熱戦の末、明大に惜しくも敗北

アイスホッケー

 リーグ戦6戦目の相手は、強豪明大。第1ピリオド(P)に早大が先制点を挙げる。続けて点を入れたいところだが、その後明大に2点追加され、逆転を許す。しかし、早大が流れを変え第2Pで巻き返し、最終Pで2点差に広げたが試合終了前に同点に追いつかれる。そして、その後行われたペナルティー・ショット・シュートアウト(PSS)の結果、4-5で敗北した。

 第1P、序盤から両校の激しいパスがリンク上を行き交う。先制点を挙げたのは早大。開始4分で、FW北村瑞基(商4=東京・早実)が明大のディフェンス陣を滑り抜けてシュートを放ち、ゴーリーに弾かれたところをすかさずFW金井真(スポ3=北海道・苫小牧東)がパックを叩いた。幸先の良いスタートを切り、早大ペースで試合が展開しているように思えたが、8分36秒に明大も1点を返す。終盤、PK(※2)の時間が訪れたが、ここでもしっかりと相手をマークしてゴールを守る。

先制点を挙げた早大

 早大が数的に不利な状況で始まった第2P。開始20秒で得点を許してしまう。しかし、早大も5分40秒に、明大のパスを拾い、ゴーリーと1対1の状態となった金井真が狙いを定めて、この日2点目となるゴールを決める。その後、明大のペナルティーでチャンスが訪れ、何度もゴールにパックが飛ぶが止められてしまう。このピリオド残り5分を切ってからも明大のペナルティーが続く。そして、FW上山響平(スポ1=北海道・駒大苫小牧)の放ったパックがゴールに吸い込まれ3-2の状態でインターバルへ。

 互角の戦いを見せたこの試合も最終Pを迎える。FW杉本華唯主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)からFW鎌田悠希(スポ2=北海道・駒大苫小牧)にパスをつなげ鋭いシュートを放ち観客席からも声が上がるが惜しくも阻止されてしまう。先に動きを見せたのは早大。FW川本周平(スポ2=北海道・白樺学園)が打ったシュートがゴーリーの肩を抜けてネットを揺らし、2点差に広げる。しかしその直後、明大のシュートが左サイドに決まり、ここで良い流れを付ける。「相手は明治です。簡単に勝てるわけがありません」(内藤正樹監督、平3二文卒=北海道・釧路湖陵)。監督が試合後に残した言葉の通り、試合終了まで47秒に明大がゴールにパックを押し込み同点になると、相手サイドがこの日1番の盛り上がりを見せる。そうして最終P終了後、戦いは各チーム3名の選手でシュートアウトを行うPSSに突入する。明大が1ゴールを決め、1人目にベンチから送り出されたのは上山。波を描くようにゴーリーを揺さぶり、シュートを決める。その後、明大2本目のゴールに続けて早大のFW大塚鵬蓉(スポ2=埼玉栄)も左サイドからシュートを決める。そして、明大3人目の選手もしっかりとゴールを決め、勝敗は3人目の杉本主将に託されたが、惜しくもゴールを外してしまい黒星を喫した。

両チーム力のあるプレーを見せた

 ランクが上の明大に簡単に勝ちを与えなかった早大。結果としては負けてしまったものの、前回の試合での反省点を生かしたプレーが光った。最終戦の相手は強者の東洋大。今回の大会で得たものを生かしながら、泥臭く、粘り強いホッケーを東伏見の地で見せてくれるだろう。

※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。

※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。

(記事 岡すなを、写真 七澤拓未、田島璃子)

※( )内はシュート数

結果
早大 ピリオド 明大
1(11) 1st 1(17)
2(17) 2nd 1(15)
1(10) 3rd 2(21)
PSS
4(38) 5(54)
得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
早大 04:21 金井真 北村 有賀
明大 08:36 小森 青山 中條
明大 20:20 青山 廣田 中條 PK
早大 25:40 金井真
早大 38:45 上山 杉本 PP
早大 56:48 川本
明大 57:15 三浦 佐久間 吉岡
明大 59:13 三浦 鍛冶 唐津
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
鎌田 杉本 上山 務台 棚橋
林幹汰 木綿 大塚鵬蓉 大塚脩世 沼田
金井真 田中 北村 住友 有賀
川本 林風汰 金井和 松下
GK村上 B-GK千葉
コメント

内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)

――今日の試合を振り返っていかがですか

今季最高の試合だったと思います。結果的に負けちゃったから胸は張れないけどけどねぇ

――先制点を挙げ、途中でリードを許すことはありましたが最後まで互角の戦いでした。得点シーンなども振り返っていかがですか

得点4点のうち2点は相手のミスからです。中央戦の反省を活かし、自分たちのミスから失点の原因を与えることなく、相手のミスをしっかりと点に繋げること成功しました。それが今日の善戦に繋がりました

――最終P終盤で2点差を詰められたところからシュートアウトにかけての流れはいかがでしたか

相手は明治です。簡単に勝てるわけがありません

――PSS前、3名の選手にどんな声掛けをしましたか

特に何もありません。気持ちよく自分のシュートを打ってほしいと思っていました

――最終戦、東洋大との戦いへの意気込みをお願いいたします

勝ちます。それだけです

FW金井真(スポ2=北海道・苫小牧東)

――今日の試合を振り返っていかがですか

今日の試合は、結果的に負けてはしまいましたが、チーム全員が気持ちが入ったプレーをしてたので、良い内容だったと思います

――本日2得点おめでとうございます。それぞれのゴールシーンを振り返っていかがですか

セットのみんながそれぞれ役割を果たした上での得点だったので、素直に嬉しかったです

――最終戦、東洋大との戦いへの意気込みをお願いいたします

最終戦、勝利で終われるよう。頑張りますので、応援よろしくお願い致します

GK村上隼斗(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

――今日の試合を振り返っていかがですか

プレイヤーが4得点してくれたにも関わらず勝ちきれなかったことが非常に悔しく思います

――何度も何度もシュートをとめたシーンが印象に残っています。その場面を振り返っていかがですか。またPSSを振り返っていかがですか

1本1本対処した結果だと思います。PSSに関して、1本も止めれなかったことが申し訳ないです

――明大のシュート数をみてもかなり勢いがあったということがわかります。ゴーリーとしてなにか感じたことや次の試合への改善点などはありますか

明治は攻撃力が売りのチームなので打たれることはある程度覚悟していました。それでもプレイヤーが体を張って守ってくれたのでかなりシュート数は減らせたと思います。今回の試合はハプニングの様なシチュエーションに対応しきれず失点した場面が多かったので次戦は冷静に対応することを心がけます

――最終戦、東洋大との戦いへの意気込みをお願いいたします

優勝するチャンスはなくなりましたが、インカレに繋がるため、結果や内容にこだわって勝ちたいです