関東大学リーグ戦特別大会(リーグ戦)3試合目は格下である大東文化大との対戦。チームの動きを高め、力の差を見せつけるべき戦いは、12-0で完封勝利。ペースを握り続けた流れを生かし、次回以降の戦いに向け、さらなる躍進が期待される。
「相手に合わせることなく自分たちがやらなければいけないことに集中しよう」(内藤正樹監督、平3二文卒=北海道・釧路湖陵)という指示を受け、始まった第1P。序盤は互いにパスが通らず、ゴールを狙うも弾かれる場面が続く。最初の得点は大東文化大のペナルティーによりPP(※1)となった直後である3分58秒。落ち着いてパスを回し、DF大塚脩世(スポ4=長野・佐久長聖)が放ったパックがゴールに刺さった。その後も、FW田中裕人(スポ1=滋賀・光泉カトリック)がゴール裏からのパスを押し込み、公式戦初得点。そして再び迎えたPPの場面でFW上山響平(スポ1=北海道・駒大苫小牧)がさらに得点を追加し、3-0で終えた。
早稲田のペースで試合が展開する
第2Pも一貫して早稲田のペース。チームとしての5点目は、3分48秒、KPの場面。敵が戻る前に一気に駆け上がり、ゴール近くでパスを受け取ったFW鎌田悠希(スポ2=北海道・駒大苫小牧)がシュートし公式戦初得点を飾った。鎌田はその後も好調。8分15秒、ゴーリーが弾いたパックを空いた空間に押し込み2得点目を獲得する。チームとしてもリズムよく点を重ね、8-0とする。
着実に得点を重ねる早大に最終P、7分11秒、7分40秒と2回の大東文化大のペナルティー。さらなるチャンスを生かしたい場面だったが、得点にはつながらず。しかしその後、9分41秒。チームとしての10得点目はロングパスを着実に合わせたFW川本周平(スポ2=北海道・白樺学園)が決めた。公式戦初得点となった川本の周りには、得点を称える選手が駆けつけた。12点目となる最後の得点は、この日が公式戦初得点でありながらすでに2得点を決めている鎌田。パックを持って駆け上がり、ゴーリーの右側を抜けるシュート。ハットトリックを飾り、安堵(あんど)した。
ハットトリックを決めた鎌田
シュート数は53-9と、攻め続けることができた早大。「セーブ率93%以上を維持したい」というGK村上隼斗(スポ4=北海道・駒大苫小牧)の活躍もあり、無失点で試合を終えることができた。次戦は、力の差のある東洋を相手に3-6の戦いぶりを見せた慶大。油断することなく早大らしいプレーで勝利し、はずみをつけたいところだ。
※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。
※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。
(記事 田島璃子、写真 鬼頭遥南、岡すなを)
結果 | ||
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早大 | ピリオド | 大東大 |
3(17) | 1st | 0(2) |
5(18) | 2nd | 0(4) |
4(18) | 3rd | 0(3) |
12(53) | 計 | 0(9) |
得点経過 | |||||
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チーム | 時間 | ゴール | アシスト1 | アシスト2 | PK/PP |
早大 | 03:58 | 大塚脩世 | 木綿 | - | PP |
早大 | 05:35 | 田中 | 金井真 | 北村 | - |
早大 | 08:31 | 上山 | 鎌田 | 務台 | PP |
早大 | 21:44 | 金井真 | 北村 | - | - |
早大 | 23:48 | 鎌田 | 杉本 | 棚橋 | PK |
早大 | 28:07 | 金井真 | 有賀 | 北村 | - |
早大 | 28:15 | 鎌田 | 上山 | 杉本 | - |
早大 | 36:51 | 務台 | 棚橋 | 上山 | PP |
早大 | 46:46 | 木綿 | 林幹汰 | 大塚鵬蓉 | - |
早大 | 49:41 | 川本 | 田中 | 金井真 | - |
早大 | 52:19 | 杉本 | 上山 | 務台 | - |
早大 | 58:23 | 鎌田 | 杉本 | 務台 | PK | ※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする |
早大メンバー | |||||
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セット | FW | FW | FW | DF | DF |
1 | 鎌田 | 杉本 | 上山 | 務台 | 棚橋 |
2 | 林幹汰 | 木綿 | 大塚鵬蓉 | 大塚脩世 | 沼田 |
3 | 金井真 | 田中 | 北村 | 住友 | 有賀 |
4 | 川本 | 林風汰 | 仲見 | 金井和 | 松下 | GK村上 B-GK千葉 |
コメント
内藤正樹監督(平3二文卒=北海道・釧路湖陵)
――今日の試合を振り返っていかがですか
全力を尽くしてプレーした結果、大差をつけることができました。ほっとしております
――力の差もあるかもしれませんが大差をつけての勝利でした。終始早稲田のペースでしたが試合の内容はいかがでしたか
「相手に合わせることなく自分たちがやらなければいけないことに集中しよう。」と言って送り出しました。もう少し早く試合を決めることができたと思います
――また今回は相手に得点を許しませんでした。そのことに関してはいかがですか
危ない場面もありましたが、失点「0」は評価したいと思います
――ハットトリックを決めた鎌田選手を含め3名の選手が公式戦初ゴールを決められました。そのことに関してのお気持ちをお聞かせください
どの選手もWASEDAのユニフォームを来てゴールすることが目標だと思いますので、「おめでとう」という気持ちです。鎌田と川本はちょっとおそいかな
――次回の慶大戦、準備期間は短いですが、意気込みをお聞かせください
慶應は東洋といい試合をして波に乗っているので、しっかりと警戒して臨みたいと思います
FW鎌田悠希(スポ2=北海道・駒大苫小牧)
――今日の試合を振り返っていかがですか
序盤からリズム良く点数を重ねることができ、終始相手のペースに合わせることなく早稲田のホッケーをできていたと思います。何よりも無失点で終われたことが1番の収穫でした
――公式戦初ゴールを含め、ハットトリックを決められました。お気持ちをお聞かせください
春から試合に出場しながらなかなか得点をとれず、かなり苦しんでいましたがここで結果を出せてホッとしている気持ちが大きいです
――どのようなことを意識してシュートを打ちましたか
試合を通してゴールに向かう姿勢を5人で続けたことでこぼれ球を決め切ることができました。5人で取った得点だと思っています
――次回の慶大戦についての意気込みをお願いいたします
秋リーグも後半に差し掛かり、このまま勢いをつけて優勝を狙うには絶対に負けられない戦いになるので、改めてやるべきことを確認、修正して臨みたいと思います
GK村上隼斗(スポ4=北海道・駒大苫小牧)
――今回の試合、チーム全体を振り返っていかがでしたか
10点以上の得点、また無失点で勝利出来た事はチームとして、また自分の自信に繋がることなので良かったと思います
――大東大に得点を許しませんでした。前回の試合でもゴーリーやディフェンスの活躍が光っていましたがどのようなことを意識していますか
ディフェンスとのコミュニケーションを練習で大事にしています。今日の試合では連携ミスがあったので、次の練習で修正して次戦に繋げたいと思います
――大学生活最後のリーグ戦となると思いますが、個人的な目標はありますか
自身の活躍がチームの目標である優勝に直結するのでセーブ率93%以上を維持したいです
――次回の慶大戦についての意気込みをお願いいたします
優勝するため、勝利に貢献したいと思います