大量得点で圧勝!幸先良いスタートを切る

アイスホッケー

 頂点を狙う氷上の熱き戦いが幕開けた。3か月の長丁場に渡って行われる関東大学リーグ戦(リーグ戦)の大事な初戦。早大は、昨年度の日本学生氷上競技選手権2位と勢いのある日体大との試合に臨んだ。立ち上がりは思うような動きができず、ゴールマウスを開けられない。しかし第2ピリオド(P)、FW金子立樹主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)の鮮やかなシュートを皮切りに得点を量産。6-1で勝利し、白星発進となった。

 第1Pは、我慢の時間が続いた。チャンスがある中、なかなか枠を捉えられない早大。相手もシュートを多く放つが、ここは守護神・GK遠藤秀至(社4=東京・早実)を中心にゴールを割らせない。非常に拮抗(きっこう)した展開で第1Pを終えた。

得点後、メンバーとハイタッチを交わす

 しかし第2P、早大の攻撃に弾みがつく。28分36秒、リンク中央でパックを手にした金子立主将が勢いよく前線に駆け上がり、ゴール正面からネットを揺らす。その後、DF坂本之麿(社2=青森・八戸工大一)、FW青木優之介(スポ4=埼玉栄)と続けてゴールし、追加点を挙げていった。第3Pに入ってもゴールラッシュは止まらない。今夏から第1セットの起用が続くFW飛田烈(商2=東京・早実)、公式戦初ゴールとなるFW青木孝史朗(スポ1=埼玉栄)、シュートを多く放ち勢いをもたらしていたFW高橋寛伎(国教2=東京インターハイスクール)が次々と得点し、点差を広げていく。しかし終盤、意地を見せた日体大に対し1失点を許す。完封勝利はかなわず、6-1でこの試合を終えた。

シュートを多く放ち、チームに勢いをもたらした高橋

 「流れが悪くなってしまったのを我慢して、第1Pを0-0で終えたことがきょうの勝因」(金子立主将)。なかなか得点できないもどかしい状況が続いた中、自分たちのホッケーを信じ戦い抜いたことが大量得点につながった。「勝てたこともゲームの内容も良かったので、いいスタートが切れた」と工藤哲也監督(昭63社卒=青森・八戸)が語るように、初戦をいいかたちで終えられたことは、今後の試合にいい影響を及ぼすに違いない。次の相手は先週行われたサマーカップで7-2で快勝した法大。『優勝』だけを見据え、全員ホッケーで勝ち星をつかみにいく。

(記事 中村ちひろ、写真 村田華乃、井上莉沙)

関東大学リーグ戦
早大 ピリオド 日体大
0(15) 1st 0(14)
3(18) 2nd 0(7)
3(19) 3rd 1(10)
6(52) 1(31)
※( )内はシュート数
得点経過
チーム 時間 ゴール アシスト1 アシスト2 PK/PP
早大 28:36 金子立 青木優 新井
早大 30:27 坂本 青木優 金子立
早大 33:01 青木優 金子立 飛田
早大 40:47 飛田 青木優 金子立
早大 41:45 青木孝 寺井 鈴木
早大 53:24 高橋 田中 野村
日体大 56:44 鈴木 阿部 松野
※PKはキルプレー、PPはパワープレー、PSはペナルティショットを指す
 なお、PK/PPの表記は早大にとってPKに当たるかPPに当たるかを表記するものとする
早大メンバー
セット FW FW FW DF DF(/FW)
飛田 金子立 青木優 坂本 新井
鈴木 青木孝 寺井 格地 大崎
瀬戸 高橋 矢島 松本 羽場
小澤田 加賀美太 佐藤 野村 田中
GK遠藤→草島
コメント

工藤哲也監督(昭63社卒=青森・八戸)

――試合全体を振り返っていかがですか

秋リーグ(関東大学リーグ戦)の初戦としては、勝てたこともそうですしゲームの内容も良かったので、いいスタートが切れたと思います。

――第1Pは競った展開となりました

初戦ということで緊張感もあったと思いますが、そこはなんとか凌いで我慢した結果第2Pでああいったいいかたちにつながったと思います。

――6―1という結果についてはいかがですか

日体大も非常に力のあるチームで、もっと接戦になることは予想はしていたんですけど、結果として6―1というのは良かったと思っています。

――セットが以前と大きく変わっていました。うまくいきましたか

そうですね。セットに関してはみんな良く役割を考えてプレーをしてくれたので、満足はしています。

――あすの試合への意気込みをお願いします

きょうはいいゲームができたので、きょうの調子を保ってまたあしたも勝ちにいきたいと思います。

FW金子立樹主将(スポ4=北海道・駒大苫小牧)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

立ち上がりにチャンスはあったのですが、決められずちょっと流れ的には悪くなってしまったので、我慢してなんとか第1Pを0―0で終われたことがきょうの勝因かなと思っています。

――第2Pで金子選手が先制点を決められていました。そこから流れが変わるということはありましたか

そうですね。第1Pで自分にもチャンスが来ていたのに、決めれずに流れが悪かったのですけれど、いい時間で1点取れたことが自分たちの流れに持っていくきっかけになったのかなと思います。

――第2P、第3Pの出来はいかがでしたか

第2P、第3Pは本当に点数も入っていい流れで試合を進められたかなと思うのですけれども、第3Pの最後の失点というのは自分たちからのミスからだったので、ちょっといらなかったかなという気持ちです。

――6―1という点数についてはいかがですか

点数は良く取れていたと思うのですけれど、全体を通して失点なしを目標にしていたので、そこはあしたの法大戦の課題かなと思います。

――連戦となりますが、あすへの意気込みをお願いします

きょうはきょうで終わったので、あしたはまた新たな気持ちでしっかりできるように準備していきたいと思います。

DF格地龍太郎(スポ3=埼玉栄)

――きょうの試合を全体的に振り返ってみていかがですか

立ち上がりでうちの動きがあまり良くなかったんですけど、0点で押さえてしっかり我慢して第2P、第3Pにつなげたことが、点差を広げられた理由かなと思っています。第1Pが悪いなりにみんな頑張って、頭を使っていたのが勝因になっているかなと思います。

――第1Pから第2Pに移るときに何かチームで話し合ったことはありますか

第1Pの動きが全体的に悪いということをみんな確認し、足を動かしてシュートをどんどん相手より多く打って流れをつくっていこうということを話し合いました。その通りにやって、第2Pで3点取れたのが良かったのかなと思います。

――理想の展開に持ち込むことはできましたか

第1Pからワセダが先制点を取って流れをつくるのが理想だったので、それはかなわなかったです。でも第1Pが悪かったなりにいいホッケーはできたのかなと思います。

――6―1という結果についての印象はいかがですか

ワセダは第2P、第3Pは本当にいいホッケーをしていたので、6点というのは入るべきして入る得点だったと思います。でも最後の1失点がやっぱりいらなかったし、試合全体で見て最後の失点なので、あしたの試合に響かないようにちゃんと切り替えていきたいなと思います。

――セット編成が以前と変わっていましたが、うまくいきましたか

そうですね。元々ワセダは仲がいいチームなので、コミュニケーションを取るのは簡単ですし、(セットが)変わったことでちゃんとコミュニケーションを取れていいセットをつくれたかなとは思っています。

――格地選手は第2セットで活躍していましたね

きょうは自分も第1Pであんまり調子が良くなくて、同じセットの仲間に助けられた部分があったので、あしたはもっと自分もチームの一員、セットの一員として頑張っていきたいです。

――あすの試合への意気込みを願いします

あしたの試合は法大で夏に1回勝っているチームなので、今回でワセダには勝てないということを見せたいです。個人的にもポイントに絡んでいけるように頑張っていきたいと思います。

DF坂本之麿(社2=青森・八戸工大一)

――リーグ戦(関東大学リーグ戦)初戦でしたが、どのような意気込みで臨みましたか

この初戦を勝つことでこれからのリーグ戦の勢いがつけられると思っていたので、まずは点差とか関係なく勝つということをみんなで共有して挑みました。

――坂本選手は第1セットの起用ということでしたが、どのような心境で試合に臨まれましたか

これまで第1セットの起用はほとんどなかったんですけど、任されたからには責任感を持って得点に絡むというのと、失点しないということ、チームに勢いをつけられるプレーというのを心掛けました。

――試合全体を振り返っていかがですか

第1Pはみんな固さが見えたんですけど、第2Pでは3点取ることもできたし、足も動いていたので、第2Pからは調子が良くなったんじゃないかと思います。

――第1P後、何かチームで話し合いなどされましたか

シュート数でも互角だったので、まずシュートを多く打つというのと、第2Pは勝って帰ってこようということですね。

――第2P以降の展開はいかがでしたか

失点せずに追加点を入れられて、試合を有利に進められたというのはとても大きかったと思います。

――坂本選手は第2Pでゴールを決めていました。ゴールシーンをふり返っていかがですか

あの時は数的有利な状況で、青木さん(FW青木優之介、スポ4=埼玉栄)からいいパスがきたので、あとは狙って決めるだけだったと思います。

――守備面でも活躍されていたと思いますが、ご自身的にはいかがですか

きょうの試合は自分的には動きは悪かったと思うので、守備の面でも攻撃の面でも次の課題としてしっかりやりたいと思います。

――6-1という得点についてはいかがですか

まずは勝つということを目標にしていたので、勝てたのは良かったですし、それに加えてこの点差で勝てたの良かったんですけど、最後の失点を防げなかったのは課題だと思います。

――連戦となりますが、あすへの意気込みをお願いします

サマーカップでは勝ってはいるんですけど侮れない相手なので、自分たちのワセダらしいホッケーをして、しっかり勝ち切りたいと思います。

FW高橋寛伎(国教2=東京インターハイスクール)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

立ち上がりがいまひとつだったのですが、結果的に点差をつけることができたのでいい試合だったのではないかと思います。全体的な流れも、初戦としては良かったと思うので、このまま次の試合にどんどんつなげていければと思います。あすの試合はきょうよりもよりいい流れをつくっていければいいですね。

――6―1という点数についてはいかがですか

点は取れていたのですが、最後の失点がもったいなかったなと思います。高得点の試合よりも失点の少ない試合をしたいので、もったいなかったです。

――第1Pは均衡した試合展開となりました

攻めは悪くなくて、チャンスも多かったと思うのですが、やはり点が入らないと少し不安になってきたり、いいプレーができなくなってきたりしてしまうものなので、そこは我慢しきって、点を取っていこうと言っていました。

――第2Pの前にもそういった話をされたのですか

足を動かして、いつものワセダの動きをすれば大丈夫ということだったので、そのような感じです。

――第3Pではシュートも決められていましたね

はい。素直にうれしかったです。

――連戦になりますが、あすの意気込みを聞かせてください

上位のチームとぶつかるときにいいプレーを出せるように、きょう以上にあしたも頑張っていきたいと思います。

FW飛田烈(商2=東京・早実)

――勝ち星を挙げましたが、きょうの試合を振り返っていかがですか

リーグ戦(関東大学リーグ戦)初戦ということで、みんなスタートが肝心とミーティングで話していました。スタートはちょっと良くはなかったのですが、0-0で我慢した結果、第2P、第3Pで点差が離せたので結果的にいい試合だったと思います。

――第1Pは無得点に終わりましたが、何か原因はありましたか

みんなちょっと動きが固かったと思うんですけど、我慢すればその後(点差を)離せるというのがありました。みんなで失点しないように我慢したというのが第1Pでした。

――第2P、3Pは大量得点を挙げましたが、第1Pの後に何か話されたりしましたか

内容自体については、第1Pは悪くなくこれを続ければ得点が入ると言われていたのでこれを続けようと話しました。

――ご自身も1ゴール1アシストでした

ゴールに関しては周りのおかげで取れただけですね。セットとして4得点取れたので、それは良かったと思います。

――連係もうまくいっている感触でしょうか

夏合宿から同じセットでやっていたので、連係はいい感じに取れたと思います。

――相手のディフェンスの印象はいかがでしたか

フィジカルにおいて強いチームだったのですが、トレーニングの成果もあって当たり負けすることなくできました。

――あすの法大戦への意気込みをお願いします

いい初戦となったので、その流れできょうのプレーを続けてあすも勝っていきたいと思います。