力量差が目立った大敗

ラグビー慶大

 関東大学対抗戦出だし3連勝と好調スタートを切るも4戦目の帝京大戦で初黒星を喫した慶大。5戦目にして同じくラグビーの伝統校である明大と対戦した。明大には今年の関東大学春季大会、昨年の同大会で敗れており、負けられない戦いであったが、試合中チャンスを生かしきれない場面が相次ぎ、10-42で敗北。今季も白星を持ち越す結果となった。

 慶大ボールのキックオフで試合がスタートする。開始わずか1分足らずで明大の反則によりPGのチャンスを与えられると、SO矢川智基主将が成功させて先制点を奪う。しかし7分にキックをチャージされ7点を献上すると、その直後にもキックオフからボールをそのままつながれノーホイッスルトライを奪われるなど前半20分までに21点を奪われ、明大ペースの試合展開が続く。ところが20分過ぎ、ラインアウトから攻撃を継続しチャンスを迎えると、敵陣で攻め続け最後はラインアウトからモールを形成。フッカー佐藤耀が飛び込んでトライを決める。しかしこのプレーで慶大の流れを呼び寄せることはできず、31分に相手の強いアタックに前進されトライを奪われた。前半は慶大が先制したものの、終始明大に押される試合展開となり、10-28で折り返す。

唯一のトライを挙げた佐藤耀

 なんとか慶大ペースに持ち込みたい後半。序盤に相手の反則で1人が抜け、慶大に有利な状況となる。しかし何度か敵陣でチャンスがあるも、なかなか生かし切れず得点に結びつかない。逆に18分、相手の連続攻撃に数的有利な所をつかれて失トライしてしまう。その後も明大に力の差を見せつけられ、攻めきれない場面が目立つ。終了間際に相手に大外でロングパスをつながれインゴールを明け渡すと万事休す。10-42で試合終了となった。

スクラムでは互角近く組み合った

 終始明大ペースで押される展開となり厳しい戦いであったが、その分課題が浮き彫りになった。特に、チャンスのときに何度もゴール前まで攻め込むも、強豪相手に得点を決めきれなかった場面が目立ったことが大きな反省点だといえる。今試合でみつかった課題を消化し、3週間後に迫った伝統の早慶戦に向けて調整が求められる。

(記事 中安咲里、写真 藤原映乃、平川さつき)

関東大学対抗戦
慶大 スコア 明大
前半 後半 得点 前半 後半
10 28 14
10 合計 42
【得点】▽トライ 佐藤耀 ▽矢川(1PG)、青井(1G)
※得点者は慶大のみ記載
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月1日現在)
  帝京大 早大 明大 慶大 筑波大 青学大 立大 日体大
帝京大 〇92-15 11/15 14:00

秩父宮
〇89-10 11/29 14:00

上柚木
○108-12 ○110-7 〇92-10
早大 ●15-92 12/6 14:00

秩父宮
11/23 14:00

秩父宮
●25-45 〇52-17 〇57-12 11/8 12:00

敷島
明大 11/15 14:00

秩父宮
12/6 14:00

秩父宮

〇42‐10 〇26-0 〇83-5 〇90-0 〇77-6
慶大 ●10-89 11/23 14:00

秩父宮
●10-42 〇33-23 12/6 14:00

熊谷
〇80-10 〇66-12
筑波大 11/29 14:00

上柚木
〇45-25 ●0-26 ●23-33 〇50-17 〇55‐12 11/14 14:00

江戸川
青学大 ●12-108 ●17-52 ●5-83 12/6 14:00

熊谷
●17-50 11/14 14:00

三ツ沢
〇57-10
立大 ●7-110 ●12-57 ●0-90 ●10-80 ●12‐55 11/14 14:00

三ツ沢
11/29 12:00

上柚木
日体大 ●10-92 11/8 12:00

敷島
●6-77 ●12-66 11/14 14:00

江戸川
●10-57 11/29 12:00

上柚木
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、熊谷は熊谷ラグビー場、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場、江戸川は江戸川区陸上競技場。
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月1日現在)
順位 チーム 試合 得点 失点 得失 トライ
帝京大 491 54 437 73
明大 318 21 297 26
慶大 199 176 23 30
筑波大 173 113 60 26
早大 149 166 -17 22
青学大 108 303 -195 16
日体大 38 292 -254 4
立大 41 392 -351 6
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。