栄冠を取り戻すべく、総力を挙げて挑んだ第91回早慶対抗競技会(早慶戦)。フィールド種目で差をつけられた早大はトラック種目での逆転を狙う。しかし最終結果は21.5―35.5と、慶大の2連覇を阻止することはかなわなかった。
男子対抗100メートルでは須田隼人(スポ3=神奈川・市橘)と小池祐貴(慶大)による熱戦が繰り広げられた。須田はスタートからスムーズに加速し一時はトップに立つ。しかし小池の猛追をかわしきることができず、0.02秒の僅差で2位に終わった。続く男子対抗110メートル障害では、古谷拓夢(スポ1=神奈川・相洋)が終始先頭を譲らない完ぺきなレースで大会記録をマーク。日本学生対校選手権で自己ベストタイ記録をたたき出し好調な竹吉大記(スポ3=千葉・市船橋)も、さらにそれを上回るタイムで2位に入った。そして男子対抗1500メートルでは田中言主将(スポ4=東京・早実)が出場。前半は集団の後方につき、勝負をかけるタイミングをうかがう。終盤には中谷浩崇(慶大)との優勝争いになったが、一歩及ばず2位。しかしエンジを着て走るラストレースで、見事自己記録を更新した。
接戦を繰り広げた田中主将
そして最終種目である男子対抗4×200メートルリレー(8継)。昨年の好タイムを越えるべく早大は円陣を組み、気合を十分にいれて臨んだ。第1走者の須田は小池(慶大)とわずかな差でバトンを渡し、木村賢太(スポ4=大分・杵築)へ。木村は前との距離を詰め、愛敬彰太郎(スポ3=三重・桑名)につなぐ。愛敬は前を走る慶大を一気に抜かすと徐々にリードを広げた。アンカーの永沼賢治(スポ4=大分鶴舞)はその差を広げながらフィニッシュ。記録は1分22秒77と昨年早大が樹立した日本記録には及ばなかったものの、勝利で一日を締めくくった。
優勝を果たした8継
前日に行われた早大対関学大対校大会では圧巻の勝利を収めたものの、早慶戦では敗北を喫した早大。「フィールドでもトラックでも勝ち切れなかったというところで力不足だった」と主将の田中は振り返った。10月には日本選手権リレーで男子4×100メートルリレーの王座奪還、男子4×400メートルリレーでは4連覇を目指す早大。一方長距離ブロックは10月12日に行われる出雲全日本大学選抜駅伝を皮切りに、駅伝シーズンが開幕する。早大競走部はこれからも走り続けていく。
(記事 杉野利恵、写真 平野紘揮、菅真衣子)
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結果
◇男子対抗の部
▽100メートル
須田隼人(スポ3=神奈川・市橘) 10秒37(+3.5)(2位)
橋元晃志(スポ3=鹿児島・川薩清修館) 10秒45(+3.5)(3位)
永沼賢治(スポ4=大分舞鶴) 10秒52(+3.5)(4位)
▽400メートル
木村賢太(スポ4=大分・杵築) 46秒58(1位)
愛敬彰太郎(スポ3=三重・桑名) 47秒37(3位)
中野直哉(スポ3=長野吉田) 47秒39(4位)
▽1500メートル
田中言 3分50秒97(2位) 自己新記録
廣出和樹(教3=愛知・豊丘) 3分55秒93(4位)
谷原知己(スポ1=神奈川・希望ケ丘) 4分00秒34(5位) 自己新記録
▽男子110メートル障害
古谷拓夢(スポ1=神奈川・相洋) 14秒00(+0.8)(1位) 大会新記録
竹吉大記(スポ3=千葉・市船橋) 14秒09(+0.8)(2位) 自己新記録
野本周成(スポ2=愛媛・八幡浜) DQ
▽4×200メートルリレー決勝
早大(須田―木村―愛敬―永沼) 1分22秒77(1位)
▽男子走高跳
仲野遼(創理3=福岡・京都) 1メートル95(2位)
▽男子走幅跳
竹吉大記 7メートル19(+1.8)(3位) 自己新記録
根岸勇太(スポ1=千葉・成田) 6メートル96(+0.1)(5位)
前田淳(スポ2=東京・早実) 6メートル80(-0.4)(6位)
▽円盤投
中川雄太(スポ3=和歌山・近畿大和歌山) 32メートル47(3位)
釼持優太(スポ4=神奈川・小田原) 31メートル18(4位)
戸山和紀(スポ1=東京・穎明館) 28メートル27(6位)
▽やり投
釼持優太 60メートル18(3位)
須田隼人 43メートル84(5位)
野本周成 41メートル48(6位)
▽対校得点
1位 慶大 35.5点
2位 早大 21.5点
◇男子オープンの部
▽100メートル
玉井修平(人3=大分舞鶴) 10秒93(+1.1)(1組2着)
欠畑岳(早大院1=岩手・盛岡一) DNS
永沼賢治(スポ4=大分舞鶴) DNS
▽200メートル
加藤修也(スポ2=静岡・浜名) 21秒74(-1.0)(1組2着) 自己新記録
玉井修平 DNS
▽400メートル
佐藤拓也(スポ4=埼玉・越谷西) 47秒25(1組1着)
伊澤賢人(スポ4=栃木) 48秒85(1組2着)
谷原知己 DNS
◇女子オープンの部
▽100メートル
中澤希緒(政経3=埼玉・早大本庄) 12秒83(1組1着)
市村るり(スポ4=千葉・柏中央) 13秒14(1組2着)
▽1500メートル
堀明日香(スポ2=広島・世羅) 4分45秒82(1組1着)
コメント
田中言主将(スポ4=東京・早実)
――きょうのレースを振り返っていかがでしたか
かなり久しぶりの1500(メートル)で不安があったのですが、後方待機して、最後に(スパート)というレースプランはできていたと思います。ですが仕掛けるのが少し早かったかなと思います。中谷くん(浩崇、慶大)が力のある選手だったので、最後に刺されてしまいました。少し焦ったかなと思います。
――1500メートルのレースはいつ以来ですか
記録会は日体大で1回、きょねんかおととしに出場したと思います。ただ真剣な選手権などのような大会は、多分高3ぶりだと思います。
――エンジを着る最後のレースでしたが、どのような思いで臨みましたか
(専門の)800メートルではなかったのですが、4年間の思いが詰まったレースでした。いろいろな方が来て応援してくれている中、いつも練習している場所で着られたので楽しかったということと、感謝の気持ちを込めて走れたかなと思います。
――ラスト100メートルで逆転されてしまいましたが、振り返って
中谷くんが強かったのと、自分のまだまだ甘い部分があったのかなと。力負けしたのもそうなのですが、レースの巧みさに欠けていたところはあったのかなと思います。
――今回男子オープン1500メートルでは後輩の齋藤雅英選手(早実)が出場されていました
頑張ってほしいの一言だけですね。自分が持っていた早実の800メートルの記録もガツンと塗り替えられて、1500メートルもあれだけ結果を残しているので、来年中距離をやるのか長距離をやるのかはわかりませんが、ぜひ早実の後輩として頑張ってほしいなという思いです。
――きのうの早大対関学大対校大会(早関対校戦)は圧勝でしたが
良い流れでは来ていたので、その点に関しては評価できたかなと思います。向こうのチームが万全ではない状況だったのですが、その中でもしっかり取りこぼしなくできた部分は良かったと思います。
――早慶対抗競技会(早慶戦)では2年連続で惜しくも勝利を逃しました
目標としてずっと早関戦・早慶戦の勝利を掲げており、きょねんは(競走部創立)100周年で早慶戦20連覇を逃すというある意味思い入れのある試合でした。ただ課題通りフィールドで(慶大に得点を)持っていかれて、トラックでも勝ち切れなかったというところで力不足でした。
――本日で現体制が終了すると思いますが、主将としての1年間を振り返っていかがでしたか
一言でいえば周りに支えられて1年間活動できたかなと思います。それに尽きます。皆さんには本当に感謝しています。自分にまだまだ甘いところがあったのでそこを補ってもらって、同期だったり先輩だったり後輩だったり、いろいろな人に支えてもらえてできたかなと思います。
――残りのレース予定はありますか
国体に出た後、所沢選手権が引退レースになると思います。その後も自分自身は後輩のレースに少し出て、ペースメーカーなどをしようと思っています。
――後輩に向けメッセージ等あればお願いします
上の代になると、いろいろなかたちで責任があると思います。それを全うしてこそ4年生だったり幹部だったりすると思うので、大変なこともあると思いますが、それを乗り切っていくことが早稲田大学競走部に求められることだったり、らしさだと思っています。僕たちができていたかは別としても、それを思って達成するために行動や努力をしてほしいというのが、自分が思うところではあります。幹部交代はまだ先ですが、引退してからでも卒業してからでも還元できることはあると思うので、次はそういったところから競走部をサポートしていきたいと思います。
伊澤賢人(スポ4=栃木)
――早関対校戦、早慶戦を振り返っていかがでしたか
自分が出場したという意味では早関戦なのですが、一応全カレ(日本学生対校選手権)で僕がエンジを着る試合は最後ということでした。ただ中距離内でいろいろ話し合いをした結果、僕が1500メートルを走るという貴重なチャンスというか機会を頂きました。出るからには勝つしかない、1位を取るしかないということで、レース展開も出口(翔、スポ4=東京・開成)や谷原(知己、スポ1=神奈川・希望ヶ丘)に協力してもらい、勝てるレースと言いますか、僕が走りやすいレースというのをつくってもらいました。しかしそういうレースをしてもらったにもかかわらず、ラストスパートで負けてしまいました。二人に申し訳ないと思うのと同時に、最後のエンジを着る試合としては情けない部分というか、エンジを着る選手としてとても情けないレースをしてしまったと思います。また僕は早慶戦の対校戦には出ていないのですが、フィールドで点差をつけられてしまったと思います。ワセダはトラックが強いということで、トラックでいかに点数を取れるかというところだったのですけれど、トラックもあらかじめ想定していた点数には及びませんでした。ただ早慶戦はインカレと違って、1500メートルで言えば普段は出られない1年生や3年生が出られる試合です。今回最後に後輩たちの全力で走る姿を目の当たりにできたことは、自分たちが引退しても次の世代が強い中距離を維持してくれるのではないかということを期待できました。
――全カレからの1週間はどのように過ごしてきましたか
1500メートルに出ると決まったのが(今週の)水曜日でした。それまではオープンの400メートルだけという予定で来ていたのですが、その後話し合いをして僕が1500メートルに出ると決まりました。出るからには優勝しかないと思っていたので、優勝するためにできることを水曜日からはしっかりと自分の中で考えて、いろいろな人とも話をして勝つために過ごしていました。
――早関対校戦の1500メートルのレース後には悔しげな様子も見られましたが、それはチームメイトの思いに応えられなかったといった思いがあったからなのでしょうか
僕ははっきり言って1500メートルを走れる人ではないのにその中でもチャンスを頂いて、4年生としても、エンジを着ている人間としても勝たなければならないという思いがあったので、そこで負けてしまいとても悔しかったです。
――早慶戦のオープンの400メートルはいかがでしたか
持っているベストが48秒47で、最低限自己ベストを出そう、自分の理想では47秒台が出れば良いなと思っていました。ですが前半から動きも硬く、48秒8というだいぶ遅いタイムになってしまったので、きょうの400メートルに関しては0点ですね。
――最後のエンジでの走りを終えられた感想は
最後に有終の美というわけにはいかなかったのですが、それでも様々なコーチングスタッフの方々やOB・OGの方々、同期や後輩の支えがあって自分もエンジを何度も着させて頂いて、とてもいろいろな方々に感謝の気持ちでいっぱいです。1500メートルも負けてはしまったのですが、久しぶりに走って楽しかったのもありますし、エンジを背負って走れたというのを誇りに思います。
――そんな中今大会では1年生の谷原選手が結果を出されましたが、後輩の姿を見て感じたことはありましたか
谷原は一応800メートルもそれなりに速い1年生なので1500メートルに関してはもう少しですが、一緒に走ることができたというのは楽しかったです。いままでの日々の中で、後輩に走りの面や私生活の面でも伝えられることは伝えたと思います。これからはOBとしてですが、しっかりと後輩の活躍に向けて何かアドバイスしたいと思います。
――最後にワセダでの大きな舞台を全て終えられて思いと、個人としての今後の目標を教えて下さい
ワセダは伝統校ですし、強豪校でもあります。その中で僕はスポーツ推薦でもなく一般入試で入ってきた一般組で、最初は周りが強い人ばかりで気後れしてしまうと言いますか、弱々しかったと思います。しかしその中でいろいろな人の支えで練習ができるようになってきて、タイムも伸びてきて、試合に出られることになりました。最初のエンジ授与式のときにずっしりとその重みを感じて、僕はすごいところに所属しているのだなということを改めて理解しましたし、それと同時にこれから結果などで恩返ししていかなければと思うようになりました。今後は10月の国体に選ばれているので、そこではワセダの代表ではなく栃木県の代表ということにはなるのですが、この後半シーズンは800メートルで全然結果を出せていないので、最後の最後くらいはしっかり結果を残したいなと思います。
木村賢太(スポ4=大分・杵築)
――最後の早関対校戦、早慶戦となりました。どのような気持ちで挑みましたか
僕のやるべきことは変わらないので、まずはチーム目標である早関・早慶の勝利を第一に、出る種目はではしっかり点をとること、その部分がしっかり達成できたことはチームにも貢献できたなと思います。早慶では勝ち切れなかったことは、本当に悔しいです。
――早関対校戦は4×200メートルリレー(8継)優勝、早慶戦では400メートルと8継共に優勝となりました
まずはやるべきことは果たしたなと感じています。ただ早関は8継で優勝したのですが、質の低いレースだったと若干感じています。最初のトラック種目であった400(メートル)で(早大で)1、2、3(位)を取れなかったこと、チームにうまく流れをもっていけなかったということは反省しなければならない点だと思います。
――本日の400メートルについてですが、全カレが終わってからどのようなことを意識して練習を行っていましたか
全カレが終わってからは2週間後に国体を控えているので、そこで結果を出すことを第一に考えていました。その部分で今週中に疲労を抜ききれなかったとか、そういうコンディショニングの部分では、うまくできていなかったと思います。ですがそんな中46秒58で走れたことは安定していてよかったのではないかと思います。
――早関、早慶戦では共に8継優勝を果たしましたが、どのような戦略を立てていましたか
今回の早慶に関していえば、当初予定していたメンバーが体の不調があったので、その中でいるメンバーでしっかりと戦っていかないといけないと考えていましたし、そのメンバーの中でもしっかりレースを組み立てれば勝てるぞと思っていました。ケイオーも1、2走で(スピードを上げて)くるのもわかっていましたし、その1、2走の部分でしっかり互角に戦えたことで3、4走がしっかり前に出てくることができていたと思います。僕たちの先行逃げ切りというか、下りの部分ではうまくいけたのではないかと思います。
――最後に、日本選手権リレーへの意気込みを
マイル(4×400メートルリレー)に関しては、関カレ(関東学生対校選手権)と全カレ共に勝てていませんし、全カレではあと一歩のところで及びませんでした。メンバーも日本選手権リレーにむけて意識も高まっていますし、そういった中8継で勝てたことは非常に良かったと思います。今シーズンの最後の試合となるので、必ず勝ちたいと思います。チーム目標である『学生記録の更新』も狙って、一人一人がまずやるべきことを果たして日本選手権リレーに向かっていきたいと思います。
釼持優太(スポ4=神奈川・小田原)
――やり投の試合を振り返っていかがでしたか
やり投はベストでな状態ではなく後悔している部分があるのですが、その中でもいろいろな人から応援を受けて、このホームグラウンドで試合ができたことは良かったと思います。良い試合だったと感じました。
――普段の練習では他ブロックの選手と練習することはありますか
助走が昔からの課題であったので、短距離の選手と一緒にダッシュの練習や補強やウエイトトレーニングなど他のブロックの選手と一緒に冬季練習が一緒にできていたので、このチームだからこそできたのではないかと思います。
――円盤投についてはいかがでしたか
練習時間があまり取れなかったのですが、その中で良い投げができたと思います。
――最後のエンジとなりましたが、この大会にはどのような気持ちで臨まれましたか
大学2年生の時に関カレの標準記録を懸けて先生と約束をしながら臨んで、その時にベストを残し、選手として大きく成長した瞬間でした。その時もワセダのグラウンドでこの大会が行われていました。そんな思い出のある試合である早慶戦、早関戦で、最後にエンジを着ることができて投げ納めができたことが非常にうれしく思います。
――四年間の競技生活を振り返っていかがでしたか
(高校時代に)腰の手術をして浪人をしてでも早稲田大学で競技をしたかったということで、入部してさまざまな戸惑いもありました。ですが最終的にたくさんの先輩に育てられながら、また後輩ができたらいろいろなフォローを入れながら、練習でも試合でも本当に細かいところまで支えてもらえることができました。種目を超えてこれだけたくさんのメンバーとさらに上を目指して頑張れたことが、これからの生涯の宝になるのではないかと思います。
永沼賢治(スポ4=大分舞鶴)
――早関対校戦、早慶戦を振り返っていかがですか
チームとしては2つの対校戦で勝つことを目標にしていて、きのうはいい流れの中で勝つことができました。ですがきょうは全体として得点が伸びませんでした。それぞれの種目で1点でも2点でも多く取れていれば、きのうと同じような良い流れに持っていくことができたかもしれませんが、それができなかったのがチームの現状かなと思います。
――早慶戦の100メートルを振り返っていかがですか
きょうの100メートルのレースは誰もが予想していた通りの上位3人だったと思います。今回は全カレの一週間後ということもあり正選手で走っていたメンバーにたくさんの疲労がたまっていて、ワセダの3選手も決して万全の状態ではありませんでした。さらに小池(祐貴、慶大)がいるという状況の中で、僕は4位で点数にはなりませんでしたが3年生2人が3以内に入ってくれたのは良かったと思います。
――アンカーを務めた8継はいかがでしょうか
リレーの時点で既に(対抗戦としての)勝負が決まっていて、正直勝ち負けにはどうにもならない部分ではありました。ただ『リレーはワセダ』という伝統があり、関カレ、全カレと4継もマイルも勝てなかった中できのう、きょうとしっかり8継で勝てたのは最低限の仕事をしたと思います。
――4年生として最後の早慶戦でしたが、どういった思いで臨まれましたか
早慶戦も最後でしたし個人でエンジを着る機会も今回で最後になりました。きのうの個人の100メートルの結果も踏まえて僕自身、調子が最善の状態ではないという中で、どうやって立て直すかきのう一晩考えました。結果得点にはなりませんでしたが、できる限りの準備はしましたし、できる限りの走りはできたと思います。
――日本選手権リレーへの意気込みをお願いします
チームとしてはやはり日本一、また早大記録や学生記録の更新を目標にやっていきますし、この目標を達成するだけのメンバーは揃っていると思います。走るのは4人ですがその他のメンバーも含めて一丸となって、そのチームを4年生である僕や北村(拓也、スポ4=広島皆実)が引っ張っていけるように残りあと1カ月でしっかり準備していきたいと思います。
須田隼人(スポ3=神奈川・市橘)
――早慶戦の100メートルのレースを振り返っていかがですか
全カレから一週間経って自分の中で反省点を見つけて、それを短い期間でなるべく直せるようにやってきたのですが、まだ動きが定着しきれていないところがあって、本来ならば勝てるレースだったので、そこを落としてしまってすごく悔しいです。
――慶大の小池選手に僅差での敗北となりました
年下ということもありますし、1年2年と早慶戦に出させてもらっているのですが、今回もまた勝ち切れないところがあり、来年もう一回リベンジする機会があるので1番を取って最高の貢献をしたいと思っています。
――全カレからタイムが安定してきていますが、復帰後すぐに安定している要因は
いままでケガをして、どうしてケガをしてしまったのかという原因を考えるだけでした。ですが今回は、いままでどういう走りをしていたからケガをしていたのかを振り返り、ではどうしていけば良いのかを考えていったところがいまの動きにつながってきています。いままで何となく走っていたところがあったので、そうではなく一歩一歩に意味を持って走る陸上というのを心掛けて練習してきているので、おそらくそこがうまくいったのではないかなと思います。
――早関戦、早慶戦とやり投に出場された経緯は
元々高校でチーム全体で色々な種目をやる機会があり、それでやり投に興味がありました。解散期間中などの試合がない期間に投てきの人に教えてもらいながら一人で適当に投げていたりしていたところ、投てきの人よりも投げられるということで推薦してもらいました。
――対校戦で投げられた感想は
思っていたよりも楽しくできました。自分でもあそこまで飛ぶとは思っていなかったです。すごく貴重な経験ができたかなと思います。
――10月には日本選手権リレーが控えていますが、意気込みをお願いします
この一年間のリレーは六大学対校戦(東京六大学対校大会)では勝っていますが、目標である学生記録とワセダ記録の更新というところには届いていません。前回大会のリベンジも含めて優勝および記録の更新を狙っていきたいです。そのために自分の区間である2走がカギになってくると思うのですが、しっかりと自分の役割を把握した上で、自分の走りをしたいと思います。
竹吉大記(スポ3=千葉・市船橋)
――全カレが終わってからすぐの試合となりましたが調整等はどのようにしていましたか
全カレで一度ピーキングをしているので、何かするというよりはそのまま、ある程度のかたちは整ったまま継続してやっていきました。
――本日の走幅跳では、前日の早関対校戦を上回る記録で自己ベストを更新されましたが、競技経験はあったのでしょうか
幅跳びは全然やっていなくて、この早慶戦、早関対校戦だけは穴埋めというかたちできょねんから出ていたのですが、どうせ出るなら点を取ってやろういうぐらいの気持ちで出ていました。自己ベストを出して点を取れたのは良かったのですが、最後逆転されてしまったのが悔しかったですね。
――現在は専門外の走り幅跳びですが、今後専門的に取り組むということは考えていますか
いえ、それはないです。
――では、110メートル障害についてお伺いします。早慶戦では自己ベストを更新しましたが、振り返っていかがでしたか
きのうの早関戦から流れは良くて。ただきのうは10台目で足を引っかけてしまって、自己ベストは出なかったのですが、きょうはレース前から自己ベストを出せるという自信を持ってレースに臨めていたので、その自信を持ったまましっかりとレースできたことは良かったと思います。
――今後は日本選手権リレーがあり、その後は徐々に冬季練習に入っていくと思いますが、今後の目標を教えて下さい
来シーズンで自分は最終学年となるので、最後くらいしっかりとかたちあるものを残したいと思っています。そのため悔いが残らないようにこの冬季しっかりとやっていきたいと思います。