今季、ラストイヤーにして赤黒に定着した男たちが数多くいる。今回は４年生を代表して、突破力が魅力のフランカー仲元寺宏行（社４＝広島・尾道）、ＳＯからの転向で開花したＣＴＢ久富悠介（文構４＝福岡・小倉）、積極的なアタックが持ち味のＣＴＢ盛田志（スポ４＝広島・尾道）、独特のステップでゲインするＷＴＢ門田成朗（法４＝埼玉・早大本庄）に集まっていただき、４年生の胸中を伺った。
※この取材は１１月４日に行われたものです。
「ワセダの代表なんだ」（久富）
アタックの鋭さでＡチームに定着した盛田
――４年生になりＡチームに定着するようになったと思いますが、プレッシャーなど気持ちの面ではいかがでしたか
仲元寺 去年はメンバーに入ることで精一杯だったので、緊張してあまり良いプレーができなかったです。今年は落ち着いてできているかなと思います。
久富 立大戦が初めての（関東大学）対抗戦で、４年目で初めてつかんだ舞台だったのですが、すごく緊張しいなので、もっと緊張するかなと思っていました。ですが、思ったよりもガチガチにならずに良い集中で臨めたかなという印象があります。
盛田 僕も仲元寺と同じで、逆に去年はすごく緊張していたんですけど、今年は意外とリラックスしていました。１戦目（立大戦）とかは自分がＡチームだということをすごく感じていたんですけど、自分のできることを考えて、実際通用もしたので、リラックスしてプレーできました。
門田 僕も試合に出ていない同期のことを思うとあいつらの分も頑張らなきゃなと思ってプレッシャーは感じますが、それが逆に良いプレッシャーって感じです。
――プレーしていない仲間の気持ちというお話が出ていましたが、皆さんやはり感じるところはありますか
門田 出ていないメンバーの事はみんなも言っていたと思うんですが、寄せ書きを帝京大戦の前にやってもらって。これまでは書く側だったのが書いてもらったのがすごくうれしくて、試合前にそれを見て志が泣きそうになっていたって感じです。
盛田 いや、泣いてねーわ！（笑）
一同 （笑）
久富 でも、あれいいよね。
――みなさんが大きな寄せ書きをもらうんですか
久富 はい。模造紙にメンバーが習字で試合に対する一文字と名前を書いて、そこへ夜に他の部員がこっそりクラブハウスにあがってきて、その文字の周りに言葉を書いてくれるんです。それを当日、試合前にみんなで見て気持ちを高めるんです。
――それは高まりますね。Ａチームは特に試合で校歌を歌う場面が多いと思うのですが、やはりあの場に立って歌うとこみあげてくるものがあるんですか
久富 部員席を見るとすごく感じるものがあります。ワセダの代表なんだという思いがバッと心の中に込み上げて、よし頑張ろう！ってなります。
――一つ上の代が抜けてチームの中に変化はありましたか
盛田 やはり３年生と４年生の差というのが、４年生になってすごく感じています。いままでは自分にベクトルを向けていて、自分のプレーのことを考えていればよかったのですが、４年生になってからは下級生に声をかけたり、周りを見てチームの雰囲気を大切にしていこうという気持ちがあります。いままでは無意識のうちに引っ張っていってもらっていたんだなと実感しています。
門田 その中でも去年の眞柄さん（眞柄厚希、平２７スポ卒＝神奈川・桐蔭学園）が逆にあんなに自分を貫いていたっていうのがすごいと思いました。そういう自分の良さっていうのも残せるのが一番良いのかなと思います。
――いちばん上で引っ張るというのは難しいですか
門田 そうですね。春に僕と志で戸惑った時期がありました。一平（岡田一平主将、スポ４＝大阪・常翔学園）も穣司（佐藤穣司副将、スポ４＝山梨・日川）もみんないない時があって。特にユニットに分かれた時には４年生が僕たちしかいなかったので、その時にどうやって引っ張っていくかというのを二人で考えていました。
――引っ張っていく中で皆さん大事にしていることはありますか
仲元寺 自分はしゃべるのが下手なので、プレーで引っ張っていけたらいいなとは思っています。
久富 僕は一平とか穣司とか、リーダーをうまく助けていきたいと思っています。高校の時にキャプテンをやっていた経験もあるので、先頭に立つ人が突っ走りすぎちゃうと他がついていきづらくなったり、逆に頑張りすぎると周りが不安に思ってしまったりすることも分かります。だから、一平や穣司にはあまり頑張らせすぎないように、Ａチームにいる他の４年生がサポートできたらいいなと思っていて、そのために何ができるかなというのは常に考えているつもりです。
――先ほどお話しにありましたが、ことしの岡田組はどのような印象ですか
門田 一平はすごく熱い男なので、最前線で体張っているのを間近で見て、自分も頑張らなきゃと思います。それと同時に私生活でも盛り上げてくれるようなキャラなのでキャプテンとして頼もしいです。
盛田 すごく真面目だと思います。ただ熱さというのがまだ足りないかなと。もちろんキャプテンとか熱い人は熱いんですけれど、チーム全体としては静かなので。それこそキャプテン一人を熱くさせているのかなと思います。
久富 このチームにはずば抜けてすごいプレーヤーがいるわけでもないし、昨年主力でやっていた４年生が抜けて実力が落ちてしまった部分もあるので、一平は部員が集まった時には必ず「一生懸命やろう、俺らにはそれしかないだろ」と常に言っています。やはりいまの岡田組はそれに尽きるのかなと思いますね。もっとみんなが必死に自分がやるべきことを考えてやっていかなければいけないのかなと思います。
仲元寺 盛田と同じで、みんなすごく真面目ですね。だから穣司や一平が熱い分周りがまだついていけてないのかなと思います。
――では春先から出ていたみなさんに伺いたいのですが、振り返ってどうでしたか
門田 春は難しい時期でした。ケガ人も多かったり、教育実習もあって選手がいなかったりして、勝てない試合があって難しかったです。
――チームとして大きな軸を作れずにいたという感じですか
門田 春はそうですね。
久富 一平がケガをしていなかったというのは大きいですね。方向性を示していくのが難しかったです。
盛田 俺がキャプテンやったりしてたからな（笑）
――盛田選手にとってキャプテンは難しく感じましたか
盛田 キャプテンは初めてだったので、めちゃくちゃ難しかったです。自分が初めてキャプテンした試合は高麗大戦なんですけれども、定期戦が始まって初めて負けてしまって。
――そこから夏、そして英国遠征もあったと思うのですが、振り返ってみていかがでしたか
門田 イギリスは楽しかったよね。
久富 すごく良い経験をさせてもらいました。
――本場でのラグビーは、得られるものが違いましたか
久富 色々な国のチームと試合ができたのが良かったです。自分たちより体が大きい人たちと試合ができたので。あとはオックスフォードの由緒ある場所に行ったりして、ラグビー以外での経験もさせてもらえて良かったです
盛田 プレーの面で言うと、良いプレーをすると周りがすごく盛り上がってくれて、それがやっていてすごく楽しかったです。
久富 チームの応援というより、ラグビーを見に来ているというのがすごく素敵でした。
門田 国民みんながラグビー大好きで、駅で迷っているときにも向こうから「ラグビーやってるの？」と話しかけてくれて、優しくしてもらいました。
――門田選手は英語が話せるということで、大活躍されたそうですね
盛田 おじさんとはよくしゃべってましたね。女の子とか同年代とは全く話さないのに（笑）。でも遠征では確かに役に立ちました。（笑）
一同 （笑）
――では遠征を終えて対抗戦が本格的に始まったと思いますが、印象に残った試合はありましたか
久富 筑波大戦、帝京大戦はチーム全体としてターゲットにしていました。勝ちを狙いにいった中で、自分たちは攻防で前に出ようと言っていたのに、逆に相手に出られてしまって。そういうことが直接的に負けにつながったので、チームとして立ち返らないといけないところが明確になりました。この２試合の負けを無駄にしないようにこれからの試合に向けてもう一度チームでまとまって勝ちに行きたいと思います。
――やはり筑波大戦、帝京大戦は大きなターニングポイントとして捉えていいのでしょうか
門田 そうですね。特に帝京大はターゲットにしていました。本気で勝ちにいったのが大敗してしまったので悔しかったです。
盛田 いまはもう帝京大戦の大敗でいっぱいになってしまっているので良くないですね。ただ負けていない部分もあると思うので、うまいことやられてしまったなと思います。
――対抗戦中に盛田選手と仲元寺選手はケガで試合に出られない期間がありましたが、見ていて感じたことはありましたか
盛田 連日けっこうハードなトレーニングをしていますし、疲れているのかなと感じたことはありました。僕らが入ることで盛り上げられたらと思っていて、復帰して後半から入るときは声を出すようにしていますね。
久富 僕も筑波大戦くらいからチームに元気がないというのは感じていて、貝塚（貝塚隼一郎、政経４＝埼玉・早大本庄）をＦＷの元気リーダーに任命しました。ＢＫは僕が意識的に盛り上げています。そこはやはりチームの課題だったのかなと思いますね。
仲元寺 外から他のプレーを見て自分だったらどうするかなどを考えたりして、自分のプレーも見つめ直せる期間だったかなと思います。
――先日帝京大戦のビデオを見たと伺いましたが、その時には具体的にどのようなお話をされたのですか
久富 インサイドプレーです。やっぱり内側を狙われているのが直接的に点数に関係しているのと、ミスにミスを重ねていることが、自分たちの勢いを手放してしまったことについて重点的に話しましたね。
仲の良い４年生
趣味の幅が広い門田
――では続いて、４人のお互いの印象について伺いたいと思います。まず、仲元寺選手についての印象はどうですか
門田 プレーに関して一言で言うと強いです。ランナーとしてもタックラーとしても強いです。
盛田 安定していますね。安定してずっと良いプレーができるので、ケガもしていなかったですし、ずっとＡチームでやっているというのがすごいと思います。あとは、普段から寂しがり屋なんですよね。
仲元寺 全然違うでしょ（笑）。
久富 いや、本当に寂しがり屋です。あとはイギリス遠征までは本当にケガもなかったので鉄人って言われています。性格も几帳面なので、ラグビーにもそういう部分が出ていると思います。
仲元寺 俺、几帳面かな？（笑）
――では久富選手の印象はどうですか
仲元寺 ラグビー面でも日常生活でもすごく真面目です。部屋もきれいです。
盛田 キチッとしていますね。きちんとする時にはきちんとしているので、そういう部分がラグビーにも出ていて安定しています。
門田 責任感が強い男です。同期の中でも悠介って良い男だよなって話題になるくらいです。でも実はきょう一日寮で何もしなかったっていう日もあるという（笑）。ラグビーでも本当に頼れる存在です。
――久富選手、３人の話を聞いていかがですか
久富 恥ずかしいですね。真面目って言うのはつまらないということでもあるので、もうちょっと遊びたいと思います。
一同 （笑）
――次に盛田選手の印象はいかがですか
門田 僕は志といちばん一緒にいると思うのですが、すごく男らしいと思います。ラグビーで言うと体をぶつけていきます。チームの為に体を張る男です。私生活ではお酒が大好きです。一緒にお酒を飲むとすごく気持ちいいですし、趣味も合うので、音楽や映画とかの話も楽しくできますね。
――どんな音楽を聴くのですか
盛田 彼（門田）から影響を受けたっていうのもあるんですけどね。/p>
門田 ７０年代のロックとか、もっと古い５０年代とかのロックンロールの話ですね。
――久富選手と仲元寺選手は盛田選手の印象についてどうですか
久富 さっき門田も言ったんですけれども、男らしいです。熱い気持ちを人一倍強く持っているので、ラグビーの時は本当に熱くて激しい男です。また、同じＣＴＢということもあって、お互い切磋琢磨（せっさたくま）して良い刺激になっていると思います。
仲元寺 元気だなと思います。ラグビーも一生懸命やっているし、遊びに行くときは遊んでいるし、何事にも全力で元気です。
――盛田選手、お話聞いていかがですか
盛田 そうですね。まあ、元気なんですかね。（笑）もともとそういう熱いのが好きなんですけれども、今年は特に熱く元気にっていう部分を意識してやっているので、それがみんなに伝わっていて良かったです！
――最後に門田選手の印象についていかがですか
仲元寺 ラグビーで言ったら、面白いです。見ていてワクワクするプレーをしてくれます。私生活ではいつもロックンロールの話をしています。部屋でギターとか弾いているんですよ。
久富 こだわりが強いというか、自分をすごく持っています。ラグビーでも動画を見てステップを研究したり、練習終わった後にウエイト場でひとりで体幹トレーニングをしていたり、あまり周りに見せずにやっているのがすごくかっこいいなと思います。日常生活でも、音楽の話や服など自分のスタイルを持っていて、門田に影響を受けている人がけっこういるんです。
盛田 門田は親友なんですけれど、僕も影響を受けている人の一人です。プレーに関してもステップについて相談したりしますし、ラグビーでも私生活でも、影響を受けていないことはないのかな、という感じです。（笑）
――ステップについてお話ありましたが学んで覚えていくんですか
門田 主にｙｏｕｔｕｂｅとか見て研究していますね。
――４年生の仲についてはどうですか
一同 本当仲いいよね。
久富 みんなが仲のいい学年で。グループがあったりはよくあるんですけど、派閥とかは全然なくて。学年会とかもやりますし。
――よく遊びに行く方はいらっしゃいますか
久富 ここの４人は全員揃ったことはないですけど形を変えて遊びに行ったりはしますね。
盛田 これが本当に深い仲なのか、浅い仲なのかは分かんないんですけど本当に仲はいいですよ。
――考え出すと終わりが見えない感じがしますね
久富 何を持って仲がいいとするかっていう（笑）。
一同 （笑）
――寮で後輩を同部屋にするときに４年生が選ぶと聞きました。皆さんの部屋のメンバーと選んだ理由を教えてください
門田 僕は山口（山口和慶、スポ３＝福岡）です。池本（池本翔一、スポ４＝愛知・千種）の部屋に前から就活とかの相談をしに行っていて、池本の部屋のメンバーがヨリ（ＳＯ杉本頼亮、スポ２＝京都・桂）と山口だったので、この二人のどっちかにしようと思っていました。どっちでも良かったんですけど、ヨリはよくテレビ見ててうるさいって言われていたので、静かにしてくれそうな山口を選びました（笑）。
――少し静かさがほしいと
門田 そうですね。僕も部屋では勉強とかするので静かなほうがいいかなと。
――ギターも弾きますしね
門田 まあギターもそうですね。
盛田 つまり趣味に口を出さない人が欲しかったと（笑）。
――他のみなさんはどうですか
盛田 僕は４月から入ったので前期は部屋がもう決められていて。メンバーがいま話題の宮里侑樹（スポ１＝沖縄・名護商工）だったのですけど、部屋が汚すぎて（笑）。僕は掃除は好きなんですけど、もうちょっと自分できれいにできる人が欲しいなと。それを考えて江副希典（社３＝佐賀工）にしましたね。僕の趣味にも何も言いませんし。
久富 僕は桑野（桑野詠真、スポ３＝福岡・筑紫）です。４月から入ったんですけど後期に部屋替えをするときも、詠真のままでいいかなと思って。詠真は気を使えるいい後輩なので、全然嫌なことはないです。ただ体感温度が違うので夏にクーラーのリモコンの争奪戦になるんですけど（笑）。嫌なのはそれくらいです。
仲元寺 僕は一番部屋で静かにしてくれそうな鶴川（達彦、文構２＝神奈川・桐蔭学園中教校）を取ったんですけど、気は利かないですね。
一同 （笑）。
仲元寺 あと、朝練を今年からやっているんですけど、僕も鶴川も朝に弱いので２人で一緒に遅刻みたいになっちゃって（笑）。それで一時期は部屋替えられそうになったんですけど、この頃はしっかり起きてますね。
――みなさんは普段部屋にいるときどんなことをされるんですか
盛田 門田に教えてもらうようになって、ちょっとギターを弾いていますね。あとは他の部屋に行って喋ったりしていますね。
――ワールドカップもちょうどありましたがみなさんはご覧になりましたか
盛田 リアルタイムで見ました。南アフリカ戦を現地で生で観ました。
――見た感想はどうですか
久富 すごかったね。自分たちとは遠い感じがしました。
――イギリスに行ったときも現地特有の雰囲気みたいなものはありましたか
久富 もうみんなが祝福してくれて。南アフリカのサポーターの人達が出口まで花道を作ってくれました。僕らは別に勝った選手じゃないのに、ハイタッチとかしてくれて。ああこんな雰囲気なんだなと思いました。
――向こうでの試合後にもアフターマッチファンクションみたいなものがあると思いますが、対抗戦の後のファンクションでは何をされているのですか
仲元寺 軽食が用意されててそれを食べなら話をしたり、レフリーとかが試合の総評を言ったりマンオブザマッチを決めたりして、あとは部歌を歌って終わりという感じです。
「ここからワセダも伸びる」（門田）
ラストイヤーに懸ける久富（左）と仲元寺
――先日帝京大戦を終えたばかりですが、何かこれからチームで力を入れていこうということはありますか
仲元寺 精度、こだわり、判断というのを後藤監督（後藤禎和監督、平２社卒＝東京・日比谷）が提示して。いまやっているプレーから変わることはないんですけど、そこでこだわっていこうとか、判断のいるプレーを混ぜていこうとかいうことを言っています。
――自分たちの良い部分は残しつつ、もっと精度を上げていこうということですね
一同 そうですね。
――個人として力を入れたいことはありますか
仲元寺 僕は最近ケガから復帰したのは言い訳にできないのですが、ＧＰＳで走る距離を出すときに、最近走れていないなと思って。高強度速度っていうのがあるんですけど、その割合が前よりも低いので、スタミナとかをもう一回取り戻していきたいと思ってます。
久富 一次の攻防をチーム全体としても、ＢＫとしてもフォーカスしてやってきているので、ＣＴＢとしてとにかく前に出て激しいタックルをすることを、これからもいままでと変わらずにこだわって追求していきたいと思います。
盛田 あと１ヶ月くらいしかないので、インパクトというか、人々の記憶に残るプレーを一つでも多くできたらいいなと思います。
門田 門田がいたらディフェンスしやすいなという声かけとかですね。小野澤宏時さん（元日本代表ＷＴＢ、現キヤノン）に教えてもらってるんですけど、小野澤さんのような選手になりたいなと思っています。
――早慶戦が控えていますが、慶大の中で注意するや意識する選手はいますか
盛田 ＣＴＢの田畑万併ですね。僕は１年生のとき下のチームだったんですけど、その時から対面になることが多くて。向こうも僕の名前を知っていますし、僕も向こうの名前を知ってるみたいな感じで軽くは意識してたのかな。それで僕もいまＡチームに入っていて、向こうもＡチームなので、お互いよくここまで来たなって感じで意識しますね。
――明大で意識する選手はいらっしゃいますか
久富 ＣＴＢの松浦康一ですね。中学で同じチームだったので。対面になったら負けたくないなというふうには思っています。
――早慶戦、早明戦に関する思い入れはありますか
門田 僕の早大本庄高の恩師が４年生のときに赤黒を着られなくて、その方が早慶戦に出たら人生が変わるかもよとおっしゃっていたので、自分のためにも出たいし、その人のためにも出たいというのはあります。
盛田 去年は早慶戦の前の週にメンバーから外れてしまって出られなかったので、今年は絶対出たいという感じですね。観客も多いですし、ほめられて伸びるタイプなので（笑）。見てもらえる人が多いと頑張れます。
久富 小さい時はテレビで、大学に入ってからも見てはいたのですが、ピッチに立ったことはないので。雰囲気とかどれくらい緊張するのかとかは想像もつかないんですけど、かといって気負いすぎずにいつも通りやれたらいいと思います。
仲元寺 早慶戦は去年もベンチには入っていたんですけど、点差の関係もあり、監督からの信頼も無くて出してもらえなかったので。今年は去年の早慶戦で勝ち切れなくて、自分も出られなかったということも含めて、爆発できたらと思います。早明戦については新人早明戦のときに大敗してるので絶対に負けたくないです。
――最後に次の早慶戦に向けての意気込みをお願いします
盛田 帝京大戦では実際点差は開いてしまって危機感は持っていますけど、それほどうろたえてはないです。やることは明確ですし。相手のほうが対応力は上だと痛感はしましたけど、通用する部分はもっとこうしたらいいって感じで。本当に少しの差だと思います。そこを詰められれば僕らのチームも変わってくると思いますし、まだここであきらめるようなことではなくて、これから全然上り詰められるとは思います。安心して見ていただければなと。
久富 タックルでとにかく前に出るという部分で、早慶戦も早明戦もチームを勢いづけられたらと思います。それが自分の仕事なので。
仲元寺 ボールキャリーでもタックルでも、自分の持ち味を全部出して常に前に進み続けるというのを意識して、試合に臨みたいです。あとはそれほど気負うことなくいつも通りの自分のプレーをして、チームの勝利に貢献したいです。
門田 早慶戦、早明戦は何が起こるか分からないと昔から言われているので。ここからワセダも全然伸びると思いますし、この２戦を勝って優勝に向けて頑張っていきたいと思います。
――ありがとうございました！
（取材・編集 井上陽介、高柳龍太郎、田々楽智咲）
昨年の尾道高対談で披露された『尾道ポーズ』を４人で！
◆仲元寺宏行（ちゅうげんじ・ひろゆき）（※写真右）
１９９３年（平５）７月３１日生まれ。１７９センチ、９４キロ。広島・尾道高出身。社会科学部４年。ポジションはフランカー。一つ一つ真面目に答えていただくなかで、朝は苦手という意外な一面が判明しました。レギュラーに定着して初の早慶戦ということで、大活躍を期待しています！
◆久富悠介（ひさとみ・ゆうすけ）（※写真中央右）
１９９３年（平５）６月６日生まれ。身長１８０センチ、体重８６キロ。福岡・小倉高出身。文化構想学部４年。ポジションはＣＴＢ。実は昨年行われたハーフ団の対談の中で、平野航輝選手（平２７スポ卒＝現トヨタ自動車）から「絶対に今後も上がってくる」と言われていた久富選手。予言は見事的中していますね！
◆盛田志（もりた・こころ）（※写真中央左）
１９９３年（平５）５月１９日生まれ。１７６センチ、８６キロ。広島・尾道高出身。スポーツ科学部４年。ポジションはＣＴＢ。どんな時も全力！対談したメンバー全員が認める熱い男。盛田選手のピッチに響き渡る掛け声と、熱い気持ちがチームの元気の源になっているのですね！
◆門田成朗（もんた・なるあき）（※写真左）
１９９４年（平６）２月１５日生まれ。１６９センチ、７８キロ。埼玉・早大本庄高出身。法学部４年。ポジションはＷＴＢ／ＦＢ。得意の英語を生かし英国遠征でも大活躍を見せた門田選手。今度は若い方とも英語でコミュニケーションを取れるよう、応援しています！