【連載】インカレ直前特集 『Tenacity』 第3回 住友愛斗副将×木綿宏太×金井真

アイスホッケー

 第3回は、DF住友愛斗副将(教4=東京・早実)、FW木綿宏太(スポ3=北海道・駒大苫小牧)、FW金井真(スポ2=北海道・苫小牧東)が登場。3人で一緒にいるということはあまりないとのうわさも耳に挟んだが、そんなことを感じさせない言葉のキャッチボールで対談は大盛り上がり。そんな3名の面白いやりとりの中で、インカレまでの課題や私生活に迫る。
※この取材は12月14日に行われたものです。

――まずは関東大学リーグ戦(リーグ戦)を振り返ってどのように感じられますか

住友  最初の開幕戦の1、2試合は、2年生が去年リーグ戦できていなかったということもあって、チーム全体的にガチガチに緊張していたかなという印象ですね。それで、特に日大戦は第2ピリオドまで同点で、その後勝ち越し点をなかなか決められずに結構苦しい試合になりました。でもそこで勝ち切れたということはチームの緊張もほぐれたし、次、その先というところにつながって。最終的には4位という結果ですが、明治や中央にも善戦して、意味のある4位に終われたのかなと思っています。全体としてはチームがどんどんいい方向に進んでリーグ戦を終われたのかなと思っています。

木綿  ずっと考えてたけど…

住友  俺に1番に喋らせたんだからな。

木綿  だって一番頭いいじゃん。俺らスポ科だもんねー。

金井  ねー。

木綿  チーム全体か。愛斗(住友愛斗)さんとほぼ一緒なんですけど、全体的に、上位チームには負けてしまいましたけど、落としちゃいけない試合を落とさなかったことは強かった点として捉えられます。あと、明治、中央と善戦できたんですけど、勝ちきれなかったということがチームとしての課題かなと思います。以上です。

住友  はや。

木綿  喋ってたら馬鹿ばれるから。

金井  最初まとまりがなかったわけじゃないですが、チームがまだ一つになりきれてない感じがありました。でも、4年生を中心にどんどん引っ張ってくれて、試合を重ねるごとにどんどんいい方向になっていって。愛斗さんもおっしゃっていましたけど、まとまっていったのかなと。最後は大差で負けちゃいましたが、内容的には全部の試合で一番いい内容だったので、インカレにつながるいいリーグだったなと思います。

――個人のプレーを振り返っていかがですか

住友  俺から?

木綿  もちです。

住友  個人的には春からあまり調子が上がってなくて。夏合宿から徐々にチームから自分が求められていることや、セットとして自分たちが何をやらなきゃいけないかというところが試合を通して明確になっていったのがわかりました。そこで、自分がやらなきゃいけないこと、セットでやらなきゃいけないことといったことを第一にやるということを、「自分たちに役割はこうだよね」「じゃあこうしよう」という話をし、そこに向かって個人としてもプレーを集中できました。リーグ戦を通して調子も良くなりましたし、周りから見ていても良くなったねとか、春と変わったねという声もいただけたので、チームとしてもセットとしても良かったかなと。良いリーグ戦になったなという感じです。

木綿  自分的にはホッケー人生で一番苦しい時期、試合が続きました。個人の成績もそうですがセットとして、成績が全然良くなかったです。本当に上級生として活躍しないといけなかったので、それをこういうだめなかたちで終わったのが本当に悔しいリーグ戦だったのかなと思います。得点もアシストも少なかったですし、他の大学の同級生に比べて全然結果が劣っていたので、インカレで見返せればと思います。

金井  個人的には初めてのリーグ戦ということもあって、3、4年生達よりは背負っているものが少なくてのびのびやれました。得点やアシストも試合を重ねるごとにどんどん結果としてついてくるようになったので、試合に慣れてきたのも良かったと思うし、自分の良さを結構出せたリーグ戦だったなと思います。

――例年のリーグ戦とは違う7試合の大会でしたが、気持ちの違いはありましたか

住友  今の2年生以下は今回しか知らないですが、3、4年からしたら、今まで17試合やっていて、半分以下になったので、本当に1つ1つの試合の重みというものが大切になってくるなという思いでした。それで特に最初の4試合は絶対に負けてはいけないというプレッシャーもあって、最上級生としてOBや周りからの目というのも、こんなに感じるんだと身を持って体験しました。そのへんのプレッシャーとか、勝たなきゃいけない試合、決めてほしいところで、下級生、特に真(金井真)とかが良いところで決めてくれたり、今の1、2年生にはすごく助けられたなと思っていて…ごめんなさい質問なんでしたっけ。

――短期決戦となったリーグ戦の感覚の違いです

住友  (笑)。1つ1つの試合の勝たなきゃいけないという重みは例年より強くて、4年生、上級生としてプレッシャーを抱えるところはあったけど、下級生に支えてもらってすごく助かりましたという感じですかね。

一同 (笑)。

住友  わからなくなるから、喋ったら。

木綿  1年生のときも、前半戦すごく調子悪くて。(当時は)後半戦巻き返すチャンスがあったんですけど、今回も前半ですごく調子悪くて、巻き返したい後半がなかったので、ちょっと物足りない、体的には2周あったら辛いんですけど、巻き返すチャンスがなかったので悔しい、物足りない…

住友  不完全燃焼?

木綿  不完全燃焼で終わったかなという感じです。

金井  僕はこのリーグの7試合、しかしてないので、短いなと思うことはあって、ただ、1試合1試合頑張ろうと思っていたらあっという間に終わっていたなというのが正直な感想です。

――リーグ戦の中で印象に残った試合を教えて下さい

住友  初戦の日大戦と、明治戦。そこ2試合はすごく覚えていますね。日大は開幕戦で、チームの半数以上が緊張してがちがちになって、試合終盤まで苦しい展開になったので、やばいなというプレッシャーと、でもそこで勝ち切れたという安心感、「よしこっからやるぞ」という気持ちになれたというところですごく印象に残っています。明治戦はのこり4分くらいまで勝っていて、「これ勝ったな」という風に、正直チーム全体としても思ったところを明治の勝負強さにすくわれて、あ、足をすくわれて。

木綿  びっくりしたぁ。

住友  お前は馬鹿。(救われたのではなく)足ね。結果的に負けたので、そこはインカレ、法政に1回勝てば明治とリベンジする機会があるので、そこでリベンジできたらなという風に思っています。

木綿  自分は中央戦と明治戦かなって思います。個人的にもセット的にも一番足を引っ張ったのが顕著に現れた試合だったんで、見たくない試合。見てたら落ち込んで結構メンタル持たないのでやられた試合だったなということで印象に残っています。

金井  僕は最後の2試合ですね。明治戦と東洋戦。明治戦はさっき愛斗さんがおっしゃったとおり、終盤まで勝っていて、油断からひっくり返されたという、結構ホッケー人生でもあんまり多くないかたちでした。このリーグ戦の中で一番悔しい思いをした試合でした。東洋戦は相手との差をすごく感じて、練習に対する意識が、今の期間も、結構変わったので、ターニングポイントになった試合かなと思います。

――リーグ戦は4位という結果でした。上位3校と早大の差はどこにあると思いますか

住友  勝負強さ。優勝がかかっているところでの勝負強さと場慣れをしているかというのはすごく大きいなと。これは毎年思っていて、ありがたいことに自分はこの4年間多くの大会で優勝に絡む試合を経験させてもらったのですが、自分たちもそうだし、今までの上級生もそういった優勝がかかっている舞台を経験した人が少なくて。明治や東洋は高校までのカテゴリーでも優勝したりしている選手が多いので、そういうところでの一発の勝負強さとか、雰囲気に慣れているかどうかが、短期決戦だと特に差として現れて。それが結果になるのかなというところは個人的には感じます。

木綿  僕も一緒で、勝ち慣れていない選手が多い。自分も中高と優勝とか経験できるチームでプレーしてきて、ここでこうしなきゃいけないプレーとかがあります、勝つためには。そういうプレーが明治、東洋に比べてできないのかなと。そういったところをやっぱり経験とか、色々あると思うので、仕方ないと思いますが、そういうプレーをしていかないと、上位3校には勝てないのかなと思います。

金井  プレーの波が少ないことです。試合の中でも、自分たちが結構いい時間帯と悪い時間帯が顕著に現れちゃうというか。本当に、パスとかが崩れてくるとずっと守る時間が長くなっちゃったりとか。そういう中で、明治とか中央、東洋は結構そういう時間が少なく抑えて、自分たちの時間を多く作っていたので、そこが結構大きい差かなと思いました。

――リーグ戦での収穫や日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)までの課題を教えて下さい。

住友  個人とセットのことを中心に話すと、自分たちが求められてるプレー、チームとしてやらなきゃいけないプレーが明確化して、自分たちの役割、それをまっとうすればチームがどういうふうな流れになるというところがわかったというところは一つ大きな収穫です。これはインカレでも絶対続けないといけないこと。そのために、今1つ目、2つ目のセットは秋リーグが終わって(メンバーが)変わったところもあるんですけど、自分と真のいるところは同じメンバーでインカレも臨むので、そこはチームとしても求められているということは感じるので、続けていくことです。インカレまでの課題は、具体的なことで言うと、守備の意識は課題としてあって。上位校とこれからインカレでも戦う上で、守っている時間は長くなってくると思います。そういったところで疲れて1人1人が適当にプレーしてしまうとチームが勝てないので、より一層注意して、集中してやらないといけないところかなと思います。

木綿  収穫、ないっす。本当に。個人としてもセットとしても。

住友  課題がわかったってことが収穫でいいんじゃない。

木綿  そう。課題がわかったってことが収穫です。

住友  (課題をすべて言ったら、現在は8時半だが、)9時過ぎまで終わんないから。

木綿  課題を端的に言うと、リーグ戦は防戦一方でした。失点も多くからみましたし、2つ目が失点も多かったですし、得点も少ないですし。1つ目、3つ目にスコアリングを任せきってたので、もっともっと攻めれるようにすることと、個人としてももっともっと突破力が足りないなと秋リーグに思ったので、あとは得点能力を上げることが課題かなと思います。

金井  リーグ戦の収穫としてはセットとしてはさっき愛斗さんが役割が明確化したという話をしてたと思うんで、そこが一番大きい収穫かなと。個人としては、通用することと通用しないことがわかったというか、そこがわかったというのが結構収穫で。自分のフィジカルを生かしたプレーが上位の大学にも通用したっていうのが一番の収穫かなと。課題としては、セットとしてはさっきも言ったんですけど、守りの部分。スコアリングに絡む場面もうちのセットは結構あったが、その分失点がかさんで、結局試合を通してプラスマイナスゼロだったりマイナスに落ちちゃう試合があったので、すっとプラスで返ってこれるようにしたいです。あと個人としてはチャンスの時にパスがずれたり、細かいところの精度を上げていきたいなと思います。

――ではここからは、プライベートな質問に移るのですが

住友  おっと、ここからやな!

――ここにいらしゃる3選手は普段から仲がいいのでしょうか

一同 (笑)。

木綿  犬猿の仲ですかぁ?

住友  全然お前のことライバルだと思ってない。

木綿  ああ、そういうこと?

住友  仲が良くないというわけじゃないですけど、この3人って言われて、どういう組み合わせなんだろうって思いました。個人的に接点はお互い在るけど、3人で一緒にいるって言うことはないよね?

木綿、金井  ないっすね。

住友  飯食いに行ったこともないし。ここ(木綿と金井)は? 接点は。

木綿  ここ(金井と)は授業とか一緒に行ってて。

住友  みんな個人的には、2人では会うけど3人はないかなという感じですね。

――右隣の選手の好きなところを含めて他己紹介をお願いします。

木綿  (住友の)好きなところ? 全部。

住友  何食いたいの? 肉でいい?

木綿  すきなところですか。そうですね、愛斗さんの好きなとこ、照れるなぁ。

住友  (笑)。

木綿  優しい、絡みやすい、話しやすい、まあちょっと毒はあるけどね。本当に4年生の皆さん、愛斗さんを含め、良くしてもらっているんで。面倒見がいいところかな。

住友  他己紹介っていうか良いところ言っただけじゃん。

木綿  他己紹介ってどういうことですか? 自分就活してないからわかんないです。

住友  この人はどういう人で…っていうのに、いいところを含めてって言うことでしょ。

木綿  ああそういうこと? 就活するわー。

金井真

住友  金井真です。スポーツ科学部の2年生で、

木綿  あ、そういうこと?

住友  多分違う。彼のいいところとしては、プレー面の話をすると、すごく体が良くて。

木綿  ああ、プレーか!

住友  体で送ってガツガツプレーしてくれて、敵にいたらすごく嫌だなと。そういったところは、練習でも違うセットだったら当たりたくないなと思うので、同じセットで、味方で良かったなって思えるプレーヤーです。秋リーグではスコアもしてくれて、そこらへんはインカレでも期待しているところですね。私生活は、あんまり知らないけど、彼女大切にしてますね。

一同 (笑)。

住友  意外とちゃんとしてるんだなって。

金井  意外!?

住友  結構プレゼントあげたり、デートのこと考えてたり。あと1回街でたまたま二人が歩いてるところ見たんですけど、仲良さそうだなって。

木綿  どこで見たんですか?

住友  新大久保。

木綿  (住友に向かって)新大久保行ったの!?

住友  違う、俺が電車の中でホーム歩いてる2人を見かけて。「あ、真じゃん」って思って。あと、同期といるイメージが強い。同期と結構仲良くやってるのかな。私生活も優しい人です。

金井  木綿さんはめっちゃ頭良くて。プレーは、頭良くて。

木綿  おい!

金井  すごく回り見えてて、一緒に組んだときとか、一緒に組んだ人を生かしてくれるプレーをするので、パスも上手ですし、組んでてやりやすい。今まで組んだ人の中でも結構上位でやりやすい人だなって思ってます。

木綿  何食いに行く?

金井  日常は、やっぱり、先輩との間を取り持ってくれるというか、4年生には結構いじられ、受け側なんですけど、自分たち、下級生ともうまく絡んでくれて、橋渡しをしてくれる。人間関係の方もすごく上手な人だなって。あと、めちゃくちゃ優しいんで、なめてるわけじゃないですが、話しかけやすい。

木綿  なめてるだろ。

金井  いい先輩です。

木綿  (住友の)プレー面。彼は、通称あいぽん。あいぽんは、体を張るプレーをやらせたらチームで1番かなと思います。ディフェンスとして、一番大事なところなんで。キーパー、ゴール守るのが大事なので。そういった面は自分にはできない。尊敬できるところです。

住友  (木綿は)的がでかいからね。

木綿  誰が顔でかいじゃ。え、ここでこのいじりします?

――マイブームや、オフの日は何をしていますか?

木綿  勉強です。

一同

木綿  全然ウケなかった、ちくしょう。

住友  マイブーム? 卒論。

木綿  マイブームじゃなくて義務やん。

住友  前もマイブーム聞かれて、2年前はプロレスって答えたな。

木綿  する方ですか?

住友  見る方だよ。

木綿  されたことないなと思って。

住友  映画とかドラマは好きなので、結構一人でも見ますね。

金井  ハンバーガーは?

住友  ああ! ハンバーガーめっちゃ行く。一人で。一人で。ハンバーガー好きなんで、それはマイブームかも。どこか出かけたりしたら、その先でなにかないかなって調べて、100銘店とかあったらそこに行ったりとか。それで一人で写真撮ってストーリー上げて。「誰と行ってんだ」「彼女と行ってんだ?」みたいなリアクションをもらうけど、「いや一人で行ってるよ」みたいな。っていう感じ。ハンバーガーです。

木綿  終わりなんですか?

住友  終わりです!

木綿  オフの日の過ごし方ですか? 勉強です。

一同

木綿  2回目。

一同(失笑)。

住友  真、考えときな。むずいぞ。

木綿  ゴルフと、Netflixですね。ぐらいしかないですね。あと睡眠です。オフの日はずっと寝てます。趣味ねぇなあ。どういうのがほしいですか? 他己紹介で休日の過ごし方話します?

住友  最悪だな。書けないから。時間だけ無駄にさせちゃうよ。

木綿  そんな悪いことしてないっすよ。

金井  休日は彼女と遊びに行くか、最近ハマってるのはアメリカのアイスホッケーリーグ。NCLっていう大学のリーグの試合を見ることが結構多いですね。それがマイブームです。

木綿  真面目。

――今年のインカレは24日からと、クリスマスと重なる日程となっています。理想のクリスマスはなんですか

住友  アイスホッケーです。

木綿  うそこけ。急に?

住友  え、違う?

木綿  もちろん自分もアイスホッケーです。

金井  自分もアイスホッケー。

住友  です。

一同 (笑)。

住友  でも本当に、ホッケー初めて十何年間、たいていクリスマスにホッケーのイベントがあるので、なにかしら。人生の半分以上クリスマスはホッケーなので、理想の過ごし方っていったらすごい難しいっていうか。本当に、世の中Instagramとか、Tik Tokとかでクリスマスデートとかまとめてるのを見ると、やってみたいなって思います。まず彼女作ってからなんですけど。

木綿  にやにやしちゃうな。自分は、彼女と一緒にケーキを食べたいです。彼女がほしいです。以上です。宣伝してもらえます? Instagram書いて。ああ、こういうことしてると絶対できないんだ。

木綿

金井  ホッケーが十何年続いてるんで、とりあえずホッケーがない日がほしいです。世間一般でやってるような、家族でも恋人でもいいですけど、ちゃんとクリスマスパーティーみたいなのをしたいなと思います。

住友  ベタなやつね。

木綿  ベタでいい。

住友  ベタなやつ一番やりたい。

金井  あとプレゼントほしいです。

木綿  サンタさんから?(笑)。

金井  サンタさんいるから。中学ぐらいから一気にバタッと来なくなったけど。

住友  小学校の時まじで起きてようと思ったことあった。いつ来るんだって。

――部の中で、彼氏にしたい人や推しメンは誰ですか

木綿  いないです。

住友  全員嫌だ。

木綿  嫌なところも見えますからね、寮って。

住友  絶対務台(DF務台慎太郎、スポ3=北海道・駒大苫小牧)って言う人多いな。

木綿  (昨日の対談では)務台票多かったですよね? 安牌切ってるわ。つまんねえ。

住友  務台以外でいきたいな。

――性格面やプレーのキーマンという意味でも結構です。

住友  プレーだしたら華唯(FW杉本華唯、スポ4=北海道・駒大苫小牧)でしょ。華唯以外がいいな。

木綿  村上(GK村上隼斗、スポ4=北海道・駒大苫小牧)さんですね。

住友  チームのキーマン。たしかにね。

金井  プレーの推し面はFW上山響平(スポ1=北海道・駒大苫小牧)です。見ていて結構奇想天外と言うか、想像していないプレーしてくるので面白いですし、私生活も寡黙なんですけど、喋ってみると結構面白かったり。上山で。

木綿  自分は田中(FW田中裕人、スポ1=滋賀・光泉カトリック)で。

住友  言われたー。かぶった。裕人俺も出そうと思ったのに。

木綿  (田中は)センスプレーヤーで。センスがいい。

住友  琉矢(GK千葉琉矢、スポ2=北海道・武修館)。あいつは、プレー面でいうと今試合出てないが、人一倍努力家だし、体も大きいしいいもの持ってるんで、これから伸びると思います。私生活も結構クレイジーでぶっ飛んでるんで、本当に疲れるけど面白くて。こいつほどぶっとんでるやつ今まで会ったこと無いなっていう感じの子なので、琉矢で。

――インカレでの最初の山場は法大ですが、勝つためにはどのようなことが必要だと思いますか

住友  色気づかないで、自分たちがやらなきゃいけないこと、基本的なことをまず絶対にやることがマスト。そのうえで、欲を言えば点数をたくさん取って、次の明治戦、勝てば決勝の中央か東洋にいいイメージをつけて試合を終わりたいです。

木綿  法政には今のところ勝っている?

住友  秋はね。

木綿  秋リーグの反省を個人としてもチームとしても生かしたい。2つ目(のセット)というのは普段なら得点を期待されるので、得点を決めて、チームに流れを持っていけるように。明治、東洋につなげていければいいかなと思います。

金井  法政は結構気持ちが入って勢いで押してくるチームなので、最初に向こうに勢いを持っていかれると苦しくなってしまいます。こっちから仕掛けるくらいの気持ちで向かって、気持ちを作っていけば勝てると思います。

――早稲田のホッケー部の好きなところや持ち味はなんですか

住友  どの学年も、同期はみんな仲いいなと思います。まず学年が仲良くないと、先輩後輩だけに依存しちゃうところもあると思いますし、先輩後輩と絡みがなくても学年で仲良くできるチームを作れるといったところは1ついいところだと思います。そのうえで、今セットはいろんな学年で組んでいるので、ホッケーが始まれば上と下のコミュニケーションも取れて、いい雰囲気のチーム。厳しいわけでもないけど、ゆるすぎずといった適度な温かさを保ってプレーも寮生活も日常から過ごせるところはいいところかなと。

木綿  真面目な人が多いというのはいいところ。自分はいろんな大学にアイスホッケー部の友だちがいるんですけど、そういう選手と比べたら、早大は真面目で一生懸命。早稲田のアイスホッケーは一生懸命なプレーが持ち味なので、そういう面で早稲田の好きなところです。

金井  オンオフがはっきりしているところ。オフになったらみんな遊んだり、結構各々好きなことやったりしているんですが、練習になったらみんなスイッチがはいるというか、ちゃんとできるチームなので、なあなあにならないところがすごく自分も居心地がいいし、やりやすい、好きなところだなと思います。

――憧れていた4年生になって、最後のインカレを迎えていかがですか

住友  4年生になって、4年生ってこんなに色んなものを背負っていたんだって気がついて。プレー面もそうですが、コーチとの橋渡し、コミュニケーションを下級生に伝えたり。OB、ファンの皆さん、親御さんの目とか、言葉を直接いただく機会が増えて、こんなにもいろんな人が見てくれているんだなと。だからこそ変なところで負けたり、だらしないプレーもできないなと、4年生になって初めていろんな事に気がつきました。プレー面でいうと、4年生だから意識しているというものではないですが、木綿が自分のいいところで「体を張る」と言ってくれたように、自分の得意なプレーなので、そこを率先しています。4年生の自分がやればそういった姿についてきてくれるのかなという思いもあります。口だけじゃなくてプレーとかで見せられるところが、4年生の役割で意識しているところかなと。

――4年生はインカレと早慶戦をもって最後となります。伝えたいことはありますか

木綿  あっついな。伝えたい思いですか。今の4年生とは3年間一緒に暮らしてきて、本当にいい思い出というか、楽しい思い出しかないので、インカレ、秋リーグはだめでしたけど、インカレは4年生のためにプレーして優勝させてあげたいなという気持ちはあります。質問なんでしたっけ。

――4年生に伝えたい思いです。

木綿  大好きです。

金井  2年間でしたが、プレーが上手くいかなかったりして腐りそうになったときもいっぱいアドバイスもらったりして安定してきたので、助けられた部分が多いです。試合中もベンチやプレー、氷上でも声だして引っ張ってくれているので感謝しかないですし、4年生のためにできる限り全力を出して、インカレでは勝利をプレゼントしたいと思います。

住友  泣けるね。

――みなさんから見て、杉本華唯主将はどんな主将ですか

住友  師匠?

木綿  主将。

住友  ああ、主将か。ごめんなさい、師匠って聞こえた。下からは真面目な答えばっかりだと思うので、

木綿  杉本教徒いっぱいいるんで。

住友  自分はあえて私生活のことだけ言うと、琉矢は会ったことないくらいぶっ飛んでてクレイジーだなと思いましたが、華唯はあほうだなと思っていて。結構体を張って率先してふざけたりとか。それが後輩とのからみやすさという彼のストロングポイントですし、面倒見が良くて後輩からの受けが良いというところはうまいなと思いますが、あそこまで体を張ってあほうになれるのは、おもろい人だなと。

木綿  自分はプレーは言えないので、それは真が。

金井  (笑)。

木綿  (高校も同じなので)5年間一緒に過ごしてきましたが、いい意味でずるいなって。あんだけ体張ってふざけたりするのに、真面目にやるところは真面目にやる。何やらせてもうまい。バスケもサッカーも、スポーツ何やらせてもうまい。高校の時は、(勉強で)学年1位とか取ってたりして。才能、素質、ずるいなって。ホッケーもチームで1番うまくて。ずるい面が多くて羨ましいです。

金井  べた褒めじゃないですか。

木綿  あー褒めたら調子良くなっちゃう。カットで。褒めちゃったやばい。

金井  じゃあプレー。華唯さんは、運動量がすごくて、守備の面でも、攻撃の面でもどこにでも顔を出します。あと、プレーをすごく考えていて、今まであったホッケープレーヤーの中で一番考えているんじゃないかっていうくらい、こういう意図があってこういう動きをしているみたいなのがすごくある。欲を言えばもっと長くプレーしたいなって思えるような主将です。

木綿  褒め過ぎだべ。褒めたら調子こくんですよ。あ、これは使ってください。

――浅井万菜(法4=埼玉・早大本庄)マネジャーも最後となりますが、伝えたい思いはありますか

住友  彼女は4年間で一番成長したなと。選手も含めて。1年生で入ってきた時は、マネジャーが初めての挑戦で、わからないことで右往左往していて。先輩からもなんでできないんだみたいなことをすごく言われてた姿を見ていました。でも彼女自身本当に、わからないなりに自分から率先してやって、仕事をやって学んでいったことが4年目になって、万菜成長したなって。あんなことで怒られていた万菜がいま一番仕事やってるじゃん、できるじゃん、っていうことが同期の選手でも話に上がるくらい、そういう姿が見られます。彼女は一番成長したなと。本人はプレーしないですけど、支える側として献身的に色々やってくれた人だなと。そういうところは感謝しています。

木綿  よくやってくれてるなあって。自分がマネジャーの立場で、朝3時に起きて、練習しないのにサポートしてくれてる事自体がよくやってくれてるなあって。すごいなと思うし、自分は1年生のときしか知らないですけど、入ってきたときから優しかったですし、人間性がいいんだなってつくづく思います。褒めすぎたかな。万菜さんも褒めたら調子こきそうなんで。

住友  酒飲んだら言うぞ、「木綿褒めてたじゃーん」って。

木綿  うぜー。

金井  ほんと優しいです。

住友  優しいんだ。

金井  試合後もねぎらいの言葉をかけてくれたり、差し入れを多めに取ってくれたり。だから、ありがとうございます。感謝です。

住友  だれか万菜をお嫁にもらってやってください。

――インカレに向けた意気込みとアピールポイントを教えてください

住友  アピールポイントは体張るプレーです。特にシュートブロックは注目して見てもらえるとうれしいです。それが得点につながるプレーになれば、本当にうれしいところ。そのプレーで試合の流れに勢いがついて、波に乗って、いい方向に進めばいいと思っているところなので、そこは個人的に注目してほしいところかなと思います。意気込みとしてはこれまで14年間やってきたアイスホッケー、本当に競技としてやるのは今年がラストで、インカレが最後の公式戦なので、最後笑って、嬉し涙で負われるように頑張りたいと思います。

木綿  インカレの意気込みは、秋リーグすごく悔しかったので、自分の活躍も含めて、いい形で優勝したいですし、4年生がまだ優勝できていないので、4年生を男にしてやりたいです。住友愛斗を男にしてやりたいです。

金井  意気込みとしては、さっき木綿さんも言ったとおり、4年生を優勝させるために、絶対優勝を目標にして頑張りたいなと思っています。優勝したときには自分と木綿さんで、愛斗さんを胴上げします。2人で。

住友  2人で? 持てるかなー。

金井  アピールポイントは、自分はチェック、コンタクトであったり、勢いのあるプレーでチームに勢いをもたらすのが自分の役割、ストロングポイントだと思うのでそういうところを注目してみていただけたらなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 田島璃子、岡すなを、七澤拓未、佐藤桃子)

どの人の字がきれいか問う住友

ハリウッドザコシショウのセリフにちなんだ色紙を掲げる三選手

◆木綿宏太(もめん・こうた)(※写真左)

2000(平12)年10月15日生まれ。177センチ、75キロ。北海道・駒大苫小牧高出身。スポーツ科学部3年。クリスマスプレゼントに欲しいものは、「彼女からもらうものなら何でも」。あるいはその前に「彼女という存在」。練習で使うボトルにも「彼女募集中」と書いてあるそうです!

◆住友愛斗(すみとも・あいと)(※写真中央)

2000(平12)年1月24日生まれ。173センチ、66キロ。東京・早実高出身。教育学部4年。対談後に降ってきた雨に、傘を貸してくださった住友選手。クリスマスプレゼントは「ヨーロッパ旅行」が欲しいそうです!

◆金井真(かない・しん)

2001(平13)年8月26日生まれ。176センチ、76キロ。北海道・苫小牧東高出身。スポーツ科学部2年。クリスマスプレゼントに欲しいものは、「アップルウォッチ」だそうです!