打線が繋がり社会人相手に初勝利を飾る/Honda戦

野球

春季オープン戦 4月7日 安部球場

TEAM 合計
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 春季リーグ戦を翌週に控え、Hondaと戦った早大野球部。これまで社会人相手に勝利はなかったが、先発・伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)が好投を見せると、打線もそれに応えて合計13安打の猛攻で投手を援護。終盤には1年生投手が腹の据わった投球を披露し、社会人相手としてはオープン戦初勝利となった。

 先発マウンドに上がったのは伊藤樹。初回、2番打者に三塁打を浴びるなど立ち上がりに苦しみ1点を失う。しかしここで気持ちを切り替え、2回には変化球を交えて三者連続三振に切ってとるなど、6回まで相手打線を安打3本に抑えた。

先発の伊藤樹。リーグ戦でも好投に期待したい

 援護したい打線は5回に奮起する。先頭打者の前田健伸(商3=大阪桐蔭)が8球粘った末に右翼にボールを運びチーム初安打で出塁。続く中村敢晴(スポ4=福岡・筑陽学園)の犠打と梅村大和(教4=東京・早実)の中前安打で1アウト一塁三塁とすると、石郷岡大成(社3=東京・早実)がライナー性の適時打を放ち同点。さらに伊藤樹にも適時二塁打が生まれ、逆転に成功した。

5回に同点の適時打を放った石郷岡

 7回に岩本重久(令4スポ卒=現Honda)の本塁打などで3点を失うと、打撃陣はすぐさま反撃を開始。先頭の梅村がセーフティバントを決め出塁すると、尾瀬雄大(スポ3=東京・帝京)の安打でチャンスを広げ、山縣秀(商4=東京・早大学院)が右翼へ適時三塁打を放ち同点とする。するとここまで無安打だった吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)にも適時打が生まれ、一気に再逆転。8回には代打の小澤周平(スポ3=群馬・健大高崎)が鋭い打球を放ち一塁手への強襲ヒットとし、2点を追加してHondaを突き放した。

 投手陣も磐石の継投をみせる。8回に安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)、9回に髙橋煌稀(スポ1=宮城・仙台育英)がマウンドに上がると、ランナーを出しながらもそれぞれの持ち味を発揮し、無失点リレーで試合を締めくくった。

8回に登板した安田

 前半こそ相手投手の早いテンポに押され、打ちあぐねた早大ナインだったが、上位打線、下位打線ともに切れ目のない打撃を見せ、7得点で快勝した。リーグ戦前最後のオープン戦をものにし、弾みをつけた早大ナイン。賜杯奪還に向け気合いは十分だ。

(記事 西本和宏、写真 富澤奈央)

5回に勝ち越しの適時打を放った伊藤樹。前回出場した関東学院戦に続いて適時打が飛び出した
7回にセーフティーバントを決めた梅村。この試合猛打賞の活躍
7回に適時打を放った山縣
7回に適時打を放った吉納副将
8回に適時打を放った小澤
9回に登板した髙橋煌

コメント

伊藤樹(スポ3=宮城・仙台育英)

ーー今日の登板を振り返っていかがですか
 悪くはなかったです。1回の立ち上がりに長打を打たれてしまったこと、7回に意図を持って投げたボールを本塁打にされてしまったことが反省点です。

ーー6回までは三者連続三振を奪うなど好投しましたが、何か意識したことはありますか
 初回に上位打線と対戦した時に、直球に対して強くスイングしてくるという印象があったので、変化球を混ぜながら、ボールを低めに集めることを徹底しました。冬を通じて鍛えてきた部分が出せたかなと思います。

ーー社会人対抗戦に続き、牽制で一塁走者を刺す場面がありました。何か意識した点はありますか
 基本的にはリードの距離や体勢をみて牽制するかどうかを判断しています。牽制なども含めてピッチングだと思っているのでこだわってやっていますし、アウトが1つ取れることはチームにとっても大きいので、リーグ戦でも大事にしていきたいです。

ーーリーグ戦に向けての仕上がりはいかがですか
 長いイニングを投げられるようになってきましたが、一方で無失点で抑えることがまだできていないので、ゼロにこだわって長いイニングを投げるという目標の元、しっかりと投げ切りたいと思います。

ーー立教戦への意気込みをお願いします
 大事な初戦になるので、緊張するとは思いますが、しっかりと勝ち切れるように、長いイニングをゼロで抑えます。

吉納翼副将(スポ4=愛知・東邦)

ーー春季オープン戦において社会人相手に初勝利をつかみましたが、いかがですか
 (オープン戦)最後の試合だったということもあり、なんとしても勝つ、ことがチームの目標でした。その上で強豪である社会人のチームに勝てたことは、自分自身にとってもチームにとっても自信になったと思うので、これを弾み、いい形でリーグ戦に挑めるように練習していきたいと思います。

ーー本日の試合を振り返っていかがですか
 最初先制されてなんとか逆転して、また取られて、というシーソーゲームのような形になったのですが、こういった試合で勝ちきれたということは非常に良かったと思います。その上で投手の投げミスや野手のこういうところで打つ、というような課題がでてきたので、それらをリーグ戦前にしっかりと詰めていけたらと思います。

ーー7回に逆転勝ち越しタイムリーを放ちました。その場面を振り返っていかがですか
 打席に入る前から、絶対回ってくる、回ってきても絶対打つ、という意識だけだったので、あとの結果は執念で決めたものと感じています。

ーーリーグ戦まであと1週間をきりましたが、現在のバッティングの調子について教えてください
 よくなりつつあるので、(調子を)落とさないようにということと、もっと上げていきたいと思うので、いい意味で考えすぎずに自分らしい打撃ができたらと思います。

ーー最後に、初戦となる立教戦への意気込みをお願いします
 勝つ、それだけです。