「厳しい試合になるとは思っていましたが、正直この点差には驚きや悔しさがある」(CTB岡田一平主将、スポ4=大阪・常翔学園)、「これが結果なのかなというのをすごい痛感するゲーム」(NO・8佐藤穣司副将、スポ4=山梨・日川)。筑波大戦での敗北をふまえ、帝京大に向けて焦点を当ててきた。しかし、現実は厳しい結果が残った。終始ボール所持で圧倒され、77点差の大敗。92失点は、早大の関東大学対抗戦(対抗戦)史上ワースト記録を更新するスコアだった。
「前線を重視していこう」(WTB門田成朗、法4=埼玉・早大本庄)。試合の立ち上がりは良いかたちだった。事前に想定していたように、前に出るアタックを体現。FW陣の踏ん張りで近場をこじ開けパスを展開する。5分、SO浅見晋吾(スポ4=神奈川・桐蔭学園)が左中間20メートルからPGを成功させ先制。しかし、その直後左に展開され7点を献上すると、主導権は帝京大へ。両WTBのゲインや早大の裏をかいたテクニックのあるキックパスを機に得点を積み重ねられ、27分までに21点差に。早大が意地を見せたのは30分過ぎ。本来のSHから急きょWTBとして起用された山岡篤樹(教4=東京・本郷)のビッグタックルを起点に、ゴールライン際まで詰め寄るものの、得点には至らず3−36で前半を折り返した。
対抗戦初スタメンで奮闘した山岡
何とか食らいつきたい後半。運動量が落ち、ディフェンスの穴が目立ち始めると、たちまち4失トライを許す。それでも26分、ラインアウトから粘り強く展開し、フッカー貝塚隼一郎(政経4=埼玉・早大本庄)がフィールド中央でブレイクを果たすと、最後はCTB盛田志(スポ4=広島・尾道)がフィニッシュ。くわえて35分、帝京大2つ目のシンビンによる数的有利の状況で、フランカー宮里侑樹(スポ1=沖縄・名護商工)がモールで押し込んだ。それでも、反撃はここまで。相手の勢いを止めることはできず、後半だけで56得点を許し、15−92でノーサイド。早大は終始プレッシャーを受けてしまった。
失点に肩を落とす岡田(左)と佐藤穣
ペナルティーの数で言えば、帝京大は13に対し早大は8と下回る。また、シンビンで数的有利となる場面は2度もあった。それだけチャンスがあったにも関わらず、77点という大きな差。違いはどこから生まれるのか。それは帝京大の要所でペナルティーをせず、マイボールキープを保ち続ける強さ。そして、「やること一つ一つに迷いがない」(ロック加藤広人、スポ2=秋田工)と評価するプレーとの差にあるのだろう。対抗戦も残り3試合。「負けたらもう後がない」(ロック桑野詠真、スポ3=福岡・筑紫)。全国大学選手権に向けて、一つ一つが重大な意味を持つ試合を控える。個々、そしてチームとして課題を洗い直し、次戦へ。早大フィフティーンは前を向くのみだ。
(記事 高畑幸、写真 近藤廉一郎、桝田大暉、東哲也)
☆藤田、7人制日本代表に選出
4月の東京セブンズでも活躍を見せた藤田
日本ラグビー協会は7人制ラグビーアジア予選香港大会のメンバーを発表し、早大の副将・藤田慶和(スポ4=東福岡)が選出された。15人制のラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会でも活躍を見せた藤田は、今春の代表合宿が始まる以前には7人制にも挑戦。セブンズワールドシリーズにも出場し、7人制ラグビーでも実績を残していた。W杯から休む間もなく挑戦が続くことになるが、以前当会の取材に対し五輪に出場することも夢と語っており、自らの手で夢への扉をこじ開けてみせる。
大会は11月7、8日に香港で開催される。10チーム中優勝したチームのみリオデジャネイロ五輪の出場権を獲得できる。15人制のW杯での勢いそのままに、7人制日本代表も続けるか、こちらも目が離せない。
関東大学対抗戦 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | スコア | 帝京大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
0 | 2 | T | 6 | 8 |
0 | 1 | G | 3 | 8 |
1 | 0 | P | 1 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
3 | 12 | 計 | 36 | 56 |
15 | 合計 | 92 | ||
【得点】▽トライ 宮里、盛田 ▽ゴール浅見(1PG)、広瀬(1G) | ||||
※得点者は早大のみ記載 |
早大メンバー | |||
---|---|---|---|
背番号 | 名前 | 学部学年 | 出身校 |
1 | 佐田 涼祐 | 社3 | 東京・早実 |
後半14分交代→16石川 | |||
2 | 貝塚 隼一郎 | 政経4 | 埼玉・早大本庄 |
3 | 千葉 太一 | 教3 | 東京・早実 |
4 | 加藤 広人 | スポ2 | 秋田工 |
後半35分交代→19山口 | |||
5 | 桑野 詠真 | スポ3 | 福岡・筑紫 |
6 | 宮里 侑樹 | スポ1 | 沖縄・名護商工 |
7 | 仲元寺 宏行 | 社4 | 広島・尾道 |
後半11分交代→20池本 | |||
8 | 佐藤 穣司 | スポ4 | 山梨・日川 |
9 | 杉本 峻 | 商3 | 東京・早実 |
10 | 浅見 晋吾 | スポ4 | 神奈川・桐蔭学園 |
後半24分交代→21広瀬 | |||
11 | 山岡 篤樹 | 教4 | 東京・本郷 |
12 | 久富 悠介 | 文構4 | 福岡・小倉 |
後半9分交代→22盛田 | |||
13 | ◎岡田 一平 | スポ4 | 大阪・常翔学園 |
14 | 門田 成朗 | 法4 | 埼玉・早大本庄 |
15 | 黒木 健人 | 教2 | 宮崎・高鍋 |
リザーブ | |||
16 | 石川 敬人 | スポ4 | 茨城・茗渓学園 |
17 | 峨家 直也 | 商1 | 兵庫・報徳学園 |
18 | 柴田 雄基 | 文2 | 愛知・千種 |
19 | 山口 和慶 | スポ3 | 福岡 |
20 | 池本 翔一 | スポ4 | 愛知・千種 |
21 | 広瀬 泰斗 | 政経3 | 東京・早大学院 |
22 | 盛田 志 | スポ4 | 広島・尾道 |
23 | 滝沢 祐樹 | 基理4 | 福島 |
※◎は主将、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷) |
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月1日現在) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
帝京大 | 早大 | 明大 | 慶大 | 筑波大 | 青学大 | 立大 | 日体大 | |
帝京大 | * | 〇92-15 | 11/15 14:00 秩父宮 |
〇89-10 | 11/29 14:00 上柚木 |
○108-12 | ○110-7 | 〇92-10 |
早大 | ●15-92 | * | 12/6 14:00 秩父宮 |
11/23 14:00 秩父宮 |
●25-45 | 〇52-17 | 〇57-12 | 11/8 12:00 敷島 |
明大 | 11/15 14:00 秩父宮 |
12/6 14:00 秩父宮 |
* | 〇42‐10 | 〇26-0 | 〇83-5 | 〇90-0 | 〇77-6 |
慶大 | ●10-89 | 11/23 14:00 秩父宮 |
●10‐42 | * | 〇33-23 | 12/6 14:00 熊谷 |
〇80-10 | 〇66-12 |
筑波大 | 11/29 14:00 上柚木 |
〇45-25 | ●0-26 | ●23-33 | * | 〇50-17 | 〇55‐12 | 11/14 14:00 江戸川 |
青学大 | ●12-108 | ●17-52 | ●5-83 | 12/6 14:00 熊谷 |
●17-50 | * | 11/14 14:00 三ツ沢 |
〇57-10 |
立大 | ●7-110 | ●12-57 | ●0-90 | ●10-80 | ●12‐55 | 11/14 14:00 三ツ沢 |
* | 11/29 12:00 上柚木 |
日体大 | ●10-92 | 11/8 12:00 敷島 |
●6-77 | ●12-66 | 11/14 14:00 江戸川 |
●10-57 | 11/29 12:00 上柚木 |
* |
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、熊谷は熊谷ラグビー場、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場、江戸川は江戸川区陸上競技場。 |
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月1日現在) | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | チーム | 試合 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失 | トライ |
1 | 帝京大 | 5 | 5 | 0 | 0 | 491 | 54 | 437 | 73 |
1 | 明大 | 5 | 5 | 0 | 0 | 318 | 21 | 297 | 26 |
3 | 慶大 | 5 | 3 | 0 | 2 | 199 | 176 | 23 | 30 |
3 | 筑波大 | 5 | 3 | 0 | 2 | 173 | 113 | 60 | 26 |
5 | 早大 | 5 | 3 | 0 | 2 | 149 | 166 | -17 | 22 |
6 | 青学大 | 5 | 1 | 0 | 4 | 108 | 303 | -195 | 16 |
7 | 日体大 | 4 | 0 | 0 | 4 | 38 | 292 | -254 | 4 |
7 | 立大 | 5 | 0 | 0 | 5 | 41 | 392 | -351 | 6 |
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。 |
コメント
後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)
――本日の試合の振り返りをお願いします
本日の帝京大戦は早大としては、いまできる最大の準備をして臨んだつもりでした。しかし結果から言うと、相手が一枚も二枚も上であり、予想以上のプレッシャーを受け、大敗になってしまったということですね。
――早大の攻撃のかたちが帝京大にそのままやられてしまった点については、どのように考えていますか
一人一人の個々の能力ももちろんあると思いますが、やはり向こうのFWのディフェンスによってこちらが下げられてしまう、寄られてしまう状況を想定以上につくられてしまったということですね。
――山岡篤樹選手(教4=東京・本郷)の起用法の意図について教えて下さい
現状の戦力の中で勢いや能力を含めて決断しました。もともとのSHの特徴を生かした戦術を準備してきましたが、なかなかうまくはいかないですね。
――いまの率直なお気持ちを聞かせて下さい
前回の筑波大戦と同様、下を向いている暇はありません。残された時間で、できる限りのことをして全国大学選手権、その前の日体大戦、早慶戦、早明戦に向けてやっていくだけと思います。
CTB岡田一平主将(スポ4=大阪・常翔学園)
――試合を終えた感想を聞かせてください
厳しい試合になるとは思っていましたが、正直この点差には驚きや悔しさがあります。選手の戦いぶりを見ると一生懸命戦ってくれましたし、あとは個々で一生懸命頑張った分、下を向かずに、勝利に向けて胸張って戦いたいです。
――記者会見で準備をしてきたというお話がありましたが、どのような準備をしてきたのですか
特に意識したのはエリアマネージメントで、相手のフィジカルが強くサイズもあるなかで、エリアが大事なので準備してきました。あとはゴール前でどうやってトライまでつなげるかというところでミーティングを重ねてきました。
――山岡篤樹選手(教4=東京・本郷)をSHではなくWTBで起用したことで、ダブルSHのような狙いもあったのですか
さっき話したゴール前でどうトライを取るかというところで、篤樹のSHとしてアグレッシブなプレーは生きてくるのかなということもありましたし、選手のケガの関係もあったので、戦術と人数の兼ね合いで篤樹がベストかなという判断です。
――プレッシャーが強かったというお話もありましたが、どのようなところで感じましたか
僕がボールキャリアーとして持ち込んだときの強さ、そこからのダブルタックルとブレイクダウンにおいて、想像していたよりプレッシャーがありました。
――筑波大戦よりもディフェンスで前に出ていましたね
そこは状況判断も必要ですよね。前に出る分ギャップを狙われますし、数的不利な状態で思い切り出ても帝京大はうまいので外に大きく振られてしまったので、状況判断して前に上がるか面を揃えてブレイクダウンに集中するのか、練習したいです。
――大外が余られる場面が目立ちましたが
FWのショートサイドなど、フェーズを重ねるごとに人数が削られて、外にスペースができてしまい、帝京大の王道のラグビーにはまってしまいました。そこでBKが数的不利でも止められるような上がり方やタックルの仕方があったと思うので、状況判断していいバランスを取っていくべきだと反省しています。
――チームを今後どのように立て直していきたいですか
下向いてる暇はないので、次の日体大、慶大、明大と全勝できるよう、ひたむきに練習して、少しでもレベルアップして試合に挑めるように頑張りたいです。
NO・8佐藤穣司副将(スポ4=山梨・日川)
――どういったモチベーションで帝京大戦に臨まれましたか
すごくいい準備はできていて、あとはそれを信じてやるだけというモチベーションで、あとは絶対に勝つという強い気持ちを持ってみんなで試合に臨みました。
――試合を振り返っていかがですか
いい準備はできたものの、これが結果なのかなというのをすごく痛感するゲームになりました。
――フィジカルでの差というのは感じられましたか
2人で入れている時は止められてはいるのですが、そこでうまくずらされたり相手のアタックやオプションの使い方で一対一を作られたりした時は結構行かれてしまうシーンが多く、そこを常に数で勝っていけるようにならなければいけないなと思いました。
――今回もモールを積極的に組まれていましたがどう評価されますか
筑波大戦では全然組めなかったリモールもできるようになり、ラインアウトモールからもトライを取ることができたのでそこは評価してもいい点なのかなと思います。
――ターンオーバーの多さについてはどのように捉えられていらっしゃいますか
しっかり前に出るという部分で、ずっと2アクションといって、ボールキャリアーが倒れてからの2アクションを意識してきたのですが、うまくそこが機能しないのと、サポートプレーヤーをはがし切れないというのが原因で、帝京大の強さとうまさが出ていたのかなと思います。
――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
チームの4年生であり、チームのリーダーでありながら本当に不甲斐ないプレーを連発してしまったなと思っています。タックルのところでは僕が抜かれたところから起点になったトライが何本もありましたし、そこは修正して次に向かわなければいけないと思っています。下を向いていてもこのまま終わってしまうので、試合も続きますし、一戦一戦目の前の試合を向いてどんどんレベルアップして修正していけたらと思います。絶対に諦めずにやっていれば結果はついてくると思うので、決してみんなでマイナスに思うようなことではなくて、結果が出ていないということで自信を持てずにいるところがあるので、日々の練習の積み重ねで自信を得ていけたらいいと思います。
――チームで最も改善していきたい点は
ここで筑波大と帝京大と続いて、結果こういったかたちで終わってしまったのでチームとしても、下のチームも勝てていない状況で下を向いていてしまうかもしれないのですが、そこで絶対に諦めずにもう一回上を向いて自分たちのやってきたことを信じるだとか、仲間を信じるだとかをして、ここで諦めたら終わりなのでしっかり自信を持ってチームをしっかり鼓舞し続けたいと思います。
――最後に次戦に向けての意気込みをお願いします
一戦一戦、目の前の試合でレベルアップしていくことが大事だと思うので、日体大戦も自分たちがやってきた事をしっかり遂行して勝ち切りたいと思います。
プロップ佐田涼祐(社3=東京・早実)
――帝京大戦を振り返っていかがですか
帝京大戦を目指して練習してきました。しかし、点差、試合内容など反省すべき点が多かったと思います。
――帝京大戦に向けてどのような意識で試合に臨みましたか
試合に出られない選手からの寄せ書きを見て気持ちを高めました。メンタル面もフィジカル面も最高の状態で試合に臨みました。
――スクラムはどう感じましたか
セットプレーで崩していきたいと思っていましたし、スクラムで押していこうとしましたが、ターンオーバーされる場面もあり、スクラムも相手に押されてしまい、残念です。
――後半にモールでトライを決めた時、どのように感じましたか
モールはチームで準備してきました。試合中に一本しか決めることができず、数をこなす必要があると思います。しかし、一本取れたのは大きな収穫だと思います。
――FWのこの試合の動きはどう感じましたか
悪くはなかったと思います。もっとBKを助けたり、FWで攻めたりするべきだったと思います。
――今回の試合で見えた課題は何でしょうか
スクラムのツメが甘いこととタックルでもっと圧力をかけることだと思います。
――次回の試合に向けて、意気込みを聞かせてください
スクラムの改善とフィールドでどのようにプレーするか反省して、次に生かしたいと思います。
フッカー貝塚隼一郎(政経4=埼玉・早大本庄)
――惨敗という結果となってしまいましたが
悔しいという一言に尽きると思います。
――この帝京大戦へ向けてはどのような準備をしてきましたか
本当にできる限りのことを全て整えて臨もうということで、チーム全体でさまざまな話をして、戦術を練ってやってきたんですけど結果この点差なので、悔しい気持ちはありますが、これからも続くので下を向いている暇はないですね
――試合の入りに関しては良かったと思いますが
そうですね。そこも準備してきたことなのでいい流れでいけたと思うんですけど、やっぱり少しずつ引いてしまうところであったり自分たちのミスもあったりして、ちょっとずつちょっとずつゲインされて崩された感じですね。
――フィジカルの面に関してはどのように感じていますか
そんなに圧倒的にやられている印象はなかったので、もっとできたのかなという感じはあります。
――ラインアウトスローは貝塚隼選手自身の強みを出せていたように思いますが
ラインアウトは良かったと思うんでけど、セットプレーの一つであるスクラムの本当に大事なところでターンオーバーされてしまったので、そこは詰めていかないといけないところですね。
――チームとしては足が止まってしまっていましたが
そうですね。自身は筑波大戦の時よりも動けていなかったんですけど、それはビデオを見て反省したいと思います。
――この試合を受け、まずどのようなことを反省していきたいですが
スクラムの大事なところの一本をしっかり結果を出すというところで甘さがあったので、そこを修正していくこと、今回の帝京大戦へ向けて準備というのを大事にしてきたのでそれは今後も継続していきたいです。
――今後、関東大学対抗戦も終盤を迎えますが
そうですね。いまは悔しいという気持ちしかないのでなにも考えられないんですが、前を向いていきたいと思います。
――最後に今後に向けて意気込みをお願いします
一日一日を大事にして日々成長していけるように、全力で取り組んでいきたいです。
プロップ千葉太一(教3=東京・早実)
――この試合を振り返っていかがですか
チームとしてこの1週間準備してきたんですけど、しっかり点差がついてしまったという形ですかね。
――帝京大と実際に戦ってみて、どのような印象を持たれましたか
コンタクトもできて、セットプレーもすごく安定していたので、その点ではすごく収穫になりました。
――スクラムの調子はいかがでしたか
すごく良かったと思いますよ。でもまだ局面局面で勝てていないのでここから修正していきたいと思っています。
――試合中に身体を痛められてましたが、その後の試合には影響がありましたか
いや、なかったです。なんとか大丈夫でした。
――帝京大と一番差がついてしまったと感じたところは何だとお考えですか
やはり1つ1つの精度だと思います。取り切る力というのが、帝京大にあって早大にないものだと思います。そこを頑張っていきたいです。
――来週の日体大戦に向けての意気込みをお願いします。
まだ終わりじゃないので。来週の日体大は遠征になりますけど、言い訳は出来ないので、しっかり準備して臨みたいと思います。
ロック加藤広人(スポ2=秋田工)
――本日の試合の振り返りをお願いします
帝京大戦に向けてしっかりと準備はしてきましたが、出せない部分が多かったです。すごく悔しいです。
――結果をどのように捉えていますか
準備はしてきたつもりでしたが、自分らが出せなかったり、不足していたりする部分もあったと思います。単純に相手が上であった部分も正直多かったと思います。悔しいですね。
――加藤選手自身で帝京大とは今季2戦目でした。改めて強いと感じた点はどのようなところですか
一対一はもちろん強いと思います。やること一つ一つに迷いがないことが上であると感じました。
――チームの今後の課題とは何でしょうか
ディフェンスやアタックでは、もっと前に出ていく意識ですね。敵陣に攻めていてもトライにつながらない場面もあったので、その場面では取り切らないといけないですね。
――筑波大戦の修正も含めて準備されてきたと思います。具体的に教えて下さい
帝京大さんのサインプレーの研究や、僕らの強みを伸ばすことにフォーカスしてきました。
――個人的な面で修正していくべき点は何でしょうか
最近パフォーマンスが落ちているので、タックルの精度や運動量を上げていくことです。
――対抗戦の残り3戦に向けて、意気込みをお願いします
来週の日体大戦の試合に向けて、しっかりとリカバリーをし、出てきた課題を修正し、一つ一つできることをしてチームとしても個人としても良いパフォーマンスをできるようにしたいです。
ロック桑野詠真(スポ3=福岡・筑紫)
――試合を終えて、いまの率直な気持ちを教えてください
この帝京大戦をターゲットにして準備をしてきたので、正直この点差(77点差)というのはショックですね。
――この試合で出た課題はなんですか
ディフェンス、アタックの部分で課題はたくさんあると思います。
――ディフェンスについては具体的にはどういった部分でしょうか
帝京大は強い相手なので、二人でディフェンスしなければいけなかったのですがそれができなくて。もっと寝て、起きてという動きを速くしていかないとそういうディフェンスはできないと思います。
――アタックについてはいかがでしょうか
ブレイクダウンでプレッシャーがかかると球出しも遅れてしまうので、そういうところから間合いを詰められてしまったというのがありましたね。
――ラインアウトは成功率100パーセントでしたね
そうですね。しっかり研究して、準備してきたので、そこの部分に関しては良かったと思います。
――モールについてはいかがでしたか
前半に組んだ時から感触としては良かったので、もっと狙いにいったら良かったかなと思います。
――モールでのトライもありました
そうですね。理想のかたちではなかったのですが、トライを取れたということは良かったと思います。
――ラインアウトでモールの核をずらして組む場面がありましたが、用意していたプレーだったのでしょうか
そうですね。帝京大戦のために用意していました。
――この試合で感じた帝京大との差はどのような部分でしたか
いつもと変わらない部分ですかね。フィジカルというだけではなく、ひとりひとりの上手さ、しつこさ、強さ、精度の部分の差を感じました。
――逆に帝京大に対して自信になった部分はありましたか
やっぱりセットプレーですね。やる度に安定してきていると思います。そういうところでもっと五分五分ではなく勝っていけるようにしていければワセダの流れに持ってこられると思います。
――スクラムも安定していましたね
そうですね。一本ターンオーバーされたんですけど、安定はしてきていると思います。
――筑波大戦の後からはどのように準備してきましたか
切り替えていこうと。Aチームのメンバーで毎日ミーティングをして、コミュニケーション取って、ミーティングの中で戦術を詰めてきました。なので、この試合で結果を出してなんとか切り替えようとしていたのですが、帝京大戦もこのように大敗してしまって、結果が出ずにつらい時期ではあります。
――リーダー陣として、この状況をどう打開していきたいですか
ハードワークというか、ハードな練習をしているので、あとは結果、自信をつけていきたいですね。
――来週の日体大戦に向けてはどういう準備をしていきたいですか
シーズン終盤になるので、一戦一戦を大事にしていきたいです。負けたらもう後がないので。練習から小さな積み重ねにもっとこだわってやっていきたいです。
フランカー宮里侑樹(スポ1=沖縄・名護商工)
――この試合の結果をどのように受け止めていますか
結果的には大差で負けてしまいましたが、FWはモールで取るところは取れたので収穫もあったと思います。自分の課題とチームの課題が見つかった試合でした。
――帝京大戦に向けてどのような練習をしてきたのですか
1人目は低く入ってからのダブルタックルを意識していたのですが、自分も受けてしまう部分が多かったので、そこが課題ですね。
――どのようなことを心掛けて試合に臨んだのですか
キャリアでは強く前に出るのと、低くいく部分を意識しました。
――アタックが良かったと思いますが、ご自身のアタックを振り返っていかがですか
1回抜くことができたのでそこはよかったと思うのですが、ボールをもらう回数が少なかったですし、そこは修正していかなければいけないと思います。
――U-20日本代表候補に選出されましたが、心境を聞かせてください
まだ候補なので何があるか分からないのですが、やはりこのように目をつけてもらえるのは嬉しいことなのでプラスに考えて、代表に選ばれるようにがんばりたいです。
――次の試合への意気込みをお願いします
今回の試合で課題が見つかって、直せるところもたくさんあるので、そこを修正したいです。あと、もっと体を当てていきたいです。
フランカー仲元寺宏行(社4=広島・尾道)
――試合を振り返っていかがですか
ゴール前に行けた所でトライを取り切れなかったり、ディフェンスの所で受けてしまったりする部分があると、こういう結果になってしまうのかなという試合でした。
――帝京大のフィジカルについてはどう感じましたか
圧倒的なフィジカルの差はもう相手の体を見ても分かるので。それに勝つためには、2人目の寄りだとかブレイクダウンの激しさ、テクニックがいると思うんですけど、そういう部分でも負けていましたね。
――ケガからの復帰となりましたが、体の調子はいかがですか
完全な状態ではないんですけど、気にならない程度です。もうラストシーズンなので、プレーもしながら治していくという感じで何とかやっています。
――次の試合に向けての意気込みをお願いします
引きずっていても仕方がないので。あとは気持ちを切り替えて、きょうやられた所はしっかり修正して、ディフェンスもまた一から頑張っていきたいです。
SH杉本峻(商3=東京・早実)
――この試合を振り返っていかがでしたか
チームとしてすごく準備をして挑んだ試合だったのですが、結果は大差で負けて、個人的にも全然良いプレーができなかったので、悔しく情けないです。
――具体的にはどのような準備をしていましたか
Bチームが完ぺきに帝京大のアタックをやってくれて、僕らはそれに応じたサインを出しプレーするなど、毎日ミーティングをかかさずに突き詰め万全な状態で臨みました。
――この試合のコンセプトは
できるだけ敵陣でプレーすることです。蹴って、チェイスして、粘り強くタックルし続けて相手に蹴らせてマイボールにする、というのを意識していました。
――後半でBKの展開からトライにつながるシーンがありましたが、前半とはどう変わりましたか
BKの前にFWのブレイクダウンの部分が変わったのだと思います。前半は相手がエネルギッシュな状態で、こっちのボールが出てこなかったのですが、後半はテンポよく出るようになったのでそれが要因だと思います。
――SHのプレーをできる選手が3人いましたが、特殊なプレーやシステムはありましたか
敵陣のところで、(岡田)一平さんが僕のところに入ったり、ラインアウトから(山岡)篤樹さんと(岡田)一平さんを動きながら使ったり、本当は僕がやらなければいけないのですが、機動力の面で首脳陣からしたらお二人を使いたいということで、動いてもらいました。
――次の日体大戦に向けて一言お願いします
情けない試合が続いていているのですが、一平さんも言っていたように下を向いてる時間は無いので、前を向いてしっかり修正して、次いい試合ができるようにしたいです。
SO浅見晋吾(スポ4=神奈川・桐蔭学園)
――完敗に終わった試合全体を振り返っていかがでしょうか
帝京大戦に向けてかなり準備してきたんですけど、全てにおいて帝京大が上でしたね。
――具体的にどのような点を入念に準備してきたのでしょうか
本当に全てにおいてで、キックやラインアウトなど全部に関して何をやるか、どうするかをチーム全員でミーティングしてやってきました。できたところもあったのですが、(やってきたことを)出せなかったことが悔しいです。
――15-92という大差がついた要因はどのようにお考えでしょうか
全部が上回っていたなと。タックルもブレイクダウンも全部帝京大が一枚も二枚も上手だったことがこの点差になった原因だと思います。
――SOとして、どのような試合展開に持ち込もうと臨みましたか
ゲームプランは間違いなく「敵陣でやろう」ということを言っていました。攻められるところも攻めずにキックオプションに変えたので、敵陣でプレーしようというゲームプランでした。
――実際の感触はいかがでしたか
相手が下がっている中で蹴るのは自分的にあまり好きではないのですが、それでも練習してきました。プラン的にはできたのかもしれないですが、成功はしてないです。
――後半に向けてチームではどのような修正をかけましたか
ボールキャリアーが悪いということで、ボールキャリーする人は責任をもって前に出るということと、自分としては引き続きボールを前に蹴るというプランでいきました。
――この試合で見えたチームとしての課題はどのような点でしょうか
コーチとしっかり話すということで、もう一回考え直すことは考え直して、後の試合に向け修正していきたいです。
――浅見選手個人としてはいかがでしょうか
間違いなく精度に関わってくるので、80~90パーセントではなく100パーセントにしたいです。
――次戦に向けて抱負をお願いします
精度にこだわってやるだけです。
WTB山岡篤樹(教4=東京・本郷)
――WTBでの起用でしたが、手応えはいかがでしたか
WTBの動きなどは分かっていたので、それを再確認するかたちでやろうと思っていました。でも実際にやってみるとボールのもらい方や走り方、ディフェンスでの声の変え方など細かいところが違って。2週間ほど練習していたのでそのお陰でなんとかなったという感じです。
――起用の狙いは何だったのでしょうか
思い切りの良いディフェンスとアタックでチームを活気付けてくれと言われました。それはSHでやっている時も自分の持ち味だったので、続けてやろうと心がけてやりました。
――スクラムによっては山岡選手がボールインされていましたが、その基準は何だったのでしょうか
僕が(サインプレーを)やるかやらないかですかね。僕を使うサインの場合は僕がボールインするという感