2021年度の早大スケート部ホッケー部門を引っ張ったFW杉本華唯主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)。卒業記念連載に書ききれなかった質問や後輩に向けてのメッセージなど、「早大の杉本華唯」としての最後の声を記録した。
※取材は2月22日に行われたものです。
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――青森県代表として出場された国民体育大会はいかがでした
楽しかったです。初戦の相手は長野だったんで、相手にいつも仲間のやつらがいて。新鮮で、すごく楽しかったです。
――4年間を振り返って一番印象に残ってる試合は
やはり1年目の明治に勝ったこと。すごく覚えてます。中央戦で、残り1分ぐらいで入れた逆転ゴールとかもすごい覚えてます。
――ホッケー人生で一番影響を受けた人はどなたですか
高校の顧問です。本当にやんちゃ坊主だったんですけど、先生の指導のおかげでちゃんとやんなきゃいけないなって思わされたので。ホッケーだけやっても駄目なんだぞっていうのは、そこで教えてもらえて。人間として学ばせてもらったのは、やっぱり高校の先生のおかげかなと。ホッケーだけの面で言ったら、他大学になってしまいますが、僕が1年生のときの明治の4年生。すごく影響を受けて、いろんなことを考えながらホッケーしてるなっていうのが見てるだけで伝わってくるぐらいすごい選手だった。その人たちから学ぶこともすごい多くて、自分に取り入れたりして、成長できたのかなと。
――早大の監督やコーチはどんな方でしたか
僕個人で言ったら、コーチ陣とは、プライベートでご飯とか連れてってもらったり。ホッケーの話やプライベートの話ですごく盛り上がって、楽しく、面倒見てくれて、優しい人たちだなと思います。ホッケーのときは、基本に忠実で、あとは選手の良さをどんどん生かそうとしてくれていると思います。他の大学とかに比べると強制されるプレーみたいなのがなくて、やりやすい環境を作ってくれたのかなと思います。
――その中で、杉本選手が生かせた個性はありましたか
僕はこれといった武器がないので、空いてるスペースに走ったりとか本当に簡単なことです。打てるタイミングがあったらどんどん打ってトライしてみたいな。すごい簡単なことだったんですけど、そこで簡単にできるかどうかがすごく大事で。そういう判断力とか、コーチ陣が教えてくれたのかなと思います。
――早大の尊敬するプレーヤーは誰ですか
自分が1年生の時の4年生の主将の鈴木ロイ(平31スポ卒=現横浜GRITS)さんはすごく尊敬します。自分がキャプテンになって、周りから見られるってことと、自分個人がやらなければいけないことがあって。周りにも気遣って、自分もやることやってっていうのは簡単そうで、実は全然簡単じゃないってすごく分かったんで。僕が1年生のときのロイ(鈴木)さんは、全ての面で、100パーセント以上の力を出していたと思う。やっぱりそういう人にはついていきたいなって思うし、付いていかなければいけない人なんだなって思わされたので、やっぱりロイさんは尊敬しています。
――杉本選手にとってアイスホッケーとは
スポーツの中で一番楽しいものであって、自分から取ってしまったら何も残らないんじゃないかと思わせてくれるスポーツです。
杉本が「お気に入り」として選んだ、試合中に集まる選手たち(2019年秋リーグ中大戦)
杉本が「お気に入り」として選んだ、得点を喜ぶ選手たち(2018年春大会明大戦)
チームメートへのメッセージ
――エースナンバー21番を引き継ぐFW上山響平(スポ1=北海道・駒大苫小牧)選手に一言お願いします
まだ、周りの選手とかも、響平(上山)のプレーとか、読めないで、合う合わないって結構あると思います。来年、ちょっと苦労する時期はあると思うけど、いいものは持ってるから、そんなに臆することなくどんどんチャレンジしていってほしいな。21番、意外と最初重かったりするので、そこは、ちょっと慣れてから、気楽にいつも通り点数取ってチームに貢献してくれればいいなと。
肩を組む上山(左)と杉本
――同期に向けて一言お願いします
万菜(浅井万菜マネジャー、法4=埼玉・早大本庄)は4年間かけて、一番成長した同期だと思う。あと、4年目になってから飲みに行く機会も多くなって、ちょっと仲良くなったかな。これからは無いと思うけど。社会人として頑張ってください。
むっち(GK村上隼斗、スポ4=北海道・駒大苫小牧)は高校からずっと一緒だから、特にこれっていうのはないけど。出場機会が少なかったり、すごく精神的につらい部分があったと思うけど、関東大学リーグ戦は活躍してくれて、チームの支えになってくれたので。出れなかった経験とかが、これから多分生きてくると思います。社会人になっても会うことは多いと思うから、よろしくお願いします。
次は、瑞基(FW北村瑞基、商4=東京・早実)。瑞基は、よく喋るやつだから、ちゃんと周りの人の話を聞いてあげるようにしなさい。愛斗(DF住友愛斗、教4=東京・早実)は…
――北村選手はそれだけですか(笑)
よく喋るからな。何かあるかな。そんぐらいだな。
愛斗(住友)は、生活面ではすごい几帳面で、飯も好き嫌い多いし、付き合う人大変だと思う。いい人見つけてください。ホッケーは愛斗も上のセットでプレーしたい気持ちがすごくあったと思うけど、チームのために体張って守ってくれて、感謝しています。
脩世(DF大塚脩世、スポ4=長野・佐久長聖)は、どんどんシーズンが終盤に向かうにつれて、体が動かなくなっていくし、それでもなんとか、自分でケツを叩いて頑張った方だとは思う。あと、みんなにいろいろ言われることとか多かったと思うけど、悩みながら頑張ってたのは、見てた人は見てると思いますし。これから留学とかいろいろあると思うけど、辛くなったら連絡して下さい。
――最後に、後輩に向けて一言お願いします
これから先、楽な試合は一試合も無いと思うけど、それすらも楽しんで。優勝に向けて、一戦一戦楽しんで、成長して、頑張ってください。
――ありがとうございました!
(取材 岡すなを、落合俊、田島璃子 写真・編集 田島璃子)
色紙いっぱいの後輩へのメッセージ、ぜひお読みください!
◆杉本華唯(すぎもと・かい)
1999(平11)年4月20日生まれ。170センチ。65キロ。北海道・駒大苫小牧高出身。スポーツ科学部4年。対談後にサインを考えていた杉本選手。ローマ字にするか漢字にするかで悩んでいらっしゃいました。今後の杉本選手のサインにご注目下さい!