春季オープン戦 3月7日 沖縄・ANA BALL PARK浦添
優勝を狙う東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)に向け、野球部は昨年に続き沖縄でキャンプを敢行。沖縄キャンプ初の対外試合として、HONDA鈴鹿とのオープン戦に臨んだ。
早大の先発マウンドに上がったのは、エース・伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)。伊藤は初回から3回連続で空振り三振を奪う快調な立ち上がりを見せたものの、4回に失策が絡んで先制を許す。続く5回には4連打を浴びて2失点を喫し、5回3失点自責点2で降板となった。それでも要所で三振を奪い、最速は141キロを記録するなど、キャンプの疲労が蓄積するなかで持ち味を発揮した。
投手陣が粘りを見せる中、打線はこの日5安打無得点に抑え込まれ沈黙。そんな打線にあって、ひとり気を吐いたのは吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)。初回から痛烈な当たりで一二塁間を破り出塁すると、第二、第四打席にも安打を放ち、3安打猛打賞を記録。大学日本代表候補合宿にも選出されたチームの主砲が、状態の良さを見せつけた。
また、投手陣では新戦力が台頭。7回に登板した安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)は相手チームから警戒されていたチェンジアップを多投し、1三振含む三者凡退。9回に登板した髙橋煌稀(スポ1=宮城・仙台育英)は、持ち味の直球で最速144キロを記録。加えて、この試合で印象的だったのは130キロ前後のカットボール。昨冬以来強化してきた変化球が効果的に機能し、芯で捉えさせない盤石の投球を見せた。伊藤樹が即戦力としての期待を寄せる、2人の今後の投球にも注目したい。
試合は0―4と完封負けを喫し、課題の残る試合となったものの、春季リーグ戦に向けて光明が見える一戦となった。
(記事 林田怜空、写真 梶谷里桜、近藤翔太)
※学年は令和6年度(新年度)のものです。
コメント
安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)
ーー本日の投球内容はいかがでしたか
初めての対外試合で緊張はしましたが、思い切って腕を振るという自分の持ち味を出し、気持ちで打者に向かっていったことが三者凡退という結果につながったと思います。
ーー初登板を終えての手応えはいかがですか
まだ1イニングしか投げていないのでよくわからない部分もありますが、1つずつアウトを丁寧に取っていくことを意識していきたいです。
ーーチェンジアップが生命線とお話されていましたが、今日の試合の中ではいかがでしたか
イニングの初めに相手のベンチから「左ピッチャーのカーブみたいなチェンジアップが来るぞ」という声が聞こえていて、相手がそれを狙っているのなら自分もその球種で勝負してやろうという気持ちで臨みました。最初のバッターは2ボール2ストライクという打者にとってチェンジアップを予想しやすいカウントでしたが、自信を持って投げられたので三振を奪えたと感じています。
ーー沖縄キャンプを通じて感じていることを教えてください
早大野球部のレベルの高さを感じているので、それに早くなじんでいけるようにキャンプを通して頑張っていきたいです。
ーー今後の意気込みをお願いします
自分の結果というよりもチームのために投げていきたいと思うので、早稲田を勝利に導けるようなピッチングをしていきたいです。
髙橋煌稀(スポ1=宮城・仙台育英)
ーー初登板を振り返っていかがですか
今日はブルペンから調子がいいなと思っていて、そのまま程よい緊張感でマウンドに上が流ことができました。安打を1本許してしまいましたが、初登板にしてはいいピッチングだったと思います。
ーー自身の武器と語っていたストレートの調子はいかがでしたか
1球か2球シュートしてしまうボールはあったのですが、それ以外は自分が投げたいところに投げられていたので状態は良かったです。
ーー130キロ前後のカットボールをメインに組み立てたのですか
そうですね。自分はストレートとカットボールを中心に組み立てるピッチャーで、今日は指にかかったボールが多かったです。ただ、空振りが取りたかった場面で打者にコンタクトされてしまったので、質を高めて抜け球を減らしていきたいと思います。
ーーここまでの沖縄キャンプを通じて感じていることはありますか
雨が続く中ですが、東京よりも暖かくて、練習がしやすいです。(仙台育英高の)卒業式がありキャンプへの合流が遅れ、個人的には4日目になるのですが、いい練習ができているなと感じています。
ーー次戦への意気込みをお願いします
今日はストレートの調子が良かったので、調子の整え方を覚えながら調整していきたいです。また、変化球をヒットにされてしまいましたが、もう一段曲げて空振りが取りたいので、精度を高めていきたいです。