【連載】インカレ直前特集『We Will Be The Champions!』 第5回 矢島雄吾副将×杉本華唯×村上隼斗

アイスホッケー

 連載第5回は、矢島雄吾副将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)、杉本華唯(スポ1=北海道・駒大苫小牧)、村上隼斗(スポ1=北海道・駒大苫小牧)の駒大苫小牧高出身の3人にスポットライトを当てた。最後のインカレとなる矢島と初めてのインカレとなる杉本・村上に、それぞれの立場から見たリーグ戦、インカレについて伺った。地元開催のインカレでの活躍に期待大だ。

※この取材は12月20日に行われたものです。

「(リーグ戦は)先輩に助けられてばかりでした」(杉本)

杉本

――スタッフ陣が大きく入れ替わりましたが、変化はありましたか

杉本 自分たち1年目なんで、変化はわからないです(笑)。矢島さんお願いします。

矢島 はい。元々早稲田は選手主体で、コーチ陣が関わってこないことが多かったんですけど、今年は特に僕みたいなアシスタントやキャプテンを中心に、選手とスタッフのコミュニケーションが増えたのかなと思います。戦術のところでも話し合いをしていたので、そこは変わったところなのかなと思います。

――良くなった点ということでしょうか

矢島 はい、もちろん。良くなったというか、無かったものを新たにやるようになったという感じですね。山崎さん(浩市コーチ、平11社卒=北海道・釧路江南)とかは特に戦術的なところは、実業団の経験も長いので、いいアドバイスをして頂いていると思います。

――1年生のお二人は、高校時代との変化は感じますか

杉本 高校の時はやはり先生が、うるさく言ってくれて、自分たちを正してくれていたんですが、ホッケーも私生活も大学は高校に比べたら自由が多いなと思います。

村上 それは激しく同意です(笑)。

――練習の内容自体に変化はありましたか

矢島 練習メニューはコーチが変わったのでもちろん変わりました。大事にしているのは、山崎コーチにも言われるのですが、パスレシーブを丁寧にやるということですね。僕が入ってからの3年間は、パスレシーブが雑で、上で見ていた山崎さんや小堀さん(恭之コーチ、平4人卒=北海道・駒大苫小牧)がすごく課題に感じていたと思います。また、走って止まって、パス出して受けて、といった基礎的なところをすごく重視するような練習は多かったのかなと思います。

――リーグ戦の2位という結果でしたが、どう受けていますか

村上 1次リーグ、2次リーグと首位を走り続けていて、最後に失速してしまったのは驕りがあったのかなと思います。早稲田は全力で一戦ずつ戦わないと勝つことが難しいのかなと。他の大学はスキルプレイヤーがはるかに多いので、チーム一丸となって戦わないとダメなのかなと思いました。

杉本 結構頑張ったと思います。最後の最後にダメだったんですけど、それまでは…。最後もみんな一生懸命やっていたと思うんですけど、明治の方が土壇場に強くて。ウチは優勝経験者が少なくて、競った場面になると経験がでてきてので、明治の方が一枚上手でしたね。仕方ないんじゃないですかね。

村上 インカレで借り返せばいいよね。

――高校時代は大舞台で戦うことも多かったも思いますが、周りの選手を見ていて足りていないなと感じることもありましたか

杉本 明らかにみんな動きが固くて。自分たちのやりたいことをやろうとしているのは伝わってきましたけど、切羽詰まっているというか。自分がなんとかしなきゃとなって、空回りしていましたね。一番は、仲間を信じてできたら、結果につながるんじゃないかなと思います。

――矢島さんはいかがですか

矢島 華唯と被る部分もあるんですが、守りに入っちゃったのかなと思っていて。僕らが連勝できていたのって、「自分たちは1位だ」とか「勝ってる」という気持ちがなく、下からただ挑戦していることができたからだと思うんですけど。最後の順位決定戦では2回勝ったら優勝という状況で、優勝という言葉がちらついていましたね。そうなるとやっぱり、ミスやチャレンジを怖れてしまっていたのかなと思っています。そうなると、ウチのホッケーのスタイル的に上手くいかなくて。ディフェンスが詰めるとか、フォワードがフォアチェックに行くというアグレッシブな守りをするプレースタイルに(守りに入った考えは)適していなくて。頑張ってはいるんだけど、自分たちがやろうとしていることにかみ合わなくて、最後は明治や東洋のスキルのある選手に好きにやられてしまうというかたちになっていたと思います。結果として2位というのはうれしいんですけど、やっぱり優勝したかったですし、インカレでどういう気持ちで望むか、どんなプレーをするかという反省点は見つかったので、いい材料になったのかなと思います。

――リーグ戦が進むにつれて、他大学のプレースタイルも早稲田のシンプルなホッケーに近づいてきていましたね

矢島 それは感じていましたし、聞かれるんですよ。中央の奴とかから。「早稲田はなんでそんな勝てるの?」とかLINEでメッセージが来て。「シンプルにやってるからじゃない」と言っていたら、やっぱり中央とかでも早稲田がやってるホッケーをやろうと話していたみたいで。基本的に大学生ってスキル差があると言っても、そこまでは変わらないんですよ。足の速さもシュートスピードもそんなに違うわけではないので、いかにやるべきことを正確にやるかというのが大事だと思うので。それに最初に気がついたのが早稲田で、他大学が後から気がついてやり始めたから、最後はああいう結果になったのだと僕は思っています。何れこうなるのは仕方なかったので、秋リーグ中になってよかったです。インカレでこうなってたら、僕らは対策できずにやるべきことをやられて負けていたのかなと思うので。

杉本・村上 さすがです。

――リーグ戦で印象に残っている試合を教えてください

矢島 あんまり覚えてないんだよなあ…。

杉本 自分は、2次リーグの明治戦(○6-2)が印象に残っていますね。明治はやはり2、3点差で負けていても最後にひっくり返すチームというイメージがあるんですけども。そこで、4点差つけて相手の心をへし折って快勝したというのが一番気持ちよくて、印象に残っています。

村上 決勝リーグの中央戦(○2-1)ですかね。向こうもシンプルなホッケーやってきて。中にダンプして、チェック来て。なかなかロースコアの展開になって、まずい雰囲気もあったんですけど、華唯が最後に決めてくれて勝ち切れたというのが印象に残っていますね。

矢島 強いて言えば、教育実習でいなかった時の東洋戦(○7-3)ですかね。ライブ中継で見ていたんですけど、1Pで5-0にしていて。「俺いらねーじゃん!」って思いましたね(笑)。本当にめちゃくちゃうれしくて。やっぱり早稲田のいいところって、誰がどこに入っても同じプレーができることだと思っていて。たぶん、他のチームじゃそうはいかないと思うので。それが証明できたかなと思います。あとは、ロイ(鈴木主将、教4=北海道・苫小牧東)がいなかった時もいいプレーができていたと思うので、そこらへんは早稲田の強みが出た試合だと思うので、印象に残っていますね。

――今年の躍進の理由はなんだと思いますか

矢島 自分で言うのもという感じなんですが、4年生が頑張った年なのかなと思っています。今までの3年間を見ていて、やっぱり4年生がまとまって頑張らなければダメだなと僕らの中での意識があって。そういった意味で、今年は陸トレとかもたぶん一生懸命やったりしたところはあって。もちろんロイとかがミーティングで話したり、ボードに書いたりやってくれていたので、それを見て後輩たちがついてきてくれてたと思います。去年までと違って今年は、いい順位で戦えた理由なのかなと思います。

――マネジャーの高山さんから、同期でチームのことを話し合っていることが増えたというお話がありましたが、実際にはいかがですか

矢島 元々僕らの代はずっと試合に出ている選手が多いので、試合に対して思いを持っている選手が多いので、自然とそうなったのかなと思います。

――1年生のお二人は4年生を見ていて、頼りになるなと思いますか

矢島 正直に言えよ(笑)。

杉本 自分は4年生がめっちゃ好きで。

矢島 めっちゃ上げるじゃん。

杉本 尊敬していますね。みんな嫌な陸トレのメニューもあるんですけど、そういうところを率先して取り組んでいて。今年のスローガンは『僅差が大差』というんですけど、そういう細かいところまで4年生はやっていて。そういう姿を見たら4年生たちについて行かなきゃいけないという風に思える先輩なので、4年生は偉大だなと思います。

村上 もう言うことないよー。

矢島 偉大まで言っちゃったもんな(笑)。

村上 華唯と似てて、上級生が率先して練習に取り組んでいると、自分たちもついて行かなきゃいけないなというか、それを越さないというか。4年生がやっているのに自分たちがやらなかったら、申し訳ないし、やってる先輩を見ると自分たちがなんとかして勝たせてあげるというか、そう言う気持ちにさせてくれるとても偉大な先輩です。

矢島 お前ら焼肉だな。

村上・杉本 ありがとうございます(笑)。

一同 (笑)。

――杉本選手のから固さがあったと言うお話もありましたが、リーグ戦終盤でプレッシャーを感じることはありましたか

杉本 自分はあまり緊張はしなかったですね。

矢島 僕もあまりしないですね(笑)。でも、周りが緊張してるのは見てわかったよね?

村上 こわばってましたね。

杉本 控え室とか。

村上 シーン…。

矢島 声出す人はいるけど、無理して出してる感はすごかったよね。

杉本 続かないですよね。

矢島 「緊張してるから声を出さなきゃ」と思って出している声でした。駒沢だからというか、そう言う経験はそれなりにしてきているので、わかっていると言うか。インターハイの決勝とかに出ていたことで、大舞台の経験値はあるのかなと思います。ウチにはそう言う選手はあまりいないので。

――「早稲田が目指しているスピーディ&アグレッシブがかたちになってきた」と言ったことをリーグ戦後にお聞きしたのですが、今までとの具体的な違いはどこにあるのでしょうか

矢島 フォアチェックが変わったのが一番大きいかなと思っています。今まではどちらかというと、「トラップのワンツーツー」といって、1人がパックキャリアにプレッシャーを掛けて、パスが出た先に2人目が詰めるというかたちだったんですけど。今年は1人目が(パックキャリアを)潰しに行きますね。2人目も、(パスが)出たところに行くというよりは、出る前に行ってしまっています。アグレッシブでスピーディなのは変わっていないですけど、その質が全然違うなという印象です。僕らはフォアチェック以外に特段プレースタイルが変わっていないので、そこが大きいんじゃないですかね。より具体的に、こういう風にアグレッシブに、こういう風にスピーディに行こうという指示が出てきたんじゃないですかね。僕らも手探りでやっていた結果こうなったという感じです。

――駒大苫小牧高時代と早大のプレースタイルはやはり違いますか

杉本 高校の時も基本は今のホッケーみたいにスピーディでアグレッシブでしたね。これが一番強いんじゃないですか。たいそう変わりないです。

矢島 駒沢の方がもっとそうだよね。もっともっと。頭を使わずにとりあえず突っ込んでいる感じだよね(笑)。ひたすらスピードと体力だけで圧倒する感じ。

――個人の振り返りをお願いします。

矢島 秋リーグは全体を通して、僕は自分の役割に徹しようと思っていました。例えば、Dゾーンからパックを持って上がって、相手のゾーンまでパックを運ぶとか。それはある程度できているのかなと思ったんですけど、1試合目のフォワードとしてスコアをしなきゃいけないかなという反省もありますし、一応僕はアシスタント(キャプテン)なので、チームに対する声掛けとかは少なかったかな。自分のプレーにいっぱいいっぱいだったので。それは反省としてあります。今まで結構好き勝手にやるプレイヤーだったので、今年は結構チームに徹してやっていたかなという印象です。

村上 自分はバックアップGKとしての機会が多かったので、そこは正直悔しいです。東海大戦の先発を任された試合で完封できなかったのも、自分のまだまだなところだと思っています。最終戦の明治戦は途中から出ていい経験にはなったんですけど、結果的には4失点という不甲斐ない結果に終わったので、悔しいの一言に尽きますね。出場機会がなかったわけではないので、これをプラスに考えてこれから大学生活を送っていこうと思います。

――キーパーは2人しかいないという状況ですが、やはり体調管理には気を使っていますか

村上 自分は毎試合いつでも出られる準備はしているので、私生活でも体調管理は心がけています。

――杉本選手はチーム内でも鈴木選手と並んで11点と活躍されましたが、振り返ってみていかがでしたか

杉本 自分でなんとかして入れた点数がほとんどなくて。2セット目の先輩からのパスでごっつぁんゴールが結構あって。そういうのは入れなきゃいけないものなので。もっと自分で状況を打開して、悪い流れからいい流れを持ってくるゴールは一度も決められなかったので、個人的には良くはなかったなと思います。納得いかないです。全部先輩に助けられている試合ばかりだったので、自分でもっとできるようにして、先輩を助けられるような選手になっていきたいですね。

――澤出選手とゴール数を競っているとお聞きしましたが、いい関係を築いているということですね

杉本 そうですね(笑)。入れたりしたら、「きょう俺何点目だよ」とか話して、みんなで負けないように競ってます。「今から自分入れますよ」って言って、仲良くやってます。

――矢島選手は4年生、アシスタントキャプテンとして心がけたことはありますか

矢島 基本的にはロイがすごくリーダーシップを発揮してくれていたので、あまり考えていなかったですね。あんまり僕はアシスタントに向いていなくて、去年の新井さん(遥平氏、平30スポ卒=北海道・駒大苫小牧)とかに言いたいんですけど、なんで俺をアシスタントにしたんですかね(笑)。僕は自分のことに集中しちゃうタイプなので、プレースタイルも含めて。その辺りは自分でも課題というか、難しいなと思っていました。でも、アシスタントなのでやらなきゃいけないな、とも思っていて、調子悪そうな選手がいたら声を掛けてみるとか、練習中でも「ここはもっとやった方がいいんじゃない」みたいな声は掛けたりしてたんですけど…。特にはないかなという感じです。

「むっちは(キーパーに必要な)図々しさはある」(矢島)

村上

――次にプライベート面についてお伺いしたいと思います。まず杉本選手の他己紹介をお願いします

村上 ホッケー面についてはすごく真面目で、自分でもっとチームを救おうといつもチャレンジしていて、すごく見習うべき点が多くて、自分も頑張らなきゃと思わせてくれる同期です。プライベート面は基本的にふざけてて、(一緒にいるのが)4年目で結構いる時間が長いんですけど、笑わせてくれてますね。

矢島 ホッケー面は駒澤(駒大苫小牧高)らしくすごく走りますし、シュート打ってゴール前詰めてみたいなプレースタイルというのはやっぱ駒澤だなーって見ていて思います。でも華唯がいいのはやっぱりシュート上手いなと思っています。うちのチーム、ハリデー(FW慈英、スポ4=埼玉栄)とかロイ(FW鈴木主将、教4=北海道・苫小牧東)とかめちゃくちゃシュート上手いんですけど、華唯も同じくらい上手いなと思っています。本当はもっと上手く使って欲しいなと思うんですけど、そこら辺は1年生なので、これからどんどん練習してほしいなというところです。プライベートでは今年1年生はわりとヘラヘラしてるのが多いんですけど、特にヘラヘラしてるなーと思っています。真面目に見えて「矢島さーん(笑)」みたいなところが先輩に対してもわりとあって。そんなことないっすよみたいな顔してますけど先輩からしても親しみやすくていいんじゃないかなと思います。

――U20世界選手権でもゴールを決めてましたけどいかがでしたか

杉本 去年のアンダーは全然出場機会もなくて、自分を見直す良い機会になったと思っています。それで大学に来て何がいけないのかというのも自分で考えながらホッケーしてたんですけど、そこで澤出さん(FW仁、スポ2=北海道・武修館)にポジションとかタイミングとかシュートとかホッケーの基本をいっぱい教えてもらいました。それで海外行ってみたら、めっちゃ通用するじゃんって。仁さんに教えてもらって、それが一番活躍に繋がってるのかなと自分で実感しました。

――それでは村上選手の他己紹介をお願いします

杉本 皆にむっちって呼ばれてるんですけど、練習中ホッケーは顔にシュート当たったらめっちゃ怒ります。シュートのタイミングとか、1人目来てすぐ2人目来たりするとめっちゃ怒ります。結構怒ってると思います。

矢島 俺もそのイメージですね。俺もそれ言おうと思ってた(笑)。

村上 めっちゃ怒ってるみたいじゃないですか。

矢島 めっちゃすぐふてるんですよ。

村上 間に合わないんですよ。

矢島 分かるよ(笑)。

杉本 打つ時は顔は狙わないように…。

村上 きょう当てたけどな、お前(笑)。

杉本 プライベートはとりあえず服とか、靴とかめっちゃ好きでおしゃれ番長という名前を自分で掲げて。

村上 いや、掲げてないですよ?

杉本 おしゃれで、女の子いっぱい寄ってきて羨ましいなって思います。

――東京は楽しいですか

村上 東京、楽しいですね。

杉本 悪いやつですよ(笑)。

矢島 ホッケーに関してはわりと同じ印象で、キーパーらしくていいなと思いますね。キーパーってヘコヘコしてる感じだとあんまり良くなくて。試合中とか決められた後にシュンとなっちゃうキーパーとかたまにいるんですけど、入れられても誰かのせいにするくらいの図々しさじゃないですけどそういうものがあっていいなと思います。むっちは図々しさはあると思っていて、先輩が顔当てても全然ふてるので、それがいいんじゃないかなと思っています。プライベートはめっちゃ華唯と被るんだけどめっちゃ服とか靴のイメージが強いです。コンバース自分で脱色して何かやったりとかしてて、僕も結構服、靴とか好きなんですけど、最初見た時こいつ分かってんじゃんみたいな感じで思って、おおええやんって入寮したての頃見たのを覚えてます。

――次に矢島さんの他己紹介をお願いします

杉本 雄吾さんはホッケーでは結構トリッキーなんですよ。何やるかわからないみたいな、試合中とかも雄吾さんの得点シーンって今欲しいってときにめっちゃ入れるイメージがあります。結構ベンチで「代表ゲーだ、うめえ」って話してて雄吾さんはそういう人です。プライベートは結構皆にクセが強いみたいに言われて。

――対談でもよく言われますよね。

矢島 言われますね。勘違いしてるんですよね、みんな。

杉本 って言われてるんですけど、自分は雄吾さん優しいなって思います。(寮では)昼ご飯って出ないんですけど、雄吾さんは結構自分で作るんですよ。

矢島 金ねえからな(笑)。

杉本 結構皆チンとかするじゃないですか。雄吾さんは茹でたりして。

矢島 あーパスタか。100均であるじゃないですか、麺と水だけ入れたらできるやつ。あれ嫌いなんですよ、僕。美味しくないんですよね。

杉本 確かに美味しくないです。

矢島 僕が普通じゃないですか、パスタを鍋で茹でる。なのに癖が強いとか言うんですよ。

杉本 雄吾さんは色んな知恵を自分たちに教えてくれる。意外と普通の会話でもそういうのがあったりして、自分のためになる人です。

村上 ホッケーに関してはキーパーからするとすごく嫌なプレーヤーで華唯ともかぶるんですけど、何してくるか分からないです。シュート一本でも、シュートコース結構自分読んじゃうんですけど、全然どこ打ってくるか分からないです。モーションも他の人と違うシュートモーション…。

杉本 つまり、癖が…(笑)?

矢島 いいよ、好きに言えよ(笑)。

村上 癖が強いので、キーパーからすると嫌な選手です。あ、これ褒め言葉です。

矢島 分かってるよ(笑)。

村上 生活面は、自分も服のこと言ってもらったんですけど、雄吾さんのアイテムってすごくこだわりが強くて、ジーパン一本にしてもリュックとかにしても「あ、これかっこいいな」みたいなアイテムが多いです。卒業する時にぜひ置いてってもらえたら嬉しいなって。あとお菓子好きだなっていう印象が。

矢島 それはよく言われるわ。

村上 外出が多くて、すれ違うことも少ないんですけど、すれ違ったりしたら袋持ってて何入ってるのかなと思ったらほぼお菓子ばっかりです。本当に好きなんだなという印象ですね。

矢島 今も18:30位に起きたんですけどセブン行ってお菓子食ってきたんですよね。 (取材は19:00〜)

杉本 例のパンじゃないんですか

矢島 例のパンは食ってない。

――例のパンとは何でしょうか

矢島 弟(矢島翔吾、中大)いて、弟が好きなパンがあるんですけど、僕もそのパン買ってたら兄弟そろって好きなんだ!みたいな。あれでしょ?セブンのちぎりパン。あれ僕も好きなんで。

杉本 あれ結構衝撃的でした。動揺しました。

――次にオフは何をしてますか

杉本 オフは基本ベッドの中に(います)。自分高校の時は外出好きだったんですけど、大学来てからフットワークが重くなっちゃって布団好きだなという感じです。

村上 自分もほとんどベッドにいてNetflixとか、映画が好きなので映画見たりしてます。買い物も一人でたまに原宿とか下北沢とか行ったりはしますね。あと最近はダーツとかはまってます。

――1年生はまとまって行動されていることも多いそうですが

村上 そうですね。同期は少ないので5人でいることが多いですね。他の学年より少ないので分かれることはあまり無いですね。

――矢島さんはオフの日何をされてますか

矢島 何もしてないなあって。確かに僕も布団でごろごろしてることが多いです。(何してるか)思い出せないんですけど、年なんですかね(笑)。最近忙しくてリーグ戦とかで、オフって基本試合の次の日じゃないですか。起きたらもう昼過ぎとか夕方とかです。最近だとあまりないんですけど、夏とか春先だったら買い物行ってることがめっちゃ多かったです。それこそ表参道とか原宿で、お金もないのにただぶらぶらしながらこれ良いなーと思って棚に戻すみたいなのをよくやってました。

――それでは、推しメンを教えてください

杉本 先輩とかに結構かわいがってもらってて皆好きかもしれないです。誰とかっていう…誰って言われたら難しくないですか。

矢島 それを言う企画だから(笑)。

杉本 言うのは難しいです。

村上 ずりー(笑)。

矢島 僕高橋さん(寛伎、国教4=東京インターハイスクール)ですかね。この前国体予選があって本当は一泊二日で二日間試合するんですけど、僕と寛伎だけ皆バスで行ってるところ車で行って茨城まで行ったんですよ。いろいろあって次の日の試合に出れるか分からないみたいな感じだったんでだったら、「めんどくさいから行って帰って来ちゃおう」って言って二人で車で行って試合して帰ってきました。その後に寛伎の家に行ってお母さんに色々ごちそうしてもらって、ワインを飲んでというのを一緒にやって。寛伎もそうなんですけど、寛伎のお母さんもめちゃくちゃ面白くて、「ドイツのなんとか川近くで取れたこのワインが私好きだから飲んで」みたいな、『高橋さん』が面白いなと。

村上 僕は206号室、よっち(DF草島芳彦、教2=東京・早実)さんと仁さんです。自分もそうなんですけどHiphop好きで、結構Hiphopの話をしたり、フリースタイルダンジョンっていうテレビ番組でラックやってるんですけど、それを一緒に見たりしてわいわい楽しんでますね。Hiphopだから推しメンです。

杉本 あげたら結構キリなくなっちゃうんですけど。

矢島 強いていうならとかいないの??ぱっと思いついた人とか。

杉本 まろさん(DF坂本之麿、社4=青森・八戸工大一)?同じ八戸出身で実家も近くて、国体も今年一緒に行く先輩です。先輩の中でも一番きつく自分のことをいじるというか、まろさんだけは「何見てんだよ」、みたいな、おきつく…。

村上 きつくに「お」つけんなよ。

杉本 ホッケー中もまろさんのプレースタイル好きで、普通のディフェンスじゃやらないなみたいなことを普通にやるので好きですね。

矢島 組んでる方からしたら大変だけどね(笑)。

――インカレとクリスマスの時期がかかっているので、人生で一番印象に残っているクリスマスを教えてください

矢島 僕は小学生の時にサンタさんを信じてたので、親に一週間前から何が欲しいってずっと話してて。クリスマスイブにやっぱ変えようと思って自分の中で変えてたんですけど、前言ってたやつが来て悲しんだ記憶があります。本当は星のカービィにしたんですけど、トランスフォーマーのおもちゃが来て。あ、これじゃないみたいな。ゲームしたかったんですけど。

村上 自分小学校の頃はもうサンタさん信じてなくて。幼稚園の時に起きたら親がここ(枕元)に置く瞬間だったので。物音で気付いちゃってバッて見たら親が置くところだったのでいないんだと思ったんですけど、毎年プレゼントは来てました。それで、親にもうクリスマスの前の日、24日ですかね、そのときもうダーツのボードお願いしてたんですけど、「欲しい欲しい」って親に言ってたら「車開けたら入ってるんじゃない」みたいに言われて。車開けたら本当に入ってて。「こんなもんか」みたいな。

矢島 イブにもらったって事でしょ?

村上 そうですね、もう待ちきれなくて。「欲しい欲しい欲しい」って。

矢島 親折れたんだ。

杉本 どうしよう、クリスマスの記憶…無い。

矢島  でもないよね。

村上 高校の時は練習ですし。

杉本 中学の時も練習してて。小学校の記憶って曖昧じゃないですか。靴下にプレゼントが入ってるみたいな。おっきい靴下に多分入ってたと思います。

「苫小牧で最後の大会あるってなったら、俺の出番」(矢島)

矢島

――インカレで重要になってくることは何だと思いますか

矢島 僕はずっと言ってるんですけど、正確性だと思っています。さっき他のチームが早稲田みたいにやってきたという話があったと思うんですけど、もし仮に皆が同じようなプレーしてきたら何が勝負の決め手に一番なるかというとどれだけ正確にやるかというところだと思います。ホッケーって基本的にミスの多いスポーツで、すごくパックも小さいですし、はねたりもするのでミスは仕方ないんですけど。ミスしたあとどれだけ正確にやるかとか、そもそもミスしないように正確なプレーをすることが大切だと思うのでそこかなと思います。

杉本 重要なことは全員がどれだけ同じ目標に向かって取り組めるかだと思います。一人が勝手なことをやってもその一人のせいで負けちゃうこととかあるので、全員がシュート打ってリバウンドとかを意識して、自分が活躍しようとかそういう頭はなしにして、同じ事をどれだけ続けられるかが大事だと思います。

村上 雄吾さんが言ったように基本的なことを正確にやってやり続けることが大事で、60分やり続けたら負けることはないかなと思います。やりきります。

――次にインカレのキーパーソンを教えて一人挙げてください

杉本 自分がキーパーソンになりたいです。自分がチームの起爆剤になろうと思います。結構今調子も上がってきててここで発揮するしかないなって最近思っていて、自分が勝利に導きます。

村上 たくさん(FW小澤田匠、スポ3=東京・早実)ですかね。たくさんは練習でも試合でも声出して、一生懸命なプレーで皆を活気づけるので、活気づけて。たくさんが決めたら士気が一気に上がります。そういうところでたくさんが活躍すれば早稲田も波に乗るんじゃないかなって。3つ目が点を取ると試合に勝つのが難しくなくなっていくと思うので、キーパーソンになってくると思います。

矢島 キーパーソンは僕ですかね。苫小牧僕強くって、インターハイの時も苫小牧であったんですけど、めちゃくちゃ調子良かったんですよ。僕の中で苫小牧で最後の大会あるってなったら、俺の出番じゃんってなるくらい結構今回自分に対してわくわくしています。どんなプレーやるんだろうなっていう意味でキーパーソンというか、注目しているっていう感じですかね。

――1年生のお二人は4年生への思いというのはいかがでしょうか

村上 1年間あっという間で、あとインカレだけでまだ何も恩返しできていないので、自分の全力を出して恩返しできればなと思っています

杉本 今年1年間しか一緒にプレーできなかったんですけど、いなくなったら本当にさみしいと思えるような4年生なので、どんなかたちで終わっても寂しいなと思います。

――矢島さんは同期との公式戦は最後ですが、いかがですか

矢島 公式戦最後って言っても、小中高とやってきて最後は何回も経験してきているのでそんなに特に思い入れも無いですね。どっちかっていうと目の前に集中しようと思っていて、やっぱり最後を意識するとどうしても緊張とかするものだと思うので、できるだけ自分らしくいつも通りやれたらなという感じです。

――それでは最後にインカレへの意気込みを聞かせてください

杉本 最後は秋リーグでできなかった早稲田の校歌を皆でリンクの真ん中で歌って、監督、コーチ、4年生を胴上げしたいなと思います。

村上 嘉鷹さん(GK谷口、社3=東京・早実)が出るにしろ自分が出るにしろ、キーパーが止めれば負けることはないので、キーパー陣2人が頑張って守って早稲田を勝たせられたらいいなと思います。

矢島 最後だからとかインカレだからとか意識せず、とにかく早稲田らしく楽しくやって勝てたらいいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 佐々木一款、糸賀日向子)

#駒澤あるある

◆矢島雄吾(やじま・ゆうご)(※写真中央)

1996(平8)年8月17日生まれ。177センチ。70キロ。北海道・駒大苫小牧高出身。スポーツ科学部4年。例年「クセが強い」と言われてしまう矢島選手。今年はしっかり反論していました。矢島選手の手作りパスタをぜひ食べてみたいですね!最後のインカレは、得意としている地元・苫小牧。活躍を誓ってくれました!

◆杉本華唯(すぎもと・かい)(※写真左)

1999(平11)年4月20日生まれ。170センチ。65キロ。北海道・駒大苫小牧高出身。スポーツ科学部1年。キープレーヤーは「自分」。他とは一味違う駒沢らしさを、矢島選手からしっかりと引き継きました。U20の世界選手権での活躍を経て、インカレでも実力を発揮します!

◆村上隼斗(むらかみ・はやと)(※写真右)

2000(平12)年3月17日生まれ。173センチ。69キロ。北海道・駒大苫小牧高出身。スポーツ科学部1年。リーグ戦では出場機会を得たものの、なかなか満足できなかった様子の村上選手。対談後には「最後の明治戦はMVP狙ってたんですけど…」とぼそり。勝ち気なオシャレ番長が、チームを救う最後の砦になります!