【連載】インカレ直前特集『嵐のあとに』 第4回 瀨戸公大×野村光平

アイスホッケー

 谷間の世代としてこれまで活躍の場が少なかった3年生。それでも、3年間エンジを背負ってきた者として、また来シーズンの最上級生として、彼らは他学年にも負けないチームへの熱い思いを持っている。センターとして活躍するFW瀨戸公大(スポ3=北海道・白樺学園)と今季からDFにコンバートしたDF野村光平(人3=米国・ウッドブリッジ)の秘めた思いに迫った。

※この取材は12月12日に行われたものです。

「どんなかたちでも勝たないといけない」(瀨戸)

瀨戸

――この二人の対談と聞いたときの印象はいかがでしたか

野村 同期の中ではよく一緒にご飯行ったり飲みに行ったりする方なので、仲いいと見られているのかなと思いましたね。

瀨戸 実際のところはどうか分からないですけどね。

一同 (笑)。

――3年生の仲はいかがですか

瀨戸 どうなんですかね?良くないんじゃないですか?(笑)

一同 (笑)。

野村 まとまりはないです。

――キャラが強いと伺いました。特に強い人はいますか

瀨戸 草島邦彦(GK、社3=東京・早実)というね。

野村 異端児がいるんですよ。

瀨戸 それが代表的で。それに格地龍太郎(DF、スポ3=埼玉栄)と・・・あと誰だろう。

野村 田中くん(FW田中創一郎、政経3=東京・早実)もかなりキャラ濃いですね。

――それぞれのエピソードはありますか

瀨戸 自分らは草島くんと1年生のとき3人部屋だったんですけど、こいつ(野村選手)が遅れて入寮するということで、最初は自分と草島くんの二人部屋みたいな感じになっていて。こいつが来ない間に草島くんいきなり倒れちゃったんです。上ベッドで寝ていて、パッて草島くん降りていって、「トイレかな?」ってドア開けら「おい!大丈夫か!」という先輩の声が聞こえて。見てみたら白目むいて震えていました。

野村 持病がね・・・。

瀨戸 泡吹いてて、こいつ死ぬんじゃないかって。

――それはキーパーとして大丈夫なんですか

瀨戸 今のところは練習のとき何にもなっていないんですけど・・・。

野村 まあ大丈夫ですかね。

瀨戸 最初のころはそれで救助したりしていました。

――草島選手は相当ないじられキャラだと伺いました

野村 いじられて輝くみたいなところがありますね。自分は高校卒業までずっとアメリカに住んでいて、アメリカのホッケーチームの大会があったため寮に遅れて入ってきたんですけど、寮に着いたらいかにも3年ぐらいいるんだろうなみたいなすごい先輩雰囲気出した感じの人が降りてきて。「おお、お前が野村か!お前の部屋こっちだから」って。「ありがとうございます」って敬語で対応したんです。そしたら、そのとき一緒にいてくれた当時の監督が、「あ、これクニだから。同期だよ」って。すごく驚きましたね。ポケットに手を突っ込んで、めちゃくちゃでかい態度だったので。初対面でお前呼ばわりされて、すごい人だなと(笑)。

――他の選手のエピソードはありますか

瀨戸 田中さんは今自分隣の部屋なんですけど、自分が寝てたときにパっとて起きて、なんで起きたんだろうって思ったら、隣から鼻歌が聞こえてきて。めっちゃ鼻歌うるさいですね。

――何を歌っているんですか

野村 『UNISON SQUARE GARDEN』っていう。

瀨戸 そうそうそう。いきなり聞こえてきて。こいつうるせー!って(笑)。

野村 いつでも歌ってますね。合宿中にリンクまでアップでジョギングするっていうのがあって。(田中選手と)二人だったんですけど、ちょっと話でもしながら走ろうかなと思ったら、いきなりイヤホンつけだして。一緒にいて静かに走ってくれるならいいんですけど、あいつ歌いながら走るんですよ。それに僕は若干の狂気を感じます。こいつ大丈夫かなって(笑)。

一同 (笑)。

野村 真面目な反面そういうところでリフレッシュしているのではないかなと思います。

瀨戸 かなり頭がいいので、どこかおかしいんです(笑)。

――では、お二人の他己紹介をお願いします

瀨戸 彼はチームメイトから『まんさい』って言われていて、本当の名前を覚えていない人もいるかもしれないくらいまんさいの印象が強いです。それも自分が根付かしたところがあって。

――瀨戸選手が命名したのですか

瀨戸 決めたのは自分じゃないですけど、根付かせたのは自分です(笑)。最近とか誰かと通りすがる度に、この人じゃない人にまんさいっていう習慣があります(笑)。

野村 いつ呼ばれているのか分からないというのは実際あります(笑)。

瀨戸 よく分からないんですけど、誰かにあったらすぐ「まんさい!」みたいなところがあって。それでみんな笑うという。うちのチームは結構帰国子女が多いんですけど、その中で完璧な日本語と英語がしゃべれるのはこいつくらいで。やっぱり帰国子女って少し日本語がおかしかったりするんですけど、そういうところはすごいなって思います。性格的な面ではただのいいやつみたいな感じで。あんまり特徴ないって言ったら特徴ないかもしれません(笑)。

――他の選手に野村選手はいじっとけばいいというアドバイスをもらいました

瀨戸 それは新井遥平選手(DF、スポ3=北海道・駒大苫小牧)ですね。絶対そうです。

――正解です

野村 彼はいじるのは好きですけど、いじられるのは嫌いです。

瀨戸 いじっとけばいいと思います。いじればなんとかなるところがあるんで。そんな感じですね。全部拾ってくれます。

――堰合選手(DF、社4=青森・八戸工大一)も以前「拾ってくれるのまんさいだけだ」とおっしゃっていました

野村 無視することは基本ないです。

瀨戸 うれしいのかうれしくないのか。

野村 なんだろうなあ(笑)。堰合さんは突発的に頭のおかしいことをいきなり言ってくるんですよ。思い出せないけど、「こういう場面でそういうこと言う?」みたいなことをいきなり言ったりとか。

瀨戸 人じゃないですね。

野村 人間じゃないことをいきなり言うので。みんな無視するんですけどそれを「なにそれ!」って拾っちゃうんですよ。

――いいやつだからですね

野村 いいやつだからです。

瀨戸 そういうところですね。

――では、瀨戸選手の印象をお願いします

野村 見てくれは結構眉毛薄いし、顔白いしヤンキーみたいな感じなんですけど。こいつも結構いいやつで、実は。

瀨戸 褒めるねー。

野村 ノリがすごくよくて。誘って断ることがあまりないです。「飲みに行こう」って言ったら財布に1000円しかなくても来るし、「飯行こう」って言ったら財布に550円しかなくても絶対一緒にラーメン食べにくるし。そうですね、その辺はすごくいいやつだと思います。

瀨戸 きのう550円しかなくてラーメンに行ったときは、ぴったり550円で払いました(笑)。

野村 でも厄介だったのは、後輩が来たときにこいつがおごれなくて俺がおごらなきゃいけないという(笑)。

一同 (笑)。

野村 ちょっとした事故はきのうありました(笑)。

――お二人で遊びにいくことはありますか

瀨戸 最近忙しくなってきたりしているんですけど、前はカラオケとか行ったりしていましたね。

野村 1年生のとき部屋が一緒で、草島がよく体調を崩していたのもあって3人部屋というよりは2人部屋になっていることが多かったので。オフになったら買い物行ったりカラオケ行ったりとか。他のチームメイトとボーリング行ったりすることはよくありました。

瀨戸 二人でワンオク(ONE OK ROCK)のライブに行きました。

――チームに推しメンはいますか

野村 僕は高橋寛伎くん(FW、国教2=東京インターハイスクール)を推します。まず、彼が一番僕以外にまんさいって呼ばれている少年で(笑)。

一同 (笑)。

野村 第2のまんさいというところがありまして、すごく僕は期待しています。彼も結構頭おかしい人で。自分の中では、堰合さんより頭おかしいんじゃないかって思っています。

瀨戸 うーん。加賀美太一さん(FW,商4=東京・早実)ですかね。

野村 あー!忘れてた(笑)!

瀨戸 彼先輩ですけど、やっぱり面白いですよね。面倒見いいし、誰でも関われるし。自分とかまんさいとか結構仲良くしてもらっています。

野村 やっぱイケメンだよね。

瀨戸 そうですね。イケメンのところが一番大好きですね。顔が一番好きです。顔以外良くはないんですけど。

野村 チーム1顔がいいです。

――チーム内で彼氏にするならどなたを選びますか

瀨戸 絶対青木さん(FW青木優之介、スポ4=埼玉栄)は駄目ですね。

野村 青木さんはちょっとめんどくさがり屋なところがあるから。

瀨戸 いや、青木さんでいいと思う。じゃあ、青木さんで(笑)!

一同 (笑)。

瀨戸 自分あんまり怒られたくなくて、彼結構優しいので(笑)。実際優しくて。

野村 何しても許してくれる。

瀨戸 優しさ1番で青木さんで(笑)。

――野村選手はいかがですか

野村 僕は堰合芳貴さんで。彼女がいるんですけど、すごく彼女を大切にするんですよ。彼女命みたいなところがあって、それくらい大事にしてくれるみたいなら何があっても生きていけるかなと思います。

「4年生に優勝して卒業してもらえるように」(野村)

野村

――関東大学リーグ戦(リーグ戦)全体を振り返っていかがでしたか

瀨戸 自分はセットが固定されていなくて、いろんなセットでやっていて、誰かがケガをしたところに入ったりしました。自分自身のプレーも良くなくて、コンスタントに出ることができませんでした。チームも実際勝ててなかったですし、いい感じではなかったです。4年生にFWが多くて、3年生のFWは試合に出ている人でいうと田中くんが一人出ていて、他がほとんど出れていないような状況で。やはり、インカレ(日本学生氷上競技選手権)が終わってしまうと自分たちが最高学年になるので、その意味では自分なんかは出ていないといけないんですけど、リーグ戦を通してずっと出続けることができなかったっていうのは、チーム的にも自分的にも良くないと思いました。

――試合に出続けることができなかった要因はどこにあると考えていますか

瀨戸 「体重を増やせ」とか、1年生のころから言われていて。そっちの方面のこともそうですけど、ハンドリングやシュートのところなど、小さい体でも他のところで勝負できている人もいます。今季MVP獲った坂本颯選手(中大・3年)とかも、そんなに大きくない体でも、あれだけ得点を決められたりするので。自分にはFWとして、得点力をこのチームで求められているのかなと思ってます。体の大きい人はガツガツいって、チェックして、パック取って、リバウンドをはたきにいったりとかできますけど、自分がそうしたら体の強い選手には負けてしまうので。やはり、考えたプレーをしないと駄目ですね。パスとかレシーブとか、そういう細かいところのレベルアップが必要だと思います。個人のスキルが足りないから、今回、自分でも不満な結果になっていたのかなとは思います。みんなに言われているのはフィジカルなんですけど、自分としては自分の長所を生かしてプレーしたいなと思いました。

――いろいろなセットで出場しているということは、誰とでも合わせることができるということでしょうか

瀨戸 そういうこともなくはないと思います。ずっと同じ人と組んでいるような感じもないですし。自分もできるだけそういうふうにできるようにしています。

――野村選手はリーグ戦を振り返っていかがでしょうか

野村 去年まではFWをやっていたんですけど、ことしはDFのポジションに変わりました。チャレンジの年にしたいなと思っていて、結果的にそんなに試合の出場時間はなかったんですけど、4セット目のDFとして、リーグ戦を通して半分くらいの試合に出場することができました。反省点を挙げると、まだスキル面で足りなかったなと。FWみたいな動きをしてしまったことが多かったので、もうちょっとDFの動きを勉強して、後ろから攻撃につなげられるようなプレーができれば良かったかなと思います。

――FWからDFへコンバートした理由は何ですか

野村 チームでDFの人数が少なかったからです。もともと高校生までずっとDFでやっていたんですけど、それ以降FWに変わって、両方やっていることが多かったので。DFが少なかったら練習も回らないことが多いですし。試合に出られなくても、練習をしっかり回せるチームにしないと下も育たないし、上も質の高い練習ができないかなっていうことからことしからDFをやってみようかなと思いました。

――リーグ戦で見つかったチームとしての課題は何ですか

瀨戸 今回は負けが続くことが多くて、ミーティングを増やすとか、みんな何か変えなきゃっていう雰囲気が出ていたんですけど、結局雰囲気だけだったなっていうのがあります。終わってみてなんですけど、そう思ってしまって。本当にチーム全体として動いているのかなっていうのが課題かなと思います。みんなでちゃんとミーティングはしたし、できることはやったみたいな感じだと思うんですけど、正直、もっとできたんじゃないかなとは思いました。そういうところが課題なんですけど、それを(行動に)持っていける人がいないっていうのも課題の一つかなと。4年生の文句ではないです。そういうのをやるのは4年生だけではないじゃないですか。3年生とかも働きかけをしないといけないと思うし、それを自分自身もできなかったと思います。絶対に一人一人思うことはあったと思うんですけど、それを出せないっていうのが課題だと思います。誰かやってくれるみたいな感じになっていたんじゃないかなとは思います。

――負けが多いというお話がありましたが、5連敗している時のチームの状況はいかがでしたか

瀨戸 連敗しているのに、ホッケー自体はそんなに変わっていなかったと思うんですよね。いいときのプレーを続けていれば勝てるんじゃないかみたいなところがあって、それが自分は結構嫌いなんですけど。いい時のプレーをして勝てたからといって、ずっと勝ち続けられるわけじゃないじゃないですか。リーグ戦は長いですし、そんなにいい時をずっと続けられるようなチームだったら絶対全部優勝していますし。でも、やはり甘くないじゃないですか。結局は個人のスキルとか言ったらそれまでなんですけど、「いい時があるから大丈夫だ」っていう勝手な安心をつくるのは良くないなと思います。でも、自分が何かやっているかって言われたら、何も言えないのでしょうがないです。

――野村選手はチームとしての課題は何だと思いましたか

野村 瀨戸が組織的なことを話していたので、プレー的なことを話します。外から見ていて思ったことなんですけど、フィジカルが強いチーム相手にひるんでしまうことがチームとして多かったかなと思います。監督から「練習から強く体当ててやっていこう」と言われているにも関わらず、体の当たりを意識してやっている選手は数名しかいなかったかなって練習をやっている最中に思ったので。体の当たりによって、メンタルもやられちゃったり、ちょっとひるんじゃって、日体大や東洋大などの体に当たってくるチームとの試合で、結果がついてこなかったかなっていうときが多いですね。その辺の改善をインカレに向けてチームとしてやっていければいいかなと思っています。

――体の大きい相手に対して引いてしまうというのは、フィジカルとメンタル、どちらの問題なのでしょうか

野村 両方です。メンタルも大きいと思います。ひるんじゃうと判断が遅くなったり、突っ込めるところを突っ込めなくなっちゃうこともあると思うので。一人一人「絶対に勝つんだ」っていう強い意志をもってやっていければいいかなと思います。

――リーグ戦4位という結果についてはどのようにお考えですか

野村 ラッキーだったなと思います。5連敗喫して、最悪6位にまでなるっていうところに来ていましたが、運よく上位4校の中に入れたっていうのはうれしいことですし、対戦カードも有利になってくると思うので。

――リーグ戦で印象に残っている試合はありますか

野村 中央戦(●3-6)かな。見ていて、上3セットがいいホッケーをしていました。運悪く反則を悪いタイミングで取られて点を入れられてしまったんですけど、そういう反則が運良くこちらに転がってきていたら何とも言えない試合だったので。ことし1位を取った中央相手にいい試合ができたかなということで印象的な試合でした。

瀨戸 全体を通して負けていて、印象に残っていると言えるような試合が自分はなかったですね。同点に追い付いたとか、印象に残ったといえば印象に残ったかもしれないですけど、自分的にはポジティブに考えていません。なので、印象に残っている試合はないです。

――では、ネガティブな面で印象に残っている試合はあるのでしょうか

瀨戸 連敗したあたりですね。どの試合がっていうより、負けているときの試合の印象が強くて、逆に今回のリーグ戦は勝っている試合で印象に残っている試合はないようなイメージです。悪い試合は考えさせられることが多いのですが。どの試合のどの場面っていうよりも、全体として悪かったという印象が残りました。

――チームの良かった点はありましたか

瀨戸 みんなが考えようとしているところは良いと思います。チームのことを考えている人は多いし、それ自体はいいと思っています。雰囲気がいいときはいいし、勝てているときはみんな調子が良いと思います。あと、自分たちのチームにプライドを持ってやれていると思います。無駄にカッカする人も最近はいなくなりました。青木さんとか、去年やおととしは荒いときはあったんですけど、ことし4年生になって、多分考えることもあって変な反則もしなくなりました。そういうチームのことを考えるっていうところは良いと思いました。とても仲がいいので、日常的な部分は良いと思います。

野村 オンとオフがしっかりしている選手が多いのは強みだなと思います。練習するときはしっかり朝起きてやっています。普通起きないような時間に練習しているので。去年はたびたび遅刻する選手がいたんですけど、ことしはほとんどそういうのがなくて、練習に対して真面目な選手が多いなって思いました。休日は休日でおのおのがしっかり休むことができていました。そういうところからまた考えていければ強いチームになるのではないかと思いました。

真剣に取材に応じるお二人

――ここからはインカレについて伺っていきます。2回戦で大東大との対戦が予想されますが、いかがですか

野村 上位校とやるときと同じくらい気を引き締めていかないといけません。うちはどんなチームにも勝てると思うんですけど、どんなチームにも負けると思うので。ことしはその気のゆるみが、5連敗のときに下位校に負けてしまったことにつながったと思うので、一試合一試合丁寧にみんなでやっていけたらなと思います。

――準々決勝で当たる明大は個の力が高いチームですが、何か印象はありますか

瀨戸 向こうはワセダに対して相性が悪いです。でも、本当に強いですね。(メイジと中大の試合では)中大が勝ちましたけど、メイジの攻撃力は高いですし。自分たちが守るホッケーと言っていても、その攻める力自体が負けていたらずっと攻められっぱなしで負けると思います。自分たちが守るホッケーだからといって、そればっかり意識していたら結局負けると思うので、こっちの方が攻めが強いくらいの気持ちでいかないと駄目なのかなと思います。

――去年までは相性が良いという認識でしたが、ことしは公式戦で勝つことができていません

瀨戸 多分、実力ですね。正直、相性って結果がそうなっているから相性が良いんじゃないかって言われているぐらいで、多分そんなこといったら負けているところは相性が悪いみたいな感じになると思います。去年、勝てたり、同点だったりしましたが、相性が良いというか、相手がやりずらそうにしているくらいかなっていうだけです。本当に相性が良いっていう感じではないと思います。

――インカレでキーマンとなる選手はどなただと思いますか

野村 僕は瀨戸公大だと思います。短期戦で、負けたら終わりなので、セットは固めてくると思うんですけど。ことしリーグ戦を通して見ていて、(瀨戸選手は)ベンチにずっと座っていたのにいきなり第2ピリオドの途中で出てきたりとかして、それでそれなりに結果を出したりするんですよ。結果を出すなら僕は使った方がいいと思います。ちゃんとパックも使えますし。強い相手に点数をばんばん取っていかなければいけないっていうのが現状なので。瀨戸くんに期待したいと思います。

――それを受けていかがですか

瀨戸 自分がやっていかないといけないっていうのは本当に思っていますし、3年生自体が良くない学年みたいに思われるのはしょうがないんですけど。新井遥平が一人ずっと出ているような感じで、他のみんなは田中くんが出たり、自分がちょっと出たりといった感じで。その中でも、ことしのチームだけでは考えられないところが自分たちにはあるので、ことしから自分はそういう意識をもって、そういう立場にならないと駄目なのかなと思います。

――3年生は谷間の世代ということでしょうか

瀨戸 そうですね、正直そういう感じです。ホッケー界全体で見ても、ちょいちょいっていう感じで。その中でもやっていかないといけないなと思います。

――瀨戸選手はインカレのキーマンはどなただと思いますか

瀨戸 一番大事な試合では4年生が大事だと思っているので、その中でもFWで得点を取ってきてくれる青木さんが一番キーマンなのではないかと思います。点を取るっていうスキルではチームで一番あると思いますし、ホッケーに対して熱い男なので。1年生のときも、1セット目でインカレ優勝に関わっているような選手で、大きい舞台を経験しています。そういう経験は大事だと思うので、青木さんがチームを勝たせてスターになるんじゃないかなと期待しています。

――個人のインカレの目標を教えて下さい

野村 自分なりに努力はしますが、出られる機会は限られていると思うので、しっかり後輩を引っ張っていくという面で、声出しとかプレーの指示をベンチからしていきたいと思います。

瀨戸 自分自身で点を取れる選手になるというのが、これからのチームにとっても、自分にとっても大事だと思います。このインカレは1点が試合を分けるような試合が多くなってくると思うので、どのセットに使われるかまだ分かりませんが、センターとしてセットを機能させる役割があるのでそれを果たして、自分も得点を決めて優勝できるようなチームにしたいと思います。

――最後に、インカレへ向けた意気込みをお願いします

野村 インカレまで残りわずかですが、精神的にも肉体的にもチーム全体で追い込んでいきたいと思います。追い込んだ結果、優勝できるように全力を尽くして、4年生に優勝して卒業してもらえるように頑張りたいと思います。

瀨戸 優勝をしなかったらどうにもならないと思うので。4年生への感謝とか、1、2年生のこれからにも関わってきますし、その面でも優勝は大事だと思います。どんなかたちでも勝たないといけないというか。今の状況的にいったら、周りの印象ではワセダは弱いと思うんですよ。もう1カ月しかないですけど、その中でもいろいろ考えてやって、成長して、優勝したいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 中村ちひろ、佐藤諒)

『まんさい』の皆さん(?)、インカレ頑張ってください!

◆野村光平(のむら・こうへい)(※写真左)

1995(平7)年6月29日生まれ。168センチ、70キロ。米国・ウッドブリッジ高出身。人間科学部3年。背番号『6』。チームの皆さんから『まんさい』と呼ばれている野村選手の本名は『光平』。神社でいただいたそうです。素敵なお名前ですね!

◆瀨戸公大(せと・こうだい)(※写真右)

1995(平7)年6月13日生まれ。169センチ、60キロ。北海道・白樺学園高出身。スポーツ科学部3年。背番号『23』。瀬戸選手の『公大』というお名前には『公』な場でも活躍できるように、『大』きくなってほしいという願いが込められているそうです!