2年連続入賞者0・・・課題と収穫得る

陸上競技

 穏やかな日差しの下、風もない絶好のコンディションの中で上尾シティマラソン(上尾ハーフ)が開催された。東京箱根間往復大学駅伝(箱根)に向けてメンバー選考の一つとなるこの大会には今年も早大から多くの選手が出場。早大は今季ここまで10月の出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)では10位、11月の全日本大学駅伝対校選手権(全日本)では早大史上最低の15位と低迷が続いている。この上尾ハーフで結果を残したいところだったが、チーム最高順位は清水歓太駅伝主将(スポ4=群馬・中央中教校)の20位と悔しさの残るレースになってしまった。

 招待選手の設楽悠太(Honda)や外国人留学生が積極的に先頭集団を引っ張り、序盤から速いペースでレースが進んでいく。前半は先頭集団についていた清水だったが、折り返し付近の10キロ手前で離脱してしまう。その後は「後半かなり止まってしまった」と振り返る苦しい走りが続き、20位でゴール。タイムは1時間3分28秒と目標の1時間2分台にも届かなかった。「入賞できなかったことはすごく悔しい」(清水歓)。箱根路で悔いなく終わりを迎えるために、残り1カ月、自らの課題に挑戦し続ける。

部内トップの清水。20位と入賞を逃した

 今回の上尾ハーフでは大きな収穫も得た。ケガから復帰した真柄光佑(スポ3=埼玉・西武文理)が1時間3分39秒、出雲・全日本共に出場のなかった伊澤優人(社3=千葉・東海大浦安)は1時間3分47秒と両者が大きく自己ベストを更新。1年生ながらチーム内3位に入った千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)も初ハーフマラソンの今回1時間3分40秒をマーク。試合後、自身でも「良かったことの方が大きい」と話した。この結果から、これまで主力として駅伝で好成績を残してきたメンバー以外も今後に大きな期待を残した。

千明(左)と真柄。真柄は復帰戦で大幅に自己記録を更新した

 全日本を終え、チームの雰囲気は決して良いものではなかった。今大会でも早大のチーム最高順位は20位と他大に引けを取ることは明らかだ。大学生男子の部で日本人最高順位は中大の中山顕、日本人2位には城西大の金子元気が入るなど、箱根のライバル校たちも着々と準備は進んでいる。レース後、早大の多くの出場選手が後半の走りが課題と語った。課題の克服は他大を制し箱根路攻略のための絶対条件となるだろう。一方で、6人が1時間3分台をマークするなど早大の層の厚さを示すことができた。このレースで得た課題と収穫を見つめ直した先に出雲、全日本の雪辱を果たす『栄光』があることを期待したい。

(記事 松下瑞季、写真 宅森咲子、木村綾愛)

結果

▽男子学生ハーフマラソンの部

清水歓太駅伝主将(スポ4=群馬・中央中教校)1時間3分28秒(20位)

真柄光佑(スポ3=埼玉・西武文理)     1時間3分39秒(29位)自己新記録

千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)    1時間3分40秒(32位)自己新記録

小澤直人(スポ4=滋賀・草津東)      1時間3分42秒(33位)自己新記録

伊澤優人(社3=千葉・東海大浦安)     1時間3分47秒(38位)自己新記録

吉田匠(スポ2=京都・洛南)        1時間3分55秒(44位)自己新記録

新迫志希(スポ3=広島・世羅)       1時間4分03秒(52位)自己新記録

三上多聞(商3=東京・早実)        1時間4分57秒(103位)自己新記録

宍倉健浩(スポ2=東京・早実)       1時間5分22秒(132位)自己新記録

太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)     1時間5分38秒(150位)自己新記録

半澤黎斗(スポ1=福島・学法石川)     1時間6分55秒(226位)自己新記録

遠藤宏夢(商3=東京・国学院久我山)    1時間7分30秒(252位)

車田颯(スポ4=福島・学法石川)      1時間9分27秒(337位)

西田稜(政経4=東京・早大学院)      DNS

尼子風斗(スポ3=神奈川・鎌倉学園)    DNS

大木皓太(スポ3=千葉・成田)       DNS

太田智樹(スポ3=静岡・浜松日体)     DNS

渕田拓臣(スポ2=京都・桂)        DNS

中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)     DNS

コメント

清水歓太駅伝主将(スポ4=群馬・中央中教校)

――きょうの大会の位置づけを教えてください

2週間前に全日本大学駅伝(全日本、全日本大学駅伝対校選手権)で同じくらいの距離を走っていたので、今回は箱根(東京箱根間往復大学駅伝)を見据えて、箱根の予行練習のようなかたちで臨みました。

――レースプランはどのようなものでしたか

先頭になるべく食らいついて、後半どこまで落とさずにいけるかというレースプランでした。

――先頭集団のペースは速かったように思います。どの地点で離されてしまいましたか

10キロ手前くらいできつくなってしまって、離れてしまったと記憶しています。

――レース展開を振り返っていただけますか

前半で先頭集団に付いてレースを進めて、10キロ手前できつくなってそこからは後ろから来た選手に食らいつきながら15分20秒くらいのペースでそれを押し切ったという感じです。

――きょうの自身のタイムについてはいかがですか

やっぱり(1時間)2分台は出したかったので、悔しいです。

――箱根に向けてどのような練習をしていきたいですか

今回前半の10キロを突っ込んで、後半かなり止まってしまったので、前半突っ込んでも足が止まらないように耐えるような練習をしっかりやっていきたいなと思います。

――箱根に向けてお願いします

出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)、全日本とチームとしてはあまりよくないですけど、箱根は他大を見返してやるという気持ちで、あと1カ月ちょっと全力でやろうと思っています。あとは自分ができることを、限られてはいますが全部やって、悔いなく終わりたいと思っています。

――ここからはチームのことについてお聞きします。チームの結果についてはいかがですか

63分台の選手が結構出ていたので、暗い話題ばかりでしたが、今回の上尾(上尾シティマラソン)に関してはチームで見たらまだ明るい話題なのかなと思います。

――入賞者がいなかったことについてはいかがですか

僕が入賞するという目標でやっていたので、きょねんもそうですけど、今まで何年も連続で入賞しているという事実があって入賞できなかったことはすごく悔しいです。でもそれはチームというよりは僕個人の責任だと思っています。チームとしては、入賞がいなかったというのはよくないですけど、でもそこは僕が責任を感じているので、あまり関係ないかなと思います。

――全日本からのチームの雰囲気はいかがでしたか

正直あまりいい雰囲気ではなかったですけど、全日本終わった後すぐミーティングをして、一つ一つの取り組みなどを見直していこうということで、チームの雰囲気を上げていこうと思っていました。でも結果もあんな結果だったので、今回を機にまたプラスの方向にいけばいいかなと思います。

――箱根の前に集中練習がありますが、それについてはいかがですか

集中練習を全部こなせれば今まで以上の力をつけて箱根に向かえると思うので、それはもう三年間やってきてわかっているので今までの三年間と同じように、信じて集中練習をやっていくのと、4年生としてチームを練習で引っ張れるかというのも大事なことになってくると思うので、今年はそこも意識しながらやりたいなと思います。

小澤直人(スポ4=滋賀・草津東)

――レースを終えた今の気持ちはいかがですか

最低限の走りというか63分台で走れたというのが一安心というのはあります。外に目を向ければ、他大学の選手はもっといいタイムで走っているので、これから箱根で戦う上ではまだまだかなと思います。より一層危機感というのを感じています。

――きょうのレースプランというのはどのように考えていましたか

全日本(全日本大学駅伝対校選手権)が終わって全然状態の良くない中で最初の10キロでいかに突っ込んで、あとどれだけ耐えられるかというのをやっていました。タイムはそれほど気にしていなかったです。今の自分の現状を知るレースになりました。

――そのレースプランというのはどれほど実行できたのでしょうか

最初の10キロは自己ベストぐらいで入れたので、そこの面は良かったんですけど、15キロから20キロで足が残っていなかったので、そこが自分の力不足というか、課題が明確になったレースかなと思います。

――箱根(東京箱根間往復大学駅伝)前の集中練習はどのようにやっていきたいですか

集中練習は今言った15キロから20キロの課題のところをつぶす練習で、箱根に向けて追い込んでいけるので、そこに関してはいい練習だと思っています。しっかり集中して箱根を戦う意識を持ってみんなでやっていきたいと思います。

車田颯(スポ4=福島・学法石川)

――きょうのレースの位置付けは

全日本(全日本大学駅伝対校選手権)に出られなかったので、やはり箱根(東京箱根間往復大学駅伝)の前にレースは出なければならないという気持ちでした。

――全日本に出場できなかったということでしたが、調子の変化はいかがですか

あまり上向いてはいないんですけど、やはりこういう状況でも最上級生として試合に出て、しっかり結果を残したいという気持ちで今回は出ました。

――ラップはどのように推移しましたか

距離表示が1キロごとにあったんですけど、気づけないラップがまちまちあって、いま自分がどれくらいのペースで走れているかということがあまり把握できなかったんですけど、10キロの折り返しの時点で、もう(1キロ)3分5秒のペースを超えていたので、良くないとそのときに感じてしまって。

――想定外だったということでしょうか

そうですね。自分なり試合に臨める準備はしっかりとしてきたつもりだったので、調子が悪いということはあまり関係ないんじゃないかという気持ちで号砲が鳴るまで気持ちを持って来れていました。まさか折り返し前でこんなにペースが落ちているとは思わなかったので、自分でも少し驚いてしまいました。

――久々のハーフマラソンということで20キロに対する勘が戻っていなかったというわけではなかったということでしょうか

もともとハーフ自体、今回が2回目なので、経験値不足は否めないところはあったと思うんですけど……。練習量もあまり確保できていなかったので、妥当な結果といえばそうなっちゃうと言えるんですけど、それを覆したかったので、自分でももどかしい気持ちです。

――これから集中練習などに入っていくと思いますが、それに向けてどの部分を強化していきたいですか

総合的に足りないところしかないと思っているので、ここは十分だと思える要素は一つもありません。どんな要素も貪欲に吸収するつもりでいろいろな取り組みをこれからしっかりとやっていきたいと思います。

伊澤優人(社3=千葉・東海大浦安)

――自己記録を約4分も更新するタイムをマークしました。今の率直な気持ちを聞かせてください

ハーフマラソンは大学に入学して2回目で1度目は失敗のレースだったので。元々その自己記録を4分くらい更新して3分台でゴールすることが目標だったので、その目標に届いたということは自分の中でも評価しています。

――以前長い距離で勝負したいということを伺いましたが、今回のレースで手応えは感じることができましたか

初めの5キロはなるべく時計を見ないようになるべく自分の感覚で走ろうと思っていてどれくらいで走っているか分からなかったので少し不安ではありましたが、15分を少し切るくらいで走っていて体の感覚もすごく良くてそこである程度の手応えを感じることができていたので、後は練習でやってきている1キロ3分1秒から3秒のペース走を約20キロできたということでそこの余裕度はありました。これから将来的には30キロやマラソンにも挑戦してみたいと考えているのでそういう意味でも手応えは感じられるレースになったと思います。

――チーム内で5番手ということはどのように捉えていますか

3番手の選手が見えるところで5番に甘んじたというところがあるので、レース中に抜いていく最中は自分の順位が上がっているという感覚が自分の中でもあったのですが、終わってみて5番というのは走ってない選手や後ろも僅差ですし、あまりチーム内の順位ということでは意識していません。むしろここからの方が大切かなと思います。

――レースプランは何か考えていましたか

Aチームの選手は基本的に前半は突っ込んで入ってそこからどれだけ我慢するかというレースプランだったのですが、僕は対照的に15キロまで余裕を持って走って15キロから20キロのところでラップタイムを上げて帰ってくるということを目標にしていました。そのラップが15分15秒で一番遅かったので自分の思い描いていた通りのレースができなかったことは今回の反省点だと思います。

――これから箱根駅伝(東京箱根間往復駅伝大会)に向けた集中練習が始まります

まず1年、2年と集中練習ではケガで最後までやり切れていないので絶対にケガをしないということが最低限の目標になります。やはり長い距離で勝負するというのは自分の中でも周りにも言っているところではあるので周りのやっている朝のペース走やポイント練習に自分でどれだけプラスアルファで取り組み、自分の練習にどれだけ重みを持たせることができるのか、ということが自分に課せられた使命でもあると思っています。逆に僕みたいなあまりスピードのないタイプの選手がそういった練習で上の方にくれば他の選手にも刺激を与えることができると思います。自分の立ち位置がチームに与える影響も大きいと思うので存在感を出せるように練習に取り組んでいきたいと考えています。

――チームの雰囲気はいかがですか

Aチーム、Bチームに関係なくチーム全体に危機感というものが生まれていると思います。ただ自分としては出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)とメンバー争いにも絡めていないという現状があるのでチームの押し上げという意味でもその筆頭に立って自分がやっていければと思っています。

――箱根も視野に入ってくると思いますが希望の区間等はありますか

復路区間を任せていただきたいと思います。やはりその中でも距離の長い9区、10区で自分のペースで淡々と押していけるというところをアピールして狙っていきたいという風に思っています。

新迫志希(スポ3=広島・世羅)

――初のハーフマラソンでしたが、振り返ってみていかがですか

長かったです。

――この大会の位置付けはどのようなものでしたか

箱根(東京箱根間往復大学駅伝)につながるっていう意味での上尾ハーフ(上尾シティマラソン)でした。最初に突っ込む予定だったんですけど、人がごちゃごちゃしていてなかなか前に出られなくて、そのままイーブンでずっと走っていたんですけど、最後まで我慢することができたので、きょうの成果は充分に得られたのかなと思います。

――レースプランは今おっしゃったように、最初に突っ込むというプランでしたか

そうですね。最初は先頭集団に付いていって、そこからどれだけタイムを狙って我慢できるかというレースプランを立てていました。

――実際のレース展開はどのようなものでしたか

さっきも言ったように、イーブンで、15分フラットくらいで入って、10キロも30分で、そこから少し落ち込みがあったんですけど、そこで止めることができたので、63分台は出なかったんですけど、64分01秒くらいでしっかりまとめられたので良かったです。

――タイムについてはどう捉えていますか

初ハーフだったので、スタミナにも課題があったし、もうちょっとタイムは押すかな、と思っていたんですけど、初めてにしては自分の中ではまとめることができたので、次はスピードを意識して練習に取り組んでいきたいです。

――きょうのレースは収穫のあったレースとなりましたか

そうですね。手応えのあったレースでした。

――課題は見つかりましたか

最初に突っ込めなかったことと、最後の5キロでどうしても落ち込みがあったので、そこを無くせばもっともっと良いタイムが狙えたので、課題はそこだと思っています。

――今後の目標をお聞かせください

2年間箱根駅伝に出られていないので、箱根駅伝で自分の走りたい区間を走って、チームが3位という目標を掲げているので、それにしっかり貢献できるように自分の区間でしっかりと良い順位を取っていきたいと思います。

――箱根駅伝のためにこれからどのような練習を積んでいきたいですか

継続した練習と、後はどれだけ箱根に対して勝ちたいかって思う気持ちで日々の中で取り組んでいけたら良い結果が出せるんじゃないかなと思っています。

真柄光佑(スポ3=埼玉・西武文理)

――ケガをされていましたが、今の調子はいかがですか

10月くらいからちゃんと練習を積めるようになってきました。1カ月はちゃんと走れていたので、そこら辺の不安はあまりありませんでした。

――今大会の位置付けを教えて下さい

これからの集中練習と箱根(東京箱根間往復大学駅伝)に向けていい感じで走ることがでいれば良いと思っていました。

――きょうのレースプランを教えて下さい

5キロごとに考えていて、15分10(秒)かからなければ良いと思っていました。ラスト上げていこうと思っていました。

――実際のレースを振り返っていかがでしたか

その予定通り、(5キロを)15分10(秒)は1回もかかっていなくて、ラスト2キロも上げていけたので良かったです。

――きょうがケガからの復帰レースとなりましたが、チーム2位という好成績でした。この結果についてはいかがでしょうか

とりあえず、自分のやってきたことを出すことができれば良いと思っていたので、あまり周りは気にしていませんでした。その中でも、結果的に(チーム)2位だったことは良かったと思います。

――ゴールされる時にガッツポーズをされていましたが

63分台が出たので。結構(大きく)自己ベストを更新することができたので、それはうれしかったです。

――きょうの目標タイムというのは

目標タイムはあまり決めていなくて、さっきも言ったように15分10(秒)かからなければ良いと思っていたので。15分10(秒)かからなければ、63分台(でゴール)だったので、目標的には63分台ということでした。

――関カレ(関東学生対校選手権)のハーフマラソンで入賞された後、すぐにケガをされてしまいました。そのケガの期間にしたこと、お気持ちなどを教えて下さい

ケガの期間は最初の1カ月くらいは少し気持ちが切れてしまったのですが、2カ月くらい休んでいて、後半の1カ月は夏合宿に向けて、できることを全部やっていたという感じです。

――その間、どのようにして気持ちを上げていきましたか

1回ちゃんと休んで、気持ちをリセットして、そこから頑張りました。

――最後に箱根にむけて意気込みをお願いします

出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)と全くチームに貢献できていないので、箱根こそはチームに貢献するような走りができたら、と思います。

三上多聞(商3=東京・早実)

――ハーフマラソンの自己ベストを更新されましたが、それについてはいかがですか

元々自己ベストが66分28秒だったので更新して当たり前でしたし、今回のレースはしっかりタイムを狙っていて、目標としては63分台を狙っていこうと思っていたので、正直苦い自己ベスト更新というか、納得はいってません。

――レースを振り返っていかがですか

序盤からペースが出ずにきつい状態が続いてたんですけど、それでも3分1~2秒辺りでは押していくことが出来て、このまま行けるのかなと思ったんですけど、考えが甘かったです。そこから10~15キロまでは周り使ってうまく粘って走る事が出来たんですけど、15キロを越えた辺りから一気に動きが崩れて足も止まった状態になってしまったので終盤にかけてどうするかっていうのが今後の課題だなと思っています。

――レースに向けて調子はいかがだったのでしょうか

ここまで疲労がきてたっていうのもあって1週間前の練習でもあんまり(身体が)動かなかったんですけど、それでも日を追うごとに調子は上がってきてました。

――先程、レース後半の走りが課題ということでしたが、他に課題や収穫は何かありましたか

これまでは5キロまでは突っ込んでそこから一気に(ペースが)ガクッと落ちてしまうことことがあったので、今回5~10キロのところを最初の5キロとほぼ変わらないペース、3分1~2秒できつくても押せたということは今後に繋がるところだったのかなと感じています。また、10~15キロ、15~20キロをこれからの1カ月でペース落とさずに押していける力をつけていきたいと思います。

――今後の集中練習に向けて、意気込みをお願いします

集中練習はAチーム、Bチーム関係なく厳しい練習が続くと思うんですけど、僕の持ち味はこれまで練習量をこなしてきて、自分で言うのも何なんですけど結構身体は強いと思っているので、そういう所を生かしてアピールしていきたいなと思います。

宍倉健浩(スポ2=東京・早実)

―― 初のハーフでしたが、振り返っていかがですか

全日本(全日本大学駅伝対校選手権)が終わってから右足の大腿骨に違和感が出てしまって。昨年ケガをしたところだったので不安もあったんですが、全力でやるというよりは設定通りに走ることを目的としていました。設定は3分3秒から5秒で走るということで、前半は設定通りだったんですが、15キロ前後で差し込みがきてしまって。3分15~20秒くらいのラップで4キロくらい走ることになってしまって。後半は立て直せたんですが、その分ゴールタイムが遅くなってしまったということになります。

――この結果に関してはどのように捉えていますか

差し込みが来るまでは自分でリズムが作れていて、良い感じで走れていたので内容としては悪く無かったと思います。差し込みがきてしまったということに関しては、改善の余地があるというか。本番に出してしまうことはチームに迷惑をかけてしまうので、その辺はこれから考えていきたいと思います。

――全日本からこの期間はどのように過ごしてましたか

疲労を抜くために1週間くらいは走っていなくて。先週からジョグをし始めて、ポイント練習は1回、刺激というかたちでしました。今日もタイムや順位を狙うというよりは、練習の一環という意味合いが大きかったと思います。

――集中練習に向けて、意識していることはありますか

今年は夏合宿ができなかったので、人よりも夏にスタミナを作れなかったので、そこは自分で工夫して20キロ以上の距離に対応できるようにしたいと思います。

吉田匠(スポ2=京都・洛南)

――きょうのレースの位置付け、また目標はありましたか

このハーフは、出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)を走れなくて、箱根(東京箱根間往復大学駅伝)前になって、大事になってくる試合だったので、その箱根に向けての最後の試合ですし、箱根に一番近いレースだと思っていて、やはり重要となるものだとわかっていました。その中で今の自分の力が何キロまで通用するのか、どこまで走れるのかという確かめるレースではないですけど、どこまでいけるのかという確認レースになったかなと自分の中では思っています。

――駅伝に出場はなりませんでしたが、調子は上がっているということでしょうか

出雲は調子が良くて、出れたらいいなと思っていたんですけど、夏合宿がうまいこと行ってない部分があったので、出られないというふうになってしまいました。そこから調子を少し落としてしまって、全日本は調子が悪くて、単純に出られなかったということで、全日本に向けて調子を合わせられなかったという悔しさやいろいろな気持ちがありました。ただ落ちてしまった分、ここからしっかりと上げていきたいです。出雲、全日本は別々の理由で出られなかったんですけど、悔しい思いをした分、ここから頑張っていきたいと思います。

――きょうのレースのラップはいかがですかでしたか

5キロが14分52秒、10キロが29分39秒、15キロが45分4秒で、20キロが60分35秒でした。

――15キロから20キロが若干ペースが落ちてしまったように見受けられるのですが、そこの原因について考えていることはありますか

自分の中でどれだけペースが持つか、どれだけ走れるか、というレースにしようと思っていたので、このトラックシーズンからずっと僕自身接地を変えて、走り方を大きく変えてきました。その変えた走りでどこまで持つかということを知るレースでした。僕の中では14、15キロで自分でもわかるくらい脚に疲れが来てしまって、そこかペースが落ちてしまったので、やはり15キロから落ちてしまったのは体力はあったんですけど、脚が付いてこなかったのが原因だと思っているので、この箱根の1カ月半前のこの時期でこの状態だと知れたのは残りの期間でしっかりとそこを強くしていけば、箱根も戦える指標にもなったのでよかったと思います。

――変えた接地は自分に合っている感覚はありますか

そうですね。変えたすぐは慣れない面できつくて、この走り方はどうなのかなみたいな、自分の中で疑ってしまったり悩んだりした時もあったんですけど、やはり5000メートルの自己ベストも走り方を変えて出ましたし、長い距離が持たないと思っていたんですけど、練習を積む中で結構長い距離に対応できてきたので、走ってしっかりと固まっていけば固まっていくほど、もっと楽に走れるようにもっと行けるようにというふうに感じているので、合っているのかなと思います。

――昨年よりもタイムがよくなりましたが、20キロに対する耐性は付いたと思いますか

そうですね。15キロまでは結構余裕を持って行けて、そこから急に脚に来た感じはあったので、やはりこの1カ月半でどれだけできるかという部分はありますけど、これから練習の強度も高くなっていくので、しっかり練習をこなしていけば、20キロ持つくらいの力は付くのではないかと思っています。

――先程、駒野亮太長距離コーチ(平20教卒=東京・早実)とお話されていましたが、どんなアドバイス等を受けましたか

駒野さんとは接地に関して相談もしていました。出雲までは短い距離でなんとかなったんですけど、全日本からは長い距離で、練習も距離が長くなってそこで失敗して調子を崩したのですけど、そのことに対して不安とか不調のこと等も相談していました。今回のレースに関しても、長い距離を今の接地でどれだけ走れるかというのを駒野さんもだいぶ気にしていただいていたので、きょうのレースはどうだったかという話になったり、きょうのレースを見ての接地とレースを比べた評価をしてもらいました。

――先程仰ったように、集中練習などが入ってくると思いますが、接地の他にも強化したい部分はありますか

スピードもまだ足りないなと感じたので、きょうも出来れば先頭集団に付いていきたいなと思いました。自分で押して行けたのはよかったんですけど、先頭集団に付ききれなかったというのは、最初からスタミナもありながらスピードに付いていくだけのスピードとスタミナが足りなかったということです。スタミナ面は走っていって付いていくと思うんですけど、スピードは流しなどを入れていかないと付いてこないものだと思うので、そういったところを強化できればと今のところ考えています。

太田直希(スポ1=静岡・浜松日体)

――全日本(全日本大学駅伝対校選手権)後のチームの雰囲気などはいかがでしたか

良くない雰囲気を引きずるよりは切り替えて。それぞれ出るレースが違くて全員でまとまって同じ練習をすることはそんなにやっていないんですけど、「何とかなるという気持ちは完全に捨てるように」という風に言われていたので、雰囲気的には緊張感が出てきたかなと思います。

――きょうのレースの位置付けはどういったものでしたか

箱根(東京箱根間往復大学駅伝)への準備というか、予行というかたちでした。自分も初ハーフだったのでチャレンジという思いを持って走りました。

――目標はありましたか

63分30秒だったんですけど、最初からアップアップになってしまって。10キロで足が止まった時に自分で切り替えることができなくて、そこからズルズル落ちてしまいました。

――ラップタイムは覚えていますか

10キロの通過が30分1か2秒くらいだったんですけど、後は時計を見てないのでわからないです。

――レースの結果はどのように受け止めていらっしゃいますか

初ハーフだったんですけど、本当に何もできずに終わってしまって。逆に周りのみんなは良い記録で結果を出してるので、悔しい面がとても大きいです。箱根では1人で走るので、このままではそういうところで使えない人間になってしまうかなと思うので、ここから箱根に向けてもっと気持ちを変えて練習していかないと。「自分が付いてやればいいや」と思うよりは「自分でもチームを引っ張ってやる」という思いを持って練習をしていきたいと思います。

――今後の目標を教えてください

集中練習に入るので、そこをケガなく終えることはもちろんなんですけど、そこで20キロに耐えるスタミナと集中力を付けて箱根にうまく持っていけたらと思います。

千明龍之佑(スポ1=群馬・東農大二)

――初ハーフマラソンということで、目標はありましたか

状態を見るということで、20キロをどれぐらいで走れるかということを見る大会でした。宍倉さん(宍倉健浩、スポ2=東京・早実)と半澤(半澤黎斗、スポ1=福島・学法石川)と3分3~5秒というペースでスタートしました。3、4キロ過ぎで余裕があったので自分で前に行こうと考えて。そこからは一人で3分1秒くらいで押していたので、状態は良かったです。

――コンディションはいかがでしたか

疲労はあったので不安ではありました。呼吸の面では余裕があって、心肺機能や呼吸の面では3分のペースだったら問題は無い感じでした。18キロくらいで脚が動かなくなってきて。特にハムストリングスなどの大きい筋肉が動かなくなってきていたので、そこはあと1カ月トレーニングしたいと思いました。

――勝負というよりかは自分のペースを保つことを目的としていたということでしょうか

できれば自分も前で勝負したかったんですが、今日はそういうレースではないところに目標を置いていました。最初から行かずにチームの中でも後ろの方で10キロを通過していたので、そこから前が開いていたりしても自分で前を詰めることができたので、押していく力というのは今回確認できたと思います。

――手ごたえとしてはいい方ということでしょうか

課題も見つかったんですけど、良かったことの方が大きいかなと思います。

――集中練習があると思います

箱根(東京箱根間往復大学駅伝)では前半から突っ込んでいくレースになると思うので、突っ込んでも後半粘れる体力と筋力をつけなければいけないと思っているので、練習をこなすだけではなく自分で考えて自分でプラスのトレーニングをしていきたいと思います。

半澤黎斗(スポ1=福島・学法石川)

――初めてのハーフマラソンでした。いかがでしたか

やっぱり後半12キロあたりからきつくなってしまって、まだ対応できていなかったなという印象です。

――きょうのレースプランをお願いします

千明(千明龍之佑、スポ1=群馬・東農大二)と宍倉さん(宍倉健浩、スポ2=東京・早実)と、3人で集団を作って3分5秒前後のペースで集団走をしていくイメージだったんですけど、結構序盤で崩れてしまって、単独走にならざるを得ない状況になりました。その中でも集団を使って10キロ過ぎまではいけたんですけど。途中までレースプランもレースが噛み合っていたんですけど、後半失速してしまいました。

――前の質問と少し被りますが、レースの展開を振り返っていただけますか

さっきも言ったんですけど前の集団が崩れてしまって、そこはまだ余裕を持っていたので冷静に対応することができたのですが、10キロ過ぎにきつくなってから対応ができなかったというか、まだまだ力不足を感じたなと思っています。そのままずるずるとゴールにきてしまった感じです。

――きょうの自身のタイムについてはいかがですか

箱根(東京箱根間往復大学駅伝)を戦うには全然ダメだなと思いますし、チーム的に見ても、箱根のメンバー入りというのは今のままでは厳しいかなという感じなので、しっかり練習でアピールして、まずはメンバーに入れるように、そこから箱根に出走できるようにしていきたいなと思います。

――今後の目標についてお願いします

まずは疲労をとってしっかり練習できる状況を作ってから、あと1カ月しかないんですけど箱根で戦える力をつけるように練習からしっかりやって、箱根ではチームの3番以内という目標に貢献できるようにやっていきたいと思います。