ジュニア早慶戦 慶大のディフェンスを前にチャンスを生かせず敗北

ラグビー男子

 小雨模様の中、早大Bはジュニア選手権の第2節、慶大B戦に臨んだ。前節は明大Bを相手に大敗を喫した早大B。今試合で課題の修正を見せたいところだったが、反則を重ねアタックをうまく継続することができない。何度も好機を作るが慶大のディフェンスに阻まれ、7ー19で敗北。早大Bは連敗となった。

   

トライを挙げたCTB平田楓太

 試合開始直後から両チームともにチャンスを作る。1分、敵のゲインからピンチを迎えるが、ノットリリースザボールを誘いピンチを脱出。するとここから早大の攻撃が始まる。8分、SO伊藤大祐(スポ2=神奈川・桐蔭学園)の抜け出しから敵の反則を誘い、敵陣深くでラインアウトを獲得。ラインアウトモールを組みインゴールに押し込むものの、グラウンディングできずノートライ。14分、CTB平田楓太(スポ3=福岡・東筑)が敵をうまくかわしてインゴールに迫るが、パスミスを犯し得点につながらない。ここから試合は一進一退の攻防を繰り広げる。しかし、前半終了間際にスコアが動く。早大は自陣右22メートル付近でボールに絡んだ際にノックオンをしてしまう。与えたスクラムを慶大に押され、モールを組まれてインゴールへ。先制を許してしまう。0ー5で前半を折り返した。

 後半最初にチャンスを迎えたのは早大だった。4分、キックの蹴り合いから敵のノックオンを誘い、スクラムを獲得。数回フェーズを重ね、BK陣での展開で数的有利になるものの、パスミスを犯してトライにつながらない。一転して7分、早大は敵陣でキック処理に失敗し反則を与えると、自陣深くでラインアウトの機会を作られる。慶大得意のラインアウトモールを組まれ、追加点を許してしまう。流れを変えたい早大だったが、14分には自陣で反則を重ねて攻め込まれ、連続失点。ようやくチャンスを掴んだのは27分。敵陣での展開から平田が抜け出しそのままトライを挙げると、FB小泉怜史(文構3=東京・早実)のキックも成功し、7ー19と慶大に迫る。試合終了間際にもチャンスを迎えたが、再び反則を犯して得点には結びつかず。試合は慶大がボールを蹴りだしてノーサイド。7ー19での敗戦となった。

SOとして出場した伊藤大祐

 終始試合で目立ったことは攻撃の完成度だ。「チームとして攻撃の完成度が低い」というフランカー永嶋仁(社2=東福岡)の言葉のように、チャンスをミスで終えてしまう場面が多々見られた。またモールで押し負ける場面もあり、課題が浮き彫りになった。しかし、トライは奪われてしまったが前半の要所でのディフェンスや、BK陣の突破は今後も期待できる。3連敗は避けたい早大B。次戦の帝京大戦にむけてどのようにチームの完成度をあげていけるか注目だ。

 (記事 森田健介、写真 水島梨花 )

コメント

SH河村謙尚主将(社4=大阪・常翔学園)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 自分たちが今まで練習で積み重ねてきたことを出せなかったことが敗因の一つだと思います。継続したらトライが取れるというマインドは全員持っていたのですが、軽いプレーやミスが目立ったので、修正していかなければいけないと思います。

――具体的に準備してきたこととは何でしょうか

 アタックでいうと、早いセットをして、的確にスペースにボールを運ぶというのをずっとやってきました。そこを重点的にやろうとしたのですが、結果的にミスが重なってしまいました。

――ゲームキャプテンとして意識したことはありますか

 今日はゲームテーマに『Raise up yourself』というのを掲げていました。個人で一つでも上のチームにという意味合いもあり、この試合で個人がどういうパフォーマンスができるかというところがありました。また、規律の部分でディフェンスもアタックも速いセットをしようというのも心がけていて。それを言い続けていたのですが、まだその点は課題だと思います。あとは、慶應という大事な相手と試合をする中で、相手への意識に対する声かけができていなくて、大事な試合だというマインドを全員が持てていなかったというのが反省です。

――今後の意気込みをお願いします

 練習や試合で良いパフォーマンスをして、リザーブではなく9番を着て日本一を獲ることが目標なので、そこに向けて精一杯頑張りたいと思います。

CTB平田楓太(スポ3=福岡・東筑)

――今日の試合を振り返っていかがですか 

 やはり負けたことが悔しいです。自分たちがやりたいことができませんでした。チャンスの局面でも得点を取りきれないシーンがいくつもありました。しっかり勝ち切りたかったです。 

――前後半通じてトライやゲインなどがあり、体の調子がいいように見受けられました。コンディションはいかがでしたか

 立教戦を終えて、腰を痛めてしまってチームに迷惑をかけたのでコンディションを整えるというのは自分でかなり意識しました。なので今日は調子がよかったのかなと思います。

――対抗戦に向けて今後どうアピールしていきますか

 僕のアピールポイントはボールキャリーだと思います。なので、そこをしっかり細かく修正して強みをアピールしていきたいですね。ディフェンスも強化してポジションのユーティリティも出していきたいです。

フランカー永嶋仁(社2=東福岡)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 アタックの時間が多かったのですが、最後取り切れない部分が大きな課題だと思います。

――セットプレーで意識したことについて教えてください

 相手に合わせるのではなく、自分たちがどのように行うかだと常に練習から声をかけていたので、この部分を意識していました。

――アタックでトライを取り切れない時間が続きましたが、チームとしてアタックの完成度はどれほどでしょうか

 完成度は低いです。練習でできていた早いセットやポジショニングは今日の試合では全くできておらず、慶應さんのディフェンスの堅さを感じました。

――今後への意気込みを教えてください

 僕の持ち味はタックルなので、タックルをどんどんアピールして赤黒のジャージーを着られるようにしたいです。

 

 

 

 

関東大学ジュニア選手権
早大B スコア 慶大B
前半 後半 得点 前半 後半
0 1 1 2
0 1 0 2
0 0 0 0
0 0 0 0
0 7 5 14
7 合計 19
【得点】▽トライ 平田 ▽ゴール 小泉
※得点者は早大のみ記載
早大Bメンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
小沼 宏太 スポ4 茨城・清真学園
宮武 海人 政経4 東京・早大学院
木村 陽季 社4 東京・早実
前田 知暉 社3 大阪・東海大仰星
藤井 将吾 スポ2 大阪・早稲田摂陵
永嶋 仁 社2 東福岡
小柳 圭輝 社4 東京・国学院久我山
小川 瑞樹 文4 東京・早実
◎河村 謙尚 社4 大阪・常翔学園
10 伊藤 大祐 スポ2 神奈川・桐蔭学園
11 遠山 拓 教4 東京・国学院久我山
12 久富 連太郎 政経2 島根・石見智翠館
13 平田 楓太 スポ3 福岡・東筑
14 堀尾 健太 スポ4 茨城・茗渓学園
15 小泉 怜史 文構3 東京・早実
リザーブ
16 長谷川 太 スポ4 群馬・太田
17 横山 太一 スポ4 東京・国学院久我山
18 千葉 洋介 スポ2 東京・国学院久我山
19 鏡 鈴之介 法3 東京・早大学院
20 小池 航太郎 商2 東京・早実
21 細矢 聖樹 スポ1 国学院栃木
22 中西 亮太朗 商4 東京・早実
23 今駒 有喜 文3 東京・早実
※◎はゲームキャプテン、監督は大田尾竜彦監督(平16人卒)
関東大学ジュニア選手権カテゴリー1 (10月16日現在)
  帝京大 明大 東海大 早大 慶大
帝京大 11/21 10/17 11/7 〇36-14
6T3G
明大 11/21 〇57-35
9T6G
〇47-7
7T6G
11/7
東海大 10/17 ●35-57
5T5G
11/14 10/24
早大

11/7

●7-47
1T1G

11/14

●7-19                      1T1G

慶大 ●14-36
2T2G
11/7

〇19-7

3T2G

10/16

※試合会場、時間は非公開