慶大に大勝!春の『倍返し』果たす

ラグビー男子

 春の慶大戦大敗から半年。ともに4勝1敗で並ぶ早慶両校の伝統の一戦が、満員の秩父宮ラグビー競技場で行われた。日本代表での活躍も記憶に新しいFB藤田慶和(スポ2=東福岡)が公式戦としては初めて先発に名を連ねる。試合は、藤田を加えた早大の攻撃が爆発。開始10分の間に早くも2トライを奪うと、一気に試合の流れをつかむことに成功。前半終了間際に慶大にモールトライを許すも、後半は無失点に押さえ、69―7というビッグスコアで見事リベンジを果たした。

 前半6分、藤田が相手ディフェンスを引き付け、パスを受けたWTB荻野岳志(先理3=神奈川・柏陽)がロングゲイン。最後はSO小倉順平(スポ3=神奈川・桐蔭学園)がインゴールへたたき込んだ。続けて9分に、CTB飯野恭司(商3=東京・早実)が慶大ディフェンスのカベを破りトライへつなげる好プレーを見せ、流れを引き寄せる。さらに16分にはスクラムトライを決め、今季好調のFW陣が強さを証明。ここから続けて3トライを奪い、36―0と大きくリードを広げる。しかし40分、ゴール前の攻防を守りきった直後の早大のペナルティーで、集中力が低下。慶大ボールのラインアウトから形成されたモールでトライをあっさりと許し、36―7で折り返す。

ひとりで29点を奪う活躍を見せた小倉

 このまま波に乗り、点を重ねたい早大。後半4分、飯野のブレイクで小倉がインゴール中央に飛び込む。自身3度目となるトライを皮切りに、早大は後半20分までにさらに2トライをあげ、57―7。 後半、中でも躍動したのは、留学や日本代表での活動を経て、1年半ぶりに赤黒に袖を通した藤田だ。秀逸だったのは後半35分。ハーフウェイライン付近で小倉からパスを受けた藤田は、並みいる慶大ディフェンスのあいだをくぐり抜け、50メートルの独走トライ。長い手足を使った華麗な身のこなしに、会場は大いに沸いた。続けて38分にはSO浅見晋吾(スポ2=神奈川・桐蔭学園)のゴロパントに藤田が反応し、落ち着いてグラウンディング。最後まで攻める姿勢を保ったまま慶大を無失点に抑え、69―7の大勝で90回目の戦いは幕を下ろした。

ハットトリックで公式戦デビューを飾った藤田

 1対1で負けないことを目標に挑んだ早大。「タテへの突破を図って、それが効いてきたら外に回していく」(小倉)というゲームプランどおり、個々のフィジカルの強さとBKを中心としたアタックがきちんと機能していたことが勝因だろう。小倉は、「春はFW頼みになっていたBKが、成長してきていることを感じる」と語る。FWに加え、突破力のあるBKにも磨きがかかっている。日々着々と進化を遂げている早大。次戦は現国立競技場での最後の早明戦だ。チームをさらに昇華させ、全国大学選手権につながる勝利をもぎ取る。

(記事 高橋真耶、写真 戸澤美穂、佐藤匠)

関東大学対抗戦
早大 スコア 慶大
前半 後半 得点 前半 後半
36 33
69 合計
【得点】▽トライ 芦谷、金2、佐藤穣、小倉3、飯野、藤田3 ▽ゴール 小倉(7G)
※得点者は早大のみ記載

  

早大メンバー
背番号 名前 学部学年 出身校
大瀧 祐司 文4 神奈川・横浜緑ケ丘
  後半36分交代→16光川    
須藤 拓輝 スポ4 東京・国学院久我山
  後半23分交代→17清水    
◎垣永 真之介 スポ4 東福岡
  後半36分交代→18佐藤勇    
黒木 東星 スポ4 東福岡
  後半30分交代→20植田    
芦谷 勇帆 スポ4 京都・伏見工
金 正奎 教4 大阪・常翔啓光学園
布巻 峻介 スポ3 東福岡
  前半40分交代→19大峯    
佐藤 穣司 スポ2 山梨・日川
岡田 一平 スポ2 大阪・常翔学園
  後半23分交代→21辰野    
10 小倉 順平 スポ3 神奈川・桐蔭学園
11 深津 健吾 スポ3 東京・国学院久我山
12 坪郷 勇輝 商4 東京・早実
13 飯野 恭史 商3 東京・早実
  後半36分交代→22浅見    
14 荻野 岳志 先理3 神奈川・柏陽
  後半10分交代→23藤近    
15 藤田 慶和 スポ2 東福岡
リザーブ
16 光川 広之 スポ3 神奈川・公文国際
17 清水 新也 スポ3 宮城・仙台育英
18 佐藤 勇人 スポ3 秋田中央
19 大峯 功三 スポ3 福岡・東筑
20 植田 耕平 スポ4 東京・本郷
21 辰野 新之介 文構4 神奈川・桐蔭学園
22 浅見 晋吾 スポ2 神奈川・桐蔭学園
23 藤近 紘二郎 政経4 神奈川・桐蔭学園
※◎は主将、監督は後藤禎和(平2社卒=東京・日比谷)
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月23日現在)
  筑波大 帝京大 明大 早大 慶大 日体大 青学大 成蹊大
筑波大 ●3-10 ○50-10 ●17-20 ●12-20 ○76-0 11/24 14:00
駒澤
○85-7
帝京大 ○10-3 ○36-17 ○40-31 12/1 12:00
秩父宮
○147-0 ○59-7 ○92-0
明大 ●10-50 ●17-36

12/1 14:00
国立
●18-24 ○41-0 ○45-0 ○90-0
早大 ○20-17 ●31-40 12/1 14:00
国立
○69-7 ○69-0 ○19-6 ○70-7
慶大 ○20-12 12/1 12:00
秩父宮
○24-18 ●7-69 ○56-12 ●18-24 ○62-14
日体大 ●0-76 ●0-147 ●0-41 ●0-69 ●12-56 ●9-48 12/1 14:00
相模原麻溝
青学大 11/24 14:00
駒澤
●7-59 ●0-45 ●6-19 ○24-18 ○48-9 ○29-8
成蹊大 ●7-85 ●0-92 ●0-90 ●7-70 ●14-62 12/1 14:00
相模原麻溝
●8-29
※国立は国立競技場、秩父宮は秩父宮ラグビー場、駒沢は駒沢オリンピック公園総合運動場、相模原麻溝は相模原麻溝公園競技場
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月23日現在)
順位 チーム 試合 得点 失点 得失 トライ
帝京大 384 58 326 58
早大 278 77 201 44
慶大 187 149 38 28
筑波大 243 67 176 37
明大 221 110 111 34
青学大 114 158 -44 17
成蹊大 36 428 -392
日体大 21 437 -416
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。
コメント

後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)

――本日の試合を振り返って感想をお願いします

春に慶大と戦ったときは、1対1のコンタクトの部分で弾かれて大敗を喫しました。ですが、あの試合を契機にワセダは這い上がってきたので、きょうの試合ではまず1対1の部分で勝つことを目標に戦いました。ゲームの立ち上がりから選手たちがそれを体現してくれた結果が、このような大勝につながったと思います。また、後半の厳しい時間もよく我慢してゼロ点に抑えてくれました。これに関しては大変評価しております。

――攻撃は帝京大戦よりもテンポアップしたように思えました

速いテンポで仕掛けてトライを取り切りたいというのは、年間を通じてやっているんですけど、前節の帝京大戦後に格上のヤマハ発動機との練習試合を行って、ある程度手ごたえを得ることができました。このような経験もあって、練習の成果が出せたのかなと思っています。

――オフロードパスが目立っていましたが、チームとして意識されていたのでしょうか

この試合だから、そのプレーを特化して出していこうという方針はなかったです。基本的なボール継続の考え方として、立ってボールをつなぐことは優先順位が高いので、年間を通じて練習でも意識しています。

――FB藤田慶和選手(スポ2=東福岡)のパフォーマンスについてはどう評価されていますか

BKの得点力不足は、課題として認識していたので、そこを補う存在として彼にはすごく期待をしていました。きょうの試合に関しては、ディフェンスを2人ひきつけて外を余らせたり、彼自身が一人でトライを取ったりと、期待通りのパフォーマンスだったと思います。ですが、はたしてきょう見せたプレーが全国大学選手権の切羽詰まった試合で出せるかというと、そんなことはないと思うので、そこに分厚くサポートして、トライを取り切るということに焦点を当てていきたいと思います。

――早明戦に向けて

慶大戦をいい形で終えられたので、チームとしてはいまよりもレベルアップした状態で早明戦に臨み、勢いづけて大学選手権に突入したいと考えています。最後の国立での早明戦ということもあって、多くの学生に応援に来てもらいたいと思います。

プロップ垣永真之介主将(スポ4=東福岡)

――本日の試合を振り返って感想をお願いします

みんなの意識が統一できたいいゲームだったと思います。プレーしていて点差ほどの差は感じませんでしたが、相手のミスにつけこむことができたことがこれだけ差が開いた要因だと考えています。また、ワセダは規律良くプレーできたので、80分間を通して自分たちのラグビーを展開できました。

――ブレイクダウンが勝敗を分けたように思いますが、いかがですか

ブレイクダウンに関しては、帝京大戦以降テーマに掲げて取り組んできたので、練習の成果が出たと思います。ディフェンスブレイクダウンは、そこまで練習はやってはなかったんですが、個々の嗅覚でボールを取り返してくれました。でも、まだ足りないと思うので頑張っていきたいと思います。

――前半のスクラムトライはチームをさらに勢いづけたのではないでしょうか

スクラムトライというFWで圧倒する形のトライを取れたのは、チーム全体としても大きかったと思います。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

集客活動などもやってきましたが、僕らにできることは最高のパフォーマンスを見せることだけなので、しっかりと準備をして頑張りたいと思います。

フランカー金正奎副将(教4=大阪・常翔啓光学園)

――伝統の一戦を圧勝で終えました。ゲームの出来はいかがですか

こだわってやってきているボールを動かす部分であったり、ブレイクダウンのところがすごくはまったというか。やろうとしていることが出たので良かったなと思います。

――ミスも少なく、目立ったペースダウンもありませんでした。課題があるとすればどこにありますか

やっぱりペナルティーですね。攻め込まれている中で、ノットロールアウェイを結構取られたので。普段の練習から意識しようと言っているにもかかわらず、試合に出てしまっているのはもったいないなと思います。練習の中でまだまだ意識できてなかったのではないかなと。

――今節で関東大学対抗戦初出場となった藤田選手のプレーぶりはいかがでしたか

やっぱり頼りになるやつなので。前にも出られますし、本当に頼りがいがあります。(藤田選手はチームに合流してすぐの出場となったが)不安な部分もあったのですが、まあ思い切りの良さが出ていたので良かったなと思います。

――チームとしての確かな進化がうかがえました。感触はいかがですか

でも、このままでは帝京大には勝てないと思うので、ここに満足することなく、もっとレベルを上げていきたいなと思います。

――次戦の早明戦に向けて一言お願いします

早明戦の集客プロジェクトとかも頑張ってきているので、来てもらう方々のためにも下手な試合はできないかなと。ワセダらしい、自分らしい良いプレーができればなと思います。

プロップ大瀧祐司(文4=神奈川・横浜緑ヶ丘)

――試合を振り返っての感想をお願いします

思っていたよりも点差がついた試合だったなっていう感じです。

――スコアを振り返って、率直な感想としてはどういったことがありますか

もっと厳しい試合になると思っていたので、思っていたよりも点差が開いたなと思います。

――昨年に引き続き、自身2度目の早慶戦出場になりました

春に大敗したので、負けるわけにはいかない、絶対にやり返そうという気持ちで必死でした。

――きょうの試合はワセダらしい展開ラグビーが見られた試合ではなかったでしょうか

BKは帝京大戦でも調子が良かったのでFWとしては信頼していますし、ありがたいです。

――スクラムトライを奪うなど、スクラムでは優位に立っていたように見えました

春の時はスクラムも相手にコントロールされてしまいました。スクラムでもやり返すという気持ちでやったのでそれは良かったです。

――自身のプレーを振り返っていかがでしたか

運動量がちょっと…。きょうはボールにあまり絡めなかったので、そこはまだまだ課題ですね。足がなかなか動かなかったです。

――次戦は早明戦です。大瀧選手にとってはどんなイメージがありますか

きょねんはリザーブで入っていたんですけど、試合には出れなくて。1年生の時にボールボーイとしてグラウンドに立ったんですけど独特の雰囲気があって、そこにプレーヤーとして立てるのは楽しみです。

フッカー須藤拓輝(スポ4=東京・国学院久我山)

――試合を振り返っていかがでしたか

試合前に目標としていた1対1の部分がよく出ていい試合だったかな、と思います。

――大勝の要因はどこにあると思いますか

点差が開いたのはラッキーな部分が多かったかなと。 内容的にはやりたいこともできたので、いい試合だったかと思います。

――セットプレーに関してはいかがでしたか

ラインアウトは少しミスが多かったので、修正していこうと思います。スクラムは結構優位に進められたかな、と思います。

――フィールドプレーに関してはいかがでしたか

回数は上がってきたのですが、もうちょっとブレイクダウンだったり、スイープの数を増やせるようにしたいです。

――ディフェンス面はいかがでしたか

ディフェンスは前半を中心に、少し受けてるところが中心にあったのですが、後半はすごくよくなって前に出るディフェンスができていたので、次は前半のようにはならないように改善していきたいと思います。

――課題は見つかりましたか

前半のディフェンスのタックルのところと、モールで1本(トライを)取られてしまったところが課題かと思います。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

早慶戦と同じように、FWで優位に立って試合をうまく進められるように頑張りたいです。

ロック黒木東星(スポ4=東福岡)

――慶大に69―7で圧勝となりました。全体的に振り返っていかがですか

チームとしては春に大敗してる相手だったので、1勝1敗になるように臨んだんですけど、まあまあできたかなって感じです。

――春に負けている慶大相手のゲームプランというのはどういったものでしたか

タックルでもアタックでも絶対に1対1で負けないということにフォーカスをあててやっていました。

――終始ゲームを支配し、トライを重ねる結果となりましたが、その要因は

ゴール前に迫られてもFWがコミュニケーションをとって、自分たちの力強いディフェンスを何回も繰り返せたので。あと寝ている時間を少なくする意識というのがきょうは高かったので、そこが良かったと思います。

――FWとしてスクラムトライなど、スクラムで圧倒していましたが、いかがでしたか

早慶戦でスクラムトライは初めてらしくて。FWの強みがそこに生きてきて、めちゃくちゃ自信になりましたね。

――大勝でしたが、課題はありましたか

やっぱり1トライ奪われているのが。ディフェンスで圧倒してゼロに抑えたいので。もうちょっとタックルで2人目来るところだったり、サポートする2人目の仕事がもっと良くなれば良いと思います。

――黒木選手自身としては途中交代となりましたが、きょうのプレーはいかがでしたか

もうちょい寝ている時間を短くできたかなと思います。まあまあです。

――次は関東大学対抗戦(対抗戦)最終節の明大戦です。それに向けて

対抗戦最後ですが、人もたくさん来るので、そこは楽しみにしてモチベーションを上げていきます。勝って全国大学選手権に弾みをつけたいと思っているので、そこにピークを持っていきたいなと思います。

ロック芦谷勇帆(スポ4=京都・伏見工)

――圧勝でした

試合前から強いプレーでシンプルにいこうと言っていたのですが、それができていい結果になりました。あとは、向こうのミスに付け込めたのが良かったのかなと思います。

――2トライ目は芦谷選手の今季初トライをになりました

久しぶりなんですけど、本当にたまたまいいところに走っていただけなので。良かったです。

――慶大の印象はいかがでしたか

春やって、1対1が強いというのはミーティングでも話していたのですが、ブレイクダウンなどプレッシャーがかかっていて、個々の強さはすごくありました。1対1で弾かれるシーンも何個かあったので、それは絶対に次からなくしていきたいです。

――明大戦に向けて意気込みをお願いします

春からやっている早明戦プロジェクトの集大成ですし、もちろん結果は、勝つことだけしか考えていませんが、プロジェクトを成功させるためにも頑張ってプレーしたいです。

フランカー布巻峻介(スポ3=東福岡)

――圧勝でした。試合を振り返って感想をお願いします

素直に嬉しいですね。

――春に敗れた相手でしたが、特に意識したことはありましたか

僕自身慶大と戦うのは今季初めてでしたがチームとしては春に大敗していたので、やり返したいという気持ちはありました。

――プレーに関して意識したことを教えてください

強く前に出て、絶対に後ろに引かないということでした。

――トライの起点となる布巻選手のプレーもありました。ご自身のプレーに関してはいかがですか

良い形でサポートについてくれたので、うまくつなげたのは良かったと思います。

――早明戦に向けて意気込みをお願いします

早慶戦同様に伝統ある一戦ですし、今回は最後の国立ということもあるんですけど、いつも通り自分のすることをしっかりやりたいと思います。

NO・8佐藤穣司(スポ2=山梨・日川)

――試合を振り返って感想をお願いします

春は(慶大に)圧倒されて完封負けだったので、やり返すことができて良かったです。

――大差での勝利でしたが、その勝因は何でしょうか

みんなで目標に掲げていた『リベンジ』、そして『1対1で絶対勝つ』という部分をしっかりと意識できたので、いい結果につながったんだと思います。

――スクラムトライを挙げる場面がありましたが、どのように捉えていますか

あれは練習でもやっていたことなので、その成果が出て良かったです。フロントの人たちが押してくれたので、自分はしっかりキープしてグラウンディングするだけでした。FWみんなで取ったトライですね。

――慶大の印象はいかがですか

ワセダらしくタテに強く出て行けたり、外でトライを取れたりしたので、イメージしていた通りのプレーができたと思いますね。

――課題は見つかりましたか

ラインアウトが乱れる場面が多かったです。自分の指示不足で意思疎通が上手くいかないことがあったので、改善していきたいです。また、スクラムトライを狙える場面で、自分がボールを持ち出してしまうというミスもあったので、早明戦に向けてそういった判断力をもう少し上げていきたいです。

SH岡田一平(スポ2=大阪・常翔学園)

――全体を振り返っていかがですか

春やられている分、リベンジという気持ちで挑みました。メンタル的にもいい状態で試合に入ることができましたね。その結果が69―7というスコアに現れたと思うので、これからもどんな試合でも挑戦する気持ちでいくべきだと思います。

――どんな目標を持って試合に臨みましたか

春にやられていた、1対1の場面では絶対に負けないという気持ちで試合に挑みました。

――大勝できた一番の原因は何だと思いますか

「勝てるだろう」とか浮ついた気持ちを消し去って、挑戦する気持ちでみんなで挑んだというのが勝因の一つかなと思います。

――毎回の課題であった、後半の失速が改善されていましたね

そうですね。ハーフタイムの過ごし方など、自分なりにいろいろ考えて工夫したりしたので、次につながるいいコンディション作りができたと思います。

――この試合では、今季好調なFWだけでなく、BKの健闘も目立ちました

そうですね。日頃からBKはハンドリングなどをたくさん練習しているので、そういった練習の成果が現れていたと思います。それに藤田が加わって、藤田を中心にラインも動かすようになってきました。これからも続けていきたいです。

――FWの選手もタテに動く場面が多く見られました

試合の最初の展開でもタテでいって、そこから大きく振るというゲームメイクをしなければいけないなと感じたゲームでした。

――前半25分では、岡田選手が突破してトライにつながるシーンがありました

久々にああいうプレーができて、吹っ切れました。これからも自分から仕掛けたり、いろんなことしていきたいと思います。

――藤田選手がチームに入ったことで、どのような変化が生まれましたか

藤田は、留学に行ったり、代表になったことで知識をたくさん持っているので、吸収してきたことを自分たちに教えてくれることありました。影響力がとてもありますね。それでBKが活発になっているのでとても嬉しいことだと思います。

――結果も内容も良かっただけに、前半の失点は悔やまれます

自分のペナルティーからラインアウトで(トライを)取られました。自分のペナルティーが原因なので、きょうの一番の反省点だと思います。

――この試合で見えてきた課題は何でしょうか

チームとしてはそのワントライ取られたことですね。BKは藤田とどれだけ意気投合してマッチしていくかというのも課題ですし、次は明大戦でFWが強いので、FWもどんどんレベルアップすべきところはあると思います。個人としては、きょうのプレーは自分としてもいい調子だったと思うので、次の試合からも自分から仕掛けていくということを忘れずにいくことだと思います。

――次戦はご自身初の早明戦です。意気込みをお願いします

お客さんもたくさんで初めての国立で、緊張もすると思うんですけど、その声援を背に応援されるようなプレーをしたいと思います。

SO小倉順平(スポ3=神奈川・桐蔭学園)

――試合を振り返っていかがですか

FWの1人1人の意識が高くて良かったと思います。

――良かったというのはどの部分ですか

2人目の寄りですね。内側も外側も、前に上がるのが遅くなってしまったことは良くなかったと思います。

――どのようなゲームプランでしたか

タテへの突破を図って、それが効いてきたら外に回していこうというものでした。特別なことはしていないです。

――ご自身もタテへの突破で3トライを挙げられましたが、そのことについてはいかがですか

FWがすごく動いてくれていて、外にも(藤田)慶和がいましたし、両CTBの動きも良かったので、そっちに(相手の)目がいっていると感じました。

――藤田選手のチームへのフィット具合などはいかがでしょうか

(一緒に練習をして)3日、4日ですが、そんなに遜色なくプレーできているなと。サインも少し教えたのですが、飲み込みが早いのでその部分ではすごく楽です。

――BKが機能し、活躍しているように感じました

春はFW頼みになっていたBKが成長してきていることを、僕もすごく感じています。ただ帝京大に勝つためにはまだ足りないので、帝京大相手であってもアタックが通用するように、もう少しみんなで話し合いながらやっていきたいと思います。

――どのあたりが足りないですか

アタックの部分でタテにいくのは良いのですが、そこで止められてしまったら話にならないので。体を大きくすることを忘れずに鍛えていって、帝京大にピークを持っていけたらと思っています。

――帝京大戦よりもペナルティーの回数が増えたことについていかがですか

練習でもペナルティーについてやっていて、みんな意識はしています。きょうはノットロールアウェイが多くあり、離れたくても離れられないということが見ていてわかりました。それでもその中で離れられるように、という意識をつけたいと思います。

――反省点はありますか

トライを取られているということです。前半の最後、後半の最後にワセダは強くありたいので、その意識をもっと高めなければいけないですね。集中力の低下が原因だと思います。

――後半のノートライについてはどう考えていますか

そこは良かったと思います。いつも前半に勝っていると後半に失速してトライを取られてしまうので。

――早明戦への意気込みをお願いします

いつも通りやります。

WTB深津健吾(スポ3=東京・国学院久我山)

――69―7の圧勝でしたが試合を振り返ってお願いします

ケイオーがエンジンかからないうちにワセダが攻め続けられた事がこの結果になったのだと思います。

――初めての早慶戦はいかがでしたか

いつもより人の入りが多くて声援が大きかったので、フィールドに立っていると選手同士のコミュニケーションが取りづらいと感じましたが、あのような舞台で試合ができて幸せです。

――自身のプレーには満足していますか

きょうはボール持ってダウンする機会がすごい少なかったので、もう少しボールをもらってトライに絡めるプレーができたらなと思います。

――課題