複数名が自己ベスト大幅更新 全カレ標準記録突破も

陸上競技

★栁本、復帰戦は課題が残る結果に(男子1500メートル)

雨の中決勝を走った栁本

 今大会唯一長距離ブロックからの出場となった栁本匡哉(スポ2=愛知・豊川)が、1500メートルに臨んだ。着順で決勝へ進出したが、「予選で力を使い切ってしまった」といい、決勝での上位進出はかなわなかった。

  強い雨風が吹き付ける中行われた予選。序盤から前方に位置しレースを進めると、ラストのスパート勝負でもそのポジションをキープし、着順で予選を勝ち抜いた。約5時間後に行われた決勝では、スタート直後から集団後方に位置するかたちに。「途中ポジションを上げようと思っていたが、思い通り体が動かなかった」と振り返るように、そのまま後ろの位置でラスト1周に突入。ラスト300メートル付近で先頭から離れ、10位でレースを終えた。

 足の状態をふまえ関東学生対校選手権(関カレ)出場を見送り、今大会を復帰戦に選んだ栁本。満足のいく結果を出すことはできなかったが、今月末のU20日本選手権1500メートル、そして5000メートルでの13分台を見据え、さらに状態を上げていく。

(記事 青山隼之介、写真 早稲田大学競走部)

★村木、粘りの走りで3位入賞を果たす! (男子400メートル)

最後の直線を走る村木

 男子400メートルには、村木渉真(スポM1=愛知・千種)、新上健太(人2=東京・早実)、眞々田洸大(スポ1=千葉・成田)が出場。3人とも危なげなく予選を突破し、決勝には村木と新上が進出。出走した村木が47秒29で3位に食い込んだ。眞々田も準決勝上位9~16番手が選ばれるB決勝に進出し、前半から積極的な走りを見せ6着に入った。

  決勝に出場した村木は、前半、バックストレートで内レーンの富田大智(法大)に並ばれる。だが「乱されず一定のペースで200メートルに入ることを意識していた」と村木。ラスト100メートル付近では他の選手にやや遅れをとっていたが、終盤に驚異の追い上げを見せる。「準決勝で粘って走れたことをうまく再現できた」と、混戦の中でも粘り、最後は胸を突き出してフィニッシュ。4位と0・01秒差の接戦を制し、3位入賞を成し遂げた。

 「ここ1カ月くらいで調子が上がってきていた」という村木。全国の舞台で表彰台に上ることができた点は「肯定的に捉えている」としながらも、記録には満足していない。日本学生対校選手権(全カレ)A標準である47秒25に惜しくも届かず、さらに日本選手権出場資格の46秒台を見据えると「課題を克服してタイムを上げていかないといけない」と冷静に振り返った。新上、眞々田といった下級生から村木のような院生まで、学年もさまざまで層の厚い短長ブロック。互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、さらなる研さんを積む。

(記事 朝岡里奈、写真 早稲田大学競走部)

★木村が目標の50分切りを達成!(女子1万メートル競歩)

懸命に歩みを進める木村

 女子1万メートル競歩には、この種目関カレ4位入賞の実力者、木村和(人3=秋田・横手)が出場した。この日の目標は、全カレB標準の50分00秒を切ること。1週間前までは疲労が残っていたというが、その不安を感じさせない快調な歩きで49分47秒84でフィニッシュ。見事目標を達成した。

 「5分ペースで押す人を見つけて、その人についていく 」というプランを念頭に、スタート直後は全体の様子をうかがえる集団後方につけた。自分の持ちタイムを上回る選手が多くいたこともあり、そのペースにうまく乗りながら安定したペースを刻んでいく。「一人だとタイム的に厳しかったかもしれませんが、周りの人についていったことでタイムも出せたかな」(木村)と、集団の力をうまく利用しつつ、第3、第2集団へと徐々にポジションを上げていくと、最後は単独歩で押していった。フィニッシュタイムは、従来の自己ベストを約40秒も短縮する49秒47秒84。目標達成となる好記録に、「率直にうれしい」(木村)と喜びを語った。

 結果を出せた要因としては、地道に練習を継続できていたことを第一に挙げた木村。今後は国体出場権獲得と全カレに向け、さらに歩きに磨きをかけていくことになる。「ケガをしないようにしっかり練習を積んで、全カレは出場で終わらないように入賞目指して挑みたい」と、決意を新たにした。

(記事 布村果暖、写真 早稲田大学競走部)

★後藤、新井がともに自己ベストを更新し、入賞を果たす(男子400メートル障害)

決勝レースに挑む新井(左端)と後藤(右端)

 男子400メートル障害には後藤颯汰(スポ3=長崎・五島)と新井公貴(スポ2=神奈川・逗子開成)が出場した。後藤は腰に不安を抱えながらの出走となったが、準決勝では自己ベストを大幅に更新し、全カレA標準を突破。従来と歩数を変えたことが好タイムにつながったという。新井も準決勝で自己ベストを更新し、ともに着順で決勝にコマを進めた。

  一夜明けて迎えた決勝。後藤は「焦らずにいこうと思っていたのですが、1台目にいつもと違う逆足で入ってしまい、そこから自分の中でパニック状態になってしまった」と、歩数の乱れに苦しんだ。その中でも、優勝を狙える位置でホームストレートに入ったものの、課題としていた8台目以降で失速し、6位に終わった。新井は序盤でスピードに乗る思惑が外れ、先頭争いから後れをとってしまう。しかし、予選、準決勝同様に、得意とする7台目以降に追い上げを見せる。ゴール直前には後藤も捉え、5位でゴールした。

 決勝について、「満足のいく結果ではなかった」(新井)、「最後の3台は自分の気持ちに負けた」(後藤)と、それぞれ課題の残るレースとなった。また、準決勝ではともに自己ベストを更新したが、両者ともそのタイムには満足していない。二人が見据える目標はまだまだ先にある。エース山内大夢(スポ4=福島・会津)をはじめ、対校戦のメンバー争いも激しいこの種目。夏の鍛錬で課題を克服し、秋シーズンではエンジをまとい快走する姿を楽しみにしたい。

(記事 名倉由夏、写真 早稲田大学競走部)

★稲毛が準決勝で自己ベスト更新! 決勝でも安定の走り(男子200メートル)

コーナーを走る稲毛

 男子200メートルには稲毛碧(スポ2=新潟・東京学館新潟)、秀島来(スポ2=千葉・東海大浦安)、島田開伸(スポ1=静岡・浜松湖東)の3人が出場。稲毛が予選、準決勝ともに自己ベストを更新して決勝に進出し、4位でゴールした。決勝に届かなかった島田も、予選からレースごとにタイムを上げ、B決勝で21秒12の好記録をマーク。そのレースの4着に入った。

 「調子がいいのは確実で、自信を持って走れば(タイムが)出るなとは思っていた」という稲毛。予選では順位を確認し余裕を持ってゴールしたにもかかわらず、自己ベストの21秒22(+1・5)をマーク。会場の条件もよく、記録も狙える、と挑んだ準決勝では序盤からスピードに乗り、21秒00(+1・5)というタイムで自己ベストを再び更新。1着と僅差の組2着で決勝進出を決めた。そして、決勝の舞台でもその勢いは衰えず、タイムこそベストには及ばなかったが21秒06(+1・1)の4着で走り、安定感を見せた。

 予選から決勝までの3本全てを好タイムで走ることができた要因としては、ケガなく継続的に練習ができていることを挙げた。久しぶりの対外試合で「ラウンドを踏んでかつタイムを上げられて、かなり自信になった」(稲毛)と、準決勝と決勝ともに21秒0台でまとめられたことは今後につながる経験値となった。

 早稲田の200メートルには部内トップの20秒57という自己ベストを持つ松本朗(スポ4=福岡・戸畑)、20秒台の自己ベストを持つ澤大地(スポ3=滋賀・草津東)や三浦励央奈(スポ3=神奈川・法政二)ら強い上級生がいる。稲毛、島田、そして今回は準決勝敗退となった秀島もその上級生に食らいつき、さらなる活躍を見せてほしい。

(記事 及川知世、写真 早稲田大学競走部)

▼男子

▽100メートル

予選(8組2着+8)

島田 10秒53(+1.8)(5組4着)

▽200メートル

予選(8組2着+8)

稲毛 21秒22(+1.5)(1組1着)自己新記録、準決勝進出

秀島 21秒40(+0.6)(4組3着)準決勝進出

島田 21秒51(+0.8)(8組2着)準決勝進出

小竹理恩(スポ4=栃木・佐野) 棄権

準決勝(3組2着+2)

秀島 21秒44(+2.1)(1組6着)

稲毛 21秒00(+1.5)(2組2着)自己新記録、決勝進出

島田 21秒26(+1.5)(2組5着)B決勝進出

B決勝

島田 21秒12(+1.8)(4着)

決勝

稲毛 21秒06(+1.1)(4位)

▽400メートル

予選(7組3着+3)

新上 48秒77(2組3着)準決勝進出

村木 48秒31(5組1着)準決勝進出

眞々田 48秒41(7組3着)準決勝進出

準決勝(3組2着+2)

村木 47秒89(1組2着)決勝進出

眞々田 48秒28(1組4着)B決勝進出

新上 47秒64(3組3着)決勝進出

B決勝

眞々田 48秒67(6着)

決勝

村木 47秒29(3位)

新上 棄権

▽1500メートル

予選(3組4着+3)

栁本 3分53秒92(2組4着)決勝進出

半澤黎斗(スポ4=福島・学法石川) 棄権

決勝

栁本 3分57秒60(10位)

▽110メートル障害

予選(6組2着+4)

勝田 築(スポ4=島根・開星) 棄権

▽400メートル障害

予選(5組2着+6)

新井 51秒64(1組2着)準決勝進出

後藤 51秒81(4組1着)準決勝進出

田中天智龍(スポ2=鹿児島南) 棄権

準決勝(2組3着+2)

後藤 50秒80(1組2着)自己新記録、決勝進出

新井 51秒48(2組2着)自己新記録、決勝進出

決勝

新井 51秒94(5位)

後藤 52秒20(6位)

▼女子

▽100メートル

予選(11組2着+10)

鷺麻耶子(スポ1=東京・八王子東) 11秒75(+1.8)(2組2着)準決勝進出

準決勝(4組1着+4)

鷺 11秒77(+2.1)(4組4着)B決勝進出

B決勝

鷺 棄権

▽200メートル

予選(9組2着+6)

鷺 24秒79(+0.4)(6組1着)準決勝進出

準決勝(3組2着+2)

鷺 24秒57(+0.7)(1組2着)自己新記録、決勝進出

決勝

鷺 棄権

▽800メートル

予選(8組2着+8)

藤崎紗羅(社4=東京・早実) 2分21秒85(5組6着)

髙田真菜(商3=東京・早実) 2分16秒77(7組5着)

▽1万メートル競歩

決勝

木村 49分47秒84(9位)自己新記録

コメント

▽男子

村木渉真(スポM1=愛知・千種)

――最近の調子はいかがでしたか

昨日に至るまでレースを重ねるごとにシーズンベストを出せていたので、自信を持って走ることができたと思います。

――走るごとにタイムが上がっているように感じられたのですが、シーズンを通して調子は良かったのですか

昨年に続いてシーズンの出だしはあまりタイムが出なかったのですが、5月頭の記録会くらいからタイムが出せるようになっていったので、シーズンを通してというよりかはここ1カ月くらいで調子が上がっている印象があります。

――レースの目標や考えていたことを教えてください

もちろんシーズンベストを出すことが目標だったのですが、加えて今年の日本学生対校選手権(全日本インカレ)の標準記録が少し下がって自分でも目指せるタイムになっていたので、47秒25というタイムを目標にして出場しました。

――タイムをメインにした目標にしたということですね

そうですね。順位というよりタイムを狙っていけたらいいなと考えながら走っていました。

――予選と準決勝のレースをそれぞれ振り返っていかがですか

予選は思ったようにはいかず、風に負けてしまったなという印象があります。最後の100メートルが押し返されてしまってうまく走れなかったです。準決勝は予選で力を使いすぎてしまい体が疲れていたので、前半がいつもと同じような感覚で走っていたらタイムが遅くなっていたのですが、最後の120メートルで思っていたよりもだいぶ良い感覚で走れたので、それを決勝にどう生かしていくかを考えたレースでした。

――予選で最後風に負けたというお話がありましたが風は強かったのですか

予選はホームストレートが向かい風で、最後疲れてきた時にその風にうまく対応できなかったです。

――タイムは予選や準決勝から狙っていたのですか

欲を言えば狙っていきたかったのですが、風が強かったので、予選と準決勝はとにかく決勝に残ることを考えて走りました。

――決勝を振り返って、バックストレートで内側から選手に抜かれましたが何を意識して走っていましたか

バックストレートまでは自分のペースを崩さずに走ることを考えました。内側の法政の選手は関東学生対校選手権(関カレ)の時から前半から早めに入っていく選手だったので、来ることを走る前から予想していました。それに乱されず一定のペースで200メートルに入るということを意識していました。

――一方後半を振り返ってみていかがですか

200メートルから300メートルの間で少し置いていかれすぎたかなと思っていますが、最後の100メートルは及第点を与えられるような走りができたと思います。200メートルから300メートルをもう少しペースを上げられるようになることが課題として残るレースでした。

――今まで200メートルから300メートルの走りについて、課題として意識したことはありましたか

ずっと課題ではあるのですが、なかなか解決策が見当たってないので難しい区間だと感じています。

――一方で後半300メートルから400メートルは混戦の中でペースを落とさずに3位に食い込みましたが振り返っていかがですか

今まで最後に詰められるタイプの選手ではなかったので、不安がなかったというのは嘘になりますが、準決勝で粘って走ることができたのをうまく再現できたのかなと思います。その点感覚としては良い感じに走れたかなと思っています。

――改めて結果をどのように捉えられますか

6月1日から始まった木南道孝記念(木南)や今日やっているデンカアスレチックスチャレンジカップ(デンカチャレンジ)で強い選手が抜けてしまっている中での3位なので、まだまだ上を目指さないといけないなと感じますし、目標としている日本選手権に出るためにも46秒台は出場条件として必須なので、課題を克服してタイムを上げていかないといけないなというのが今回の反省です。ただ、今までで全国大会で3位以内には入ったことがなかったので、その点は肯定的に捉えて前に進んでいかなければならないと感じています。

――次の試合の予定はいつですか

おそらく今月末の学内競技会に出場すると思います。

――目標はタイムになりますか

はい。次は46秒台を出したいなと考えています。

後藤颯汰(スポ3=長崎・五島)

――今大会の目標としてはどんなことを定めていましたか

50秒3を切って、表彰台に上ることでした。

――最近の調子としては、どのくらい状態が仕上がっていた感触がありましたか

それほどうまくいっているという感じはありませんでした。春先から少し腰が痛いままで、パフォーマンスもあまり上げられていないなという感じでした。

――その中でも準決勝では自己ベストを大幅に更新しましたが、このレースを振り返っていかがですか

自分の中で歩数を増やしたり変えたりするなど、いろいろとやってきました。その中で、2レース目でタイムを出すことができたのは次につながったかなと思います。

――このタイムが出た時は、良かったなというのの他に、自分の中ではどんな評価でしたか

3年ぶりの自己ベストということでうれしかったのですが、目標のタイムを切れていませんでした。また、レース展開としても前半はうまくいっているのですが、後半の残り3台からは落ち幅が激しかったです。そこが次の課題点だなと思って決勝に臨みました。

――準決勝では自己ベストは出たものの、自分の中で100点ではなかったという感じですか

そうですね。

――もし自分で点数をつけるとしたら何点くらいでしょうか

65点ですかね。

――レースの時には、歩数などを変えたとのことですが、どのようなことを意識して走りましたか

去年までは、5台目までは14歩で走るようにしていたのですが、今シーズンに入ってからそれがあまりうまくいきませんでした。そこで、行けるところまで14歩で押して、台数を飛ぶというところを意識したら、ちょうど押してくるところに自分のストライドが合い始めました。それがタイムにつながったかなと思います。

――14歩で飛んでいた台数を増やしたとのことですが、それはだんだんうまくいってるという感じですか

そうですね。だんだんうまくいって、タイムも徐々に出てきているかなと思います。

――決勝レースはどのように評価していますか

最初は焦らずにいこうと思っていたのですが、1台目にいつもと違う逆足で入ってしまい、そこから自分の中でパニック状態になってしまいました。そのまま慌てて走った状態で、普段の状態と比べて歩数の展開などもうまくいかず、最後の3台は自分の気持ちに負けたという感じです。

――今大会の予選からの3本を通して、総合的に良かったことや収穫はどのような点ですか

良かった点としては、これまでの早大競技会よりも、うまく300くらいまでは走れてきているところです。ただ、残りの8、9、10台目からゴールまでの区間を落としすぎている部分があるので、そこを次の大会までに克服できるようにここから練習していこうかなと思います。

――次の大会は決まっていますか

特にまだ決めていないのですが、今回の準決勝のタイムで全カレの標準を切ることはできたので、そこは良かったかなと思います。

――では、その全カレも見据えて今後への意気込みをお願いします

今シーズンは目標である50秒3を切って、来年日本選手権などの上位大会に出場することを目指しています。なので、今後は今シーズンのうちに50秒3、もしくは49秒台に入って、上位の人たちと戦えるような競技力をつけたいと思っています。

新井公貴(スポ2=神奈川・逗子開成)

――関カレ以降、今大会までの調子はいかがでしたか

自分の中では関カレに向けて調整をしてきて、そのままの流れで学生個人まで良い仕上がりで持っていけたかなと思っています。

――今大会の目標は

早稲田の400メートル障害の選手の中でも全カレのメンバー選考が激しくなることが予想されていたので、50秒台を出すことを目標にしていました。

――準決勝では自己ベストを更新しましたが、準決勝の走りを振り返っていかがですか

もう少し前半にスピードを乗せ、後半も歩数の切り替えの部分で減速があったのでそこをもう少しスムーズに行くことができれば、50秒台も見えていたレースだったので悔しさの方が大きいです。

――決勝の走りはどう振り返りますか

決勝はスピード展開が予想されたので、前半から行こうと思ったのですが、周りが思った以上に速く、うまく自分もスピードに乗れず、満足のいく結果ではなかったです。

――予選、準決勝、決勝のレース3本とも、最終ハードルを越えてから追い上げるレースでしたが、後半の強さが強みですか

自分は7台目からスピードが維持できるタイプなので、最後で追いつける差に7台目まででつけて、ラストで抜くということは意識して走っています。

――この大会の結果はどう捉えていますか

やはり全カレのメンバー争いが関わっていたので、50秒台を出せなかったところは力不足を感じています。また、5位という結果についても、決勝のレースは順当にいけば3位以内も見えていたので、悔しい結果になってしまいました。

――今後に向けた意気込みをお願いします

早く50秒台を出して、上の3人に少しでも近づいて、また切磋琢磨して練習していきたいと思います。

稲毛碧(スポ2=新潟・東京学館新潟)

――今回はどんな目標で臨んでいましたか

20秒台に入るのを第一目標にして、後は久しぶりの対外試合だったので、しっかりラウンドを3つ踏むのを目標にしました。

――最近の調子はいかがでしたか

最近は冬季練習から調子は良かったのですが、どうしても試合であまりうまく発揮できなかったというのが多くありました。(今回は)調子が良いというのは確実で、自信を持って走れば出るなとは思っていたので、自分の中で(好記録が出たことは)予想通りだったなという感じではあります。

――調子が良いなという実感があったのですね

やっとかみ合ってきたなという感じでした。

――予選の走りはどのように評価していますか

予選は楽に抜けられたらいいなというふうに考えていて、あまりタイムも狙ってなかったのですが、平塚(の競技場)が結構条件が良かったので、記録は出るだろうなとは思っていました。流して自己ベストだったので、準決勝以降でも良いタイム狙えるな、ぐらいでした。

――準決勝が今日一番のタイムになりましたが、準決勝の走りはいかがでしたか

予選の時よりもしっかりコーナー抜けるところで加速して、タイムを狙うというよりもしっかり着順で決勝上がろうと思っていたので、自分のしたい動きが7割、8割くらいできた感じです。それでタイムがついてきたかなと。

――21秒00というタイムに関して、そのタイムを見た時はいかがでしたか

予想通りだな、あとほんの少しで20秒だったなという惜しい気持ちと、うれしい気持ち半々くらいでした。21秒00は静岡国際などのグランプリ系に出られるようになるので、次につながるタイムだと思いました。

――決勝でも21秒06の好タイムでしたが、このレースはどう評価していますか

予選、準決勝と調子が良くて、タイムというよりも着順で進んできたので、固くならずに1位だけ狙って走ろうと思っていました。いざ走ってみるとやっぱり少し前半部分で置いていかれたところがあったので、そこはまだ甘かったなとレース終わってみて思いました。

――好タイムを連発できた要因は

僕は高校時代にケガをしていて、練習が積めないことが多かったのですが、大学入ってからはほとんどケガもなくできています。これといって周りと違うことをしているとかはないですが、継続的に練習できているのが大きいと思っています。だから今日3本まとめてしっかり走れたのかなと。

――継続してできている成果が表れてきたと

そうですね、今日は出すことができたかなという感じです。

――今大会全体を通しての収穫はありますか

自分の中では準決勝、決勝を21秒0台でまとめられて、なおかつラウンドを重ねるごとに疲れが出るわけではなく結構タフなレースが3本できたなと思うので、スタミナがついたという自信にはなりました。ラウンドを踏んでかつタイムを上げられるというのはかなり自信になりました。

――今回明らかになった課題も含めて、今後に向けて意気込みをお願いします

どうしても前半のカーブの局面で他の選手に置いていかれることが多いので、そこを重点的に練習する必要があると思います。そこを強化するには100メートルでタイムを出さないといけないので、なるべく100メートルを200メートルのタイムについてくるくらいで、今後のレースを走りたいなと思います。

栁本匡哉(スポ2=愛知・豊川)

――いつごろから故障していましたか

3月の終わりに大腿(たい)骨の疲労骨折があり、1カ月ほど休みました。4月の下旬ぐらいに練習に復帰しました。関カレに間に合うか間に合わないかという感じでしたが、そこで無理して合わせるよりかは今後のことを見据えた結果、この大会が復帰戦となりました。

――状態はどの程度上がっていましたか

故障前に短距離と練習してた成果があって、スピードは向上していたのですが、1カ月休んだことで体力は戻り切っていなくて。久々に1500を2本走りましたが、予選で全て力を使い切ってしまい、決勝を走る体力はまだなかったかなと思います。

――目標はありましたか

優勝を狙えるとは思っていたので、最低でも表彰台を自分の中で意識していました。しかし、レースまでの調子自体はあまり良くなかったので、そこまで自信はなかったかなと思います。

――予選の通過は余裕を持ったものではありませんでしたか

そうですね、自分の中では結構力を使ってしまいました。ラスト自分が前に出たあたりで、流せるかなと思っていましたが、ラスト50メートルで他の選手が意外と上がってきていたので、自分も力を使わなければならず、余裕はありませんでした。

――決勝は後ろの位置でレースを始めましたが、それは予選の疲労からですか

疲労もありましたが、やはり体力不足の面が大きかったです。動き自体がレース前から良くなくて、少し良くなっている途上で臨みましたが、予選で全て力を使い切ってそのまま後ろスタートでした。途中ポジションを上げようと思っていたのですが、思い通り身体が動かなくて、レースの動きに対応できないまま終わってしまったかなという感じです。

――今後はどのように強化をする方針ですか

まず、故障して休んでいた分の体力を戻してさらに上げていけるようにしたいです。今後はU20日本選手権の1500メートルと、ホクレン・ディスタンスチャレンジの5000メートルに出場するつもりです。前者では優勝を、後者では13分台を目指しているので、それに求められる分の体力とスピードを両方とも強化していきたいなと思います。後は故障に気を付けたいと思います。

――トラックシーズンの最終的な目標をお願いします

5000メートルの13分台です。

――駅伝シーズンを見据えることはありますか

やはり、5000や1万メートルで記録が出ないと駅伝のメンバーにも入れないと思うので、まずはトラックシーズンの後半で、いい記録を出してチームにアピールできたらなと思います。

▽女子

木村和(人3=秋田・横手)

――今大会の目標は

5分ペース、5分切りで押して、全カレ(日本学生対校選手権)の標準記録を切ることを目標にしていました。

――レースプランは

5分ペースで押す人を見つけて、その人についていくというのを考えていました。

――実際のレース展開はどう振り返りますか

自分より持ちタイムのいい選手がたくさんいたので、ちょうどいいペースの人が絶対にいると思っていました。周りをうかがって、ちょうどいい人たちがいたので、一人だとタイム的に厳しかったかもしれませんが、周りの人についていったことでタイムも出せたかなと思います。

――想定していた通りのレースを展開できたと

はい。

――50分切りの結果を見たときの率直な気持ちは

素直にうれしかったです。

――今回50分切りを達成できた要因はどんなことが大きいでしょうか

練習を一人でやっているので、他大学の選手たちがどんな実力をつけてきているか分からない状態なのですが、練習メニューを地道にこなしていけたことかなと思います。

――練習は順調に積めていましたか

はい。できていました。

――今大会に向けての調子は良かったですか

関カレから2週間しかなかったので、1週間前までは疲労がたまっていて不安はあったのですが、その後疲労が抜けてタイムにつながったかなと思います。

――今後に向けた意気込みをお願いします

7月に5000メートルで県選手権に出るのですが、自己ベストは最低限で、国体に選ばれるようなタイムで歩きたいです。またその次の全カレまでは2カ月くらい空くので、ケガをしないようにしっかり練習を積んで、全カレは出場で終わらないように入賞目指して挑みたいと思います。