5月29日に行われる招待試合の早慶戦に先立って、早大BCは慶大BCとの一戦に臨んだ。前半、慶大に先制トライを奪われるものの、バックス陣の連携トライで応戦。互いに譲らないまま、12-19で試合を折り返した。後半開始早々にも2トライを献上するが、中盤でWTB三浦哲(文構2=東京・早実)とSH清水翔大(文2=東京・早実)が連続トライを決め追いすがる。しかしその後は、慶大の固い守備を前に攻め入ることができず、24-50で敗戦となった。
ロック細川大斗(社3=東京・早実)が「ブレイクダウンの部分で試合として劣勢だった」と振り返るように、試合を通して球際の攻防で慶大が一枚上手だった。慶大に先制トライを取られた後の19分、バックス陣の華麗なパス回しを起点に、大外を走っていたWTB米重颯己(法4=北海道・函館ラサール)からパスをつないだSH島本陽太(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が中央付近から敵陣右サイドライン際を抜け、トライ。その後1トライを返されるものの、33分に敵陣左深くのマイボールラインアウトからモールで押し込み同点に追いつく。しかし前半終了間際に慶大ボールラインアウトからボールを展開され、トライを許し12-19で前半を終えた。
試合のカギとなったラインアウトモール
後半は、開始早々に2トライを奪われ12-33に。自陣でプレーする時間が増え、なかなか早大ペースを作ることができない。しかし18分、三浦哲がセンターライン左寄りで慶大ボールをスティールし、独走トライを挙げた。続いて今度は自陣から抜け出し右サイドを走ったCTB木村晴(スポ3=北海道・函館ラサール)からオフロードパスを受けた清水がインゴールに走り込んでトライをするなどと、連続得点で対抗する。しかしその後は、終始球際での強さを見せた慶大の思いのままにゲームが展開され、立て続けに3トライを与えてしまう。FWを中心にディフェンスを固めるが、早大の反撃はここまで。24-50で敗戦した。
独走トライを挙げたWTB三浦哲
慶大の鋭いタックルに対し、テンポの良いオフェンスを展開し続けることができなかった。しかし、ラインアウトモールを得意とする慶大相手に、前半に挙げたモールでのトライは今後の自信となるだろう。次戦の相手はフィジカルの強さが光る帝京大学との一戦。ロック江島航(法4=早稲田渋谷シンガポール)が「コンタクトで絶対に負けないようにしたい」と強い意気込みを見せるように、次戦までの準備期間で一つ一つの課題をクリアしていく。準備を万全にし、次こそは勝利を挙げたい。
(記事 冷水睦実、写真 谷口花、芳田彩歌)
コメント
ロック江島航(法4=早稲田渋谷シンガポール)
――今日のゲームテーマを教えてください
慶應が相手ということで、まずはスコアで勝つこと、しっかりと一人一人のコンタクトの場面で必ず引かないで前に出ることをフォーカスして試合に臨みました。
――前に出るという部分は実際にいかがでしたか
慶應さんのディフェンスが堅く、なかなか自分たちの思うような攻撃ができず、スコアにつながらず、前にも出れずという非常に厳しい試合でした。
――収穫はありますか
モールの部分では直接得点に結びつけることができたので、非常に良かった部分だと思います。前半は独走トライなどありましたが、セットプレーやタックルのミスなどで得点は取られなかったのでディフェンスでもいい点はあったと思います。
――来週の意気込みをお願いします
来週は帝京大さんなので、今日よりももっとコンタクトも強く厳しいゲームになると思います。一人一人がコンタクトの練習に集中し、コンタクトで絶対に負けないようにしたいです。
ロック細川大斗(社3=東京・早実)
――今日の試合を振り返っていかがですか
今日の試合はコンタクトのところで勝負していこうということを試合前から話していたのですが、ブレイクダウンの部分で試合として劣勢だったのでそこが課題に残る試合だったのかなと思っています。
――積極的なプレーが目立ちましたが、今日何か意識したことはありますか
今日は個人的にボールキャリー数とタックル回数の多さでチームに貢献したいと思っていました。個人的にもボールを持った回数が多かったのですが、その分ボールをパスミスしてしまうところがあったので、そこは課題だと思います。
――慶大チームはどうでしたか
やはりブレイクダウンの圧力がすごくて、まずはそこで勝負していかないといけないとより強く思いました。
――最後に次戦の意気込みをお願いします
Aチームのスタメンで出ることが僕の目標なので、一試合一試合大切にしながら、スタメンで出られるように頑張っていきたいと思います。
春季ジュニアオープン戦 | ||||
---|---|---|---|---|
早大BC | スコア | 慶大BC | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
2 | 2 | T | 3 | 5 |
1 | 1 | G | 2 | 3 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
12 | 12 | 計 | 19 | 31 |
24 | 合計 | 50 | ||
【得点】▽トライ 島本、米澤、三浦哲、清水翔 ▽ゴール 吉岡(1G)、鳥海(1G) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大メンバー | |||
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背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 川村 駿太 | 法4 | 北海道・函館ラサール |
2 | 西野 直樹 | 法4 | 東京・早大学院 |
3 | 米澤 結人 | スポ3 | 東京・国学院久我山 |
4 | 江島 航 | 法4 | 早稲田渋谷シンガポール |
5 | 松下 慶伍 | 教3 | 東京・早実 |
6 | 細川 大斗 | 社3 | 東京・早実 |
7 | 永嶋 仁 | 社3 | 東福岡 |
8 | 鈴木 風詩 | 社2 | 国学院栃木 |
9 | 島本 陽太 | スポ3 | 神奈川・桐蔭学園 |
10 | 吉岡 麟太朗 | スポ2 | 東京・本郷 |
11 | 三浦 哲 | 文構2 | 東京・早実 |
12 | 三浦 称児 | 人3 | 大分舞鶴 |
13 | 金井 奨 | 人4 | 群馬・太田 |
14 | 米重 颯己 | スポ4 | 北海道・函館ラサール |
15 | 五十嵐 心之介 | 社3 | 埼玉・早大本庄 |
リザーブ | |||
16 | 安恒 直人 | スポ2 | 福岡 |
2′ | 大木 裕太 | 法4 | 東京・早大学院 |
17 | 山野 裕都 | 教3 | 東京・早実 |
18 | 佐土原 脩 | 基理3 | 埼玉・早大本庄 |
19 | 小野 史裕 | スポ2 | 東京・本郷 |
19′ | 梅澤 未遊 | 法4 | 東京・早大学院 |
20 | 宮本 大生 | 文構3 | 埼玉・早大本庄 |
20′ | 清水 翔大 | 文2 | 東京・早実 |
8′ | 石田 大貴 | 社4 | 埼玉・早大本庄 |
22 | 茂木 陸生 | 社3 | 埼玉・早大本庄 |
10′ | 鳥海 雄図 | 教3 | 東京・早実 |
22′ | 下原 一輝 | 文構4 | 東京・早大学院 |
12′ | 木村 晴 | スポ3 | 北海道・函館ラサール |
23 | 和田 遼 | 社4 | 埼玉・早大本庄 | ※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工) |