2020年夏季五輪・パラリンピックの東京開催決定から2日。メイン会場となる国立競技場で、「国立をホームにしよう」プロジェクトが発表された。同プロジェクトは、改修工事前『最後の国立』となることしの早明戦で、どちらの大学が国立をホームにできるかを競うというもの。「日本じゅうにラグビーの魅力を伝え、夢と勇気と感動を与える」というミッションのもと、早明戦をきっかけとしたラグビー人気の再燃を目指す。また、会見において後藤禎和監督(平2社卒=東京・日比谷)は「早大として前年より1万人多く集客する」と目標を設定。とくに観客として学生の数が減少していることから、「サークルなどに対してさまざまな工夫を凝らして、学生をたくさん呼び込みたい」と決意を口にした。
左から後藤監督、垣永主将、圓生主将(明大)、丹羽監督(明大)
会見終了後には、国立競技場のグラウンドにおいて、両校の部員と応援部に早稲田ラグビー応援集団『エンジニアンズ』が加わり、校歌斉唱、エール交換を行った。エンジニアンズに参加している団体は現在12団体。早稲田大学応援部をはじめ、万歳同盟や和太鼓サークルである魁響など、団体の種類は多岐にわたる。後藤監督が「いままでの枠組みにとらわれず、学生主体でやってほしい」と語るように、自分たちの特色を出しながら早明戦を盛り上げていく予定だ。
集合写真
垣永真之介主将(スポ4=東福岡)は国立について「聖地であり、生きがいであり、夢でもある」と語るように、ラグビー部員にとって国立に対する思い入れは非常に強い。それだけにこのプロジェクトに懸ける思いは、並々ならぬものがあるようだ。残された時間は3か月弱。伝統校の新たなチャレンジに、どれだけ多くの共感を集めることができるかがプロジェクト成功のカギとなるだろう。
(記事 菅原拓人、写真 近藤万里奈)