現地時間8月6日の午前11時、イギリス・ロンドンのオリンピックスタジアムにて世界選手権男子400メートル障害予選が始まった。石田裕介(スポ4=千葉・市船橋)は先日の南部記念大会で出した49秒35で世界選手権の参加標準記録を突破。日本選手権2位の実績と合わせ、日本代表に追加召集された。2組3レーンで出走した石田裕であったが、バックストレートから後半にかけて他国の選手に後れを取る。5着でゴールとなり、準決勝進出とはならなかった。
今回400メートル障害の日本勢は、日本選手権1位で48秒94の自己ベストを持つ安部孝駿(デサントTC)、石田裕と同じく追加召集された大学生の鍜治木崚(城西大)そして石田裕の3人。石田裕は「思い切ったレースをやるというのと、あとは準決勝進出を狙っていきたい」と事前にコメント。準決勝進出のためには各組4着以内、もしくはそれ以外の選手の中のタイム順で上位4人に入るのが条件であり、予選での1本に期待がかかった。
6月の日本選手権で2位でゴールする石田裕
石田裕は力強くスタートをすると、周りに引けを取らないスピードで付いていく。しかし、バックストレートに入ると徐々に差を付けられていく。カーブを過ぎるとT・Jホームズ(アメリカ)、K・マクマスター(英領バージン諸島)、そしてJ・ハイド(ジャマイカ)が抜け出し、石田裕はホームストレートで4位争いを繰り広げることに。しかし10台目以降のスパートで競り負け6着、50秒35のタイムでゴール。2着のマクマスターが失格判定を受け順位は5位に繰り上がったが、タイムで拾われることもなく、石田裕は準決勝敗退となった。
今回は準決勝進出の目標は達成できなかったが、大学在学中に世界最高峰の舞台に立てたことは、今後のキャリアにおいて必ず石田裕の糧になることだろう。直近だと9月に日本学生対校選手権(全カレ)があるが、世界選手権の経験を自身のレースに還元し、主将としてチームを鼓舞できるか。また全カレでは、同じく世界選手権で予選敗退となり、またことしの関東学生対校選手権チャンピオンでもある鍜治木と、決勝で優勝争いをする可能性が高い。二人の『日本代表』の戦いで、福井の地は大変盛り上がることだろう。石田裕の夏は、まだまだ終わらない。
(記事 鎌田理沙、写真 石塚ひなの)
結果
▽男子400メートル障害
予選2組
石田裕介 50秒35(5着)