[連載] 柔道早慶戦直前特集『執念』第1回 南出健槙×板東新×山藤光星×遊川葵羽

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  第1回には2年生から南出健槙(スポ2=石川・鶴来)と板東新(スポ2=静岡・加藤学園)、1年生からは山藤光星(スポ1=岩手・盛岡大付)と遊川葵羽(スポ1=東京・修徳)が登場。次代の早大柔道部を盛り上げる下級生たちに、柔道からプライベートまでさまざまな話を伺いました!

他己紹介をしてください!

――まずは、同じ学年同士で他己紹介をお願いします

板東 彼は南出健槙といって、スポーツ科学部の2年生です。去年の早慶戦でMVPを獲った男なので、今年もやってくれると思います。練習は一見やってなさそうで、ちゃんとやっていますね。何事にも全力ですし、試合でも頑張ってくれると思います。

南出 彼はスポーツ科学部2年生の板東新です。去年は伸び悩んでいてあんまりいいところは見てないんですけど(笑)、最近はキャプテンとかからの評判が良くて、柔道のレベルが上がってきているなと思います。いつもあまり目立たないので、今回こそは頑張って欲しいなと思いますね。趣味がないらしいので、もっと僕がアウトドアにさせられるように頑張っていきたいと思います。

遊川 スポーツ科学部1年の、山藤光星です。

南出・山藤 自己紹介(笑)??

遊川 彼はもちろん柔道が強いです。試合だと練習の30倍以上強いと言われていて、早慶戦でも期待できると思っています。彼は恋愛でも柔道でも最大限の力を出せる人なので、期待できます。

山藤 彼はスポーツ科学部1年の遊川葵羽です。練習は数回しかやっていないんですけど、これから成長していくと思うので、名前を知っていて欲しいです。ダイエットを頑張ってるらしいので、サポートして一緒に頑張りたいなと思います。

――ダイエットは試合のための減量ということでしょうか

遊川 いや、ダイエットです。試合前だとそのための減量になるんですけど、普通のダイエットです。

――1年生のお二人から見て、南出選手と板東選手はどんな先輩でしょうか

板東 いいこと言ってよ。

遊川 二人とも遊ぶ時と練習する時のメリハリがついていて、困った時にはたまに頼りない時もあるんですけど、やる時はやってくれる先輩です。

山藤 二人とも話を聞くのが上手いので、相談しがいがあるというか、話しやすい先輩です。これから3年間も一緒なので、頑張りたいと思います。

一同 頑張りたい(笑)?

山藤 あ、違います。一緒に!一緒に頑張りたいと思います。

――反対に2年生のお二人から見て、山藤選手と遊川選手はどんな後輩でしょうか

板東 聞いての通りナメてるんですけど、二人とも面白いですね。これから一緒にチームを作っていくので、頑張っていきたいです。

南出 後輩が僕のいいことを言ってくれたので、僕は二人の悪いところを…

一同 (笑)。

南出 両方とも練習をやってはいるんですけど、遊川は見た目通りダイエットできていない。

板東 マヨネーズかけちゃうんだよね。2周しちゃうんだよね。

南出 カロリーを摂りすぎていますね。山藤はいろんな色恋沙汰を持ってきてくれて面白いです。二人とも頑張っているので、いい後輩だと思います。

――学年を問わず「この人と一緒にいることが多いな」と思う人はいますか

南出 最近だと、3年生の笠井さん(笠井雄太、スポ3=愛知・桜丘)ですね。一緒にジムに行って、笠井くんに僕がパーソナルしてもらっています。週5くらい一緒にやって、その後にご飯とか行っています。トレーニングをしたり、飲みに連れて行ってもらったりして、一緒にいる時間が長いですね。

遊川 山藤くんと石井くん(石井一紀、文構1=福岡大大濠)です。ご飯にもよく行くので、一緒にいることが多いですね。

――ご飯というのは、ラーメンなどでしょうか

遊川 …………。

板東 ラーメンはだめでしょ?ダイエット。

南出 だめだめ。あれ??

遊川</ strong>そうです、ラーメンです。

一同 (笑)。

山藤 自分は4年生の中野さん(中野智博副将、スポ4=神奈川・桐蔭学園)にこの前ベットをいただいて。中野さんが新生活に向けて準備をしていて、その流れでもらいました。運ぶのとかも手伝ってもらって、ほんとに優しいです。

板東 一緒にいるかって言われたらそうでもないんですけど、自分が仲良いと思っているのは中島竜生(文構3=東京・早実)先輩です。中学が一緒なんですけど、その時からお世話になっています。早稲田を知るきっかけにもなりましたし、今でも仲良くさせてもらっています。今日は練習前にプロスピ(プロ野球スピリッツA)で対戦して、ボコボコにされました。

――今年のチームの特徴、前年との違いを教えてください

遊川 飯田さん(飯田健介主将、社4=福岡・南筑)は、すごく頼れるキャプテンです。困ったら健介さんに言えば助けてくれるし、主務の工藤さん(工藤大輝、法4=福岡・小倉)もすごく頼りがいがあって、部活以外のことでも安心できるような人たちばかりです。全体的にまとまりのあるチームだと思います。

板東 去年との比較にはなるんですけど、練習量が少し増えた気がします。反復とかの練習が多くなって、去年よりも主将や副将が反復の練習を大事にしているかなと思います。

南出 付け足しにはなるんですけど、今のチームでは練習をする前に目的を述べて、みんなが理解できるようにしてから実践させている感じです。健介さんとか瑞貴さん(中島瑞貴副将、スポ4=福岡・西日本短大付)、智博さんが実践して「こういう感じでやるんだ」とわかりやすくしてくださっています。去年はどちらかというと試合稽古が多くて、実践型だったと思います。あとは学年が近くなったのもあるんですが、プライベートでも柔道でも、交流する機会が増えた気がしますね。僕が1年生のときは、4年生と接してはいたんですけど、そこまで深く関わることはなくて。今は1年生も4年生とよく話すくらい仲が良くて、コミュニケーションがとれているので、チームのまとまりが強くなったかなと思います。

山藤 4年生は試合でも頼りがいがありますね。自分が全学(全日本学生柔道優勝大会)の時にみっともない試合をしてしまったんですけど、そこから健介さんとか、いろんな先輩が声を掛けてくれて。おかげで練習の時も、自分なりに考えながらできたと思います。

――次に、みなさんが柔道を始めた年齢ときっかけを教えてください

山藤 自分は小学校に入る前からやっていたんですけど、地元の町道場で寝ていたりして、ちゃんとやっていなくて。

一同 (笑)。

山藤 小学生くらいからは違うところに行って、なんとなく続けていました。ちゃんとやったのは小1くらいからだと思います。お父さんが柔道をやっていた関係で、いつの間にか始めていました。

――盛岡大付高を卒業されていますが、神奈川県出身だとお聞きしました。どのタイミングで岩手県へ行かれたのでしょうか

山藤 中学校までは神奈川県にいたんですけど、お父さんと大学時代に寮で同部屋だった人が盛岡大付高の監督をやっていたので、そこに連れて行かれました。中学は東海大相模です。

――付属中学校からそのまま高校、大学と進学する選択肢はありましたか

山藤 途中までそのまま上がろうと思っていたんですけど、さっきのお父さんの関係で、中2くらいには既に決まっていたと思います。

南出 僕が始めたのは5歳の時ですね。柔道歴ベテラン15年です。きっかけはめっちゃ可愛いんですけど、一つ目は友達が欲しかったんです。僕は保育所に通っていたんですけど、同学年が5人くらいで知り合いがいなかったので、「友達欲しいな〜」と思って始めました。あとは小学生になる前に体重が30キロくらいあって、背も低かったので、ほんとに太ってたんですよ。それで「痩せなきゃやばいぞ」って言われて、お父さんの知り合いが近くの道場の先生だったので始めたって感じです。ダイエットと友達作りですね。

板東 僕も同じ5歳から始めました。お姉ちゃんが二人いるんですけど、どっちも柔道をやっていたので、気がついたら始めていましたね。

遊川 自分も5歳で、ダイエットです。

一同 (笑)。

板東 できてないじゃん。

南出 選択ミスだよ、それ。

――どうして早大を選択されたのでしょうか

遊川 勉強も部活もレベルの高いところでできると思ったからです。

――他の大学と迷いましたか

遊川 迷いなしです。

南出 模範解答か。

板東 これ面接?

遊川 (笑)。スポーツ推薦で来たんですけど、勉強はちゃんとやりましたよ。

――東京の修徳高校ご出身ということですが、早大はあまりメジャーな進学先ではないかと思います。早大が選択肢に入ったきっかけは何だったのでしょうか

遊川 早大OBの方の息子さんと高校の同期で、そのつながりで高1くらいから早大に練習に来ていました。その時から雰囲気とかがすごくいいなと思っていて、勉強も柔道もここまでできる環境はないと思って選択しました。

南出 僕はやりたいことが決まっていなかったので、ネームブランドがあったらいいかなという浅い考えでした。最初に浮かんでいたのはMARCHだったんですけど、監督に自分の考えを伝えたら「お、じゃあお前早稲田行けよ」とふざけて言ってきて。それに僕も「めっちゃいいじゃないですか!」とふざけて返したら、監督が勝手に早稲田の西田監督(西田清二現女子部監督、平14第一文卒=岡山白陵)に連絡して、監督が来てくださったんですよね。そこからはノリと勢いみたいな(笑)。英検をとったり小論文の練習をしたりして、なんとか来たって感じです。

――石川県のご出身だと思いますが、西田監督がそこまでお話をしに来られたのでしょうか

南出 そうですね。練習に来ていただいて、親と一緒に話をしました。一個上の代には笠井選手や長澤選手(長澤篤希、スポ3=静岡学園)がいて、チームも強くなってきていると。柔道はできるし、名前もあるし、頭もよさそうだしっていう感じで選びました。

山藤 自分は高いレベルで勉強と柔道をどっちも選べたらいいと思って、早大にしました。

――東海大に戻る選択肢はありしたか

山藤 なしではなかったんですけど、正直帰りにくいです。一回出てるので(笑)。本当に柔道だけに力を入れるのか、柔道と勉強どちらも割と頑張るのかで他の大学とも迷いました。でも、どちらかを取るよりはどちらもできるようにと思って、早大を選びました。

――早大に来て、高校までとの違いを感じる部分はありますか

南出 言わずもがな勉強のレベルの高さですね。英語なんて高校の時は本当に勉強していなかったし、大学に来て「みんなここまで話せるんだ」と驚きました。柔道面で言えば、僕らの時は監督に言われたことをやるって感じだったんですけど、大学は自分から行動しないと何も始まらないので。アクションを自分から起こす点が大きな違いかなと思いますね。あと東京はすごく電車が混んでいて、怖いなと思いました。

山藤 自分は……人の質ですね。

――それはいい意味でしょうか

山藤 いい方です、いい意味で。

南出・板東・遊川 おぉ〜、危ない危ない(笑)。

山藤 高校が名前を書けたら入れるくらいのレベルだったので、正直、悪い奴もいたんですよね。それに比べるとやっぱり質の高い人達が多くて、周りとの関係性がいいかなと思います。

板東 柔道の話になるんですけど、自由時間が多くなったり、監督にいろいろ言われるわけじゃないので、自分を律しないといけないというか。時間もあるし娯楽も多くて、誘惑がすごく多いんですよね。欲に溺れてしまう人も…(南出を見る)結構いると思うんですよ。それに負けないことが大事だなと思いました。

――南出選手に言いたいことがあればどうぞ

板東 僕は問題だけ起こしてなければ大丈夫だと思っているので。いろいろあるんだよね。

南出 してないです!僕は何も(笑)!柔道だけを真剣にやっています。

遊川 勉強は難しいですけど、なんとかついて行けてます。自分の高校は自分で考えて行動する高校だったので、その経験が活きて、大学でも柔道に関してはあまり困っていないです。強くなるためにはやればいいだけっていう感じなので、これからも頑張ります。

「レベルの差をすごく感じた(山藤)」

――入学してから実際に大学生と戦ってみて、高校までとのレベルの差は感じましたか

板東 感じました。パワーも組み手も違うし、レベルが違います。勝てません、もう。

山藤 レベルの差は自分もすごく感じました。見ていても感じるし、大学生は「力の差があるな」と思う人同士がやっていても、粘り強さがすごくて。あっさり勝負が決まることがあまりなくて、大事なところでしっかり守っている選手が多いなと思います。

遊川 自分は初めての試合で今年の講道館杯(講道館杯全日本体重別選手権)チャンピオンの中村雄太選手(東海大4年)とやらせていただいて、レベルの高さを感じました。

南出 僕は柔道のことを知っている人が多いなと思いました。ルールに限らず試合運びや勝負所の守り、粘り強さに差を感じましたし、トレーニング量が高校のときと違うので、体が強いんですよね。ずっと勝ち続けられる選手もいますが、よくわからない体の強い選手にコロッと負けてしまう強い選手もいるので、そこが大学に来て一番印象に残ったところですかね。

「負けから学べることが多かった(南出)」

――次に、今シーズンの振り返りをお願いします

遊川 全然だめで、何一つ結果を残せませんでした。1年生としてチームを勢いづけることが大事だと思っていたんですけど、そう簡単にはいきませんでした。2、3年生にも申し訳ないなと思います。柔道のレベルを上げることは絶対なんですけど、力の差みたいなものはあまり感じなかったので、組み手とか技術面を伸ばしたいですね。

板東 今年は本当に思い知らされた一年だったと思います。僕、今年一勝もしてなくて。

南出 (笑)。

山藤・遊川 笑っちゃだめでしょ(笑)!

板東 団体2連敗から始まって、都ジュニ(東京都ジュニア体重別選手権)も都学(東京都学生体重別選手権)も一回戦負けでした。団体戦の方は怪我で出られなくて、本当に今年は酷かったです。来年は勝ちたいです。みんな強くて、本当にキツいです。

南出 結果から言えば成績は良くなかったんですけど、カッコつけて言うと、負けから学べることが多かったかなと思いましたね。去年は全学(全日本学生体重別選手権)に出られたんですけど、今年は全学も全ジュニ(全日本ジュニア体重別選手権)も何も出られませんでした。それでも、試合運びや試合感はジュニアでの3試合で上手く掴めたと思います。都学でも、今年全学で優勝した小田桐選手(小田桐美生、国士舘大4年)とか強い選手とできて、試合でやっていたスキルがなんとなくわかったので、今練習に取り入れています。筋トレを増やしたこともあって、体の面でもスキル面でも成長できているのかなと感じてますね。

山藤 全学で団体戦に出してもらって、個人戦では都学も都ジュニも出たんですけど、まだまだ足りないなと思いました。練習もそうですけど、スキルも力も負けていたので、追いつけるようにもっと練習します。

「自分が一番のライバルです(遊川)」

――大学を問わず、ライバルだと思う選手はいますか

遊川 自分ですね。

南出 こいつほんとに…(笑)。

遊川 自分は自分に何でも甘えちゃうので、自分が一番の敵であり、ライバルです。

南出 一回も勝ってないじゃん。

板東 全敗?

遊川 いや、たまーに勝ってます。

南出 勝ってないです!ボロ負けでしょ。

板東 僕は勝手にライバル視しているだけなんですけど、長澤さんですね。同階級で高校の時も3連敗したので、いい思い出がないです。そろそろ勝ちたいですね。さっきも練習でやったんですけど、15本くらい投げられました。でも1本投げられたので、とりあえず前進ですね。

南出 とりあえず同じ73キロ級の人は、ライバル視ってほどではないんですけど、違う目線で見ちゃいますね。大会で活躍とかしていると「あー、なんか悔しいな」みたいな。ライバルは、強いて言うなら長澤さん。

山藤 みんなのライバル?

一同 (笑)。

南出 バチバチに練習してくれるけど、強いので、負けると悔しいんですよ。よく乱取りで一本目から長澤さんとやるんですけど、五本目までずっとやることもあって。そこでやられる度に、結構悔しいです。強いて言うなら篤希さんですね。2年生のライバル(笑)。

山藤 自分は中学校の同級生がみんな強くて、成績も自分より上なので、追いつけるように頑張りたいなと思ってます。

板東 誰??

山藤 木原慧登(東海大1年)とか手塚春太朗(東海大1年)とか。あと一個上の服部辰成(東海大2年)先輩。服部さんは柔道は尊敬できるので。

板東・南出 柔道『は』。載るよ?これ。

山藤 大丈夫、たぶん見ないっす。

――階級に関係なく、東海大相模中卒の選手がライバルということでしょうか

山藤 そうですね、階級は関係ないです。

――次にプライベートについてお聞きします。オフの日の過ごし方や、ハマっていることを教えてください

山藤 自分は『HUNTER×HUNTER』にハマってますね。めっちゃ面白いです。前に1話から100話まで見て、途中で辞めちゃってたんですけど、またアニメを見始めました。

南出 僕は柔道一筋なので、最近はジムに行っています。土日は朝ジムに行って、昼はゆっくりして、夜はお酒を飲んでいろんなお店を開拓しています。

板東 最近ハマっているのは、プロスピっていうスマホゲームですね。夏休みとかは中野智博さんとか石濱(石濱慧将、社2=東京・早実)とか葵羽(遊川選手)とかとよく対戦していました。リアルの野球は全然わからないんですけど。

遊川 趣味は特にないんですけど、柔道の動画を見ることが好きです。最近ハマっているのは『ONE PIECE』です。アニメを1話から見ていて、今は500話くらいですね。

キャラが濃い人は・・・?

――続いて、男子部の中で特に「キャラが濃いな」と思う人を教えてください。ここで例年名前が挙がる、渋田選手(渋田凱、スポ3=福岡・嘉穂)以外でお願いします

山藤 真っ先に凱さん浮かんだのに…。

南出 え、俺違う人が一番に出てきた。

――では、南出選手からお願いします

南出 僕はめっっちゃ飯田健介さんだと思います。キャプテンで、すごくしっかりしてそうじゃないですか。実際しっかりしてるんですけど、抜けてる部分が多すぎるんですよ。突然よくわからないところでテンション上がったり、急に部屋に入って来て、笑いながら出て行ったり(笑)。

一同 (笑)。

南出 あの人は掴みどころがわからないというか、抜けてるところが可愛いです。キャプテンでカッコいい先輩なんですけど、プライベートが抜けすぎてて変わってるなと思いますね。真面目なんだけど、急にポッと話し始めるとか。ノリが謎だし、変ですね。

山藤 凱さんしか思いつかないですね…。他いるかな。

――ここで渋田選手が登場

渋田 何の話?いま。

山藤 変わってる人です。

渋田 その変わってる人でさ、俺めっちゃ名前挙がるんだけど。

板東 だから、禁止になりました。

渋田 あ、俺もうダメなの??

板東 殿堂入りです。

一同 (笑)。

山藤 凱さん以外だと、中野さんですかね。真面目な感じを出しているけど、結構面白いです。ケジメもしっかりしていていい人なんですけど、支釣込足が痛いです。まじで。やばいです。あれは。

板東 確かに。一回受けたけど、あれはやばい。

遊川 僕は強いて言うなら、新さん(板東選手)だと思います。なんか変わってますね。

南出 顔が?

山藤 失礼(笑)!

遊川 新さんは急に変なスイッチが入る時があるんですよ。基本ゆるい顔なのに…。

南出 あ、わかるわかる!ずっと抜けた顔してるんだよね。

遊川 なのに喋りかけたら、顔つきが変わるんですよ。

南出 そうそう、ずっとボーーーッとしてるのにさ。

板東 ずっと悪口じゃない?

一同 (笑)。

南出 いい意味!いい意味でさ、リラックスしてる顔です。喋りかけたらキリッとして、カッコいい。

山藤 普段は省エネってことですよね。

遊川 省エネ(笑)。新さんは柔道のときもギラギラしてますね。でもリラックスしてる時でも、言うことが辛辣です。

板東 自分的に変わってるなと思うのは光星(山藤選手)ですね。なんか変なんですよ、ずっと。テンションが。いい意味でずっとテンション高い。

南出 珍しい人種ってこと?

板東 そう。あ、でもそれで言ったら健慎(南出選手)が一番だわ。見たことない人種でした。大学に入って衝撃を受けましたね。こんな人間がいるんだと。

――どのような点でそう思われたのでしょうか

板東 おかしいんですよ、行動が。一緒に満員電車に乗った時があったんですけど、席が空いてないじゃないですか。そしたら、いきなり床に座り始めて。

南出 座ってない!座ってない!!

板東 座ってたよ!絶対座ってた!!

一同 (笑)。

南出 具体例は出すなって!いや、座ってたんじゃなくて、しゃがんでたんですよ。膝が痛くて。

板東 座ってたよ、あれは。びっくりしましたもん。

南出 新によく言われるんですよ。「お前は見たことない人種で、俺が一番関わってこなかった奴だ」って。

板東 そうなんですよ。こんな奴いるんだって本当に思いました。

「MVPを目指します(板東)」

――最後に、早慶戦について意気込みをお願いします

山藤 全員抜く気でいきます。

一同 おお〜(拍手)。

山藤 まあ本当のことを言うと、無段の人に負けないように。

一同 (笑)。

南出 弱い弱い。

板東 急降下すぎる。

山藤 そこで負けると大変なので、しっかり倒したいです。そこからは、もうどこまでいけるかの勝負なので、今のうちから体力をつけます。

南出 僕は去年MVPを獲ったので、もちろん二冠を目指して頑張ります。去年は先峰で5人までいったんですけど、今年は次鋒で山藤くんが10人くらい抜くので、そこに負けないように10人くらい勝ち抜きたいです。今はあまり練習できていないので体力が戻るかわからないんですけど、一本で勝って、会場を盛り上げながら勝ちたいなと思います。

板東 僕はMVPを目指します。この二人(南出選手と山藤選手)がどれだけできるかにもよるんですけど、去年二人抜いてから負けちゃったので、せめて二人抜いてから分けれるくらいになりたいですね。

――遊川選手は、出場される選手たちへメッセージをお願いします

遊川 山藤くんは………。

南出・板東 え、個別(笑)?

遊川 いや、山藤くんが全員抜くと思うので、山藤くんへのエールだけで十分かなと思って。万が一山藤君がどこかで負けたとしても、みんなには怪我なく全力で頑張ってほしいなと思います。

――ありがとうございました!

思い思いの言葉を記した4選手

(取材・編集  湊紗希、今村奎太)

◆板東新(ばんどう・あらた)(※写真右下)

2004(平16)8月4日生まれ。172センチ。静岡・加藤学園高出身。スポーツ科学部2年。2024年を「思い知らされた一年」と振り返った板東選手。悔しさが募る年となりましたが、慶大を相手に鬱憤(うっぷん)を晴らす活躍を期待しましょう!

◆南出健槙(みなみで・けんしん)(※写真左下)

2004(平16)年4月16日生まれ。170センチ。石川・鶴来高出身。スポーツ科学部2年。「負けから学ぶことが多かった」と今季を振り返った南出選手。敗北を糧として、柔道一筋(諸説あり)の南出選手は今後どんな成長を見せてくれるのでしょうか!

◆山藤光星(やまふじ・こうせい)(※写真右上)

2005(平17)年7月7日生まれ。181センチ。岩手・盛岡大付高出身。スポーツ科学部1年。東海大相模中出身の山藤選手。同校の同級生と先輩(一つ上まで?)の活躍を見て、「自分も追いつきたい」と奮起しているそうです。対談後には、色紙に『ぱっしょん』と記してくれました!

◆遊川葵羽(ゆうかわ・あおば)(※写真左上)

2005(平17)年10月10日生まれ。171センチ。東京・修徳高出身。スポーツ科学部1年。ダイエット中の遊川選手。ついついマヨネーズをかけてしまうそうで、「一番のライバルは自分」と真剣な眼差しで語ってくれました。在学中に自分に勝つことはできるのか、今後の遊川選手から目が離せません!