7月10日からフィンランドのタンペレで開催されるU20世界選手権(世界ジュニア)。早大からは中谷雄飛(スポ1=長野・佐久長聖)ら3名が選出された。女子400メートル障害の代表に選ばれたのは関本萌香(スポ1=秋田・大館鳳鳴)だ。先日行われたアジアジュニア選手権でも日の丸を背負った関本。そこでは、5位に終わったが、5月に出場した静岡国際大会で総合8位、関東学生対校選手権(関カレ)では3位に入り同年代でトップの成績を残し選出された。持ち前のスピードを活かし世界の舞台でも躍動したい。
関カレの400メートル障害決勝でハードルを飛び越える関本
男子勢は長距離ブロックから2名の出場となる。5000メートルの代表に選ばれた中谷は4月に行われた1万メートル、5000メートルの選考会でトップの成績を残し選出された。高校3年時に日本人に負けたことが無い中谷は大学に入っても同学年の選手に勝ち続けていた。しかし、5000メートルに出場した関カレでは序盤から大学トップの選手に着いていくも中盤で失速。25位と苦いエンジデビューとなった。それでも2週間後のアジアジュニア選手権では1万メートルで2位に入り、その力をアジアに見せつけている。大学入学時に「国際大会でしっかりと結果を残せるように走りたい」と語った中谷。次は世界にその力を見せつける。また、3000メートル障害の代表に選ばれた吉田匠(スポ2=京都・洛南)は、学年としてはひとつ上だが早生まれであるため出場可能となっている。高校3年生の頃からこの大会を意識していたという吉田は4月の選考レースで法大の人見昂誠に続く2位でゴールした。また、その後の関カレでは5位入賞、アジアジュニア選手権では2位に入り、その実力を買われ日本代表に選ばれた。自身二度目の日の丸を背負い、世界に挑戦していく。
中谷は兵庫リレーカーニバルで選考レーストップの成績だった
早大では創部から多くの部員が世界に挑戦している。さらに、1、2年時に世界ジュニアに出場している選手も多く、2年前のポーランド・ビドゴシチで行われた大会では110メートル障害で古谷拓夢主将(スポ4=神奈川・相洋)がU20アジア記録をたたき出し3位、1万メートル競歩で溝口友己歩(スポ3=長野東)が8位入賞した。また男子長距離ブロックでは2010年のカナダ・モンクトンで行われた大会で大迫傑OB(平26スポ卒=現ナイキ・オレゴン・プロジェクト)が1万メートルで8位に入賞している。今回世界への挑戦権を手にした3名も偉大な先輩たちに続けるのだろうか。『ワセダから世界へ』。まずはジュニアの舞台でその名をとどろかせる。
(記事 平松史帆、写真 斉藤俊幸、藤岡小雪)