中大にリーグ戦初の黒星を喫した

アイスホッケー

 関東大学リーグ戦特別大会も後半に差し掛かった。ここまで負け無しの早大は、春に行われた関東大学選手権で全体2位、直接対決では2-3で破れている中央大学と対戦した。第1ピリオド(P)は互いに得点無しの互角の戦いを見せるものの、第2Pで立て続けに4点を取られる。最終Pで1点を返すも追いつけず、1-4で敗戦を喫した。

 格下に確実に勝つことが求められてきたこれまでの戦いとは違い、どちらが勝つか分からない組み合わせとなる後半戦。試合前から両校ともにベンチから声が飛び交い、強い気合が感じられた。特に、今大会日大に負け、上位で終えるためには後がない中大の熱気は際立っていた。試合が始まり、第1P。互いに譲らず、攻守の交代が続く。リバウンドを取り切れず、続けざまにゴールを狙われる苦しい場面もあったが、ゴールキーパーのGK村上隼斗(スポ4=北海道・駒大苫小牧)をはじめ、ディフェンスが冷静に対処。17本のシュートを止めきり、0-0で20分を終えた。

第2Pで中大に4得点を奪われる

 試合が動いたのは第2Pだった。ペナルティーによりPK(※2)となった1分32秒、ゴールキーパーの目の前から放たれた中大のシュートは、ディフェンスをすり抜け、ゴール。中大に先制点を許した。全力で戦う早大だが、壁に激しく衝突したDF有賀峻(社1=北海道・白樺学園)がリンクに倒れ込み、立ち上がれなくなってしまう。その後も中大の勢いは増すばかり。PP(※1)の場面も得点につながらず、リバウンドを押し込まれた2点目、そしてその25秒後、ゴールキーパーの左肩をすり抜けた3点目と、突き放されてしまう。16分22秒、人が重なり、ゴールキーパーから見えづらい角度で放たれたパックがゴールネットを揺らし、中大は4得点目。早大は、第3ピリオドで5得点が求められる、苦しい展開となった。

 気持ちを切り替えて望んだ第3P。開始6分30秒、PPの場面で、FW木綿宏太(スポ3=北海道・駒大苫小牧)のアシストを受けたFW大塚鵬蓉(スポ2=埼玉栄)がゴールキーパーの右側の低い場所にしっかりとパックを通し、得点につなげた。流れを掴みたい早大に、チャンスが訪れる。11分18秒、中大にペナルティーが相次ぎ、2分以上早大が2人多いPPの状態が作られた。ゴールを狙う早大だが、早大にもペナルティーが出、ゴーリーを除いたプレーヤーは4対3に。それでもなお早大が優位な状況。果敢に攻め続けるが、DF棚橋俊太(スポ1=愛知・東海)がシュートを放った瞬間スティックが真っ二つに折れるなど、得点にはつながらず、試合終了となった。

最終Pで1点を返す

 悔しい敗戦となった中大戦は、中大の勢いに押され、流れを掴みきれなかった。次戦の明大と公式戦で戦うのは約2年ぶりとなる。チームが一丸となり、早稲田らしいホッケーで勝利を飾りたい。

※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。

※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。

(記事 田島璃子、写真 七澤拓未)

※( )内はシュート数

結果
早大 ピリオド 中大
0(7) 1st 0(17)
0(13) 2nd 4(17)
1(13) 3rd 0(7)
1(33) 4(41)
得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
中大 21:32 大野 種市 矢島 PK
中大 30:15 大坊 矢島
中大 30:40 種市
中大 36:22 矢島 中村
早大 46:30 大塚鵬蓉 木綿 PP
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
鎌田 杉本 上山 務台 棚橋
林幹汰 木綿 大塚鵬蓉 大塚脩世 沼田
金井真 田中 北村 住友 有賀
林風汰 金井和
GK村上 B-GK千葉
コメント

内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)

――今日の試合を振り返っていかがですか

非常に悔しい結果となりました。1Pと3Pは対等にできましたので

――試合前にはどのような声かけをされましたか

「相手も同じ大学生。強い気持ちを持ってプレーしよう・」と言って送り出しました

――前回の試合後に挙げられた、改善点の中で、良くなった部分はありますか

急にうまくなるわけではないので、1週間で目に見えて改善するということはそうはありません。あくまでもホッケーをする上で必要な要素です

――4得点を許した第2ピリオドの改善点はどのような部分ですか

相手の反則後にウチも反則をして、チャンスを生かしきれませんでした。また、マークを外してリバウンドを叩かれたり、パスを相手にぶつけてターンオーバーされたりと大量失点の材料を与え過ぎました

――次戦の明大戦に向け、意気込みをお願いします

諦めるには早すぎます。強い気持ちを持って明治にチャレンジします

FW大塚鵬蓉(スポ2=埼玉栄)

――今日の試合を振り返っていかがですか

チーム全体で気合いを入れて挑んだ試合で、みんなで走って頑張りましたが、結果が伴わなく残念でした

――中大を追いかける場面でのご自身の得点を振り返っていかがですか

チームの勢いが出できた時にちょうどチャンスがまわってきて、点を取ることができたので、チームみんなで取った点だと思います

――次戦の明大戦に向け意気込みをお願いします

チーム一丸となって、次戦の明治大学に挑みたいと思います