リオデジャネイロオリンピック(リオ五輪)代表選考会に当たる日本グランプリシリーズが先日の兵庫リレーカーニバルから開幕。今回の織田幹雄記念国際大会(織田記念)は澄み切った青空のもと、国内外のトップアスリートがしのぎを削った。早大からは110メートル障害に古谷拓夢(スポ2=神奈川・相洋)、金井直(スポ1=神奈川・市橘)の2名が出場。古谷が着順で決勝に進み、4位入賞を果たした。
男子110メートル障害予選では古谷と金井が同じ3組でのレースに。古谷は両隣のレーンを走る選手と共に着順を争いながら2位でゴールに飛び込み、決勝進出を決めた。金井はエンジを着て走る初めてのレースとなったが、スタートで出遅れてしまう。後半で伸びることができず、3組7着に沈んだ。決勝ではほぼ一直線でのスタートに。しかし先頭を走る矢澤航(デサント)との差は広がっていき、4位で試合を終えた。前半から中盤にかけてスピードに乗ることができたが、「後半の競った部分でハードルを当ててしまった」と反省点をあげた古谷。リオ五輪の選考に向けても、早期改善が求められる。
今大会は不本意な結果に終わるも、修正点をつかんだ古谷
一方、今大会では早大OB、OGの活躍も目立った。女子100メートル障害に出場した紫村仁美(平25スポ卒=東邦銀行)は決勝でライバルである木村文子(エディオン)に競り勝ち、日本人トップの2位でフィニッシュ。シーズンベストを更新し、オリンピック出場に向けて弾みをつける試合となった。また男子やり投げに出場したディーン元気(平26スポ卒=ミズノ)は1投目で79メートル59と80メートルに迫るビックスローを見せる。その後は記録を伸ばすことができずに2位で競技を終えたものの、2大会連続のオリンピックに向けて復調ぶりがうかがえる試合となった。
80メートルに迫る投てきを披露し観客を沸かせたディーン元気OB
110メートル障害で世界ジュニアでのメダル獲得、オリンピックを目指す古谷。次戦は5月8日のセイコーゴールデングランプリ2016川崎に出場予定と短いスパンでの出場となる。地元神奈川で開かれる大会なだけに「順位はもちろんですが記録も狙っていきたい」と意気込む古谷。決勝での前半の感覚をそのままに、一皮むけた走りを期待したい。
(記事 杉野利恵、写真 朝賀祐菜、本田京太郎)
結果
▽男子100メートル
予選
竹下裕希OB(平27スポ卒=住友電工) 10秒70(ー0.4)(2組6着)
B決勝
竹下裕希OB 10秒65(ー0.8)(5位)
ノングランプリ
須田隼人(スポ4=神奈川・市橘) DNS
▽男子110メートル障害
予選
國分徹OB(平19スポ卒=柳井市陸協) 14秒12(ー0.2)(2組4着)
古谷拓夢 14秒19(ー2.1)(3組2着)
金井直 14秒64(ー2.1)(3組7着)
B決勝
國分徹OB 14秒12(+1.0)(2位)
A決勝
古谷拓夢 13秒92(ー0.5)(4位)
▽男子棒高跳決勝
土井翔太OB(平25スポ卒=三観陸協) 5メートル20(7位)
笹瀬弘樹OB(平24スポ卒=スズキ浜松AC) NM
▽男子やり投決勝
ディーン元気OB 79メートル59(2位)
▽女子110メートル障害
予選
紫村仁美OG 13秒86(ー1.9)(2組1着)
決勝
紫村仁美OG 13秒24(+1.1)(2位)
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コメント
古谷拓夢(スポ2=神奈川・相洋)
――今大会はリオデジャネイロオリンピック(リオ五輪)の選考も兼ねていましたが
結果としては4番ということで、タイムも順位もまだまだでした。予選は前半から中盤にかけて(スピードが)乗らなかった部分があったのですが、決勝はその点に関しては、前半から中盤はしっかり乗せるというか、加速できました。しかし後半の競った部分でハードルに当ててしまい、混乱が目立ってしまったという感じでした。リオ五輪の選考も兼ねていましたが、まだまだそこには遠いかなと思います。
――リオ五輪や世界ジュニアに向けての意気込みは
まだ選ばれたわけではないのですが、このレースも選考に入っているので、もし選ばれたらその舞台の決勝でメダルを取る、それくらいの気持ちでやりたいです。
――セイコーゴールデングランプリ2016川崎にはエントリーされていましたが、次のレースの予定は
ゴールデングランプリに出ます。今回悪かった部分をしっかり反省して、ゴールデングランプリは地元神奈川なので順位はもちろんですが記録を狙っていきたいです。あと今回の織田記念(織田幹雄記念国際大会)という早大OBの方を記念する大会で良い結果は残せなかったのですが、次につながる反省点は見つかったので、それをしっかり次につなげていきたいです。