第37回上尾シティハーフマラソン 11月17日 埼玉・上尾総合運動公園
秋らしからぬ強い日差しが降り注ぐ中、第37回上尾シティハーフマラソンが開催された。全体トップは棟方一楽(大東大)の1時間1分38秒。U20のハーフマラソン日本新記録を樹立した。早大からは宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園)、菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理)、伊福陽太(政経4=京都・洛南)ら14人が出場し、宮岡は1時間2分台の好走で自己ベストを更新。菅野、伊福も1時間3分台の好タイムでゴールした。また、宮岡の他にも7人が自己ベストを更新し、チームの充実ぶりを印象付けた。
本日のコンディションを「絶好調」と振り返った宮岡は、スタートからハイペースで走る先頭集団についていく。レース中盤からは先頭から離れるものの、自分のペースで走り、後続の選手たちを引っ張り続ける展開になった。「箱根(東京箱根間往復大学駅伝)に向けて、自分が先頭を引っ張るというところを意識的に増やした」と語った宮岡の勢いは、気温が上がっていく厳しいコンディションでも衰えることはなかった。ペースこそ落としたものの、次第に順位を上げていき、13位(大学生の部10位)でゴール。自己ベストとなる1時間2分39秒をマークした。出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)、全日本大学駅伝対校選手権(全日本)で出走を逃した宮岡にとって、箱根の出走に向けた最高のアピールとなった。
苦悶(くもん)の表情を浮かべながら走る宮岡
2年連続で箱根のアンカーを務めている菅野は、チーム内2位となる1時間3分39秒でフィニッシュ。「位置づけとしてはプレ箱根」と語った本レースでは、1キロ3分前後のペースを着実に刻み続けた。中盤に転倒してしまうアクシデントがあったものの、しっかり63分台でまとめあげた菅野。箱根でもその安定感のある走りに期待したい。
終盤も安定した走りを見せた菅野
宮岡、菅野らの好走により、早大の箱根出走メンバー争いはさらに激化した。タスキをつなぐことが許されるのは、わずかに10人。その枠を勝ち取るために、チーム内での争いは今後も続いていく。
(記事 石澤直幸、写真 髙杉菜々子、辻岡真波)
結果
▽男子ハーフマラソン
宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園) 1時間2分39秒(10着)自己新
菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理) 1時間3分39秒(38着)
伊福陽太(政経4=京都・洛南) 1時間3分55秒(51着)
伊藤大志駅伝主将(スポ4=長野・佐久長聖) 1時間4分18秒(68着)
藤本進次郎(教3=大阪・清風) 1時間4分26秒(72着)自己新
伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部) 1時間4分32秒(80着)自己新
瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二) 1時間4分44秒(91着)自己新
間瀬田純平(スポ3=佐賀・鳥栖工) 1時間4分50秒(96着)自己新タイ
小平敦之(政経2=東京・早実) 1時間5分10秒(109着)自己新
須山向陽(スポ3=鹿児島城西) 1時間6分19秒(149着)
髙尾啓太朗(商2=千葉・佐倉) 1時間6分26秒(156着)自己新
宮本優希(人2=智辯学園和歌山 ) 1時間6分57秒(184着)
門馬海成(政経3=福島・会津) 1時間8分01秒(231着)
武田知典(法2=東京・早実) 1時間8分06秒(235着)自己新
山﨑一吹(スポ2=福島・学法石川) DNS
和田悠都(先理4=東京・早実) DNS
長屋匡起(スポ2=長野・佐久長聖) DNS
草野洸正(商4=埼玉・浦和) DNS
日野斗馬(商4=愛媛・松山東) DNS
コメント
菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理)
――本日のコンディションはいかがでしたか
直前の練習自体は結構できていたので、悪くはなかったと思います。
――本日の大会の位置づけと目標を教えてください
位置づけとしてはプレ箱根(東京箱根間往復大学駅伝)みたいな感じでした。(1キロ)3分のペースで少し余裕を持ってプラス2、3キロ押すつもりで走った上で、63分 20秒を切るぐらいから62分台ぐらいを狙うことができれば良いという目標と位置付けでした。
――本日のレースプランを教えてください
最初は少し危ないので流れに乗ろうとしていました。基本的に3分ペースをベースにして押していくイメージで考えていました。
――レース中に展開を見てレースプランを変更した部分はありましたか
特に大きく変えた点はありませんでしたが、途中転倒があって1回余裕がなくなりました。なので、15キロ付近で一旦ペースを落として、少し余裕を持たせてからまた3分ペースで元に戻しました。そこは少し変更があったと思います。
――ご自身の走りを振り返っていかがですか
後半も手元の時計では3分ペースで押せていて、余裕もしっかりあって、 プラスで2、3キロそのまま押すイメージもできました。箱根に向けて自分の位置を確認するいい経験にはなったと思います。
――最近の練習で意識していることはありますか
最近の練習で意識していることは、練習自体に少しゆとりを持つことです。
――最後に、今後の目標をお願いします
今後の目標としては、今年もしっかり箱根(東京箱根間往復大学駅伝)の復路出走を想定して、 12月しっかり走り込んでいきたいです。復路であればどの区間でも区間3位以内であったり、区間賞争いだったりが狙えるようにこの1カ月しっかり鍛えていきたいと思います。
宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園)
――今日のコンディションはいかがでしたか
もうほとんど絶好調に近いくらいのコンディションで臨めました。
――日差しが出てきて暑くなりましたが、その点はいかがでしたか
確かに去年と比べてもかなり暑かったです。なので、給水の時に体に水をかけたりして対策をしました。
――今大会の位置づけと目標を教えてください
出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)と全日本(全日本大学駅伝対校選手権)を走ることができなかったので、やはり箱根(東京箱根間往復大学駅伝)を走るためのアピールのステップとしてしっかり走ろうと捉えていました。
――前半からハイペースでしたが、レースプランはありましたか
昨年も(上尾ハーフを)箱根を走るための位置付けにしていましたが、その時に突っ込んでしまって、自分の走りができなくなり垂れてしまいました。そのため今年は、いい意味であまり気にしすぎずに、自分のペースを刻もうと走っていました。
――今日の走りを振り返っていかがですか
最初の5キロは思ったよりも速く入ってしまった感じがありましたが、そこからはほとんど自分が引っ張るかたちでした。残りの16キロをそのまま走ることができたので、箱根の復路に向けて単独走の練習ができたかなと思います。
――最近の練習では何を意識していますか
箱根に向けて、自分が先頭を引っ張るというところを意識的に増やしていました。あとは、余裕を持って走ることです。自分は緊張してくると力んでしまう癖があるので、やはり練習からリラックスして走るということは心がけていました。
――今後の目標を教えてください
ここでひとつ、監督あるいはチームメイトに「宮岡が走れるぞ」というところはアピールできたと思います。自分はやはり8区、9区あたりを志望しているので、 そこで区間5位以内で走って、総合3位以内というチームの目標に貢献したいと思います。