残り6分であわや…苦しみながらも慶大打破で4連勝!

アイスホッケー

 完封勝利を収めた日大戦から中1日。関東大学リーグ戦のヤマ場とも言える、慶大との一戦を迎えた。前回の対戦では、勝利したものの2-1と接戦に。今季の慶大は他の上位校とも善戦を繰り広げており、波乱が起きてもおかしくはなかった。そんな不安を一掃するかのように先制点を奪うと、第3ピリオド(P)終盤まで早大ペースで試合が進む。土壇場で追い上げられ1点差まで詰め寄られたが、なんとか逃げ切り4-3で辛勝。これで4連勝となり、またこの日法大が敗れたため、早大の4位以上が確定した。

 3連勝の勢いは本物だ。2分44秒、FW鈴木ロイ副将(教3=北海道・苫小牧東)が速攻でネットを揺らし先制に成功。タイトなスケジュールの中、各セットが疲れを感じさせないスピーディーな攻撃を続ける。慶大も強力なFW陣を誇るが、GK谷口嘉鷹(社2=東京・早実)の好守が光り反撃を許さなかった。早大優位の流れは第2Pでも継続。23分34秒、前節では機能しなかった第2セットが得点を呼び込む。FW青木孝史朗(スポ2=埼玉栄)のシュートは惜しくも止められたが、こぼれ球をFW生江太樹(スポ1=北海道・釧路江南)が押し込んだ。二次リーグで際立つ守備力はこの日も健在。特筆すべきは、第1P、第2Pの終盤に迎えた2度のキルプレー(※1)での守りだ。数的不利な状況ながら、2分間のうちほとんどの時間で早大メンバーがパックを持っていた。ここ数試合、ピンチだからこそパックに向かう徹底した姿勢が功を奏している。

7試合ぶりのゴールを決めた生江

 ピンチの後にチャンスあり。第3P、2度のパワープレー(※2)を生かし、2点を加え4-0とする。4点目を挙げた時点で残り約6分。2試合連続の完封勝利が見えてきた。しかし、今季の慶大はこのままでは終わらない。55分34秒、慶大を引っ張るゴールハンター・スーリック(3年)に得点を許す。その後早大は再びパワープレーの好機を迎え、これで勝負ありかと思われたが、ここで守備にほころびが。谷口がゴール裏に回った隙に、ガラ空きのゴールを狙われ失点。さらに残り21秒で慶大がタイムアウトを取ると、試合再開からわずか4秒後に6人攻撃を決められ、気づけば1点差に。流れは完全に相手に傾いた。それでも同点ゴールは割らせず、ゲーム終了。苦しんだが、勝ち切った。

好調の谷口(左)を中心に、この日も第2Pまでは無失点に抑えた

 これで二次リーグ開幕から4連勝。しかし、試合後の選手たちはこの日の内容に満足してはいない。DF新井遥平主将が「後味の悪い試合になってしまった」と語るほどに、相手の猛反撃にのまれかけてしまった。これから迎える上位3校との対戦を前に、もう一度気を引き締めるきっかけとなる6分間だった。一方で、攻守共に完成度が増してきたことも確か。念願の上位校打破へ向け、ラストスパートをかける。

※1 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が少なく、数的不利な状態をキルプレーと呼ぶ。

※2 ペナルティーによる退場で相手チームより人数が多く、数的有利な状態をパワープレーと呼ぶ。

(記事 川浪康太郎、写真 冨田千瑛)

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結果
早大 ピリオド 慶大
1(16) 1st 0(8)
1(18) 2nd 0(6)
2(20) 3rd 3(10)
4(54) 計 3(24)
※( )内はシュート数
得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
早大 02:24 鈴木 澤出 羽場 -
早大 23:34 生江 青木 澤出 -
早大 46:02 青木 新井 鈴木 PP
早大 54:06 ハリデー 篠田 矢島 PP
慶大 55:34 スー 安藤 - -
慶大 57:44 滝 田中 阪本 PP
慶大 59:43 安藤 スー 長谷川 -
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セット FW FW FW DF DF
1 飛田 鈴木 矢島 羽場 新井
2 青木 生江 澤出 篠田 ハリデー
3 田中 高橋 小澤田 坂本 大崎
4 瀨戸 河田 チェース 野村 加賀美
GK谷口
関東大学リーグ戦ディビジョンIグループA順位表(11月5日時点)
順位 校名 勝点 試合数 勝 GWS勝 GWS負 負
1 明大 31 11 10 0 1 0
2 中大 30 11 10 0 0 1
3 東洋大 26 11 8 1 0 2
4 早大 21 11 7 0 0 4
5 法大 10 11 3 0 1 7
6 慶大 9 11 3 0 0 8
7 日体大 3 11 1 0 0 10
8 日大 2 11 0 1 0 10
コメント

工藤哲也監督(昭63社卒=青森・八戸)

――なんとか勝ち切りましたが、今のお気持ちは

勝ち切れたのはよかったのですが、最後あれだけ追い上げられたという点では反省も多かったです。

――前回の試合から中1日でしたが、コンディションはいかがでしたか

コンディションは特に問題はなく、きょうの試合に向けてきっちりと準備をして臨めました。

――慶大のFW陣は得点力のある選手も多いですが、警戒はしていましたか

何人か得点できる選手がいますし、そこはチームで共有して気をつけるようにはしていたのですが、最後あれだけ入れられたということはまだまだだったということだと思います。

――第3ピリオドは具体的にはどういった点が課題となりましたか

きょうの試合で言うと、残り3分、4分くらいまではうちのペースで進んでいた中で、マークを外してしまったりで相手にチャンスを与えてしまったので、そういったところでは体力面というよりは精神面の弱さがあるのかなと感じました。

――攻撃面では4得点挙げましたが、点の取り方についてはいかがですか

パワープレーでも2点取っていますし、ここ何試合かは得点のパターンもいいですし、またシュートを打つということもできているので、そこに関しては上がってきていると思います。

――二次リーグが始まって4連勝となりましたが、ここ4試合を振り返って

順位うんぬんというよりは、二次リーグは全部勝つということで一個一個積み重ねた結果が4連勝につながったと思っています。来週からは上位校との戦いになるので、反省するところは反省して、伸ばすところは伸ばして、立ち向かっていきたいです。

――上位3校との対戦に向けて改善していきたいことはなんですか

攻撃面に関しては今やっていることを徹底して続けていってほしいです。守りの面できょうは反省点があったので、そこはもう一度立て直していきます。

DF新井遥平主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

――きょうの試合全体を振り返っていかがでしたか

結果の通り、途中まで4-0で勝っていたにもかかわらず、最後に3失点してしまったので、勝ったとしても後味の悪い試合になってしまったかなと思っています。

――最近のDF陣の調子をどのように捉えられていましたか

Dゾーンはセーフティーにシンプルにプレーすることを心掛けていたので、それが無失点につながっていたのかなとは思っていました。心の隙だったりから、最後4分で失点してしまったのかなと思うので、そこが今回甘かったなと思います。

――今回キルプレー時に相手の攻撃を抑えていたように感じたのですが

慶應はパワープレーがうまいチームだったので、キルプレーで失点しなかったのはきょうの勝利につながっているのかなと思います。

――今回の得点については

ゴール前で最近FWがいいスクリーンだったり、ゴール前に入ってくれるFWが多く、そこから得点につながったので、FWに感謝しています。

――二次リーグ始まって以降ここまで4連勝されていますが、よかった点や感じた課題を教えていただきたいです

キーパーの嘉鷹(谷口、社2=東京・早実)の調子がいいということもありますし、あとFWの得点力が上がってきて失点した後でも取り返せるくらいの攻撃力がだんだん春と比べて伸びてきたところだと思うので、そういったところが勝利につながっているのかなと思います。

――次戦から上位校との戦いが続きますが

やることはそんなに変わらないと思うので、自分たちはそんなに強いチームではないですし、チャレンジャー精神を持って、次戦の中大に勝てるように今週1週間準備していきます。

FW生江太樹(スポ1=北海道・釧路江南)

――きょうの試合を振り返って

最初に得点して、第3ピリオドまではいい流れだっただけに、最後連続失点してしまって、自分も失点に絡んでいたので、次からは切り替えてこういう試合がないようにしたいです。

――ゴールシーンを振り返ってはいかがですか

青木さん(孝史朗、スポ2=埼玉栄)と仁(澤出、スポ1=北海道・武修館)がドライブして、自分はただゴール前にいていいポジションが取れたから入ったゴールでした。時間帯的にはいい時間で取れたのでよかったです。

――ゴールは7試合ぶりとなりました

やっぱりFWは得点を取ることが仕事だと思うので、毎試合毎試合得点は欲しくて、やっと決められたかなという感じです。

――得点のない間もアシストで得点に絡むことは多かったですが、調子自体はいいですか

セットとしての調子は高い位置で維持できているので、得点が欲しかっただけにきょうは決められてよかったです。

――青木選手が第2セットに入ってからの手応えはいかがですか

ワセダは誰がどこのポジションに入ってもやらなければいけないですし、これから上位校と当たりますが、しっかり与えられた仕事をして、ワセダらしいホッケーで勝ちたいと思います。