わずかに届かず、大東大に惜敗

ラグビー男子

 毎年恒例、菅平での夏季オープン戦。夏の初戦となる大東大との一戦に臨んだ早大は、試合の大部分でリードを保ったものの、終盤に2トライを献上し逆転を許してしまう。試合終了間際に逆転のチャンスが訪れるも、相手の気迫の前に一歩及ばず。33-36で惜敗した。

  前半4分、ラインアウトから左につながれ、いきなり7点を先制され出鼻をくじかれた早大。しかしそのすぐあとだった。相手のペナルティーからラインアウトを形成。そこからモールで押し込み、最後はフランカー宮里侑樹(スポ1=沖縄・名護商工)が抜け出してゴールを割る。25分には再びトライを奪われたものの、敵陣でのディフェンスでプレッシャーを与えペナルティーを誘うと、最後はラックからロック桑野詠真(スポ3=福岡・筑紫)が密集を飛び越えて中央にトライ。14-12とこの試合で初めてリードを奪った。39分にもモールでじりじりと攻めたところから再び宮里が持ち込み、早大は前半を21―12で折り返した。

的確なエリアマネージメントを見せた横山

 続く後半、ペナルティーからのラインアウトを起点に再びモールを作ると、ここもFW陣が押し切り、宮里がこの日3本目のトライを挙げる。ただ、これで28-12としたところから、大東大BK陣のパワーのあるランへの対応に苦しみ、立て続けに2トライを奪われてしまう。中盤は幾度も得点機を演出したが、詰め切ることができず、早大はなかなか流れをつかめなかった。それでも、27分にSH吉岡航太郎(スポ2=国学院栃木)のロングパスを受けたFB鈴木亮(教4=神奈川・桐蔭学園)がゴール左隅にねじ込み33-22。試合は決まったと思われた。ところが34分、敵陣でのラインアウトからスローミスを拾われると、そのまま大きくゲインされ失トライ。その直後にも相手の個の力に圧倒され、またしても走りきられ終了間際に33-36とまさかの逆転を許してしまう。ロスタイムは相手ゴールライン前での猛攻を続けたが、大東大の粘りの前に最後は早大のノックオンでノーサイド。惜しくも昨季のリベンジを果たすことはできなかった。

Aチーム初スタメンとなった桑山

 個人の力で勝る相手に対し、守っては「1人で止めに行かず、2人で止めに行くなど、合宿中やってきたことができなかった。」とNO・8佐藤穣司ゲームキャプテン(スポ4=山梨・日川)は振り返る。また、攻めてはSO横山陽介(スポ2=神奈川・桐蔭学園)の長いキックで相手陣内に攻め込むシーンは多かったものの、最後の精度に欠けていた。個の力で優れた相手への対応やゴール前の集中力。今回の試合で見つかった課題を生かし、次の帝京大戦でどこまで食い下がれるか、注目だ。

(記事 井上陽介、写真 八木瑛莉佳、三佐川唯)

夏季オープン戦
早大 スコア 大東大
前半 後半 得点 前半 後半
21 12 12 24
33 合計 36
【得点】▽トライ 桑野、宮里3、鈴木亮 ▽ゴール 横山(4G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
佐田 涼祐 社3 東京・早実
貝塚 隼一郎 政経4 埼玉・早大本庄
  後半0分交代→16鷲野    
千葉 太一 教3 東京・早実
加藤 広人 スポ2 秋田工
桑野 詠真 スポ3 福岡・筑紫
宮里 侑樹 スポ1 沖縄・名護商工
仲元寺 宏行 社4 広島・尾道
◎佐藤 穣司 スポ4 山梨・日川
吉岡 航太郎 スポ2 国学院栃木
10 横山 陽介 スポ2 神奈川・桐蔭学園
11 門田 成朗 法4 埼玉・早大本庄
12 久富 悠介 文構4 福岡・小倉
13 桑山 聖生 スポ1 鹿児島実
14 勝浦 秋 スポ3 愛知・千種
15 鈴木 亮 教4 神奈川・桐蔭学園
リザーブ
16 鷲野 孝成 基理1 神奈川・桐蔭学園
※◎はゲームキャプテン、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷)
コメント

後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)

――試合を振り返っていかがですか

見ての通りですね。外国人選手を止められなかったのが全てだと思います。

――試合のテーマは何ですか

この合宿でやろうとしていたワセダの戦い方というものが、できた部分もあるのですが、突破力の高いプレーヤーに防御を破られてしまって少しでもほころびができるとリカバーできないという地力不足が出た試合でした。

――できた部分は何ですか

SO横山(陽介、スポ2=神奈川・桐蔭学園)のキックによって敵陣でやる時間が春に比べて格段に長かったのですが、結局敵陣でのセットプレーの精度を上げていこうという部分であれだけミスが出てしまうと、やはり流れが失われるので自分たちのアタックの精度を上げていきたいです。

――モールからのトライが多くありましたが、こだわっていますか

ある程度練習で時間を割いていることなので、この合宿の試合でこだわるのはいいと思います。

――桑山聖生選手(スポ1=鹿児島実)をCTBで起用した意図はどのようなものですか

最終的にどこでとは決めていないですが、いろいろ試してみたいという段階ですね。

――フィットネスについてはどのように考えていますか

この合宿でも継続して走っているのですが言い訳にならないですね。それで疲れが出ているのか、それともまだ体力が足りないのか、もう少し見極めていきたいです。

――春はどちらかというとフィジカル面を重視していたと思いますが、現在はフィットネスとどちらを重視していますか

両方ですね。フィジカルの強化も継続していきたいですし、それに加えて走る練習もたくさんやっているので、しんどいことはしんどいのですが、言い訳にはならないです。

――その他合宿での仕上がりについてはいかがですか

できている部分もあるがまだまだの部分もあって、強くて大きな相手と対戦したときの精度が駄目だということが判明したので、継続してやっていきたいです。

――帝京大戦についてどのように考えていますか

帝京大はパナソニックに快勝したみたいなので、春よりも強いと想定して、できる準備をして戦いに臨みたいですね。

NO・8佐藤穣司ゲームキャプテン(スポ4=山梨・日川)

――この試合にチームではどのような目標を持って臨みましたか

合宿中ずっとやってきたことをやろうということと、本当に勝ちにこだわって勝ち切ろうとやってきました。

――この試合を振り返っていかがでしたか

ディフェンスの隙と言いますか、1対1の単純な精度などがまず反省点として挙げられます。また一次でのミスがありましたが、そこの精度を本当に高めていこうと言っていたところでもあったので、やろうと言ってきたことができなかったのが大きな敗因だったかなと思います。

――相手の外国人選手に苦戦していた印象ですが

外国人選手が中心でくるというのは分かっていたので、それに対して1人で止めにいくのではなくて2人で止めにいくなどそういったところができていなくて、かなり走られてしまったのかなと思います。

――試合終了の場面を振り返っていかがでしたか

最終的に僕のミスで僕がいけないのは間違いないのですが、相手のWTBが僕に詰めて来たので、そこで僕が味方WTBにパスをして2対1になってWTBがトライというイメージはできていました。しかしWTBが上がってきておらず、パスをやめた時に強いタックルを受けてボールを落としてしまったという感じでした。うまくいかないこともあるので、そこでしっかり対応できるように強いプレーをしていけたらと思います。

――チームの反省点を教えてください

練習の中での精度や一つ一つのプレーのこだわりを持ってやっていかないと駄目だなというのを改めて実感しました。

――合宿中チームで重点を置いて強化している点は

チームとしては3つあって敵陣での継続の部分と自陣でのセットプレー、エリア重視といったところをやっています。ですがきょうは敵陣にいるのに一気に走られるといった場面がすごく多くて、まだまだその方針の部分がしっかり意思統一ができていないのかなというのはあります。

――ご自身ではどういったところに重点を置かれていますか

もちろんチームとして重視した部分と、後はきょうは勝ちにこだわったにもかかわらず結果が全てなので、次につなげられるように練習を行い、試合もあるので次に向けてフォーカスしていきたいです。

――戦術面に関しても何かトレーニングされていますか

戦術はまだ特に大きく変わっているところはないのですが、細かいところの精度を高めていかなければいけないなというのは思っています。

――次戦の帝京大戦に向けてはいかがですか

練習が全て出ると思っているので、練習からミスもたくさんあったのでそれをしっかり改善して帝京大戦に向けてしっかり調整していきたいです。

プロップ佐田涼祐(社3=東京・早実)

――試合を通してスタミナ面はいかがでしたか

春シーズンよりはフィットネスの練習もやっていたので、春シーズンほどきつくはなかったです。

――スクラムに関してはどのように感じましたか

前半はコントロールできたのですが、後半入ってきた大東大の1番(本間優)に対して特に3番側が対応しきれていなかったのが問題かなと思います。

――ブレイクダウンは相手と互角だった印象がありますがいかがでしたか

そのような場面もあったと思うのですが、チームとしてはもっと激しいブレイクダウンを求めていたので足りなかったかなと思います。

――FW全体としての動きはどのように感じましたか

練習していたモールの部分は良いところが出せたのではないかなと思います。後半になって疲れてきてスタミナが足りなくなって、ディフェンスに対してもプレーがおろそかになってBKに迷惑かけたなと思います。

――夏合宿で主に取り組んでいる点はありますか

朝早くからスクラムをたくさん組んでいるので、スクラムの面で色々と注力していたのですがそこも上手くできないところがありました。モールも毎日練習しているのにやり切れなかったのがあるなと。まだ詰め切れるところがあると思います。

――帝京大戦に向けて修正点はありますか

僕が深く関わっているのはスクラムとモールの部分で、スクラムは押され方についてどう修正するかを話し合って、モールはもっと強く組んでいきたいと思います。

――帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

セットプレーを安定させて、チームに貢献していきたいと思います。

フッカー貝塚隼一郎(政経4=埼玉・早大本庄)

――試合全体としてはいかがでしたか

チームの中で自分の役割を全うしようと臨みましたが、もっとできたという反省があります。セットプレーの安定させることだったのですが、前半だけでしたがもっと徹底できたかなと思います。

――ラインアウトスローに関してはどう感じますか

スローは問題なかったのですが、サイン出しの面で意思疎通が足りなかった部分もあったので、その点は詰めていきたいです。

――試合の中で修正を試みた点はありますか

ラインアウトはできたのですがスクラムは合わなかったです。コミュニケーションを密に取っていかなければいけないと思います。

――この試合の中で自分出せたものは

タックルは最低限はやらなければいけないので、一本入れたのはあったのですけど、飛び込んで抜かれてしまうこともあったので、そこは反省です。

――大東大のフィジカルに関しては

外国人選手には体格では劣っているので、そこをダブル、トリプルで当てていかなければいけないところを、一人に任せてしまって、それで対応していこうとしていたので、そこでダブル、トリプルで当てる意識を付けていきたいです。

――コンディションはいかがですか

合宿も途中からの参加なので、皆に足りてない部分があるので、もっともっと上げていきたいです。

――まだ万全ではない状態ですか

そうですね。

――この夏合宿で強化したい点は

スクラムですね。一対一の勝負で負けないように強化していきたいです。

――次週には帝京大との試合ですが

セットプレーは100%安定させることが必須条件なので、そこには全力で取り組んでいきたいです。

――最後に今後に向けて抱負をお願いします

まだまだチームも発展途上にあるので、ここから毎日レベルアップしていって帝京大に勝てるようにしていきたいです。

プロップ千葉太一(教3=東京・早実)

――夏季初戦となりましたが振り返ってみていかがですか

終盤に点を取られてしまったので、何とも言えないですね。この試合に関しては悔いしか残らないです。

――終盤に取られた理由としてはフィットネス不足が大きいのでしょうか

7月からフィットネスに力を入れてきたので、フィットネス不足というよりは、強い外国人選手に対して2人目3人目のタックルの弱さが最後に出たからだと思います。

――ライバルの帝京大にもマルジーン・イラウア選手など外国人選手が在籍していますが、そこに向けてはどのような対策をすべきだと思いますか

帝京大の選手はより高いレベルなので、FWのマルジーン選手などに対して、密集サイドで前に出て止めたいと思います。

――この試合で体を当てた印象を聞かせてください

昨年はボコボコにされたのですが、今回は対等以上に渡り合えたと思います。

――スクラムについては優勢に見えましたが手応えはいかがですか

前後半でレフリーが代わったり早大のフッカーが代わったりしたためアジャストに問題がありましたし、終盤の大事なところでチームとしてやってきたことができなかったです。

――ゴール前ではモールなどFWにこだわっていましたが、初めから決めていたのですか

ゲームプランとして決めていました。ゴール前22メートルくらいで一度リモールするということを夏合宿の前から練習していて、初めて実践で試して効果は出たかなと思います。

――今後もリモールは武器にしていこうと思いますか

いけるところはいきたいと思いますし、相手を寄せるという意図もあるので続けるかなと思います。

――合宿では戦術の落とし込みをしているということでしたが、到達度はいかがですか

チームの夏の目標が『Build the team』ということになっています。試合で出たようにディフェンスがまだ甘かったりしますし、FWにかんしても外国人選手が来るとディフェンスで受けてしまうので、そのようなところがまだまだです。

――翌週の帝京大戦に向けてはある程度フォーカスしますか

ターゲットにしているので、ある程度フォーカスします。どれだけいまの自分たちがやれるか試せる機会だと思いますし、勝ちにこだわって挑みたいです。

――帝京大戦のカギを教えてください

コンタクトの部分ももちろんですが、セットプレーですね。ラインアウトがこの試合で取れなかったので、今度こそ取って、スクラムも安定させていいボールを供給したいと思います。

ロック加藤広人(スポ2=秋田工)

――本日の試合を振り返っていかがですか

相手に好きなようにやられて負けてしまいました。僕自身も持ち味の運動量など、まだまだ足りていない部分が多かったと思います。結果を受け止めて、ビデオなどで分析し修正していきたいと思います。

――強力な外人選手を擁する大東大のフィジカルの感触について教えてください

僕はこれまでU-20日本代表で、外人選手と体を当ててきていた経験がありました。そのため、大東大さんのフィジカルが特に強いとは感じなかったです。ただ、タックルに入る回数などはそこまで多くなかったので、押されてしまった感じは残ります。

――スクラムの際に後ろにはフランカー宮里侑樹選手(スポ1=沖縄・名護商工)が出場されていました。連携はいかがでしたか

僕も1年時にAチームで出場した際に、スクラムを組んで内側から先輩に声を掛けていただいて、引っ張ってもらう安心感がありました。そういうことをふまえて、僕からも積極的に声を掛けていくようにしていました。僕は昨年の経験を生かして引っ張っていかなければいけないと感じています。

――密集に集まる場面が多くありました。そのことはご自身で意識していることでしょうか

チームのテーマとしてリモールを挙げています。リモールのコールが掛かったら、早く反応できるように心掛けていました。

――夏合宿での個人的なテーマはありますか

春シーズンは遠征でチームにいなかったので、早くチームの戦術にフィットしていきたいと思います。

――来週の帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

昨年の夏の対戦では大差で負けていますし、秋以降でも対戦する機会はあると思うので、現時点での自分の力を最大限に発揮できればと思います。

フランカー宮里侑樹(スポ1=沖縄・名護商工)

――今回の試合を振り返っていかがでしたか

練習で行っていたモールについては、FWで結構トライが取れたのでそこは良いところだったと思います。ただ後半はゲインセットが遅かったり、FWが走れなくて自分のところで止められなかったりしたことが課題でした。

――合計3トライを挙げられていましたが、そちらについてはいかがですか

あくまでもモールからのトライだったので。前の先輩方がしっかり組んでくださっていて自分は置くだけだったので、大事にトライしました。

――大学では初トライということでよろしいでしょうか

はい、多分そうです。

――外国人選手とのマッチアップで感じたことはありますか

強いのは試合前からわかっていたので、受けないで下に入る意識をしていました。ですが全然まだできなかったのです。

――今回の試合で見つかった修正点はありますか

まずはフィットネスの部分です。大きい相手でも低く、強く入るタックルができるようにしたいです。後はブレイクダウンをもっと強くしていきたいです。

――初めての夏合宿ですが、調子はいかがですか

きついですけれど結構充実していて、良い夏になっています。

――何か夏合宿で強化したい部分はありますか

やはりフィットネスの重点的に強化していきたいです。

――帝京大戦への意気込みをお願いします

帝京大はもっと体が大きいと思うので、まず練習でやっていることをしっかり出して、低くタックルを入るように頑張りたいです。

フランカー仲元寺宏行(社4=広島・尾道)

――試合全体を振り返っていかがでしたか

この合宿の練習通りのことしかできなかったかなと。良いプレーがあってもミスが出て、流れが継続できないところが多かったです。

――個人としてはいかがでしたか

タックルとかジャッカルを狙っていたんですけど、きょうは全然駄目だったので、そういうところは帝京大戦に向けて修正していきたいです。

――モールを含め、FW陣の息が合っていたように見えましたが、何か意識したことはありましたか

ユニットごとに分かれたときに、ゴール前だったらリモールでと今日は決めていて、そこの意思統一ができていたので、この部分が良かったと思います。

――最後に次の試合に向けての意気込みをお願いします

夏合宿の最終日が帝京大戦で、きょうパナソニックに勝ったと聞きました。強いと思いますが、気持ちの面で負けないように頑張りたいです。

SH吉岡航太郎(スポ2=国学院栃木)

――この試合の振り返りをお願いします

合宿では今回の試合に向けてずっと練習してきていて、BKのスタートやスクラムからのアタックなどを重点的にやってきていたのですが、そこでミスが多かったです。あともう一つのポイントが、相手のキーマンの外国人選手を止めるということだったのですが、それができなかったのが敗退した理由だと思います。

――個人的なプレーを振り返ってみていかがですか

スクラムのセットプレーからのアタックを練習してきたのですが、SHからのパスが一番大事なのにかかわらず相手に見切られてしまいみした。なのでそこを修正していきたいです。あとは僕が後ろから見ているからコントロールをしなくてはいけないのですが、そこができなかったですね。

――この夏で吉岡選手自身が強化していきたいと思っているところはどこですか

まずはパスが一番ですね。

――次週の帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

帝京大は全員きょうの外国人選手のように強いので、ディフェンスでは引かずに、アタックではミスしないようにして成功率を高めていきたいです。僕のパスからいいアタックができるようにします。

SO横山陽介(スポ2=神奈川・桐蔭学園)

――試合内容を振り返っていかがですか

BKがミスしてはいけないところでミスしたのが大きくて、そこでゲインしきれなかったことが敗因です。

――ハーフタイムではどのようなお話をされましたか

サインのチョイスは合っているから、もっとBKが精度をしっかりするということと、相手の外国人選手を一人ではなくてみんなで止めようということを話しました。

――外国人選手の突破に連続失トライを許す場面もありましたが、どのように対応しようと考えていましたか

いかれなくてもいい場面で突破されてしまうというのがあったので、もっと集中力を高めていきたいです。特にフリーキックからトライをとられたのはもったいないので、僕を含めて常に気を張り続けてやっていかないといけないかなと思いました。

――集中力を高めるというのが本日の試合での課題だったのでしょうか

ミスも含めて集中力があって外からのコールがあったらもっと良くなるので、疲れたときの集中力が必要なのかなと思いました。

――キックでゲームを動かす場面も多かったと思いますが、意識されていたことはありますか

ポジションを取っていこうと話していたので、そこはまあまあできたかなと思います。

――キックの精度に関してはいかがですか

ゴールキックを最後1本外してしまったので、あそこからでも入れられるようにしないといけないなと思います。

――合宿の練習での調子はいかがですか

合宿の半分が終わったのですが、すごく早いです。早く感じるので、充実しているのかなと思います。

――合宿で重点的に行っていることはありますか

ワセダがやりたいラグビーの徹底をチームで練習しています。何をするかということをみんなで共通理解させて、いろいろな状況においてもできるようにやっています。

――帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

目標はワセダのやりたいラグビーをやるということだけです。そういう風にできるようにSOの僕がしっかりコントロールしてやっていきたいと思います。

WTB門田成朗(法4=埼玉・早大本庄)

――この試合を振り返っていかがですか

FWが勝ってくれていたのに、BKのせいで負けてしまったという感じですね。

――試合の中で意識したことはありますか

BKとしては、スターターを一番意識していたのですけど、それが全然できなくて、結果的にFWに迷惑をかけてしまいました。

――逆転負けを許した要因をどのように考えていますか

BKのミスのせいです。

――守備面についてはいかがですか

外国人選手に行かれすぎてしまいました。1人目が抜かれるのは仕方ないのですけど、2人目3人目の寄りが遅くて、安易に行かれてしまうところを修正できなかったのが悪かったです。

――外国人選手と体を当てたことで、帝京大戦に生かせることはありそうですか

ホセア・サウマキ選手(大東大)に当たって、本当にびっくりしました。ほお骨が折れるかと思うくらい強くて。でもそんなこと言っていても帝京大には勝てないので、僕らは低く、恐れずにやるしかないかなと思います。

――合宿ではどんなことに取り組んでいますか

結構BKで練習する時間が長いので、そこでスターターの精度を高めていこうとしているのですが、中々試合では出せないですね。

――チームの雰囲気はいかがですか

雰囲気としてはすごく良いです。練習の合間も「早くセットしよう」という良い雰囲気があって、練習は良いと思います。

――この合宿で、門田選手自身が強化していきたい部分は何でしょうか

守備ですね。桑山(聖生、スポ1=鹿児島実)とか鈴木亮(教4=神奈川・桐蔭学園)とか他にも良い選手がたくさんいる中で11番に定着するために、安定感を見せて手堅くトライが取れるような選手になりたいです。

――帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

帝京大と確実に戦えるチャンスはあと2回しかないですが、勝つために全てを懸けているので勝ちにいきたいと思います。

CTB久富悠介(文構4=福岡・小倉)

――まずこの試合はいかがでしたか

BKの一次攻撃のところでミスが続いてしまって、FWが前に出ている中で精度の部分ですごく低かったのが直接の敗因かなと思います。

――いま話にもありましたが、FWのモールでの得点が目立っていましたが、その点はチーム内で共有していたのでしょうか

そうですね。敵陣に入ってFWが優勢に立っていたので、そこでしっかりエリアマネジメントしてFWを前に前に出せたのは良かったと思います。

――逆にBKでのイージーミスはどのようなところに問題があったのでしょうか

練習中からそこは言われていた部分で、BK全員でその部分は共有してスターターの精度は常に意識高くやっていこうとしていたのですが、その部分のレベルがまだまだ低いということを実感したので、そこをもう一度改めていきたいなと思います。

――相手の大東大は個の力でトライを奪ってきましたが、相手の印象はいかがでしたか

強い相手のキープレーヤーに対して1対1の場面をつくり過ぎてしまったので、一人一人が疲れた時でも後半のきつい場面でも、全員で組織プレーをやることへの意識を高めていかないと思いました。

――BKの面からも得点を増やしていきたいところですが、夏合宿で手応えを感じる点はありますか

スターターもうまくハンドリングミスなくやれれば、しっかり前に出られるという実感といいイメージはあるので、そこをもっともっと精度を高めて出していきたいと感じています。

――夏合宿ではどのようなテーマを持って臨んでいるのでしょうか

最初は「Build the team」ということでチームの組織力を上げるために全員がフィットネスからハンドリングスキルまで、全員でワセダのチーム力を上げていこうとやっています。

――少し体が大きくなった印象を受けましたがご自身としてはいかがでしょうか

でもまだまだ相手の強いプレーヤーや大東大の外国人選手に当たり負けしているのですが、僕らが目指すところは帝京大なのでそこに(焦点を当てて)もっともっと強いフィジカルトレーニングとコンタクトスキルを上げていきたいと思います。

――これだけの練習量を積んでいるとやはり疲労もピークに達しているのではないでしょうか

そうですね。でもシーズン入ったら試合も続くので、きつい時にどれだけリカバリーしながら自分の体を動かせるかを自分に厳しく追求していきたいと思います

――いよいよ来週は帝京大戦ですが、いまの帝京大をどのように分析していますか

とにかく強いFW、強いプレーヤーがどんどん前に出てきて、そこで一歩引いてしまうと相手のペースでどんどん前に出られてしまうので、とにかく前に出て夏合宿で意識している前に出るディフェンスということを全員で共有してやっていきたいと思います。

――ご自身が出していきたい持ち味はどこでしょうか

とにかくディフェンスですね。やっぱり前に出て前に止めるという、FWがしっかり前に出ている中でBKがチームを前に出せるように特にCTBで体を張ってやっていきたいです。

CTB桑山聖生(スポ1=鹿児島実)

――この試合はいかがでしたか

序盤は点を取られてしまったんですけど、その後はしっかりチームでやってきた強いプレーを出して流れは持っていけたかなと思いました。でも後半はやはり外国人選手に対して、自分たちの甘さが出たり、一人一人のプレーの精度やフィットネスというのが落ちていったのが、敗因につながったのかなと思います。

――初めてのAチーム出場でしたが、どんな意気込みで臨みましたか

CTBというポジションだったのですが、普段あまりやっていないポジションだったので、自分の中でも結構不安がありましたが、そこは割り切ってやってみたつもりです。でも結果としてついてこなかったので、もう一度自分のプレーを見つめ直したいと思います。

――話は変わりますが、なぜ早大へ入学したのでしょうか

もともと早大に入ろうと思ったのは、父親がラグビー部ではなかったのですが、早大卒だったので小さい頃から身近にワセダのスポーツがあって、駅伝、早慶戦や早明戦を応援していました。それでワセダを昔から意識していて、さらにラグビーを始めてからワセダが強いことも知っていたので入りたいと思いました。

――1年生での出場ということで周囲からの期待も大きいのではないですか

大学生なのでそこまで学年は意識せず、チームとして勝ちに貢献できるようにやりたいと思っているので、学年にカベを感じるようにはしていないです。

――先輩とのコミュニケーションは取れていますか。また早大の雰囲気はいかがですか

春シーズンはU-20日本代表などであまりいなくてコミュニケーションがそれほど取れていなかった部分があるのですけど、夏合宿前、7月くらいからしっかり練習に参加できて春よりはコミュニケーションが取れるようになったと思います。でもやはり細かいコミュニケーションでのミスがきょうの負けや自分の悪いプレーにつながったと思うので、もっと大事にコミュニケーションを取っていきたいと思います。早大の雰囲気は練習時間内にきちんと集中して取り組むということが自分が入って感じたところです。

――CTBはいつから取り組んでいるのでしょうか

初めてです。夏合宿からやっています。

――試合ではボールタッチが多かったですね。自分から意識して取り組んだ点は

普段持ちすぎてしまい外までボールを持っていけないことが多いので、結構早めにボールを外に渡していたんですけど、それが逆に裏目に出て、前を見て自分の前のスペースに進めなかったというのが悪かったところです。

――これまでの合宿ではどんな練習をしてきましたか

今季のチームが目指していることの形を完全にパーツパーツでやってきて、それを形にしていくというのをこの2週間の目標にしてきました。

――今後の合宿ではどんなところを鍛えていきたいですか

CTB、WTB、FBのどこをやるのかわからないですけど、どこでやっても大丈夫なように、コミュニケーションと状況判断をもっと上げていきたいなと思います。ボールスキルとしてはやはり、パスのレベルが全然低いので、そこも上げていきたいです。

――次回は帝京戦ですが意気込みを聞かせてください

帝京大は大学日本一で、昨年はトップリーグにも勝っているチームです。そういうチームに対してどれだけ引かずにやれるか、そしてワセダとして大学日本一を取らなきゃいけないと思っています。そのためにまず春もやって、夏が2回目の対戦ということで、春から夏でやってきたことがどれだけ成果を出せるかというのを点数で出せるようにしたいです。

WTB勝浦秋(スポ3=愛知・千種)

――久しぶりのスタメン出場でしたがいかがでしたか

最初いきなり僕のミスでトライを取られたので、ディフェンスを修正していかないといけないと思いました。

――WTBに転向されてから慣れてきましたか

4月からやっているので大分慣れてきたとは思います。

――相手の印象はいかがでしたか

一人一人の体が大きく強くて、特に外国人選手がキーマンになると思っていたので意識していました。

――試合前チームでも話されていましたか

試合前から要注意人物として、僕のトイメンのWTBの選手だったり外国人選手だったりを止めなくてはいけないということを話はしていました。

――夏合宿ではどのような練習をされていますか

BKではとにかくセットプレーからのアタックというのをミス無くやろうと言っていました。ですがきょうの試合では何回もミスがあったので、それが少し残念でした。

――個人的な目標はありますか

ボールのタッチ回数を増やすことです。

――帝京大戦に向けて意気込みをお願いします

この試合はBKのせいで負けてしまったので、BKから勝っていきたいと思います。

FB鈴木亮(教4=神奈川・桐蔭学園)

――本日の試合を振り返っていかがですか

そうですね、チームとしては昨年大東大戦に大敗していて、そこで今回は絶対勝ち切ろうということを決めていました。BKでは一次攻撃の精度ということをこだわって、またディフェンスではしっかり前に上げ切るというのをやっていたのですけど、それも一次攻撃のスターターでミスして、ディフェンスも抜かれてトライになるというシーンがありました。BKが足を引っ張ってこのような結果になってしまったなと思っています。

――いまBKの話が出ましたが、詳しく反省点や課題についてお願いします

スターターのサインで誰が出るかというのを最初のサインで決めてはいましたが、それが少しおろそかになってしまって「誰が入るんだ」とごたついた場面がありました。外に振るサインがあるんですけど、そこでもまたノックオンのミスをしてしまうこともあって、そこにこだわってこの合宿中でもずっとずっとやっていました。けれど、こだわって練習してきた部分でまたミスをしてしまったので、もっと改善しなければいけないんだなと改めて感じました。

――ディフェンスの際に一番後ろから全体を見られるボジションにいますが、チームのディフェンスはいかがでしたか

そうですね、相手のチームのBKに3人くらい外国人選手がいて、そこがキーマンで抜かれないようにというコールを後ろから出していたんですけど、抜けてきて自分でも最後尾として抜かれてはいけないところで何回も抜かれ、止められずにそのままずるずると行ってしまいました。そこのディフェンスを整備しなければと後ろから見ていて感じました。

――最後のとりでといったポジションですが、ご自身の反省点はありますか

さっきも言ったんですけど、アタックで一次の攻撃のところで自分が参加するサインがあるんですけど後半そこでノックオンをして、その後ボールを外に振られて外国人選手に自分がタックルを外されてトライされるシーンがありました。自分の2個のミスでトライまでつながってしまって、本当にきょうは良いところがありませんでした。来週帝京大戦があるので、良い課題が見つかったことをプラスに考えてこの1週間、そういったところを詰めてやっていきたいです。

――それでは攻撃についてですが、トライの場面を振り返っていかがですか

そうですね、敵陣に入ったらFWが体を張って、モールなどで相手のディフェンスを寄せてくれて、そこで自分の前が空いた瞬間に呼んだだけなので、ラッキートライですね。FWのおかげです。

――久しぶりにスタメンでの試合でしたが、心境の面はいかがですか

はい、スタメンとして試合に出ていたのが2年生の時なので、もう2年ぶりですね。しかもFBとしては初めてだったので多少の緊張とプレッシャーがあって(笑)。思い切りプレーできなかった部分もあったのですけど、きょう試合に出させてもらって、課題も見つかったので、プラスに考えていきます。来週の帝京大戦はAチームで出られるか分からないですけど、試合に出られるなら思い切りプレーしてアピールしていきたいなと思っています。

――夏合宿が始まってしばらく経ちましたが、チームで強化している点はどこですか

BKとしてはやはり一次攻撃の精度ということをすごくこだわっていて、朝練などもスターターの一次の攻撃を精度とゲインをしっかりやっています。チームとしての三大指針というのがあって、エリア重視ということ、自陣のセットプレー、敵陣では継続を徹底することをしっかり1週間みっちり取り組んでやってきました。

――それでは、個人的にはどのようなことに取り組んでいますか

自分がアピールできるところは左足のキックで、三大指針の1つであるエリア重視の部分なので試合に出せていけたらと力を入れています。またFBとしてやっているので、後ろから声を大きく出してディフェンスを抜けてきた相手を止めることを意識して個人ではやっているのですが、きょうの試合ではうまく出せなかったので来週からの試合で出すことができたらなと思います。

――帝京大戦に向けチームで話し合っていることはありますか

時間もあまり残されていないので、落ち込んでいる時間も無いですし、チームで出た課題をしっかりとこの1週間で埋めていこうという感じですね。

――最後に帝京大戦への意気込みをお願いします

個人としてなんですけど、4年生でラストということでアピールできる場も時間も少ないので、アタックラインに積極的に参加してトライにつなげられるようにということと、ディフェンスでは後ろからしっかりコールを出して抜けてきたら必ず止めるということをFBの責任として気持ちをしっかり持ってやっていきたいです。

フッカー鷲野孝成(基理1=神奈川・桐蔭学園)

――途中出場でしたが何か意識したことはありましたか

途中出場だからって縮こまないで自分のプレーを全力でできるよう意識しました。

――相手のFWは体格が良かったと思うのですが、実際に当たってみていかがでしたか

当たり負ける部分もありましたが粘り強さで勝とうと考えていました。

――スローミスする場面もありました

自分自身の問題なのでちゃんと上達してそこはなくしたいと思います。

――1年生ということで初めての合宿となりますがいかがですか

普段よりもラグビーに使う時間が多いのでこの合宿を通して一回り成長できたらと思います。

――具体的にどのような部分を伸ばしたいですか

試合でもあったのですけどラインアウトスローのミスをなくしていきたいです。