先週、青学大にまさかの敗戦を喫したワセダは、拓大と対戦した。前半、セットプレーで精彩を欠き、スクラムやラインアウトを起点に2失トライを喫する。WTB本田宗詩副将(スポ4=福岡)の個人技で得点するも流れを引き寄せることはできず、5点ビハインドでハーフタイムへ。しかし、後半に入ると、安定した守備からテンポをつかみ、相手を敵陣に釘付けに。厚みのある攻撃で3トライを挙げる。守っては、拓大の屈強な外国人選手を主軸に据えたアタックにうまく対応し、インゴールを死守。結果、24-19でノーサイドを迎え、きたる強豪校との連戦に向け弾みをつける結果となった。
前半は、流れをつかむことができなかった。キックオフから敵陣深くに侵入すると、勢いそのままにライン際まで詰め寄る。しかし、ラインアウトのミスから好機を逸すると、そこからは拓大にボールを支配され、自陣でのプレーが続く。最初にスコアが動いたのは18分だった。ラインアウトから右サイドを突かれて、失点。23分にも、スクラムを起点に外国人選手に内側を抜かれてインゴールを明け渡し、12点を追う苦しい展開に。それでも、30分、本田が「自分で打開しよう」とショートパントをみずからキャッチし、そのまま相手を振り切ってトライ。劣勢ながらもなんとか食い下がり、7-12で前半を終えた。
三試合連続となるトライを挙げ、エースとしての貫禄を見せた本田
後半に入ると、流れは一変。前半は抑えることができていなかった屈強な外国人選手に対し、ダブルタックルが機能するようになり、守備が安定。すると、オフェンスにも連動性が見られるようになり、素早いパス回しで疲労の色が見え始めた拓大を攻め立てる。45分、ラインアウトをフランカー加藤広人(スポ3=秋田工)がキャッチすると、内側に駆け込んだ本田にパスを供給。瞬発力に優れる副将は1人2人と相手をかわし、インゴールに飛び込んだ。54分には、22mライン付近のラインアウトの流れからフランカー西田強平(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が左を攻めて追加点。セットプレーから2つのトライを奪うと、76分には、SH杉本頼亮(スポ3=京都・桂)のクイックスタートから最後はロック水野孟(基理3=東京・早実)がボールをグラウディングし、拓大を突き放した。ラストワンプレーでインゴールを破られるも、24-19でノーサイド。ハーフタイムでしっかりとミスを修正したワセダに軍配が上がった。
スクラムで終始プレッシャーをかけられた
前半こそ攻守がかみ合わず、ミスが目立ったワセダだったが、ハーフタイムで修正を施すことができた点は次につながる好材料と言えよう。後半見られたダブルタックルによる強固なディフェンスや、ミスの少ないパス回しも評価できる。しかしその一方で、日本代表プロップ、具智元を擁する拓大相手とはいえ、マイボールすら守りきれなかったスクラムや流れに乗れない時間帯のもろさなど、課題が残っているのも事実。ここから続く、同大、慶大、明大といった強豪校との連戦を勝ち抜くにはさらなるレベルアップが不可欠であり、戦いの中で成長していかなければならない。「結果だけではなく、数値や精度にこだわってやっていきたい」とロック桑野詠真主将(スポ4=福岡・筑紫)が言うように、勝敗以上に内容を重視する必要がある。次戦もハードワークに期待したい。
(記事 佐藤諒、写真 黒田菜々子、三佐川唯)
☆PICK UP PLAYER
ケガが癒え、復帰を果たした加藤広
FWの大黒柱が帰ってきた。豊富な運動量を武器にするロック/フランカー加藤広人(スポ3=秋田工)だ。昨シーズンから影響があったケガが完全に癒えたという加藤広。後半最初からフランカーとして試合に出場し、チームの勝利に貢献した。練習ではロックとしてプレーしていたが急きょフランカーとしての出場となったこの試合。それでも持ち前の運動量でグラウンドを駆けまわった。それに加えて、今季は体格面で大きな進化を見せている。目に見えて大きくなった体を張り、モールディフェンスで相手からボールをもぎ取りターンオーバーするなどし成長をアピールした。「コンタクトの部分でだいぶ楽になった」と手ごたえも十分。たくましさを増した加藤広が、チームに勢いを与えてくれるはずだ。
関東大学春季大会 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | スコア | 拓大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
1 | 3 | T | 2 | 1 |
1 | 1 | G | 1 | 1 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
7 | 17 | 計 | 12 | 7 |
24 | 合計 | 19 | ||
【得点】▽トライ 西田、本田2、水野 ▽ゴール 広瀬(2G) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大メンバー | |||
---|---|---|---|
背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 鶴川 達彦 | 文構3 | 神奈川・桐蔭学園中教校 |
後半37分交代→16井上 | |||
2 | 峨家 直也 | 商2 | 兵庫・報徳学園 |
後半37分交代→17尾島 | |||
3 | 千葉 太一 | 教4 | 東京・早実 |
後半20分交代→18柴田 | |||
4 | 山口 和慶 | スポ4 | 福岡 |
前半25分交代→20水野 | |||
5 | ◎桑野 詠真 | スポ4 | 福岡・筑紫 |
6 | 堤 悠 | 政経4 | 東京・攻玉社 |
後半0分交代→19加藤 | |||
7 | 西田 強平 | スポ2 | 神奈川・桐蔭学園 |
8 | 宮里 侑樹 | スポ2 | 沖縄・名護商工 |
9 | 杉本 峻 | 商4 | 東京・早実 |
後半15分交代→21杉本頼 | |||
10 | 広瀬 泰斗 | 政経4 | 東京・早大学院 |
11 | 佐々木 尚 | 社2 | 神奈川・桐蔭学園 |
後半15分交代→22勝浦 | |||
12 | 桐ケ谷 稜介 | スポ2 | 群馬・太田 |
後半20分交代→23高橋吾 | |||
13 | 千野 健斗 | 人2 | 東京・成蹊 |
14 | 本田 宗詩 | スポ4 | 福岡 |
15 | 伊藤 大貴 | スポ2 | 愛知・春日丘 |
リザーブ | |||
16 | 井上 大二郎 | スポ2 | 愛知・千種 |
17 | 尾島 拓樹 | 商2 | 東京・早実 |
18 | 柴田 雄基 | 文3 | 愛知・千種 |
19 | 加藤 広人 | スポ3 | 秋田工 |
20 | 水野 孟 | 基理3 | 東京・早実 |
21 | 杉本 頼亮 | スポ3 | 京都・桂 |
22 | 勝浦 秋 | スポ4 | 愛知・千種 |
23 | 高橋 吾郎 | スポ3 | 福岡・修猷館 |
※◎は主将、監督は山下大悟(平15人卒=神奈川・桐蔭学園) |
コメント
ロック桑野詠真主将(スポ4=福岡・筑紫)
――まず、試合全体を振り返ってみていかがでしたか
セットプレーが安定していなかったですね。ディフェンスではしっかりハードワークしていきたかったんですけど、きつい時間帯で走りきれなくて、相手の強いプレーヤーに食い込まれてしまうという場面が目立ってしまったと思います。ハードワークができたところもありましたし、できなかった部分もあった試合だったと思います。
――スクラムは完敗といっていいものでした
そうですね。もちろん1番の鶴川(達彦、文構3=神奈川・桐蔭学園中教校)だけの問題ではないんですけど、対面が具智元(拓大)ということで強い相手だったので。それでも、そういう強い相手の組むことは良い機会になったかなと思いますね。3番側は問題なかったんですけど、1、2番のところで崩されました。
――早めの選手交代もありましたが、何か理由はあったのでしょうか
タックルとかディフェンスなどで、ハードワークをできていなかったからだと思います。監督(山下大悟監督、平15人卒=神奈川・桐蔭学園)の判断で交代しました。堤(悠、政経4=東京・攻玉社)しかり、山口(和慶、スポ4=福岡)しかり、4年生がハードワークできていない試合だったと思います。
――ハードワークできていない選手はすぐに交代させていくのでしょうか
そうですね。今季のセレクションポリシーに、どんな状況でも諦めずにハードワークできる選手ということがあるので。それができない選手は落ちていく、ということだと思います。
――ラインアウトは後半に入って安定してきた印象ですが、ハーフタイムなどで何か修正はかけたのでしょうか
いや、特に何かやったということはないですね。いつも通りにしっかりやるだけでした。前半も、ちょっとばたばたした場面はあったんですけど、悪くなかったと思います。あとはレフェリングと合わせながら、というところですね。
――モールでの反則についてなど、レフェリーとコミュニケーションを取る場面が多かったですね
そうですね。FWとしても、しっかりレフェリーに対応していかなければならないので。あそこで対応できないと、いざ大事な試合となったときに対応できなくなってしまうので、ああいった場面ではレフェリーに従って、しっかり対応していきたいと思います。
――この試合ではラインアウトモールを組む場面も見られましたが、組んだ感触はいかがでしたか
今週からモールの練習はやりはじめたんですけど、もちろんモールは強みにしていきたいです。この試合で組んだ場面は、FWがしっかりと気持ちを見せてトライを取るべき部分だったと思うんですけど。相手がオフサイドしてきたとしても、それをはね返すことができるようなFWにしていきたいと思います。
――円陣の中で桑野主将が声をかける場面が多かったと思いますが、どんなことを話していたのでしょうか
次に何をやるのかとか、プレーの部分を確認して、集中力を高めていけるようにしていました。
――「ハードワーク」、「ライフライン」という言葉も出ていましたね
そうですね。そういったところは今シーズンの柱になる部分なので。
――来週からは、同大、慶大、明大と、強豪校との対戦が続きます。どういった部分を意識していきたいですか
相手がどうこうというよりも、自分たちがやっている柱の部分、ディフェンスだったりスクラムだったりブレイクダウンだったりを数値でしっかり分析して、精度高くこだわっていきたいですね。勝った負けたという結果だけではなく、数値や精度にこだわってやっていきたいです。
――特にダブルタックルの率について、高麗大、青学大戦の数値はどうでしたか
高麗大戦は34%くらいで、青学大戦が32%くらいでした。良い数値ではあると思うんですけど、そのあとのプレーですね。タックルにいったあと、立ち上がるのが遅いので。ブレイクダウンで越えていったり、50cm前に出ることを意識して、ターンオーバーの回数をもっと増やしていきたいです。
――来週の同大戦に向けて、どんな準備をしていきたいですか
ディフェンスとブレイクダウンとスクラムの準備をしっかりしていきたいです。特に、きょうの試合に関してはスクラムですね。修正というよりも、強化していくことが大切だと思います。あとは、一週間常にハードワークし続けていきたいです。
WTB本田宗詩副将(スポ4=福岡)
――前半、BKでミスが何度か見られましたがBKリーダーとしてや副将として声掛けされたことはありますか
いままでセットプレーで圧倒してきて、いい球出しをしてこれたのですが、それが相手にスクラムをやられてしまって球出しのところでもたついてしまいました。それがBKにも影響してきて焦ってパスしてミスしてしまったなと思います。やっぱり強いチームに当たるとこのようなことは出てくると思うので、冷静に使えるスキルを落ち着いてやろうと声掛けをしました。
――2トライを挙げられましたが、振り返っていかがでしょうか
1トライ目は裏が空いてるというのが見えていたので、なかなか守っている状況をつくり出せないでいたので自分で打開しようという思いからいけました。2トライ目は今週からやっているサインプレーをうまくできて、練習通りの感じが出せたかなと思います。
――トライに対してのこだわりはありますか
BKリーダーとしても14番を背負っているということにしても、トライで結果で示すということが良いかたちだと思っています。チームが苦しい状況の中、得点できる選手はこのチームだと限られてくると思うので、そういった選手がしっかり得点していくことが勝利につながると思います。その点では先週自分がトライを取り切れなかったというのが敗因だったので、きょうはしっかり自分がトライを取ったので勝てたのかなと思います。
――その中で意識しているプレーはありますか
自分の得意な間合いで(ボールを)もらうというのをすごく意識しています。元からスペースがあれば一対一では抜けるという自信があるのでもらい方を意識してます。
――アタックはいつごろから取り入れるのでしょうか
ことしこだわるのがチームディフェンスなので、まずはそこを着手していきたいです。そこを完成しないからにはアタックというのもいけないので、春はディフェンスにずっとこだわって、アタックは夏合宿くらいから本格的に取り組んでいくと思います。
――次戦に向けての意気込みをお願いします
僕は福岡出身なのですが、同大には福岡出身の選手も多くて良い選手がそろっていて、いままでの試合では一番強い相手だと思うので自分たちのラグビーがしっかりできればいいなと思います。
プロップ鶴川達彦(文構3=神奈川・桐蔭学園中教校)
――試合の感想をお聞かせください
試合には勝てて良かったのですが、スクラムでやられてしまったので、すごく悔しかったです。
――強力なプロップ陣を擁する拓大とスクラムを組んだ感触はいかがでしたか
今までやってきたことが出せなかったというか、出させてもらえなかったという感じです。
――スクラムでの修正点はなにかありますか
味方のフッカーと連携が取れていなかったので、そこを修正したいと思います。
――ディフェンス面では、後半になるにつれて上手くフォーピットが機能しているように思えました。その理由などありましたら、お願いします
前半は少し慌ててしまって、思うように出来なかったのですが、後半はキャプテンを中心にフォーピットを意識しようと取り組んだ結果だと思います。
――ラインアウト成功率が前節の青学大戦に比べ、上がったように思えました。どのような修正をなさったのですか
基本的なジャンプやリフト、スローを修正しました。
――ご自身が元々BKだったこともあり、試合中に巧みなパスを放るシーンも見受けられましたが、どのようなことを意識してアタックに臨まれていますか
ポジションが変わっても今までやってきたことを変わらずやるのが自分の強みだと思うので、その強みをしっかり出していきたいと思います。
――次節に向けた意気込みをお願いします
同大もスクラムが強いと思うので、しっかり一週間で修正して臨みたいと思います。
NO・8宮里侑樹(スポ2=沖縄・名護商工)
――本日の試合を振り返ってみていかがでしたか
今週集中してやってきたのが(接点で)3歩前に出ることで、その部分はできたと思います。でも、個人的にはディフェンスの他の面では(タックルに入る際に)飛んでしまったりと、やってきたことがきょうは出せなかったなと思います。
――チーム全体ではいかがでしたか
良くもないですけど、悪くもなかったですね。どちらかといえば個人の課題だけです。
――スクラムで押されていてボールキープが大変そうでしたが、意識したことはありますか
事前に3番が強いということは聞いていて、実際にその通りでかなり大変でした。それでも自分の仕事はどんな状況でも(ボールを)出すことなので、それだけを考えていました。具体的には、その3番がすぐ押してくるので、できるだけ素早く正確にということを意識しましたね。
――アタックで宮里選手にボールが集められる場面もありましたね
そうですね。顔は出せたと思うんですけど、ビッグゲインとかそういったものはなかったのでそういったところは反省点ですね。
――前半の試合内容を振り返ってみていかがですか
前半は正直セットプレーで圧倒されてしまったというのがありました。そこから個人のミスも多かったですし、チームのミスも目立ちましたよね。
――後半は悪い雰囲気が払拭されました
やはりメンバーも変わったことで雰囲気が一気に変わりましたし、何と言っても後半はミスが少なかったのが大きかったと思います。ハーフタイムにやってきたことをしっかりやろうということと、ディフェンスの部分で今週しっかりやってきたことに集中してやろうという話をしたのでしっかりやることを決めて臨めたのも良かったです。
――後半の内容は振り返っていかがですか
やはり取り切りたいところで取り切れたというのがありますし、ディフェンスも留学生の体格のいい選手相手にしっかり二人で入れたというところが良かったですね。
――良い雰囲気を生み出した要因は何だったのでしょうか
BKの一次で取り切れたというのが大きかったです。やっぱりゴール前で取り切れたらムードも変わりますし、そういったムードがさらに次のプレーなどにも影響してくると思うので。
――日差しもかなり強かったですが、フィットネスはいかがでしたか
かなり暑くてきつかったんですけど、でもやっぱりそこはチームディフェンスなのでみんながやらなきゃいけないので頑張りました。
――来週の同大戦に向けてはいかがですか
これからどんどん(対戦相手の)レベルも上がってきますし、やってきたチームディフェンスで引かないというところと、アタックではゴール前に入ったら(トライを)取り切るという二つのことを、プライドを持ってやっていきたいと思います。
SO広瀬泰斗(政経4=東京・早大学院)
――きょうの試合はいかがでしたか
前日に拓大の選手表を見て、外国出身の選手が間違いなく重要な選手だと思いました。何度か当たってみましたが、スクラムを含めて拓大のFWの強さが印象に残っています。
――拓大の強力なスクラムが原因で、球出しが安定しなかった場面が多かったと思います
そうですね。スクラムが劣勢だとBKにボールがうまく供給されないので、苦労しました。CTBとコミュニケーションを取り合い、敵にあおられながらどうやってパスをつないでいくのか意識していました。
――前半はBKの連携がかみ合っていない印象を受けました
スクラムからのボールの供給が悪かったときは、どのようにパスを受けるのか、またどの位置にいればいいのかを意識して行動しました。パスを出す選手と受ける選手の間、それ以外の選手とも連携を取り合っていました。ミスが起きたときはBK全体のミスと捉えて修正しました。
――この意識が後半のアタックの修正につながったのですか
ハーフタイムでも話し合い、修正を加えていきました。練習でも何本か良いかたちでアタックできていたので、試合でも出していこうとチーム内で話していました。敵陣に入ったらパス回しを素早くして、継続して攻撃するようにしました。
――ディフェンスの内側を拓大の選手に抜かれる場面が多くありました
ディフェンスの強化を目標としていて、コーチ陣からも指摘を受けていたのですが、相手に抜かれることが多いということはディフェンスの精度がまだ甘いということですので、練習が足りていないと感じています。ブレイクダウンの攻防で、拓大からボールを奪うことが少なかったので、そこも課題ですね。しかし後半になるとFWが前に出てくれたおかげで、ダブルタックルに入る機会が多くなったことは、大きな収穫でした。
――キックの手応えは感じていますか
キックに関しては自分が一番責任を感じている部分です。FWに楽をさせるのが僕のポジションだと思うので、試合中は集中して蹴りました。しかし、まだ手応えは感じていません。
――攻撃を組み立てるときに何か意識していたことはありますか
特別何か決めていたわけではないのですが、先週の試合で負けてしまったので、拓大戦は勝つとする気持ちは強くありました。自分だけでなく、他の味方の選手からもチームに意見を発信してくれることが多くなったので、このことが今回の勝利につながったのではないかと思います。
――次の試合に向けて意気込みをお願いします
来週は遠征なので、コンディションを整えることと、キックの精度を高めること、そして終盤でFWの負担を減らすためにどの位置に立たせるのかを意識しながら、同大戦に臨みたいと思います。
フランカー加藤広人(スポ3=秋田工)
――復帰戦となりましたが、今まで欠場していた理由はケガでしょうか
そうですね。去年のシーズン中からずっと抱えていたケガの療養も兼ねていました。完全に良くなったので戻ってきました。
――久しぶりの試合でしたが、感覚はどうでしたか
チームの新しい戦術をビデオなどで確認していたのですが、実際にプレーしてみると自分がイメージしていたのとは違う部分があったりして大変でした。あとは感覚がまだ戻らないかなというイメージですね。復帰戦の割にはしっかり声を出すことができたので、悪くはなかったかなと思います。
――きょうはフランカーでの出場でしたがいかがでしたか
先週から少しずつ復帰し始めて、ずっとロックをやっていたのですが、きょう急きょフランカーでの出場になりました。高校や大学1年の時はフランカーをやっていたので、意外ととまどいなくプレーできたという印象です。
――今後はロックかフランカーかまだ分からないということでしょうか
そうですね。チーム状況に合わせてですね。
――体が大きくなったと思いますが、試合では生かすことはできましたか
きょうはあまり生かすことができなかったのですが、コンタクトの部分などはチーム内でやっている時はだいぶ楽になりました。見た目も含めていい影響はあるのかなと思います。
――拓大の強力なフォワードが相手でしたが、スクラムはどうでしたか
スーパーラグビーにも参加している3番の選手に好きなようにやられてしまって。序盤はボールキ-プもうまくできず、ペースをつかまれてしまったのですが、後半しっかり修正できたと思います。何本かペナルティーはあったのですが、マイボールをキープして結果的には逆転できたので、前半のうちにどれだけ修正できるかがこれからの課題だと思いました。
――モールに絡んでいるシーンが見受けられましたが、モールに関してはどのような意識でプレーしていたのですか
ディフェンスが本当は下に入るのですが、ボールが見えていたので思い切り上からいってみようと思っていったらうまく絡めて、結果的にターンオーバーというかたちになりました。
――来週の試合への意気込みを聞かせてください
何番で出るのか、試合に出るのかも分からないのですが、出場機会を与えられたら、運動量や前に出ること、セットプレーなど、自分に求められている仕事をしっかり全うして、勝利に貢献できるように尽力していきたいと思います。