帝京大Cの猛攻止められず 大差で敗北

ラグビー男子

 夏を感じさせる晴天から曇天へと移り変わる中、早大Cは帝京大Cと対戦した。開始早々、帝京大Cに右サイドで突破され、早大Cはディフェンスが密集してしまう。その後、逆サイドの枚数が足りず、パス展開で左サイドへのトライを許す。帝京大Cの力強いスクラムに早大Cは、早い段階で修正力により対処し、ラインブレイクも所々であったが、前半を0ー34で折り返すという厳しい試合展開となった。後半戦も帝京大Cのギャップを突くランとパス、素早いフォローに早大は苦しめられた。最終スコアは5ー67と課題が残る試合となった。

 厳しい試合展開となった前半。開始早々の被トライに加えて、前半6分、自陣10メートルスクラムで、帝京大Cの力強いプッシュにより、帝京大FWにそのままトライを献上する。16分にはディフェンスの枚数不足で帝京大Cの快足WTBの突破を許し、その後もトライを重ねられていく。ラインアウトでは、ロック江島航(法4=早稲田渋谷シンガポール)らが安定したキャッチなどで高い精度を見せ、フェーズアタックでは、SH糸瀬真周(スポ1=福岡・修猷館)の正確なパスでテンポを作り出したが、帝京大Cの前へ詰めるシャローディフェンスにより思うように前進できず。無失点に抑えられ、0ー34で前半終了。

ラインアウトで安定をみせたロック江島

 点差が開き、追う展開となった後半。早大Cは、自陣10メートルラインアウトから中央でNO・8永井新之助(スポ2=東京・早実)が相手ディフェンス間を突破するなど、体を張ったキャリーを見せた。相手WTBのランカウンターにより、トライを奪われる場面もあったが、続く18分には、敵陣10メートル付近のフェーズアタックでマイボールを死守し、早大Cは再びゲインを続ける。敵陣22メートルライン付近に達したところで大外へパスを展開し、最後はWTB米重颯己(スポ4=北海道・函館ラサール)がブレイクし、今試合初となるトライを取り切った。しかし、その後も帝京大CのモールやBKのランにより、立て続けに得点を許してしまう。また後半終了間際には、自陣10メートル付近の相手ボールラインアウトからのディフェンスでペナルティを取られ、その後のクイックにより、帝京大Cにインゴールを明け渡した。最終的に早大Cは、差を縮めることができず、5ー67と大差で敗戦を喫した。

相手を振り切りゴールラインに向かうWTB米重颯

 「最も改善したいのはディフェンスの部分」と糸瀬が話すように、ディフェンスの枚数が足りず、大外で突破されるシーンが何度かあった。また、キックチェイス後のギャップやペナルティ数など、随所で課題となる部分がまだまだ見受けられる。ほころんだディフェンスを改良し失点を防ぐことが、今後の勝利につながる重要なポイントとなるだろう。さらに、夏合宿に再度行われる各大学との対外試合に向けて、これらの課題をどう改善していけるかがカギを握っている。今日の敗戦を糧に、今後どのような成長を見せていくのか。早大Cの成長に目が離せない。

(記事 長野恵治、写真 江口亜由美、谷口花)

コメント

CTB金井奨ゲームキャプテン(人4=群馬・太田)

――試合全体の振り返りをお願いします

 今日は『コリジョン』と戦う気持ちをぶらさずに試合に臨もうとしていましたが、『コリジョン』のところで最初からうまくいかず、そこで点差が開いていってしまいました。

――ゲームキャプテンとしてこの試合に臨みましたがいかがでしたか

 ゲームキャプテンとして、自分が、気持ちの部分や『コリジョン』で魅せたかったのですが、そこが上手くいかなかったので悔しい気持ちです。

――今回の試合では外に展開され人数が余られる場面がありました

 バックスが前に上がる部分が改善点としてあります。またキックした後のカウンターで外に回されてブレイクされる場面があり、キックチェイスも改善しなければいけないと思います。

――最後に意気込みをお願いします。

 春シーズンは残り少ないですが、夏合宿、そして秋シーズンに向けて成長できるように来週からまた頑張っていきたいと思います。

SH糸瀬真周(スポ1=福岡・修猷館)

――今日の試合全体を振り返っていかがでしたか

 結果としてはあのような点差になってしまって、情けないと思う部分と改善の余地はあるので、これから今日の試合で出た課題をしっかり見直して次に繋げていきたいです。

――ハーフからみたFW、BKそれぞれの感想をお願いします

 FWのコンタクトの部分で早稲田が勝負できている部分は多くあったのですが、スコアが開いてしまったのは、試合中にキックカウンターを改善できなかったのが原因だと思うので、自分達バックスには改善力が足りなかったと思いました。

――最も改善すべき課題は何ですか

 この試合で最も改善したいと思ったのは、ディフェンスの部分です。同じような抜かれ方を前半から後半にかけて、特に帝京大の11番、14番にされてしまったのが、一番の課題だなと思いました。ディフェンスの部分は、バックスリーとハーフがコミュニケーションを取ってやるべきだったと反省しています。

――今後の意気込みをお願いします

 やはりこの点差で負けた悔しさというのは、非常に大きくて、ここから夏合宿でも帝京大と戦う機会があるので、そこでこの点数をひっくり返す勢いで、日々の練習に励みたいと思います。

 

ジュニア春季オープン戦
早大C スコア 帝京大C
前半 後半 得点 前半 後半
34 33
合計 67
【得点】▽トライ 米重颯 ▽ゴール 
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
川村 駿太 法4 北海道・函館ラサール
西野 直樹 法4 東京・早大学院
山野 裕都 教3 東京・早実
佐土原 脩 文構3 埼玉・早大本庄
江島 航 法4 早稲田渋谷シンガポール
梅澤 未遊 法4 東京・早大学院
深堀 雅聡 スポ2 福岡・東筑
岡村 圭悟 スポ2 東京・本郷
糸瀬 真周 スポ1 福岡・修猷館
10 吉岡 麟太朗 スポ2 東京・本郷
11 溝井 颯太朗 スポ2 北海道・函館ラサール
12 鳥海 雄図 教3 東京・早実
13 ◎金井 奨 人4 群馬・太田
14 木村 晴 スポ3 北海道・函館ラサール
15 仲山 倫平 法1 ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ
リザーブ
16 百枝 樹生 スポ2 東京・国学院久我山
17 大木 裕太 法4 東京・早大学院
18 門脇 浩志 スポ2 神奈川・桐蔭学園
19 真田 稜大 教1 東京・早実
19′ 萩原 武大 スポ1 茨城・茗渓学園
20 小野 史裕 スポ2 東京・本郷
20′ 宮本 大生 文構3 埼玉・早大本庄
8′ 永井 新之助 スポ2 東京・早実
21 桝谷 連太郎 スポ2 東京・本郷
22 田尻 遥也 文2 埼玉・早大本庄
23 米重 颯己 スポ4 北海道・函館ラサール
23′ 清 透馬 商2 茨城・茗渓学園
15′ 五十嵐 心之介 社3 埼玉・早大本庄
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)