接点で押し負け、帝京大Bに敗戦

ラグビー男子

 早大Bの春季オープン戦4試合目は、帝京大Bを早大上井草グラウンドに迎えての一戦となった。開始早々、左サイドのラインアウトからモールを仕掛け、フッカー渡辺駿斗(商3=東京・早実)が先制。その後も優勢なゲーム展開で、着実にトライを重ね19ー14で試合を折り返す。しかし、後半は運動量とコンタクトの両方で相手に押され、26点を奪われることとなる。最後までトライを目指しアタックを仕掛けたものの、19-40と逆転されて試合終了。ディフェンスを中心に課題の残る結果となった。

今試合スタンドオフとして出場した京山

 開始早々に試合は動いた。前半1分、敵陣右サイドでラインアウトを獲得。モールで10メートル以上押し込み、渡辺が先制トライを挙げる。SO京山秀勇(人4=福岡・東筑)のキックも決まり、チームを勢いづけた。7分には敵陣中央付近でFW陣が粘り強いディフェンスからスクラムを獲得。スクラムの混戦からNO・8粟飯原謙(スポ1=神奈川・桐蔭学園)が鋭いアタックを仕掛け、追加トライをし、得点を12ー0とする。更なる勢いに乗って点差を広げたい早大だったが、15分には敵WTBに大幅ゲインを許し、その後ディフェンスのギャップから攻め込まれ、トライを許す。24分にはラインアウトモールから逆転され、12ー14に。一時は相手にペースを奪われたが、29分、早大FWがラインアウトからの連続攻撃でゲインし、最後にロック栗田文介(スポ1=愛知・千種)が見事なトライ。19-14と5点リードを奪ったまま試合を折り返した。

 後半、試合展開は一転して帝京大のアタックに翻弄(ほんろう)されるかたちとなる。一つ一つのコンタクトで後手に回ってしまい、ディフェンスがほころび始めた。その隙を突いて抜け出されても、連携が合わず対応できない。終始相手のアタックに圧倒され、26点もの失点を許してしまう。その後早大はFWを中心に敵陣に攻め込むが、無得点のままで後半終了。追い上げが及ばず、前半リードしていただけに悔しいかたちでの敗戦となった。

鋭いアタックで存在を示したNO・8粟飯原

 スコアを見ると悔しい結果に終わったものの、今後につながる課題が見つかった試合であった。全体を通してFWとBKの連携が不十分だった。後半には接点の部分で劣勢となり、相手に主導権をにぎらせる場面が見られた。今試合ゲームキャプテンを務めた平田颯太(スポ4=福岡・東筑)は「大前提として、80分間通して戦うマインドを高く持ち続けなければならない」と悔しさを口にした。次戦までにディフェンス面での連携を修正することが、今後の勝負のカギを握るだろう。次の日大戦での早大の成長に期待したい。

(記事 阿部健、写真 戸祭華子、原旺太)

コメント

FB平田颯太(スポ4=福岡・東筑)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 前半同点で迎えて、しっかりと攻められていたのですが、後半は勝ちきれなかったのが今のチームの状況だと思います。

――前半押していましたが、後半相手に逆転を許してしまった要因は何でしょうか。

 やはり一つ一つのコンタクトで後手に回っていましたし、FWとBKの連携が取れていなかったことが帝京大学さんに比べて劣っていたと思います。

――次戦に向けて、今回の課題をどのように解決していきたいですか

 大前提として、80分間通して戦うマインドを高く持ち続けなければならないと思います。それに向けて日々の練習で小さい所まで拘って、次戦勝ち切りたいと思います。

ロック藤井将吾(スポ3=大阪・早稲田摂陵)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 今回の試合では、コリジョンをチームで大切にしていて、その部分で前半は戦えていたのですが、後半の疲れが出ている時に引いてしまったり規律が乱れてしまったりしたかなと思います。

――前半でトライをとるなどの積極的なプレーが目立ちましたが、意識されていたことはありますか

 春季大会では、FWはセットプレーを大切にしていて、試合前にモールでトライを取ろうと話していたので最初のトライが取れたのはよかったと思います。敵陣でプレーをしてモールでアタックする機会が多かったので、フォワードがやろうとしていたことはできていたと思います。

――今回の試合で得た課題は何ですか

 FWの面では、スクラムで受けてしまい、流れを相手に持っていかれることが多かったです。FWでは、スクラムとディフエンスラインで引かないという所だと思います。全体的には流れが悪くなった時、ずるずると引きずってしまったので、流れを変えるプレーやタックルを決められるとよかったかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 春シーズン最後の試合になるので、目標としてきたセットプレーにこだわること、今回の試合で出た課題を克服し、新たな課題を見つけていきたいです。

 

ジュニア春季オープン戦
早大B スコア 帝京大B
前半 後半 得点 前半 後半
19 14 26
19 合計 40
【得点】▽トライ 粟飯原、渡辺、栗田 ▽ゴール 京山(2G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
川﨑 太雅 スポ3 東福岡
渡辺 駿斗 商3 東京・早実
平山 貴喜 スポ4 北海道・函館ラサール
栗田 文介 スポ1 愛知・千種
藤井 将吾 スポ3 大阪・早稲田摂陵
細川 大斗 社3 東京・早実
田中 勇成 教3 東京・早実
粟飯原 謙 スポ1 神奈川・桐蔭学園
島本 陽太 スポ3 神奈川・桐蔭学園
10 京山 秀勇 人3 福岡・東筑
11 三浦 哲 文構2 東京・早実
12 岡本 大輝 スポ3 東京・本郷
13 岡﨑 颯馬 スポ3 長崎北陽台
14 磯崎 錬太郎 商3 徳島・城東
15 ◎平田 楓太 スポ4 福岡・東筑
リザーブ
16 西野 直樹 法4 東京・早大学院
17 山口 湧太郎 スポ1 神奈川・桐蔭学園
18 米澤 結人 スポ3 東京・国学院久我山
19 松下 慶伍 教3 東京・早実
8′ 鈴木 風詩 社2 国学院栃木
21 清水 翔大 文2 東京・早実
22 吉岡 麟太朗 スポ2 東京・本郷/td>
22′ 金子 礼人 法1 福岡・西南学院
23 鈴木 陽結 政経3 東京・早大学院
23′ 仲山 倫平 法1 ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ
7′ 永井 新之助 スポ2 東京・早実
13′ 中谷 波一土 人2 東京・本郷
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)