関東大学サッカーリーグ戦
2024年10月27日(日) 14:00 Kickoff
@慶應義塾大学下田グラウンド
試合結果
チーム | 前半 | 後半 | 合計 |
---|---|---|---|
早稲田大学 | 0 | 1 | 1 |
慶應義塾大学 | 0 | 1 | 1 |
得点者
後半
47分 松尾倫太郎
62分 相手
現在4連勝中と勢いにのるア式蹴球部(ア式)は、今節はアウェイで首位慶大との一戦に臨んだ。早慶クラシコと総理大臣杯での対戦も含めると今季4回目となった早慶戦。ともに昇格を争うなか迎えたライバル校同士の戦いは、両チーム一歩も引かない展開が続いた。前半は慶大がボールを保持してチャンスを伺ったが、スコアレスでハーフタイムへ。後半に入ると47分にFW松尾倫太郎(人4=千葉・八千代)がゴールを決め、ア式が先制点をあげた。しかし、62分にセットプレーから同点弾を許す。その後は両チームチャンスをつくったが、勝ち越しゴールは決められずに試合は終了。1-1と痛み分けに終わることとなった。
ボールを運ぶ谷村
立ち上がりから攻勢に出たのは慶大だった。2分にはア式の左サイドからミドルシュートを打たれたが、ボールはポストに当たり救われる。ア式が自陣からボールを保持して前進しようとするのに対し、慶大はハイプレスを仕掛ける。ボールを奪うとサイドを使った縦に速い攻撃でア式陣内へと侵入し、果敢にゴールへと迫った。それでもペナルティーエリア内では堅いブロックを築き、キャプテンマークを巻いたセンターバックのDF神橋良汰(スポ4=川崎フロンターレU18)を中心にシュートを打たせない守備を徹底。ボールを奪っては、MF本保奏希(スポ3=JFAアカデミー福島U18)やMF東廉(スポ4=清水エスパルスユース)が再三ドリブルや味方とのパス交換から相手を押し下げるプレーを見せた。0-0で前半は終了。ア式が守備での粘り強さを見せた展開となった。
先制点を決めた松尾
前半は慶大に試合をコントロールされたア式だったが、後半はキックオフからア式が勢い良く試合に入った。開始直後から敵陣でボールを奪いにいくと、47分にMF谷村峻(スポ3=FC東京U18)が相手DFの縦パスに反応しクリア。このクリアボールが相手DFラインを超えてペナルティーエリア内でバウンドすると、松尾が誰よりも早く反応する。相手CB2人に囲まれる中、松尾は体を捻りながら左足でシュート。ボールは相手GKの体をすり抜けてサイドネットを揺らし、ア式が先制に成功した。前半とは異なり、その後もア式がビルドアップから敵陣へと侵入する機会が増えたが、得点にはつながらない時間が続く。すると62分に自陣で与えたフリーキックから相手にヘディングシュートでゴールを決められ、試合は振出しに戻る。何とかして勝ち越し点を奪いたいア式は選手交代も使いながら攻勢に出たが、決定機は生み出せない。試合終盤には神橋を最前線に配置してパワープレーを仕掛けたが、得点は奪えずに試合終了。5連勝達成とはならなかった。
戦況を見つめる柏木
リーグ戦得点ランキングトップに位置するエースのFW駒沢直哉副将(スポ4=ツエーゲン金沢U18)がケガで欠場とアクシデントに見舞われたア式だったが、首位慶大を追い詰めるパフォーマンスを見せた。ワントップでスタメン起用された松尾が得点をあげるなど、駒沢の不在を感じさせないプレーを選手全員が披露。それだけに勝ち点3を得られなかった結果に選手たちは歯がゆさを感じているだろう。リーグ戦終盤に入り、着実に成長と勝負強さを見せてきたア式。次戦はホーム・東伏見で昇格を争う立正大との一戦に臨む。今節の悔しさを晴らす試合となることに期待したい。
(記事 荒川聡吾 写真 和田昇也、林朋亜 取材 石垣拓也)
早稲田大学 メンバー
スタメン
ポジション | 選手名 | 背番号 |
---|---|---|
GK | ヒル袈依廉(スポ4=鹿児島城西) | 1 |
DF | 佐々木奈琉(社3=新潟・帝京長岡) | 2 |
DF | 増田健昇(スポ3=横浜FCユース) | 3 |
DF | 神橋良汰(スポ4=川崎フロンターレU18) | 4 |
DF | 石川真丸(スポ4=名古屋グランパスU18) | 5 |
MF | 谷村峻(スポ3=FC東京U18) | 6 |
MF | 東廉(スポ4=清水エスパルスユース) | 8 |
MF | 本保奏希(スポ3=JFAアカデミー福島U18) | 11 |
MF | 西凜誓(社2=名古屋グランパスU18) | 12 |
MF | 柏木陽良(スポ2=鹿島アントラーズユース) | 28 |
FW | 松尾倫太郎(人4=千葉・八千代) | 15 |
【監督】兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
サブ
ポジション | 選手名 | 背番号 |
---|---|---|
GK | 北村公平(文構4=神奈川・桐光学園) | 16 |
DF | 笹木大史(商3=東京・早大学院) | 13 |
MF | 森田大智(スポ3=熊本・大津) | 14 |
MF | 高橋作和(法2=東京・国学院久我山) | 24 |
MF | 神田拓人(スポ1=福島・尚志) | 25 |
MF | 佐久間真寛(商3=静岡・藤枝東) | 26 |
MF | 森山絢太(スポ4=兵庫・三田学園) | 30 |
FW | 鈴木大翔(スポ2=ガンバ大阪ユース) | 18 |
FW | 瀧澤暖(スポ3=北海道コンサドーレ札幌U18) | 23 |
交代出場
時間 | In | Out |
---|---|---|
71分 | 鈴木大翔 | 本保奏希 |
77分 | 笹木大史 | 松尾倫太郎 |
87分 | 瀧澤暖 | 東廉 |
試合後インタビュー
兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
ーー試合前の準備と試合を振り返っていかがですか
怪我人が増えてしまいましたけど言い訳にはしたくないので、全員で一つになってやっていこうというところです。課題としていいところまでいっても最後のクオリティーの部分で相手の脅威になるプレーが少なかったかなというところはあるので、誰が出てもそこのクオリティを保てるようなトレーニングの積み上げは必要だなというのは意識しました。ただ前期と違って自分たちがやってやるぞという気持ちを出せるようになったのはチームとしてすごく良くなったなと思います。最後はクオリティーの部分で勝ち点が3なのか1なのか0なのかの差につながってくるなと感じました。我々としてはこの勝ち点1は負けに等しいですけど、残り3試合やるべきことをやるしかないという中で、もう一回週頭からやるべきことを積み重ねて次に臨みたいです。
ーー今季4度目の対戦となりましたが難しさはありましたか
お互いにやりたいことや狙いがわかりきっていたので。ただお互いに負けられない試合という中ではやりづらさよりも学生同士が高め合う試合になるかなと思っていたので、そういう部分ではお互いに最後まで気持ちを切らさずにファイトしていたのはすごく良かったなと思います。ただ勝ち点3を取るにはクロスやシュートの精度だが悪いと点にはならないので日頃のトレーニングからどれだけ一つ一つのプレーにこだわれるかを追求していきたいです。
ーー次週は立正大戦となります、来週以降へのコメントをお願いします
リーグ残り3試合という中で立正大は自分たちと2位、3位を現実的に争う相手です。直接対決が残っているのはチームにとってポジティブなところだと思います。ただ前期負けてるのでしっかり後期でやり返すための準備を積み重ねていきたいと思います。
松尾倫太郎(人4=千葉・八千代)
ーー首位慶應との一戦でした。どのような準備をしましたか
今週、光田(脩人、スポ4=名古屋グランパスU18)と駒沢(直哉副将、スポ4=ツエーゲン金沢U18)が怪我をして、普段とは違うメンバーだったんですけど、相手が慶応ということもあって1部に上がるためにはもう絶対負けられないという中で、一丸となって良い気合いが入ってた1週間だったと思います。
ーーワントップとしての起用はいつ決まって個人でどのような準備をされてきましたか
今週、駒沢が怪我して鈴木(大翔、スポ2=ガンバ大阪ユース)がまだ復帰明けで、自分しかいなかったので、自分がやるんだろうと思ってました。フォワード起用をされた試合はだいたい上手くいってるので、良いイメージを持って試合に入れました。
ーー前半は相手にボールを保持される展開も続きましたが、チームとしてはどのようなことを意識してプレーしていましたか
最後にシュートを体に当てるっていうところが早稲田は出来るようになってきていて、そこの粘り強さは着実に出て、自分たちの強みになっています。なので、保持されても最後のところを守れば何の問題もないと考えていました。また、自分たちの強みはやっぱり流れが悪くても得点出来るところなので、とりあえずゼロに抑える所を意識してました。
ーー後半からはア式ペースの展開もありました。何か試合途中に改善しましたか
後半の入りのところで一回パワーを出して、先制点を取ろうという話はしていました。案の定、シンプルに前に入れて、前の強さで勝負することを徹底して、それがうまく得点につながりました。
ーー得点シーンを振り返っていかがですか
相手の守備が緩かっので、相手のミスを見逃さずに決めきることができました。
ーー昇格に向けて、次への意気込みをお願いします
あと残り3つ勝つだけです。順天堂大学と立正大学は同じ立ち位置の直接対決になるので、そこに必ず勝つということを至上命題としてやっていきたいです。
神橋良汰(スポ4=川崎フロンターレU18)
ーー今日はキャプテンとしての出場になりました、どういったところをキャプテンとして意識してプレーしていましたか
直哉(駒沢副将、スポ4=ツエーゲン金沢U18)が週中にいなくなったということで直哉が今まで示してくれていたところをチームの中でプレーの中でもそうですけど声でチームを引っ張ってくれてたので、いなくなったということで自分が代わりに直哉以上の存在感だったりプレーだったり声の部分でチームに貢献しようと引っ張ろうということを意識しました。伊勢(航主将、社4=ガンバ大阪ユース)だったりがベンチから声かけてくれてたので全員で4連勝できたのはそこが大きな要因だったと思うので、みんなの力を借りながらですけど後ろから洞察するっていうのを意識していました。
ーー首位の慶應との一戦でしたがどのような準備をして望みましたか
全体的にアグレッシブに戦ってくる相手っていうのは分かっていましたし、今まで三戦やって、直近2戦は勝ってますけど隙を見せずというか前期で1ー4でホームで大敗しているのでそこの負けちゃいけないぞというかチャレンジャー精神で自分達は3位ですし首位相手にどれだけやれるかというチャレンジの気持ちを持って戦うことができたのでやりやすい状況だったかなと思います。
ーー前半は相手にボールを保持される展開も続きましたがチームとしてはどのようなことを意識してプレーしていましたか
分析だったり今までやってきた対戦の中からでもそうですけど相手に持たれるというのは多少了承の上で試合を進めていこうというところで守備の部分も組織的にじれずにやり切ろうというところは全員でやってましたし、ピッチの中ではすごいポジティブな声かけが多かったのでそういうところは流れの中から失点しなかったところは全員声掛け含めてモチベーション、持ちようのところでやられるって感じしなかったのでチームとしては成長だったかなと思います。
ーー後半からはア式のペース展開があったと思うんですけど何か試合途中に改善したことなどはありますか
一点取った後もあまりやることは変えずにチームで統一するところは全員で話してましたし、前半守備のところでうまくいかず相手に持たれることは分かっていましたけどその中でも難しいというか相手の一回上手な部分が多かった中でハーフタイムで選手全員でコミュニケーション取って先制することができて後半はそこをすごい改善できたので良かったなというところと、前半あれだけ相手の時間だったのに後半の自分たちの時間の中で早い段階で先制取れたっていうところは非常に良かったと思います。セットプレーで失点してしまうところは前節含めて同じやられ方でやってるのでもう一歩意識はしてますけど一段と意識してやっていかなくてはならないと思います。
ーー昇格に向けて次への意気込みをお願いします
最後に監督もおっしゃってましたけど首位の相手に引き分けという、周りから見られればそんなに悪くなく勝ち点1拾えたという言い方にはなりますが自分たちは昇格するためには一個も落とせない今日引き分けてしまったので自分を含めチームが痛いと思っているとおもうので残り3試合ですけど全勝する気持ちで優勝の可能性が消えたわけではないので全員で上を向いてやっていくしかないかなと思います。