差のキルプレーを守りきり、第1Pを終えた。

得点した鎌田に抱きつくDF務台慎太郎主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

 第2Pは後半に得点が動いた。まず、開始12分53秒、そしてキルプレーの13分42秒、ともに明大に得点を挙げられてしまう。しかし、圧倒されてばかりの早大ではない。15分11秒、キルプレーの場面で、もれたパックを捉えたFW木綿宏太(スポ4=北海道・駒大苫小牧)が単独でかけあがり、GKとの1対1の戦いを落ち着いて制し、ゴール。4年生としての意地を見せつけた。さらに17分18秒、早大は連続してシュートを放ち、GKが弾いたパックをFW川本周平(スポ3=北海道・白樺学園)が押し込んだ。2試合連続の得点となった川本のこのゴールで流れが早大に傾くかと思われた。しかしその40秒後にあっさりと得点を返され明大に6点目。スコアは3ー6となった。

ゴールを喜ぶ川本

 互いを鼓舞しながら氷上へあがり、迎えた第3P。さらなる失点は避けたい早大だが、開始2分21秒、キルプレーの場面での明大の落ち着いた攻撃を守りきれず、パックがGK千葉の右側に滑り込む。2人差のパワープレーのチャンスは思うように攻められず、早大の反則も多くなる。互いに1人ずつペナルティを取られていた12分7秒、ディフェンスゾーンでのフェースオフを明大に取られ、そのままゴールを決められてしまった。その後のパワープレーのチャンスもペナルティによって打ち消してしまい、5点差で試合を終えた。

失点する早大

 重い反則が重なり、早大は流れをつかめなかった。しかし前半は失点されても落ち着いて試合を展開し、収穫のある試合となったことは間違いない。次戦は昨年の王者である東洋大だ。春の公式戦、最終戦を少しでも納得の行く戦いで締めくくりたいところだ。

(記事 田島璃子、写真 澤崎円佳、安齋健、田中駿祐)

 

結果
早大 ピリオド 明大
1(7) 1st 3(18)
2(9) 2nd 3(13)
0(10) 3rd 2(14)
3(26) 8(45)

※( )内はシュート数

得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
明大 01:58 蔵本 小森 井口
早大 05:16 鎌田
明大 06:12 佐々木 井口 小森
明大 13:14 佐々木 小森 鍛冶 PK
明大 32:53 丸山 井口 成瀬
明大 33:42 竹谷 丸山 西脇 PK
早大 35:11 木綿 PK
早大 37:18 川本 大塚
明大 37:59 唐津 中條 鍛冶
明大 42:21 井口 中條 大竹 PK
明大 52:07 丸山
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする

早大メンバー
セット DF DF FW FW FW
務台 沼田 鎌田 木綿 大塚
棚橋 有賀 上山 田中 金井真
松下 金井和 林幹 清水 川本
    林風 仲見  
GK千葉、飯見
コメント

内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)

――特に第3P、反則が多い試合となりました

そうだね。まだちょっと反則が多いかな。

――試合を振り返っていかがですか

いいプレーをしている時はそれなりにホッケーになっていて、二次攻撃、三次攻撃までできるんだけど、それが続けられなかったかな。いい時間はあったんだけどね。 後半になってくると足が動かなくなってくる。そして、反則が多くなったかな。

――最終戦、東洋大戦に向けての意気込みをお願いいたします

全く収穫のない試合ではなかったので、前でプレーする時間を長くすれば、それなりに戦えるんじゃないかなと思います。

DF務台慎太郎主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

――23日の中大戦を踏まえ、どのようなことを意識して練習してきましたか

中大戦では全てにおいて相手に負けていたので、一度切り替えて明大戦で勝利するために全力で練習に取り組んできました。その中でもグレーゾーンでの軽いプレーや、失点直後での選択の悪いプレーがあったのでそこを改善することを意識し、さらに試合前からその点に注意して取り組むことを共有していました。

――第2Pまでを振り返っていかがですか

選手の動き自体は試合を通して悪くはないと思いますが、簡単に失点してしまうのがこのチームの最大の課題だと思います。第2Pは失点が多く課題が浮き彫りになった局面だなと思います。

――第3ピリオドは反則が目立つ10分になりました

第1Pの段階から、ミーティングでもスティックを使った反則には注意しようと言っていました。そこが改善されなかったことが残念です。今日の第3Pに限らず、この大会を通して反則が多いため、次戦は反則を減らすように心がけたいと思います。

――明後日への意気込みをお願いいたします

春の最終戦なのでこれまでの課題を修正し、さらに勝利にもこだわってチャレンジしていきます。