秋も本格化してきたこの晴天の空の下、前の試合で明学を制した明大は5連勝を懸け慶大との戦いに挑んだ。「勝ちにこだわってきた」とプロップ勝木未幸主将。前半は積極的なアタックをする一方でミスが目立ち、後半はペースがなかなかつかめず苦戦するが、要所を締めて得点を重ねた。前半からスコアを大きく動かし、明大の修正力を見せつけた。
試合開始のキックオフ。蹴り合いを続ける中でボールを手にした明大はフェーズを重ね、右外に大きくボールを回しWTB成田秀平が先制のトライ。続けて相手ボールのラインアウトを奪い大きく前進し、内側を突破してNO.8松橋周平がゴールラインを越えた。開始7分まではミスなくボールを保ち続け、立ち上がりは上々。そのまま試合を優位に進めるかと思われたが、ここから足踏みの状態へ。確実にボールを持って直進し、相手の前進を簡単に許さない明大だが、ペナルティをおかしてチャンスを無駄に。その後もミスと反則で攻め込まれてそのままトライを決められてしまう。チャンスをミスで潰し、ミスがピンチになってしまう苦しい時間帯が続いたまま14-7でハーフタイムを迎えた。
3トライを決めた松橋
点差を引き離したい後半。開始早々、キックオフから突破を許し、ピンチが迫る。14分には、PGを決められ14ー10。しかし直後のキックオフのこぼれ球を途中出場のフランカー上田宥人が足に引っ掛けてそのままトライし21-10と突き放した。だが慶大も簡単には食い下がらない。17分、自陣で明大がキックを試みるが慶大がキックチャージ、そのままトライを許して再び4点差に詰め寄られる。一方で明大も自力を見せつけ、24分に突進で前に出る。一度はゴール前で慶大に奪われるもキックチャージ、マイボールとして松橋がそのままトライを決めた。そしてすぐ後のプレーではSO田村熙が中央付近で抜け出しゴロパントを蹴る。それを取ったWTB梶村祐介がゴールに飛び込み、17ー33。終盤には成田がディフェンスを振り払って大きく前進し、CTB水野拓人から松橋につないでダメ押しのトライ。大きく点差を引き離し、試合は17ー40で快勝した。
梶村はWTBでも非凡なプレーを披露
反則やミスが目立ったものの、これまでに培ってきた地力の差で勝利を収めることができた。いよいよ次戦の相手は並外れた得点力を備えた帝京大。制するためにはディフェンス力をさらに強化することが不可欠となってくるだろう。帝京戦に向けて、紫紺の戦士らの戦いがいざ始まる。
(記事 寺脇知佳、写真 栗田麻里奈)
関東大学対抗戦 | ||||
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明大 | スコア | 慶大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
2 | 4 | T | 1 | 1 |
2 | 3 | G | 1 | 1 |
0 | 0 | P | 0 | 1 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
14 | 26 | 計 | 7 | 10 |
40 | 合計 | 17 | ||
【得点】▽トライ 成田、松橋3、梶村、上田 ▽ゴール 田村(5G) | ||||
※得点者は明大のみ記載 |
コメント
丹羽政彦監督
――試合の振り返りをお願いします
昨年は慶大さんにに負けているということで
かなり選手たちも気持ちが入っていたようで、前半も入りでスコアできたところまではよかったんですけれども、中盤で足踏みしてしまい、
後半修正して相手のギャップをついて、バックラインが出てこないものですから、少し修正をして
要所要所でスコアできたので結果的にはスコアできたなかなと思います。
プロップ勝木来幸主将
――試合の振り返りをお願いします
明大としては昨年慶大に負けていたので、とりあえずこの試合は、内容は大事なのですが、勝ちにこだわってやっていきました。
最初の10分で圧倒しようということで、序盤にトライを取れていい形で進んでいくかなと思ったのですが、やはり慶大のタックルでなかなか前に行くことができず、
前半を終えました。後半もなかなかペースをつかめないまま、ズルズルといってしまったのですが、あれだけ攻められてもディフェンスは止められていたかなと思います。そこでスコアは最終的にしっかり修正できました。次は帝京大と当たるので、課題を修正して次につなげていきたいです。