早慶戦はまさかのドロー。Vの可能性消滅

ラグビー男子

 通算100回目のメモリアルゲームとなった今回の早慶戦。ここまでの戦績はどちらも4勝1敗と、帝京大との同率優勝を果たすためには勝利が必須条件であった。試合は序盤から両校一歩も譲らぬ接戦となり、一進一退の展開に。後半31分に同点に並ばれると、そのままスコアを動かせず、25-25でノーサイド。関東大学対抗戦の頂点を懸けた一戦は勝敗がつかず、ともに2位以下が決定した。

 ミスとペナルティーの多さ。これが流れに乗れない原因となった。開始早々、オフサイドの判定によりPGを献上し、出鼻をくじかれた早大。同様のペナルティーを繰り返し、得点機を得られぬまま自陣へとくぎ付けになる。10分、フランカー布巻峻介副将(スポ4=東福岡)のビッグタックルから攻勢に転じようやく敵陣に入ると、密集で慶大の反則を誘い、SO小倉順平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)のPG成功で同点に追い付いた。直後にまたもペナルティーから失点を喫すが、その後は一気に反撃に掛かる。敵陣でじわじわと攻め続け、インゴール手前まで持ち込んだ早大。相手の反則からクイックスタートを仕掛け、ラックから運んだボールをロック大峯功三主将(スポ4=福岡・東筑)がたたき込む。さらにWTB荻野岳志(先理4=神奈川・柏陽)も俊足を生かし得点を追加。2連続トライでリズムをつかんだかに思われたが、やはりミスの多さが足を引っ張った。隙を見せるとすぐさま突かれ、42分に失トライ。15-13とわずか2点差で前半を折り返す。

得意のスワーブでトライを奪った荻野

 後半、攻撃の先陣を切ったのは慶大だった。5分、ハイパントキックのキャッチミスから敵の突破を許し、リードを奪われる。ここから慶大優勢の時間となり、早大は八方ふさがりに。苦境を打ち破ったのはFW陣だった。18分、フッカー清水新也(スポ4=宮城・仙台育英)が相手選手に猛ラッシュを食らわせると、こぼれ球を布巻がグラウンディング。逆転を果たし、27分にはPGでさらに3点を加えた。しかし喜びもつかの間。残り10分を切ったところで、相手の粘り強い連続攻撃を止め切れず、同点に。自陣での攻防となり厳しい立場に置かれた早大だったが、終了間際のDGは小倉が執念でセーブ。劣勢ながらもなんとかノーサイドまで守り切った。

布巻は相手のミスに付け込んだが、勝利を引き寄せられず

 「内容は完敗」(大峯)。何とか耐えて引き分けたものの、精彩を欠いたプレーが目立ち、押される展開が多かった早大。選手は口をそろえてミスや反則の多さを課題に挙げた。「流れがきても自分たちで断ち切ってしまう」(小倉)との言葉の通り、自らチャンスをつぶし、対抗戦王者の座を逃す結果となった。次戦は最終節となる早明戦。一筋縄ではいかない相手を前に、課題の改善が急がれる。早大の誇りに懸けて、もうこれ以上負けは許されない。

(記事 大口穂菜美、写真 佐藤祐樹、目黒広菜)

関東大学対抗戦
早大 スコア 慶大
前半 後半 得点 前半 後半
15 10 13 12
25 合計 25
【得点】▽トライ 大峯、布巻、荻野 ▽ゴール 小倉(2G、2PG)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
高橋 俊太郎 社4 東京・早実
清水 新也 スポ4 宮城・仙台育英
千葉 太一 教2 東京・早実
  後半15分交代→18佐藤勇    
◎大峯 功三 スポ4 福岡・東筑
桑野 詠真 スポ2 福岡・筑紫
布巻 峻介 スポ4 東福岡
加藤 広人 スポ1 秋田工
  後半35分交代→20吉田    
佐藤 穣司 スポ3 山梨・日川
岡田 一平 スポ3 大阪・常翔学園
  後半32分交代→21平野    
10 小倉 順平 スポ4 神奈川・桐蔭学園
11 本田 宗詩 スポ2 福岡
  後半6分交代→23鶴川    
12 飯野 恭史 商4 東京・早実
13 勝浦 秋 スポ2 愛知・千種
14 荻野 岳志 先理4 神奈川・柏陽
15 黒木 健人 人1 宮崎・高鍋
リザーブ
16 佐田 涼祐 社2 東京・早実
17 菅野 卓磨 教4 東京・早実
18 佐藤 勇人 スポ4 秋田中央
19 仲元寺 宏行 社3 広島・尾道
20 吉田 勇輝 人4 大分舞鶴
21 平野 航輝 スポ4 長崎南山
22 横山 陽介 スポ1 神奈川・桐蔭学園
23 鶴川 達彦 文構1 神奈川・桐蔭学園中教校
※◎は主将、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷)
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月23日現在)
  帝京大 早大 慶大 筑波大 明大 青学大 立大 明学大
帝京大 ○55-11 11/30 12:00

秩父宮
○31-10 ○31-6 ○118-3 ○118-5 ○98-0
早大 ●11-55 △25-25 ○19-15 12/7 14:00

秩父宮
○50-0 ○97-0

○104-0
慶大 11/30 12:00

秩父宮
△25-25

○36-29 ●17-40 ○38-7 ○57-14 ○68-3
筑波大 ●10-31 ●15-19 ●29-36 ●21-41 12/7 14:00

江戸川
○106-7 ○101-8
明大 ●6-31 12/7 14:00

秩父宮
○40-17 ○41-21 ○80-0 ○92-0 ○106-0
青学大 ●3-118 ●0-50 ●7-38 12/7 14:00

江戸川
●0-80 ○36-26 ○38-6
立大 ●5-118 ●0-97 ●14-57 ●7-106 ●0-92 ●26-36 12/7 12:00

江戸川
明学大 ●0-98 ●0-104 ●3-68 ●8-101 ●0-106 ●6-38 12/7 12:00

江戸川
※秩父宮は秩父宮ラグビー場、江戸川は江戸川区陸上競技場、。
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月23日現在)
順位 チーム 試合 得点 失点 得失 トライ
帝京大 451 35 416 70
明大 365 69 296 53
早大 306 95 211 46
慶大 241 118 123 35
筑波大 282 142 140 42
青学大 84 318 -234 11
立大 52 506 -454
明学大 17 515 -498
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。

後藤禎和監督(平2社早=東京・日比谷)

――試合の振り返りをお願いします

慶大というチームは強いプレーヤーがシンプルに強い部分を押し出してゲームを組み立ててくるチームです。早大としてはそこで絶対に負けないようにということを話していました。今季の慶大は慶大らしく泥くさく、派手ではないですけど良いチームだと思います。少しでも気を抜いたらやられてしまいますが、そこの部分でこそ早大は負けてはいけないという思いでした。今シーズンずっと言い続けているように、ラインアウトを始め、いろいろなところでペナルティーを重ねてしまいました。今季のチームに関してはそういう時間が長くなるとなかなか取り戻せません。終盤までずるずるいってしまい結果的に同点になってしまったのかと思います。

――思い通りに試合ができない原因はどこにあるのでしょうか

これから1カ月半という残された時間で精度を高めていかないといけないということはあります。それに加えて、当初こちらで予定していたプランや、流れを持ち込むような戦術ができていないということも事実です。

――早慶戦に向けてのチームでの認識を教えてください

早慶戦、早明戦に関しては順位を決めるとかそういう部分は関係ない試合と認識しています。

――次の秩父宮での早明戦ということについて聞かせてください

心構えは毎年と変わりませんが、個人的には早明戦の新しい歴史の始まりだと捉えています。そういう意味では勝つことが大事ですけど、この試合にも学生がたくさん応援に来てくれたように試合を盛り上げるということも意識しつつ当日を迎えたいと思います。

ロック大峯功三主将(スポ4=福岡・東筑)

――試合を終えての感想をお願いします

勝ちたかった。その一言ですね。

――内容的に振り返ってください

内容は完敗かなと思います。いまの早大の課題が出た試合ですね。取っているトライは良いかたちのものもあるんですけど、やっぱりトライの取られ方ですね。気を抜いて取られているようなトライが多いので、チーム全体の甘さが課題になります。

――想定していたものと計算外のことがあったりはしましたか

まずはラインアウトです。でもそれよりも慶大に思い切ったプレーをさせてしまいました。タックルに行ってるんですけど、外されてしまいました。

――帝京大戦の後にも甘さという言葉を使っていましたが、その点についてチームでの取り組み方はいかがですか

やっぱり日頃の練習からっていうのはもちろんのことです。でもキツい時、しんどい時、気を抜いている時にやられてしまっているので、その時間をなくすよう声掛けを徹底していくしかないです。

――インゴールの前では粘ることができていましたが、その点についての評価をお願いします

でもやはり、そこまでの持ってこられ方とかがあると思います。総じて駄目でしたね。

――試合前などでチームで確認したことを教えてください

理屈じゃないので、一度やり直そうという話をしていました。

――次の明大戦に向けてはいかがでしょうか

やはり強いチームですし、2週間あるのでしっかりやっていきたいです。負けられない戦いですこの試合も。順位を決める戦いになってしまうんですけど、そこは関係無く理屈ではないので準備をしっかりしていきたいです。3年間国立競技場でやってきて、場所は変わりますが、いつも通りの早明戦にしたいです。違和感はありますけど、いつも通りのラグビーをしたいです。(関東大学対抗戦での)順位どうこうより、(全国大学選手権)で優勝するのは僕たちなので、そこは頑張っていきたいです。

フランカー布巻峻介副将(スポ4=東福岡)

――厳しい内容の試合となりましたが、振り返っていかがですか

勝てた試合だったなという感覚はありますけど、それでも気迫だったり勢いだったりという部分で負けていたと思います。結果としては負けではないですけど負けのようなものですね。

――前半の入りの部分から流れに乗れなかった要因はどこにありますか

気迫とかの部分で受けてしまったところ、立ち向かっていかなければいけないところで引いてしまったり受けてしまったりしてうまくいかなかったところですかね。

――序盤はスクラムも押される場面がありましたが、組みにくさなどはありましたか

押されたスクラムは一時退場してて出ていないんですけど、スクラム自体も途中から大丈夫になったので、そこは特にないですね。

――最初のモールトライのシーンはいかがでしたか

かたちは汚くても取り切ろうと思ってやりました。

――全体を通してペナルティーが多かったことについてはどう捉えていますか

もちろんそこが大きなポイントになるし、余裕がないことだったりが問題になって起きてくるんだと思います。

――ハーフタイムにはどのようなことを話し合って、立て直しを図りましたか

簡単に受けない、向かっていくというところ。そこだけですね。

――同点で迎えたラスト10分間はどのようなことを意識して臨んでいましたか

守り切るとかいう意識はなくて、とにかく攻めて攻めていくという感じですね。

――見つかった課題の中で一番大きなものは何ですか

こういう状況で、みんなが余裕を持ってできていないこと。簡単に反則を犯してしまったり、ミスをしたりしていたので、一人一人が強くなるしかないですね。チームどうこう言う前に。戦うメンタルを培っていかないといけないです。

SO小倉順平副将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――試合前にチームで決めたテーマはありましたか

今週は思い切りと精度というのがあって、精度は一個一個のキックであったりブレイクダウンであったりで、思い切りというのは迷わずしっかりやり切るということを決めてやりました。

――その思い切りと精度というのは実際に試合でできましたか

精度のところがかなり欠いていて、前半はペナルティーの連続で自分たちのしたいことが全くできていませんでした。唯一、コンバージョンのあの1本ですね。すごく近いところで外してしまったという。あの1本が大事なんだなということを感じました。

――前半で流れをつかみ切れなかったことに関してはいかがですか

結局、流れがきても自分たちで断ち切ってしまうので。ペナルティーとか。そういう部分だと思います。

――ディフェンスが押し込まれてしまったのは何故でしょう

全部1対1になっていて、ブレイクダウンも全然ディフェンスの時絡まず、相手のペースで球が出ているということの繰り返しでした。全部後手に回ってしまいました。特に自陣に入られた時ですね。敵陣にいる時はみんな結構前に出て、布のインターセプトとか、相手のミスを誘ったりできるんですけど、自陣にいると受けて受けてどんどんゴール前までいってしまうことが多くなるので、もう少しゲームの流れを読んで敵陣に行ってもよかったのかなと思います。

――終了間際にDGをチャージされましたが、相手がDGすることは分かっていたのですか

分かります。僕が相手SOでもそうしているので。SOしか分かっていなかったのかなと思いますね、その時は。

――春から課題はキックとおっしゃっていましたが、積極的に得点を狙うあたり、キックに対する自信は戻ってきているのでしょうか

少し緩むと近いところでも外してしまって、まだ精度が低いので、そういう緩みを無くさないと最終的には駄目だと思います。DGも手詰まりで、相手の方が人数が多くて無理だと思って狙ったものでした。結局DGを外しても相手のドロップアウトから始まってマイボールから始められるので、正直外そうがなにしようがいいんですけど、もう少し積極的に狙ってもいいのかなというのは思いつつあります。

――今試合のオフェンスの出来はいかがでしたか

この試合ではアッタックフォーメーションで取った部分がいくつかあったので、いつもよりはいいのかなと感じました。

――競った試合展開となった原因は何だと考えていますか

ペナルティーが多いというのはすごく感じます。相手がタッチで出してモールとかを狙っていましたが、全部PGとか狙われていたら正直負けていたと思います。相手はPGを狙わずに、正面とかタッチを出してモールとかしていたんですけど、結局いままでの経験から言うと、絶対PGで3点を取っておいた方が良いと思うんです。結局相手ボールになって、そのまま試合が流れてしまうことが多くて、なかなかそれがトライになることってないので。(点を)刻めるところでもっと相手に刻まれていたら、実際に負けていたのかなというのは試合中に思いました。

――次は早明戦になりますが修正すべき点はどこでしょうか

やはりブレイクダウンのところでのキャリアー、ノットリリース系のペナルティーがすごく多かったので、そこを完全に直さないといけないと思います。レフェリーにもずっと「顔上げて」と言われていたので。練習でできていても、こういう本番でできていないというのは、もっと意識させなきゃ駄目だと思いました。

プロップ高橋俊太郎(社4=東京・早実)

――早慶戦を振り返っていかがですか

勝ちたかったので非常に悔しいです。

――プレー面で意識したことはありますか

慶大が気持ちの入ったプレーをすることは分かっていたので、それをいかに受けないでこちらも思い切って跳ね返せるかということを意識しました。しかし、接点で少し受け身に回ってしまったプレーもありました。

――その受けてしまった要因はどう分析しますか

スクラムで二回ペナルティーを犯してしまったので、そこが反省点です。

――後半はスクラムで押し込むシーンもありました

相手の組むやり方が分かってきて、それにどう対処すれば良いか分かってきた部分があり後半は修正できました。でも、もう少し早い段階で修正しなければいけませんでした。

――ハーフタイムではどんな声掛けをしましたか

受けないでこちらから思い切り行こうということです。

――ラインアウトに関してはいかがですか

競る練習をしていたので、もう少し相手ボールにプレッシャーをかけられれば良かったと思います。

――帝京大戦が終わってから、どのような練習をしてきましたか

やはり帝京大との試合が終わってから、フィジカルの差を実感しました。その後は自分たちの戦い方の精度を上げるということを意識してきました。

――明大のFW陣も強力ですがどのようにしていきたいですか

慶大戦でペナルティーを犯してしまったという反省点を生かして、スクラムでは絶対に負けたくないです。スクラムトライをしたいと思います。

――明大戦への意気込みをお願いします

FWで明大に絶対勝ちたいと思います。

フッカー清水新也(スポ4=宮城・仙台育英)

――25-25の接戦。試合前は、どのような試合になると思われましたか

慶大は早大相手だと120パーセントの力を出してくるチームなので、そこを跳ね返さないとやられると思っていました。悪い方の試合展開になってしまいましたね。

――対抗戦初スタメンでした。伝えられたのはいつごろでしょうか

今週の初めですね。ヤマハとの練習を踏まえて、自分ではそんなに良かったとは思わないのですが、スタメンになりました。

――課題とされているラインアウト。受け手との息が合わないということもあるのでしょうか

タイミングがあっていないのはありますが、原因は自分です。ずっと練習は積んでいるのですが、試合でうまくいかないですね。試合に近い状況で何度も練習していきます。

――布巻選手のトライにつながる好タックルなど、良いプレーも見られました

良いプレーもあったんですけど、要所要所で後悔するプレーもありました。一つ一つのプレーを大事にしていきます。

――次戦は早明戦です。そこまでのレギュラー争いも含め、意気込みをお願いします

早明戦には絶対に出たいですね。僕が出てもラインアウトが駄目だったらチームで練習してきたことが発揮できないので、しっかり修正していきたいです。

プロップ千葉太一(教2=東京・早実)

――3番でのスタメン出場でしたが、感想を聞かせてください

週初めはリザーブの予定だったのですが、途中で勇人さん(プロップ佐藤勇人、スポ4=秋田中央)の膝の調子が良くないということになり、それで出番がきました。早大の3番として出ることは光栄です。

――試合結果についてどう思いますか

ミスとペナルティーの多さですね。それがこの結果だと思います。そこを修正できたらなと感じます。

――スクラムを振り返ると、初めのうちは押されていました印象がありました

最初は組む姿勢が高かったのですが、2本目以降は押せる感覚があったので良かったです。

――ペナルティーがチームで多かったですが原因はなんですか

レフリングとの差はありました。あと、気持ち一歩前に出ていたので、オフサイドラインより前に出ていたのかなと。

――途中交代のときは悔しそうな表情でしたが、あの時の気持ちを聞かせてください

もう終わってしまったのかと思いました。

――この試合の自身のプレーについてはいかがですか

スクラムなどセットプレーは良かったのですが、持ち味のフィールドプレーがてきなくて残念です。

――早明戦への意気込みを聞かせてください

早慶戦以上に大きな試合ですし、早大の意地に懸けて、明大を倒します。

ロック桑野詠真(スポ2=福岡・筑紫)

――この試合のテーマを教えてください

テーマには思い切りと判断を迷わないことを決めて1週間やってきました。

――その成果は出せましたか

全部の局面で思い切り良くはできなくて、ところどころで迷いが出てしまったので、そういう点を練習で突き詰めていかないといけないと感じました。

――試合前にチームで話し合ったことはありますか

早慶戦ということで慶大も気持ちが入って死ぬ気で来るので、早大もそれ以上に圧倒していこうと話していました。

――試合内容はいかがでしたか

個人的にもチームでもペナルティーが多かったことが反省で、なかなか自分たちの流れに乗り切れませんでした。

――前半序盤には自陣にくぎ付けになりましたが、そのシーンを振り返っていかがでしょうか

くぎ付けにはなりましたが、ディフェンスが慶大をしっかり止めていましたしペナルティーをしなければという感じでした。でも一瞬の隙を見せると慶大がゲインする、トライするという構図だったので、そういった隙を無くさないと厳しいゲームでは勝てないと思いました。

――ハーフタイムでの修正点は何かありましたか

ボールキャリアーがあまり良くなかったのでそこと、サポートの2人目を速くということを話しました。

――その点は後半には生かせましたか

やっぱり厳しい状況になるとできていなくて、特に僕はできていなかったのでそういうところを意識しないと駄目だと思いました。

――このタイトなゲームやスコアは予想の範囲内でしたか

そうですね。厳しいゲームになるとは思っていました。負けたり引き分けたりは想像していませんでしたが、やっぱり勝ちたかったです。

――ご自身のプレーの評価をお願いします

駄目ですね。もう少しペナルティーを減らすことと、一つ一つのプレーの激しさや精度をもっと考えなければいけないと思います。

――初めての早慶戦出場となりましたが、何か感じたことはありますか

観客の熱気というか、これぞ伝統の一戦というのを入った瞬間に感じました。やっぱり早慶戦ということで4年生が勝てなかったことが申し訳ないです。

――早明戦へ向けての修正点を教えてください

明大はFWが強いので、チームとしても個人としても引かないということと、一人一人が前に出て激しく止めるということが明大戦へ向けての改善点です。

フランカー加藤広人(スポ1=秋田工)

――試合を振り返ってどうでしょうか

全然駄目でした。良いところもなかったわけではありませんが、全体的に見ると駄目な部分が目立ちました。出場している間は良いところを前面に出せるようになっていく必要があると思っています。

――収穫のあったところとは具体的にどの部分ですか

ラインアウトのセットプレーでしっかりジャンプできたところと、ハイボールでのキャッチ面です。

――逆に悪い点はどこでしょうか

タックルですね。

――慶大のタックルを受けてみてどのように感じましたか

後半に一発良いタックルを受けましたし、前に出て低く刺さってくるなと感じました。早慶戦には普通の試合にはないものがちょっとあるなと感じました。

――運動量について振り返ってみてどうでしょうか

前半に比べると後半が落ちてしまいました。運動量も自分の売りの一つであるので後半も前半と同じくらい動けるようになっていかないといけないと感じました。

――早明戦に向けて抱負をお願いします

出場機会が得られたら、自分が評価されている以上のもの、持ち味を前面に出してチームに貢献できるように頑張りたいと思います。

NO・8佐藤穣司(スポ3=山梨・日川)

――引き分けという結果についてどのように受け止めていますか

早大のミスやペナルティーということが、引き分けになった一番大きな原因かなと思います。

――帝京大戦からどのようなところを修正してきたか教えてください

精度について今週はうるさく言ってきたのですが、その精度の部分でペナルティーが起きたり細かいミスしたりしたから、早大がペースをつかめなかったのかなと思います。

――接点でのペナルティーが多かったのですが、個人の意識が原因でしょうか

そうですね。意識一つで変わると思います。

――慶大は気迫溢れるプレーを見せていましたが、それを受けてしまうことはありませんでしたか

これが早慶戦だと思うので、意地と意地のぶつかり合いというか、気迫は感じました。

――アタック全体を振り返ってみてください

僕個人としては、キャリアーの部分でもっと立っていて、ゲインできたらチームに勢いなどを与えることができたと思います。キャリアーの部分については課題が出ましたね。

――ディフェンスは前に出ていたと思うのですが、チームとして意識していたのでしょうか

ディフェンスのシステムというか、やり方を少し変えたこともありました。あとは選手が互いにコミュニケーションを取り、(間合いを)詰めるところは詰められたので、よかったと思います。

――ではディフェンスとしては手応えのある試合だったのですね

細かい部分を見るとまだまだ突き詰めていかないといけない部分があるのですが、いつもよりプレッシャーをかけられていたと思うので、その辺は良かったと思います。

――相手がハイパントキックを多用していましたが、そこの処理についてはどう思いますか

僕のハイパントキックの処理からトライまで持っていかれるシーンがありました。僕らが敵に対してやりたかったことを敵にやられたので、もっとこれから練習して、ミスしないように突き詰めたいです。

――2週間後には早明戦があります。意気込みを聞かせてください

やることは明確になっているので、どんどん修正して、精度を高くやっていくだけです。早明戦に対して切り替えていこうと思います。

SH岡田一平(スポ3=大阪・常翔学園)

――早慶戦への意気込みを教えてください

伝統の一戦なので先輩やコーチ、監督からもずっと言われてて、慶大も死ぬ気で戦って来るというのは聞いていたんで、それを堂々と受け止めて勝負するっていうのが僕ら個人としてもチームとしてもそういう意気込みでいきました。

――試合を振り返っていかがでしたか

自分たちのミスだったり前半で点を取れなかった、最初から僕たちは相手のプレッシャーを受けてしまったっていうのがあって、そこは慶大のプレッシャーを見習うべきです。後半そういう部分の修正をしていこうって話し合ったんですけど、トライを取り切れなかったとか、タックルミスとか自分たちの1年の課題が全部出た試合かなと思います。

――パスを出す時のプレッシャー等は感じられていましたか

そこで自分がさばき切るっていうのは当然のことで、その前のブレイクダウンの部分で自分が声かけしてしっかり強く早いブレイクダウンを作ることが大事かなと思いました。

――ディフェンス面ではいかがでしたか

自分的には(相手が)抜けて来たところをどんどん止めていこうという気持ちでやっていて、それがうまくいった部分もあるし、ずらされたところもあるんですけど、やっぱりその前に自分がまず抜かせない、自分が指示をして自分がタックルする前に前で止めるという様なFWの動かし方を春からずっと言っているんですけど、FWを動かしてしっかり止めるという部分をもう一回見直そうと思いました。

――ペナルティーの多さが目立ちましたが原因は何でしょうか

一人一人の意識の低さだが出たというのが一番です。

――全体を見て勝ちきれなかった要因を教えてください

先程も言ったんですけど、慶大のプレッシャーを受けてしまったところで、それプラス、早大は完璧ではないので。完璧にはならないと思うので一つのミス、一つの隙に付け入れられて、それが負けにつながるそういうチームにはなってはいけないと思います。早大は絶対完璧ではないので一人がミスしてもカバーするという危機感を持って80分間戦わないと勝てないと思います。

――自分の持ち味を出すということを意識されていたと思うのですが、ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

もっと自分でボールを引き出してFWをうまく使って順平さんとコミュニケーションを取って仕掛けられた部分は幾つかあったと思います。ビデオで見返します。ディフェンスの部分ではとにかく体を張って指示をしてというところで、この試合に限って言えば体をどんどんぶつけていけたかなと思います。その前にFWを指示して、前で止めるというのが課題かなと思います。

――明大戦に向けてはどういったところを修正されていきたいですか

個々ではたぶん明大さんの方が強いなと思います。早大はチーム力で、1人が駄目でも2人。2人が駄目なら3人と。皆でかかっていかないとと思います。自分たちは完璧じゃないというのを理解して、80分間危機感持てるように早明戦を迎えたいと思います。

WTB本田宗詩(スポ2=福岡)

――試合振り返っていかがですか

伝統の一戦ということでチームの現状の実力とかは関係なく早大も慶大も気合が入っていて、慶大の気迫に受けてしまって、それが勝ち切れなかった原因だと思います。

――帝京大の敗戦を受けて修正してきたことはありますか

この試合のテーマは思い切りということで、思い切ってアタックフォーメーションだったりディフェンスも思い切って上がったりということを意識していたんですけど、やっぱり気持ちの部分で慶大に少し隙を与えてしまったのかなと思います。

――勝ち切れなかった具体的な要因はありますか

モールでかなり押されてしまったのが原因だと思います。

――ご自身のプレーの評価はいかがですか

僕自身途中交代という結果だったので、チームとしての出来より個人としても0点だったと思います。

――見つかった課題はありますか

少しでも隙を見せてしまうと上位校だと、一瞬の隙からトライされてしまったので隙を見せないということだと思います。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

まずはコンディションを整えて、試合に出られるようにしていきたいと思います。

CTB飯野恭史(商4=東京・早実)

――試合を終えてみていかがですか

情けないです。4年生に申し訳なかったです。

――3週間ぶりの対抗戦となりましたが、どのような準備をしてきましたか

今週の早慶戦に向けてチームとしてやることを整理して、そこに対してしっかりと取り組んできたのですが、その部分が遂行できなかったということは、自分の責任でもあるので、そこはできなかった部分だと思います。

――早慶戦ということでしたが、違う雰囲気などはありましたか

そんなことはないですが、慶大は気迫が他のチームと比べてあるので、それを跳ね返すようなプレーをしなくてはいけないのですが、相手のプレッシャーに負けてしまったことが、この試合の結果につながったのかなと思います。

――同点という結果でしたが、試合内容を振り返ってみていかがですか

完全に負けていますね。努力不足です。

――勝ち切ることができなかった要因はありますか

日々の過ごし方であったり、個人個人の意識やいままでの努力など、積み重ねの部分が足りなかったからこの結果になったと思うので、残り時間は限られていますが、そこでどれだけできるかが大事になってくると思います。

――以前昨年の早慶戦がターニングポイントになったとおっしゃっていましたが、個人的にはこの試合振り返ってみていかがですか

最悪でした。次の早明戦で、出られるか分からないですが、どの試合でも次の試合で、しつかりと自分で整理して戦えるようにしたいと思います。

――次の早慶戦までにどのような課題に取り組みたいですか

まずは試合に出ること。そのためには自分の中ではある程度課題を整理できたと思っているので、そこをどれだけ精度を高めて次の試合でできるかということが大事だと思います。そこを意識して次の早明戦に臨みたいと思います。

CTB勝浦秋(スポ2=愛知・千種)

――この試合を振り返っていかがでしたか

勝たなければいけない試合だったのに、負けてはいないですが同点という結果に終わってしまって悔しかったです。

――WTBとしての自身のパフォーマンスはどのように評価していますか

宗詩(WTB本田宗詩、スポ2=福岡)とWTBを交代したのですが、やはり宗詩だったらもっとゲインしてるなということは感じました。要するに、あまりできなかったです。

――引き分けという結果についてはどのように受け止めていますか

そんなに差が開くとは思っていなかったですし、厳しい戦いになるということは分かっていたのですが、それでも勝たなければいけない試合でした。

――プレッシャーの面なども含め、慶大の印象はいかがでしたか

僕は早慶戦に出場するのは初めてなのでいままでそういったプレッシャーなどを味わったことはなかったのですが、やはり早大と戦うときは、いつもと違う気迫というものを感じました。

――試合後にチームで話したことなどはありますか

やはり、勝たなければいけなかったということです。

――この試合での自身のプレーを評価していかがですか

アタックのチャンスもそんなになかったですし、だからと言ってディフェンスをしたかというとそこまでディフェンスもしていないので、あまり何とも言えないです。

――チーム全体としての課題はどこにあると思いますか

やはりペナルティーの多さです。ペナルティーがすごく多くて、キックで自陣まで入れられた後に相手のFWにこだわられてトライされるようなケースがすごく多かったので、当にペナルティーを減らすということが大切だと思います。

――自分のプレーの中で、もっとこうしておけばよかったと思う場面はありますか

1回、きれいにアタックするチャンスがあって、そのときに自分が少し深かったせいでボールがもらえなかったので、そこは本当に悔やまれます。

――早明戦への意気込みをお願いします

今度は引き分けとか負けとかではなく、勝ちたいです。

WTB荻野岳志(先理4=神奈川・柏陽)

──どういったゲームプランで慶大戦に臨まれましたか

アタックもディフェンスで、いままでやってきたことを出していこうと話していました。

──慶大戦を振り返ってみて