【連載】新体制特集『第一歩』 ~DF対談~ 坂本之麿×ハリデー慈英×羽場健太

アイスホッケー

 ハリデー慈英(スポ3=埼玉栄)が復帰し、ようやくベストメンバーがそろったDF陣。早大のモットーである「ロースコアで競り勝つホッケー」を取り戻すには、DF陣の活躍が欠かせない。同ポジションの坂本之麿(社3=青森・八戸工大一)、羽場健太(政経3=東京・早実)の二人を加えた同級生トリオが、現在の心境を語った。

※この取材は6月29日に行われたものです。

悔しさをプラスに変えて

坂本

――新体制発足からしばらく経ちましたが、チームの雰囲気はいかがですか

羽場 1年生が合流してから結構経つんですけど、1年生も個性の強い選手が多いです。ワセダは今までも上級生とも隔たりなく仲良くやっているチームなんですけど、ことしもそんな感じで雰囲気としては悪くないのかなと思います。

ハリデー 僕は最初からいなくて途中から合流したのですが、一番変わったなと思ったのは、トレーナーが変わって陸トレが一段ときつくなったことです。それに伴ってみんな体力や強さが底上げされていると感じていて、そういった面ではこの先伸びしろはあるのかなと思います。

坂本 春の大会は7位という不甲斐ない結果に終わってしまってその時は雰囲気は悪かったのですが、春の大会の後半から慈英が帰ってきて、チームでもいろいろ話し合いながら改善していって、早慶戦も勝つことができました。今陸トレ期間で厳しい練習の中、みんなで励まし合いながらやっています。

――トレーナーが変わって今の練習はどう感じていますか

ハリデー 今までと違って学生トレーナーではなく経験豊富なトレーナーで、ホッケーで必要な筋肉やホッケーやるにはこういう風に鍛えたらいいという効率のいいトレーニングができていると思います。それプラスさらにインターバルの本数が多かったり、ウエイトのメニューもたくさん種類があったり、たまには喝を入れられながらいい意味で追い込めているのではないかと感じています。

羽場 トレーニングの質は上がっているし、オフが減って試合の翌日にも陸トレが入ったりしているのは去年では考えられないことです。そういうところでは選手の方から反発の声が最初はあがっていたのですが、トレーナーのやりたいことがはっきり共有されてきていて、選手もなんのためにやっているかも分かってきたので、きつくて嫌なんですけどチームが強くなるためには必要なことだと前向きに取り組めています。

坂本 昨年に比べると強度はかなり上がっていて、これまでやったことのないトレーニングで筋肉痛が続いています。でも体のケアとかもしてくれるトレーナーなので、それに頼りながらやっています。

――関東大学選手権の7位という結果についてはいかがですか

羽場 優勝を目指してやってきたので7位という結果は悔しかったですし、どの試合でも共通していたんですけど、細かいところでの詰めが甘かったです。シュート数では勝っていても最後決めきれないとか、キーパーとのコミュニケーション不足で失点したりとか、そういう場面が2回戦で負けたあとも引きずってしまって、内容ではそんなに負けていないなと感じていても、ワセダがやってきた速くてアグレッシブなホッケーを続けていれば勝てた相手に勝てなかったのは細かいミスが積み重なった結果だと思います。最後勝って終われたのはよかったですけど、課題の残る大会になりました。

ハリデー ワセダは四強というように強いチームと周りからは言われていて、僕らもそれに惑わされた部分があったので、いい意味で本当の実力を知れたのかなとは思います。自分らは強くないチームで、スキルのある選手が少ない中、チーム力とか陸トレで補ってチームを底上げしないと勝てないチームだということを再認識できました。

坂本 四強と言われていた部分で僕らなんとなく勝てるだろうという気の緩みから負けてしまって7位という不甲斐ない結果になってしまいました。ですが今はこれをプラスに考えていい糧にして、チームとして力を上げて次の大会ではもっと上にいけるようにという感じです。

――新井遥平主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)は失点の仕方がよくなかったと振り返っていましたが、DF陣総括してみていかがですか

羽場 キーパーとのコミュニケーション不足や、Dゾーンで守っている時間が長くなってプレーの判断を誤ったことの積み重ねによる失点が多くて、苦し紛れのクリアを相手に取られてそれを打たれて入っちゃうとか、あと連続失点もありましたし、遥平さんが言う通り、ロースコアで戦っていかなければいけないチームとしてはいい失点の仕方でなかったというのは間違いないです。

ハリデー 遥平さんの言う通り、キーパーやDパートナーとのコミュニケーション不足だったりとか、Dゾーンでのカバーミスとか、遠めからのシュートでもちゃんとシュートレーンに入っていなくて防げなかったりだとか、逆にシュートレーンに入っていてもキーパーの邪魔になっていたりだとか、そういう細かいプレーのミスが積み重なって悪いかたちで失点してしまいました。

坂本 失点したことがディフェンスだけの責任ではないんですけど、ディフェンスのミスは失点に直結しやすくて、僕らがミスをしたら失点につながるというイメージはあると思います。ディフェンスのミスは多かった印象があって、コミュニケーション不足であったり、気の緩みもありますし、それをなくせば失点もすくなくなるかなと思います。

――坂本選手は昨季から上位セットを任されることが多かったですが、その点では今季にも生きる部分はありますか

坂本 昨年は去年の4年生と組んでいろいろアドバイスも受けましたし、一緒のセットでやっていい経験になりました。ことしに入ってセットは同期や後輩になって、去年と逆の立場になったので、去年してもらったようなアドバイスをことしは後輩にしたいなと思っています。

――羽場選手はここまでを個人的に振り返っていかがですか

羽場 僕は3セット目での起用が多いのですが、3セット目はワセダのホッケーとしてはしっかり守ってそこから上位セットの攻撃につなげるという役割を持っています。やることは今まで一緒にやってきた選手が多いので明確だったんですけど、今回の大会を通して僕らのセットはあまり出来がよくなくて、何度か慌ててしまうプレーがあって、それをなかなか修正できなくて最後までかみ合わなかったという印象です。

――第3セットのDFとしては大崎大祐選手(先理2=青森・八戸)と組むことが多いですが、大崎選手とのコンビネーションはいかがですか

羽場 僕は大崎と組むのは今季が初めてで、でも彼も技術があって周りが見える選手なんですが、いかんせん彼も僕もそんなに自己表現をするタイプではないので、例えばフォワードに指示を出したり、僕らの間での指示を出し合ったりというのは少なくて、そういう声掛けをもっとすればよかったかなとは思います。

――ハリデー選手は青学大戦から1年生3人と組むことになりましたが、やってみてどうでしたか

ハリデー 最初に純希(篠田、スポ1=北海道・苫小牧東)と組ませてもらったんですけど、今部屋も同じで、ちょっと遠慮している部分はあるんですけど、1セット終わって戻ってきたら「あの時どうしたらいいですか」とか聞いてきてくれて、それが自分もかわいいというか、やりやすいです。太樹(生江、スポ1=北海道・釧路江南)も仁(澤出、スポ1=北海道・武修館)もそういう面ではミーティングとかでも自己主張してくれて、自分の高校ではこうやってたとかを言ってくれるので、早慶戦でもセットとしていいかたちでできたと思います。

――戻ってきて感じたチームの変わった部分はどこですか

ハリデー スキルもリーダーシップもある去年の4年生FWが抜けてしまって戦力ダウンはしてしまったんですけど、その中でも遥平さんがみんなに声掛けたり、ロイ(鈴木、教3=北海道・苫小牧東)も3年生ながらリーダーシップを発揮していて、みんなもそれについていっているので、いいチームができあがるのではと感じました。

――アメリカで学んだことからチームに還元していることはありますか

ハリデー PPミーティングなどでは「アメリカではこういうことやってたよ」とか「Dゾーンではこう守ったらいいんじゃない」とか言っていて、アメリカでよかったと思ったプレーは共有するようにしています。

――坂本選手と羽場選手は、ハリデー選手が帰ってきてDF陣の変化を感じていますか

坂本 単純に戦力的に上がりますし、アメリカという環境のいいところでやってきているので、その経験をチームにいいかたちで発信してくれました。

羽場 ことしのチームはディフェンスが少なくて、練習でも一人増えたことでしっかり回せるようになったということは大きいですし、慈英は実力もあってチームを引っ張てくれる存在なので、そういう選手が戻ってきて試合に出て活躍してくれることでチームがいい方向に引っ張られていると感じています。

――みなさんはご自身をどんなタイプのDFだと考えていますか

羽場 僕は完全に守り重視ですね。攻撃参加をするスキルがないというのもあるんですけど、まずは守りからという意識が昔からあって、大学に入る前からプレースタイルは変わっていません。失点しなければ負けないというのはずっと考えてプレーしていて、攻めている時よりも守っている時の方が責任感を持ってプレーできていると自分でも感じています。

ハリデー 僕は逆に気持ち的にも攻めたがりな部分があって、それがアダとなって失点してしまう部分も多々あるのですが、健太の言ったようにディフェンスは守るのが一番の仕事なので、失点しないということを第一に考えながらタイミングよく攻撃参加して得点に絡めたらと思います。

坂本 自分はセットによってプレースタイルは変えようと考えています。今は上位セットでやっているのですが、上位セットは得点を求められていますし、そういう時は積極的に攻撃参加していて、逆に3つ目のセットを任されると、守りの意識を高めています。

――3年生は主力選手が多いですが、3年生の代でチームを引っ張ろうという思いは持っていますか

羽場 僕らの代は1年生の頃から試合に出ている選手が多くて実戦経験もありますし、上位のセットで出ている4年生が多くないという現状を考えると、しっかり僕らが引っ張っていかなくてはいけないというのは少なからずあります。

ハリデー とは言ってもことしは4年生の代なので、4年生のつくった目標とかそういうものにうしろから後押ししてサポートできたらなと思っています。

坂本 活躍している同期はたくさんいるんですけど、3年生が中心となるというよりは、4年生についていって、1、2年生を指導するという感じでチームに貢献したいです。

3年生の三人から見た今の『ワセダ』

ハリデー

――次は、お互いの他己紹介をして頂きたいと思います。まずは羽場選手についての印象を教えてください

ハリデー・坂本 うーん、なんだろうなあ。

羽場 なんですっと出てこないんだよ(笑)。

一同 (笑)。

坂本 見た目はパーフェクトで頭もいいよね。

ハリデー あとオシャレだよね。私服とかZOZOTOWNで注文したものがよく届きますし、いつも情報をチェックしてるので服への関心はすごいと思いますね。部屋も靴だらけで。髪型もカッコいいし(笑)。

――プレーをしている時はどういった印象でしょうか

坂本 こういう落ち着いた雰囲気ですけど、試合中たまに見せる闘争心がチームを引っ張っている感じはあります。「あ、きょうは健太いつもと違うな」って感じるときがあって、そうするとチームも変わりますね。

ハリデー 健太がそうなると、周りも結構影響されると思います。

――次は、ハリデー選手についてお願いします

羽場 こいつこそ見た目(の印象が強い)でしょ(笑)。

坂本 ハーフだし、英語ペラペラで、完璧ですね。

羽場 まあ、今はまだ復学してないからフリーターだけどね(笑)。

ハリデー そうなんです、バイトして教習所通ってるだけです。

羽場 最近ようやくバイト始めたからまだいいけど、それまではひたすらゲームしてるみたいな(笑)。

坂本 まあ、選手としてはことし慈英が帰ってきてチーム全体がモチベーション上がったというか、存在感は本当にあると思います。

羽場 中心選手であることは間違いないですし、そういう選手が戻ってきたのはチームにとってはすごい大きいところだったなと感じています。

――では、最後に坂本選手についてお願いします

羽場 選手としては、1年生のときから試合に出てしっかり経験を積んでいる中心選手ですし、自分でも言っていたようにプレースタイルを変えられる選手なんで、すごく器用なイメージを持っています。まろ(坂本)が試合に出てると安心感もありますし、ディフェンスの中心選手として見習う点が多くて、プレーを真似できたらいいなと思っています。

坂本 おれも健太のプレー見習いたいよ。

ハリデー 自分は次世代ツインタワーって呼んでます!(笑) 僕も一緒に試合に出ていてまろのプレーは安心できますし、意外と決定力もあって、大事なところで決めてチームを勢いづけてくれています。そういう大事な局面で結果を残せる選手っていうのは限られていると思うので、本当に感心してすごいなと思っています。

――「ことしは4年生の代」というお話が先ほどもありました。3年生のみなさんが感じることしの4年生の特徴を教えてください

羽場 いい意味でも悪い意味でも自己主張の強い代だなと思います。自分の意見をしっかり持っているので、チームについてしっかり考えてくれているんだなと感じます。それぞれが意見を持っているので、毎回議論は白熱しているらしくて、それぞれが意思を持ってチームのことを考えてくれている学年だなと思います。

ハリデー 僕もそういう印象が強くて、全員違うタイプで、ひとつ質問したら全員分違う答えが返ってくるという感じです。そういった意味では、色んなタイプの人と関われていいというのはありますし、自己主張が強いというのは、ホッケーとかスポーツをやる上では必要なところだったりもするので、そういった意味で強い学年だなと思います。

坂本 1年生のときから一番長く関わっている学年で、尊敬しながらも仲良くさせてもらっていて。特に遥平さんは去年からのディフェンスパートナーで私生活でも競技面でもお世話になっていて尊敬しています。

――新井主将はこれまでの主将以上にフレンドリーで接しやすいというお話を聞きますが、実際にそういう印象ですか

ハリデー そうですね、まんべんなく誰とでも盛り上がれる話ができますし、嫌いな人誰もいないと思います。

――個性あふれるチームをまとめる上でもやはりそういった性格が発揮されているのでしょうか

坂本 誰とでも話せるということは、簡単そうでなかなかできないことだと思うし、チームをまとめる上で非常に重要なんだと思います。ことしは遥平さんについていって、僕らもいいチームをつくっていけたらと思います。

――そんな個性豊かな4年生の中でも特にオススメの選手を教えてください

坂本 僕は田村心さん(教4=埼玉・早大本庄)ですね。私生活でも仲良くさせてもらっててるんですけど、特にウエイトトレーニングがすごいです。毎日トレーニングしている努力家という感じの人で、最近一緒にトレーニングしています。私生活ではくだけた部分もあって、メリハリのあるすごい尊敬できる先輩です。

ハリデー 僕は野村まんさい(野村光平、人4=米国・ウッドブリッジ)ですね(笑)。

坂本 光平さんな!(笑)

ハリデー 僕はなめちゃった発言とかしてるんですけど、そういうのも笑顔で対応してくれて、ちょっと嬉しそうな顔をするので仲良くさせてもらってます。あと、英検1級を取っていて、日本語も僕より全然できるので、そういった意味でバイリンガルの鑑としても尊敬しています。

羽場 僕は田中創一郎さん(政経4=東京・早実)ですね。早実時代からの先輩で長くやっているというのもありますし、去年は創一郎さんが主務で僕が副務だったので業務とか分からないことを色々教えてもらいました。ことしも同じセットでやらせてもらって、長く一緒にやっているぶん、お互い指示を出し合えてる感じもします。私生活に関してもホッケー面に関しても勉強とか就活に関しても聞いたら大体なんでも答えてくれて頼りになる人です。あの人も感情を表に出すタイプではないんですけど、しっかり考えているので聞いたら答えてくれて助かっています。いい先輩です。

――次に、新入生の印象を聞かせてください

坂本 競技面ではスキルある選手ばかりで、練習でも1年生ながら僕らに対してガツガツ当たりに来ますし、そう意味で練習の質は上がったと思います。私生活ではうるさいですね(笑)。みんなよくしゃべるのでいい意味でうるさいです(笑)。僕自身推してるのは、生江太樹くん(スポ1=北海道・釧路江南)です。最近、チームで体脂肪の測定をしたところ、僕と生江は減らさないといけない数値だったので、一緒に走ったりしていました。この前途中経過が出たんですけど、二人ともいい具合に落ちていて、二人で喜び合ってました。

ハリデー 推しメンはもう少し時間が経たないと分からないと思うんですけど、スポ科の三人(澤出、生江、篠田)は上手です。あのうるさい三人とはセットも一緒ですし、これから一緒に通学する機会も増えると思うのでそれは後期の楽しみですね(笑)。

羽場 スポーツ推薦で入ってきた三人はうまくてスキルがあって、すでにチームの中心として活躍してくれているので、今後もそのままチームにいい影響を与えてくれることを期待しています。ことしは7人の新入生のうち、半分以上の4人が早実上がりなんですけど、例年(の早実上がりの選手)よりも元からスキルが高い選手が多くて、これから試合に出て活躍できる選手が多いと思っています。私生活でもみんな仲良くて、深く関わってきたんですけど、強いて活躍を期待する選手を挙げるなら同じ学部の伊東勢司(政経1=東京・早実)ですね。身体能力が高くて足を動かしてガンガン当たりにいく選手です。今僕が3つ目のセットだからっていうのもあるんですけど、3つ目のスタイルにがっしりハマっていると思います。何回か同じセットで出たことがあったんですけど、結構やりやすさも感じましたし、勉強の面でも助けてあげられることがあればいいなと思っていて、活躍を期待しています。

――ハリデー選手、チームを離れていた期間で変わったなと感じるチームメイトはいましたか

ハリデー 全体的に2年生が変わりましたね。僕がいたときは1年生だったので、まだ初々しい部分があったというか。まだ仕事もちゃんとやって、ちょっと遠慮がちみたいなところもあったんですけど、2年生になって成長して落ち着いた雰囲気になりましたね。あと結構感じたのは、ロイ(FW鈴木副将、教3=北海道・苫小牧東)が今アシスタントキャプテンなんですけど、あいつがかなりリーダーシップを発揮しているというか、チームのことをよく考えるようになったなということですね。

――お二人から見て、ハリデー選手はスキル以外の部分で変わったところはありましたか

坂本 英語をあからさまに話すようになって…(笑)。

ハリデー いやいや(笑)。

坂本 でもたまに分からない単語とかもあって、そういうのを見るとちょっと安心する部分もあって(笑)。

羽場 全然変わってないと思いますね。同期とも先輩後輩ともフランクに話す感じは変わってなくて安心しました。

――ハリデー選手はアメリカでアイスホッケー以外の部分で変わった経験などはしましたか

ハリデー 食生活は全然違います。あと、所属していたのはジュニアのチームなんですけど、プロ意識は高かったです。地域貢献とかボランティア活動とかが週に2、3回あって、小さい子にサインしてあげたり病気の子供のところにお見舞い行ったりとかそういうのは多くて。町から愛されるという経験ができたのは大きかったですね。

――次は三人がいまそれぞれハマっていることを教えて頂きたいのですが、先ほど飛田烈選手(商3=東京・早実)から「NHLのアイスホッケーゲームがチームで流行っていて、いつも自分はハリデー選手を倒している」という話を伺ったのですが実際はどうなんでしょうか?(笑)

ハリデー いやー、全然違いますね(笑)。たしかに今一番NHLのゲームにハマってるんですけど、たいがい僕が勝ってます。寮内のランキングでいうと、僕が飛び抜けて1位でそれを追う飛田みたいな感じです(笑)。

坂本 いやー、でもたまに俺やると二人に勝ったりするよね

一同 (笑)。

ハリデー まあ実際はみんな結構均衡してます(笑)。

――羽場選手は何にハマってらっしゃるんですか

羽場 僕はあんまりゲームをしないので最近は高橋寛伎(国教3=東京インターハイスクール)とか鈴木ロイとかと美味しいものを食べに行ったり買い物に行ったりしています。寛伎が車を持っているのでオフになったらフットワーク軽く出かけることが多いです。

――最近食べて美味しかったものは何ですか

羽場 シュラスコですね

ハリデー なんだそれ(笑)。

羽場 ブラジルかどこかの焼肉です(笑)。お店の人がでっかい肉の塊を持って歩いてて、「なんとかっていう部位のお肉です」って言ってその場で切ってくれるんです。この間渋谷で食べてすごく美味しかったですね

――坂本選手は何かハマっているものはありますか

坂本 『クラッシュオブクラン』というゲームアプリがあって、『クラン』っていうひとつのチームをつくれるんですけど、部のほとんどみんなが参加していて、他のクランと対戦しています。攻撃が失敗したりすると、みんなで責任を押し付け合ったりしてて(笑)。まあ僕が一番強いんですけど(笑)。

ハリデー いや、村のレベルが群を抜いて高いのは僕です!(笑)ちなみに飛田はこれに関してはマジで弱いです(笑)。

一同 (笑)。

全員そろったDF陣、再出発

羽場

――それでは、最後に今後のチームについてお伺いしていきたいと思います。まず、夏合宿ではどういった部分を強化していきたいですか

坂本 春シーズンで得点力の部分とかコミュニケーション不足とか、結構課題は浮き彫りになりました。今の陸トレシーズンで、筋力とか体力はチームで底上げできていると思うので、そこをベースにチームとして、体力面だけじゃなくてプレー面でも磨きをかけていきたいです。春は明大や東洋大とはまだ試合をできていないので、秋は追い付いていければなと思います。

ハリデー この陸トレ期間は例年と比べてもかなり追い込んできた方なので、試合を通じてそのトレーニングに結果が伴っているかという確認をしたいです。氷上トレーニングも厳しめにやって、サマーカップとか秋リーグで違った色のワセダを見せ付けて、他の強豪校をびっくりさせたいと思いますね。

羽場 トレーナーなどの面で今は間違いなく環境がいいので、そういった環境でチームで切磋琢磨(せっさたくま)していって、夏の大会ではいい結果を出せればいいなと思います。

――サマーカップやその後のリーグ戦ではどのような結果を残したいですか

坂本 数字でいえばもちろん優勝、その先のインカレも含めて3冠できればと思っています。個人的に言えば、春大会で日体大に負けたのが結構悔しくて、秋リーグでは確実に当たるのでしっかり準備をしたいです。どっちが上かというのは、春大会で明らかになったので、秋はチャレンジャーの意識を持って勝てるように頑張れればいいなと思います。

ハリデー もちろん目標は優勝です。今は慶大とか日体大にも負けていてワセダは4強というかたちが薄れつつあるので、そういう印象を取り戻すというか。取りこぼしのないように一試合一試合取り組んで、また『4強ワセダ』という名を取り戻したいです。

羽場 もちろん優勝を目指してやっていきたいんです。周りの評価は分からないですけど、僕らは(優勝の)可能性は全然あると思っていて、これからの練習の姿勢など色々克服しないといけない課題はあるんですけど、まだ時間はあるし、合宿もあるのでそういったところで強化していって、優勝できればいいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 川浪康太郎、田中一光)

とある動画の一場面を忠実に再現してくれました!

◆坂本之麿(さかもと・ゆきまろ)(※写真左)

1996(平8)年6月5日生まれ。182センチ。青森・八戸工大一高出身。社会科学部3年。ハリデー選手から『次世代ツインタワー』と称された坂本選手。攻撃的DFの印象が強いですが、セットによってプレースタイルを変える器用さも持ち合わせているそうです。ことしもDF陣の要として期待がかかります!

◆ハリデー慈英(はりでー・じえい)(※写真中央)

1996(平8)年8月29日生まれ。183センチ。埼玉栄高出身。スポーツ科学部3年。関東大学選手権の途中から帰国したハリデー選手。本場アメリカで学んだことをチームに還元しています。復学は後期からで、現在は自由な時間を過ごしているようです。

◆羽場健太(はば・けんた)(※写真右)

1996(平8)年4月26日生まれ。180センチ。東京・早実高出身。政治経済学部3年。普段はクールな羽場選手が闘志をあらわにする試合では、他の選手のモチベーションも上がるそう。先輩の田中選手から引き継いだ主務の仕事もしっかりこなしています。