【連載】インカレ直前特集 『Tenacity』 第4回 大塚脩世副将×村上隼斗×大塚鵬蓉×沼田恵祐

アイスホッケー

 第4回は大塚脩世副将(スポ4=長野・佐久長聖)、村上隼斗(スポ4=北海道・駒大苫小牧)、大塚鵬蓉(スポ2=埼玉栄)、沼田恵祐(文1=青森・八戸)が登場。今回、唯一4年生が2人という形で構成されていることに加えて、兄弟が一組いるというグループの対談だ。ホッケーのことから私生活のことまで幅広い話を語ってくれた。
※この取材は12月16日に行われたものです。

――リーグ戦チーム全体を振り返っていかがですか

大塚鵬 リーグ戦後半、対戦相手に強いチームが残っていてそれに向かってどんどんチームが団結していった、みんなの意識が高まっていったなと思います。

沼田 大会全体で見た時に、開幕戦で自分たちがやりたいホッケーがなかなかできなかったんですけど、そこから1試合1試合重ねていく中で改善できるところは改善していって、後半はさっき言った強豪チームと結構良い試合ができたのでそこは収穫かなと思います。

大塚脩 初戦とかはチームとしてあまり良い状態でできていたわけではないと思うんですけど、秋リーグを経験した人たちが少ないということもありますが、その中でも試合を重ねるごとに一人一人が試合に対する気持ちだったり、そういうのが少しずつ変わっていって最終的には同じ方向を向けたのではないかなと思います。

村上 みんな言ったように前半思うようなホッケーができなかったんですが、後半はチーム全体がまとまってきて良いホッケーができました。いつもだったら2周して決定戦という流れなのでもう1周したかったなという気持ちはあります。

――ご自身のプレーを振り返ってみていかがですか

大塚鵬 自分のポジションはFWなので、大会通してのポイント数がちょっと足りなかったかなと思いますね。もうちょっと点を取りたかったなと思いますね。

沼田 自分はDFなので、守ってFWに球出しするのが主な仕事なんですけど、やっぱり相手が強くなってくるとプレッシャーかけてくるのが特に強くて、そこは思うようにできなかったのでインカレまでには直したいと思いますね。

大塚脩 総じて、自分が思い描くようなプレーができなかったですね。自分の意識してきた部分がプレーに表れていたかどうかは別にして、少しずつ変えられる部分は変えられていたと思っているので、インカレに繋げていければいいかなと思います。

村上 自分はキーパーなのでセーブ率にはこだわっていきたいのですが、チームとしては結局勝たないといけないですよね。7試合通してのセーブ率は悪くはないと思うんですけど、結果は4位でした。インカレではもう少しセーブ率を上げて、チームは優勝っていう良い結果で終わりたいです。

――リーグ戦の中で印象に残った試合は?

大塚鵬 明治大学戦ですかね。同点で延長まで行って、PSで負けてしまったので悔しいっていうのもあるし、チームとしても良い試合ができたなって思うので印象に残っています。

沼田 自分も同じく明治戦ですね。先ほど、延長まで行ったと言ってましたが残り3分くらいまでは1点リードしていた状況できていて、そこから追いつかれたというのが印象に残ってます。守り方でも、試合運びでもいい経験が積めたのではないかなと思います。

大塚脩 自分は秋リーグ初戦の日大戦ですね。第1ピリオドを終えて1点差で負けているっていう状態で、気持ち的には「点数を取りたいけど、なかなか点が取れない」という状況でプレッシャーのかかる時間帯が続いてましたし、「点を取られてはいけないし、かといって守ってるだけでも勝てない」ですしそんな状況で戦っていたのが印象に残ってます。

村上 自分もリーグ初戦の日大戦が印象に残ってます。自分は4年なので最後のリーグだったんですが、第1ピリオド終わって1点差で負けていて「これヤバいんじゃないかな」って思ってました。このままの状態で秋リーグ続けていたら、順位どうなっていくのだろうって思ってたなかでの勝利だったので、印象に残っています。

――リーグ戦4位で終えられましたが、3位は接戦の末敗れた明大でした。上位3校と早大の差は何だったと思いますか

大塚鵬 接戦を勝てないというか、勝ち切ることができないところで、FWが得点できない、DFが明大戦のように2点をポンポンと入れられてしまうようなところですね。そこで差ができてしまっているのかな、っていう感じですかね。そこで上位3校との差はできてしまってるっていう印象ですね。

沼田 パス、レシーブが上位3校に比べてまだ劣るのかなと思ってますね。スピード自体は負けてはいないと思いますし、守備でチャンスがなくしてしまったり、ピンチを招いてしまったりしてしまったところなのかと思います。

大塚脩 パス、レシーブはやっぱりそうですね。付け加えるなら、(明大戦の終盤で)4-2になっているような状況で守り切れば勝ちっていう状況で、勝ち切るっていうのに慣れていないというか、そういう状態での戦い方は明大の方が経験値としてはあったのかなとは思いますね。

村上 スキルプレーヤーの数の差なのかなと思いますね。あと、場慣れしている選手が(早大には)少ないっていうのもありますね。ただ、「5人で守って5人で攻める」のがうちのホッケーなので、全然負ける気はないです。

――リーグ戦での収穫と、インカレまでの課題に関してはいかがですか

大塚鵬 自分は2セット目なんですけど、試合を通して最低でもプラマイゼロかプラス1で帰ってきたいんですが、2セット目で点を取られてしまっているところがあるので、そこは守りの意識を変えていかないとな、と思います。

沼田 個人的には、局面での戦いが弱いのかなと思います。パックを取らないといけないポジションなので、そこがインカレまでの課題です。

大塚脩 上位3校と比べてメンバーでは劣ると思うんですけど、自分たちでもやりようによっては上位校相手にも勝つことができる事が分かったのは良い収穫だったと思います。

村上 先ほどの明治戦のように、残りの時間が少ない中で逆転されてしまったという経験ができたのは一発勝負のインカレの前にできたのは、収穫というよりはいい経験になったと思います。課題としては、時間もそんなにないので基礎的なところを少しずつ修正していってインカレに臨みたいです。

――ここからはプライベートなお話に移ります。普段ここにいらっしゃる4人の仲はいかがですか?

村上 バッチバチです(笑)。

一同 (笑)。

大塚脩 仲はどうかって聞かれても、弟だもんな。とりあえず仲いいってことでお願いします! 

――他己紹介をお願いしたいのですが、右隣の選手の好きなところをお願いします

村上 (大塚)脩世は浪人して入ってきているので1個上なんですけど、入学した時から同じ目線でいてくれます。自分の代は生意気なやつが多いんですけど、そんな同期に対して何も言わずに優しくいてくれているところがちょっと好きなところです。

大塚脩 で、めっちゃ好きなところは?(笑)

村上 お土産とか、差し入れとかくれるところです(笑)。

大塚脩 好きなところかは分からないですけど、(沼田は)自分のなかにどしんと構えるものがあって良いっていうか、一人だけおじさん感があるんですよね。いい意味でおじさん感があるところがいいですね(笑)

沼田 (大塚)鵬蓉さんは何といっても優しさですね。

大塚鵬 媚び売ってますね。

沼田 ゲームを一緒にさせて頂くときも仲良くさせていただいていて、プレーでも頼りがいのある選手で、包容力があるというか(大塚鵬の下の名前はほうようです)

一同 あ(笑)。

大塚脩 お前考えてきただろ(笑)。「あ(笑)」まで一連だろ(笑)。

沼田 優しさですかね。ひとことでいえば。

大塚鵬 村上さんの好きなところはやっぱり優しいところですかね。後輩の誰に対しても明るく振舞ってくださりますね。

大塚脩 ただふざけてるだけでしょ。言うことないから優しいって言ってるだけでしょ(笑)

大塚鵬 あとは氷上でのプレーでもガッツがあって、見ているこっちが気分の上がるプレーをしてくれます。

――オフの日の過ごし方は?

大塚脩 それはちょっと言えないですよ~(笑)

村上 麻布のバーでウイスキーをちょろっと飲んで、2,3杯ひっかけて~。これは記事用で~(笑)。マジ寝てます。

大塚鵬 前日の反動で寝ていることが多いです。

大塚脩 ただ、これは記事的に面白くないから(笑)

大塚鵬 自分は最近ではないんですけど彼女ができまして、彼女と遊びに行くことが多いですかね。服を見に行ったり、最近ではスケートを一緒にしました。

沼田 夜更かしできることはなかなかないので、その前日は夜更かしをして映画を見て、オフの日はとにかく寝てますね。1年生は仲が良いので、そこら辺をブラブラしたりしてます。

大塚脩 夜中にバレーをして…?寮でかくれんぼして…?

沼田 なんで知ってるんですか!(笑)。みんなアホなんで、「(かくれんぼ)やりたくね?」ってなって、みんなでやってますね。

大塚脩 朝8時くらいに起きまして、ちょこっと朝日を見ながら…

――8時に朝日を見るんですか?

大塚脩 あ、もう(嘘が)ばれた(笑)。朝日を見て風を浴びます。そこから1日が始まるんですけど、基本的にはNetflixを見ていて、最近は『ジョジョ(の奇妙な冒険)』を見ています。前は韓国の『地獄が呼んでいる』っていうドラマを見てました。もしくはちらっと出かけるか、最終手段は寝るか、ですね。ほぼ最終手段です。

村上 昼から行動とかは嫌で、朝7時頃に起きてパン1枚とフルーツの朝食をとって、コーヒーを飲んで、休みの日のマストである30分ランニングをして、意識高い系アメリカ人みたいな生活をしてるんです(笑)。本当のこと言いますね。土曜日がオフの日だとすると金曜日の朝に練習が終わって以降はオフ、みたいな感じなので金曜日の午後に予定を入れて土曜日はずっと寝てるみたいなことが多いですね。土曜日使う人あまりいないですね。

大塚鵬(写真左)と沼田(写真右)

――クリスマスがインカレと被っていますが、皆さんにとっての理想のクリスマスは?

大塚鵬 今の彼女が初めての彼女なんですけど、彼女とクリスマスを過ごしたことはないので、彼女と一緒に過ごしてみたいです。

沼田 自分も彼女いるんですけど、去年コロナで遊びとかできなかったので、クリスマスは彼女ときれいな夜景が見えるレストランでディナーを楽しみたいと思います!(笑)

大塚脩 自分は仕方なく彼女いないんですけど、いたとしたら…。理想はあっても良いですからね(笑)。7月ごろに海で出会って…5カ月付き合って初めてのクリスマスではまずは一緒にディナーを食べ、サンタになり、ガチのトナカイを連れ、窓から侵入し、プレゼントを渡したいと思います。

村上 僕も4年目になる彼女いるんですけど、大学生になってからはインカレがあるのでクリスマスには全く縁がないんですよね。理想のクリスマスは自分が仕事から帰ってきて、彼女が家で待っていてくれて、ターキーがあって、自分はケーキを買って帰ってきて一緒に家で過ごす、みたいなのが理想のクリスマスです。

――部内で彼氏にしたいと思える選手は

大塚脩 (彼氏にしたいと)言ったら、逆に嫌われるとかない?(笑)。自分は(上山)響平(スポ1=駒大苫小牧)ですかね。なんかその、普段はあまりしゃべらないですけど、どしっと構えているところとか、的確な一言を言うところがギャップ萌えしますね。

大塚鵬 自分は部で一番イケメンだと思うのが村上さんで、さっきも言った通り優しいので村上さんと付き合ったら間違いないと思います(笑)。

村上 言われると思わなかった(笑)。

沼田 自分は、彼氏だったら鎌田(悠希、スポ2=駒大苫小牧)さんですかね。男らしさがあって、自分が女の子だったら守ってくれるんじゃないかなって思いますね。

大塚脩 あいつは逃げると思うよ(笑)。

村上 変な奴っていうか、浮ついたやつばっかりなんでねぇ。務台(慎太郎、スポ3=駒大苫小牧)?安心できるっていうか、優しくて面白いのでいい彼氏だと思います。

――話が変わりますが、インカレでは、準々決勝での法大戦が山場かと思われますが勝つために必要なことはどのようなことだと思われますか?

大塚鵬 秋リーグでは法政には勝っているので、緊張せず今まで通り臨めれば勝てるんじゃないかと思います。

沼田 秋リーグ勝ったっていうのはあったんですけど、後半で気持ちが抜けてしまって自分たちのプレーができなくなってしまったので、一つの方向に向かって自分たちから向かっていくことができれば大丈夫だと思います。

大塚脩 秋リーグ一応勝ってるんですけど、今回も勝てるだろうという考えは抜きにして、初めて戦う相手っていうような気持ちで行かないと足元すくわれると思うので、一人一人が気持ちを込めて一つ一つのプレーをやっていく必要があるんじゃないかと思いますね。

村上 インカレは何が起こるか分からない一発勝負のトーナメント戦なので、秋リーグ勝ったからとはいえ、油断せずに1試合ずつ臨むだけなので、ちゃんと早稲田らしいホッケーができれば勝てる相手だとは思います。

大塚脩(写真左)と村上(写真右)

――4年生の方への質問です。いざ憧れだった4年生になってみて最後のインカレを臨むにあたり、どのように感じられていますか

大塚脩 自分たちがまだ下だった時の4年生は、自分らが4年生になった(今よりも)大人だったし、部の4年生としても頼りがいのあるというか、「この人たちについていきたい!」って思える先輩たちだったんですけど、今の自分たちがそうなれているのかは正直分からないです。なりたい気持ちは山々なんですけど、あそこまでなれるのは凄いなとは思いますね。今後、ホッケー引退したとしても上に立つ場面は少なからずあるはずで、そういうところであのようなリーダーシップというか、上に立つ人間としてやるべきことはやれる人間にならないといけないですし、なりたいですけど、大変ですね。

村上 尊敬する部分が多かった4年生でしたし、自分たちが4年生になってみて引っ張れているかは分からないですけど、やっぱり一緒に勝ちたかったですし勝たせたかった4年生でした。ここ最近ベスト8が続いているので、先輩たちのためにもってわけじゃないですけど、ベスト8の壁はやっぱり破って目標のインカレ優勝に向かってまずは法政戦を勝ちたいですね。

――下級生のお二人への質問です。4年生はインカレと続く早慶戦で最後となりますが、伝えたいことは何かありますか

大塚鵬 下級生には分からない4年生なりのプレッシャーがあるとは思うので、1,2年生がメンバーの多いチームではあるので自分らが引っ張っていきたいですね。自分らには分からないプレッシャーがある中でも、(4年生には)それに負けないで頑張ってもらいたいです(笑)

一同 (笑)。

4年生 「頑張れよ!」ってこと?頑張ります(笑)。

沼田 プレッシャーは色々あると思うんですけど、自分たちはしっかり支えていくので、インカレとか早慶戦はネガティブな気持ちにならずに伸び伸びと?(笑)自分のプレーをしてほしいなと思います。

――それでは最後に、インカレへの意気込みと出場時のアピールポイントをお願いします

大塚鵬 意気込みは、やっぱり秋リーグではポイントが少なかったので得点を意識したプレートを、セットプレーでは失点をいかに減らせるか、について頑張っていきたいです。アピールポイントは、頑張ってポイントを取っていくのでそこを見て欲しいなと思います。

沼田 自分はDFなので、まずは安定した守りのプレーを全試合できるようにします。得点はFWの方で取ってくれると思うので、そこはお願いして、チームで勝っていきたいなと思います。アピールポイントは冷静さ、動じない心ですかね。

大塚脩 今までホッケーをやってきて、大学4年間の集大成でもあり、ホッケー人生の集大成でもあるので、今後こんなに真剣にホッケーに向き合うかは分からないですし、社会人でやるとしてもチャラっと?ちらっと?ちょろっと?(笑)やるくらいしかできないと思うので、悔いは残ってしまうとは思うんですけど、少しでもその悔いの内容がレベル的に高いもので終われたらなって思います。アピールポイントは頑張って守るので、応援してください!

村上 現役生活最後なので、今のすべてをぶつけるのは当たり前なんですけど、決勝の舞台に立つということを目標に、勝ち続けて最後まで勝てたっていう形にしたいです。アピールポイントはインカレ、めっちゃ頑張ります!(笑)。めっちゃ止めます! 

――ありがとうございました!

(取材・編集 岡すなを、七澤拓未、田島璃子、大貫潤太)

インタビュー内容を真剣に考えてくださった4名

◆大塚脩世(おおつか・しゅうせい)※写真左

1999(平11)年3月3日生まれ。170センチ、73キロ(ホッケー部門HPより)。長野・佐久長聖高出身。スポーツ科学部4年。クリスマスに欲しいものはゲーム機器だそうです! PS5かSwitchがあればオフの日がもっと有意義に過ごせるとのことで、ゲーム好きな一面も垣間見えました!

◆沼田恵祐(ぬまた・けいすけ)※中央左

2002(平14)年9月25日生まれ。177センチ、79キロ(ホッケー部門HPより)。青森・八戸高出身。文学部1年。沼田選手はクリスマスにほしいものとして「ネックレス」を挙げていました! なんでも、周りの人たちがつけている姿に憧れてたからだとか・・・

◆大塚鵬蓉(おおつか・ほうよう)※中央右

2002(平14)年3月3日生まれ。176センチ、71キロ(ホッケー部門HPより)。埼玉栄高出身。スポーツ科学部2年。クリスマスに欲しいものは「香水」だそうです。1つくらいはもっておきたいと最近思ったとのことで、サンタさんが届けてくれたらうれしいという言葉を残していました。

◆村上隼斗(むらかみ・はやと)※写真右

2000(平12)年3月17日生まれ。173センチ、69キロ(ホッケー部門HPより)。北海道・駒大苫小牧高出身。スポーツ科学部4年。クリスマスに欲しいものは少し遅れてもいいので、インカレでの勝利と優勝だそうです。「ゲーム機って言ったのがバカみたいじゃないか!」と大塚脩選手からもツッコミもありました!